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栗坂 健一
Mechanical Engineering Journal (Internet), 11(2), p.23-00377_1 - 23-00377_14, 2024/04
本研究は、既存のナトリウム冷却高速炉SFRにおける観測データに基づき蒸気発生器SG伝熱管漏えいの発生率の時間変化を把握することを目的とする。対象とするSFRは仏国のPhenix及び露国のBN-600である。公開文献を基に、管-管板溶接数、管-管溶接数、母材の伝熱面積、SG運転時間、SG伝熱管漏えい発生日、漏えい位置、漏えいモジュールの交換などの漏えい後の是正措置を調べた。これらのデータを踏まえ、漏えい発生までの運転時間を推定し、上記部位毎に伝熱管漏えい発生率の時間変化をハザードプロット法により定量化した。結果、Phenix及びBN-600両者の管漏えい発生率は減少傾向を示した。Phenixの傾向は溶接及び運転条件の改善によるものと考えられる。BN-600については運転初期に破損に拡大した初期欠陥が原因と考えられ、漏えい後特別な対策が講じられていないことから単純に発生率が時間とともに減少したと考えられる。またPhenixの管-管溶接部の漏えい発生率は繰り返し熱応力によって短期に増大する傾向が示された。
栗坂 健一
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 10 Pages, 2023/05
本研究は、既存のナトリウム