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篠崎 崇; 三原 武; 宇田川 豊; 杉山 智之; 天谷 政樹
JAEA-Research 2014-025, 34 Pages, 2014/12
EDC(Expansion-Due-to-Compression)試験は、燃料被覆管の機械特性試験の一手法であり、反応度事故(RIA)時におけるペレット-被覆管機械的相互作用(PCMI)に着目した試験手法である。本研究では、高燃焼度燃料被覆管に見られる"水素化物リム"を模擬するために外周部に水素化物を偏析させた未照射被覆管を使用し、高燃焼度燃料のRIA時に被覆管に負荷される機械的条件を模擬したEDC試験を実施した。試料の水素濃度および偏析した水素化物の厚みが増加すると、試験後試料の周方向残留ひずみが低下する傾向が見られた。また、RIA時に被覆管外面の水素化物に発生するき裂を模擬するため、外面に予き裂を有する被覆管(RAG管)を作製し、この試料を対象としたEDC試験を行った結果、試料の予き裂深さが増加するにつれて破損時の周方向全ひずみが低下する傾向が見られた。さらに、RAG管試料に軸方向引張荷重を負荷することで2軸応力状態とし、EDC試験を実施した。このような2軸応力状態では、単軸引張条件である通常のEDC試験と比較して破損時の周方向全ひずみが低下する傾向が見られた。
杉山 智之; 中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 笹島 栄夫; 永瀬 文久; 更田 豊志
JAERI-Research 2003-033, 76 Pages, 2004/01
低温起動時の反応度事故(RIA)条件下における燃料挙動を明らかにするため、燃焼度4145GWd/tUの沸騰水型原子炉(BWR)燃料のパルス照射実験を原子炉安全性研究炉(NSRR)において実施した。試験燃料棒は福島第一原子力発電所三号機で用いられたBWR88BJ(STEP I)型セグメント燃料棒を短尺加工したもので、NSRRにおいて約20ms以内の短時間に293607J/g(70145cal/g)の熱量が与えられた。その際、燃料棒被覆管はペレット・被覆管機械的相互作用により高速に変形したが、被覆管の延性が十分高く破損には至らなかった。被覆管周方向の塑性歪は最大部で1.5%に達した。被覆管温度は局所的に最大約600Cに達しており、X線回折測定の結果はパルス照射時の温度上昇により被覆管照射欠陥が回復したことを示していた。パルス照射による核分裂生成ガスの放出割合は、ピーク燃料エンタルピ及び定常運転条件に依存して、3.1%8.2%の値であった。
石川 迪夫; 若林 利男*; 塩沢 周策; 望月 弘保*; 大西 信秋
原子力工業, 32(12), p.17 - 31, 1986/00
本論文は、これまでにソ連から報告された事故概要をもとに、種々の解析コードを用いて行った事故シナリオに関する検討の結果についてまとめたものである。本検討では、反応度事故により炉心燃料がどのような状況になったか、黒鉛火災がどのような状況のもとで発生したか等について解析をもとに考察を加えた。