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西村 新*; 室賀 健夫*; 竹内 孝夫*; 西谷 健夫; 森岡 篤彦
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1675 - 1681, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:24.07(Nuclear Science & Technology)核融合炉において超伝導コイルを安定して運転するためには、NBIポート等の真空容器の貫通部から突き抜けてくるストリーミング中性子による核発熱を抑制するとともに、長期的には放射化を低減することが重要であり、中性子工学の観点から超伝導コイルの材料に関する評価が必要である。本論文は、そのような研究を要する背景を述べ、代表的な超伝導線材であるNbSnの中性子照射試験結果,低放射化超伝導線材の開発、及びストリーミング中性子による核発熱を抑制する遮へい設計の現状を報告する。さらに、高エネルギー粒子の研究に関する最近の動向と、広いエネルギー帯域の
線環境下で使用される加速器用超伝導コイルの設計の概要について発表する。
榎枝 幹男; 秋場 真人; 田中 知*; 清水 昭比古*; 長谷川 晃*; 小西 哲之*; 木村 晃彦*; 香山 晃*; 相良 明男*; 室賀 健夫*
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.415 - 424, 2006/02
被引用回数:62 パーセンタイル:96.34(Nuclear Science & Technology)我が国のブランケット開発は核融合会議において策定された開発計画に従って、固体増殖ブランケットを第一候補に、液体増殖方式を先進的な候補として開発を進めるものである。ITERをテストベッドとし、試験モジュールを試験するテストブランケット試験計画の作業部会においても、我が国として主体的に試験に参加し、試験を実施するために、試験モジュールの設計と研究開発を両候補ブランケットについて進め、固体増殖方式では要素技術開発が終了、液体増殖方式では、最重要課題の解明が進んできた。本報告は、日本におけるテストブランケットの設計と研究開発の最新の成果を総合的に取りまとめ報告するものである。
湯谷 順明*; 中村 博雄; 杉本 昌義
JAERI-Tech 2005-036, 10 Pages, 2005/06
材料の照射特性は温度依存性が強いため、照射中の試料温度測定は重要である。しかしながら、中性子照射損傷が20dpa/年以上となるIFMIFの高中性子束領域において、鉄ベースの合金を照射する場合、大量の核発熱が生じるため、試料温度を正確に計測することは、不活性ガスを照射試料と試料ホルダーとの間のギャップに充てんして試料温度を試料ホルダーに埋め込んだ熱電対によって測定する従来の方式では、照射中にギャップの熱伝達率が変化するため極めて困難である。その対策としてギャップの熱伝達率がより安定と期待される液体金属(ナトリウム又はナトリウム-カリウム合金)をギャップに充てんする方法が提案(FZKが提案)されているが、液体金属と低放射化フェライト鋼との両立性に懸念があった。本報告は、このような液体金属と低放射化フェライト鋼との両立性について検討し、照射リグ設計への提案として、充てん前の液体金属の純度管理や炭素原子移行を予防する材質選択上の注意を述べる。
谷川 博康; 酒瀬川 英雄*; Klueh, R. L.*
Materials Transactions, 46(3), p.469 - 474, 2005/03
被引用回数:20 パーセンタイル:73.78(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉材料構造材料として開発されてきた低放射化フェライト鋼については、これまで多くの照射実験が行われてきた。中でも300Cでの照射による強度特性変化の評価は、水冷却ブランケット構造を基本設計とする日本の開発方針においては、もっとも重要なものである。これまで300
C, 5dpa照射された低放射化フェライト鋼(F82H, JLF-1, ORNL9Cr等)について引張強度,衝撃特性,微細組織について調べた結果、鋼によって異なる特性変化を示すが、これらの違いは照射によって形成される転位ループによっては十分説明できないものであった。そこで本研究では析出物挙動に着目した研究を行った。研究にあたっては特に平均的な情報を得るために、抽出残渣法により析出物量を測定し、さらに残渣についてX回折による構造解析、及び化学分析を行った。その結果、照射によって、析出物(主としてM
C
)が増加する傾向にあること,析出物に含まれるCr量が増加する一方でW量が減少すること,MX系析出物が消滅したこと、が明らかになった。
松廣 健二郎; 安堂 正己; 中村 博雄; 竹内 浩
JAERI-Research 2004-003, 12 Pages, 2004/03
IFMIFターゲット背面壁の候補材である低放射化フェライト鋼(F82H鋼)におけるトリチウム透過量に与える中性子照射損傷の影響について評価を行った。その結果、照射損傷により実効拡散係数は1020%減少することが予想され、透過開始後数百秒までの範囲では照射損傷によりトリチウム透過量は10
20%以上減少する。またIFMIFターゲット背面壁のF82H鋼における一日あたりのトリチウム透過量は1.3x10
g/d(4.7x10
Bq/d)であり、316ステンレス鋼を用いた場合に比べ約30倍であり、この量はIFMIFの主ループでのトリチウム透過量の約8%に相当する。
核融合炉研究委員会; 核融合材料研究委員会
JAERI-Review 2003-015, 123 Pages, 2003/05
拡大核融合炉・材料合同研究委員会が、2002年7月12日に東京で開催された。この合同研究委員会では、原研及び大学におけるブランケット,材料及び国際核融合材料照射施設(IFMIF)の開発計画と開発の現状に関する報告が行われるとともに、今後の原研と大学の協力に関する議論が行われた。本報告書は、合同委員会で用いられた資料及びその纏めから構成されている。
實川 資朗; 田村 学*; Van der Schaaf, B.*; Klueh, R. L.*; Alamo, A.*; Petersen, C.*; Schirra, M.*; Spaetig, P.*; Odette, G. R.*; Tavassoli, A. A.*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.179 - 186, 2002/12
被引用回数:162 パーセンタイル:99.28(Materials Science, Multidisciplinary)低放射化フェライト/マルテンサイト鋼は照射下寸法安定性に優れ、また大きな投資無しで低放射化したコンポーネントを製造するに適する。このため、材料の開発及びこれを用いた炉設計研究が進められている。これまでIEAの低放射化フェライト/マルテンサイト鋼開発国際協力で、原研とNKKが開発した低放射化マルテンサイト鋼F82Hを標準材料としたラウンドロビン試験等が、EU,米国等の協力を受けて進めてきた。ここではF82Hについて、合金設計の考え方,熱物理的特性等の物性,照射前後の強度特性及びミクロ組織の評価結果,さらにこれらのデータベース化について報告する。ラウンドロビン試験等では、評価項目として、例えば強度特性について、引張,破壊靭性,衝撃,クリープ,疲労等といった、合金挙動を包括的に評価できる項目を選び、F82Hを代表とする低放射化マルテンサイト鋼の利用可能性について検討を加えた。その結果、F82Hのクリープ強度は、高温機器用材料として評価が高い9Cr-1Mo鋼と同等か優れること、また最も重要な照射挙動の一つである照射損傷による延性脆性遷移温度の上昇も他の合金と比較して小さい結果を得た。
寺田 泰陽*; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 和田 政行*; Klix, A.; 山内 通則*; 堀 順一; 西谷 健夫
JAERI-Research 2002-019, 70 Pages, 2002/10
低放射化フェライト鋼 F82Hは核融合炉の有力な構造材料である。核融合中性子源FNSを用いて、F82Hの放射化特性を得ることを目的として原型炉ブランケット模擬体系に対するD-T中性子照射試験を行い、F82Hシート,クロム箔,タングステン箔における放射性核種56Mn,54Mn,51Cr,187Wの生成反応率を測定した。併せて、評価済み核データJENDL-3.2とFENDL/E-2.0を用いてモンテカルロ輸送コードMCNPによる計算値との比較検討を行った。計算結果は、56Mn,54Mn,51Crともに10~20%程度の精度で測定結果と一致した。しかし、タングステンに関しては、30~40%の精度であることがわかった。また、タングステンの放射化断面積に使用する核データによって大きく計算結果が変わり、タングステンの中性子捕獲反応の共鳴領域における断面積評価に核データによって相違があることを示唆する結果となった。
核融合炉研究委員会; 核融合材料研究委員会
JAERI-Review 2002-008, 79 Pages, 2002/03
拡大核融合炉・材料研究合同委員会が、2001年7月16日に、東京で開催された。この合同委員会では、原研及び大学におけるブランケット、材料及び国際核融合材料照射施設(IFMIF)の開発計画と開発の現状に関する報告が行われるとともに、今後の原研と大学の協力に関する議論が行われた。本報告書は、本合同委員会で用いられた資料及びそのまとめから構成されている。
秋場 真人; 江里 幸一郎; 佐藤 和義; 鈴木 哲; 秦野 歳久
Proceedings of the 18th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE '99), p.381 - 384, 1999/10
原研における高熱負荷機器開発の現状について報告する。主な内容は以下の通りである。(1)実験炉規模の大型ダイバータ試験体を製作して、ITER熱負荷条件に耐えることを実証した。(2)低放射化鋼(F82H)を用いたパネルを開発して、原型炉で予想される5MW/mの熱負荷で熱疲労試験を実施し3,000回以上耐えることを確認した。(3)F82Hの限界熱流束試験を実施して、銅合金を用いた従来のダイバータ用冷却管とほぼ同じ性能が得られることを確認した。
高津 英幸; 河村 弘; 田中 知*
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.645 - 650, 1998/09
被引用回数:17 パーセンタイル:77.70(Nuclear Science & Technology)日本における固体増殖ブランケットの開発の現状に関するレビュー報告を招待論文として報告する。内容は、(1)原形炉用ブランケットの設計,(2)原形炉用ブランケットの開発計画,(3)材料開発の現状,(4)工学R&Dの現状,(5)大学における基礎研究の現状である。
高津 英幸
プラズマ・核融合学会誌, 74(5), p.434 - 435, 1998/05
プラズマ核融合学会企画委員会で提案された学会誌小特集「低誘導放射化フェライト鋼の開発と核融合装置への応用」のとりまとめとして、本小特集が提案された背景、当該分野の研究動向の概要、及び本小特集の構成の概要を記述し、本小特集の序とした。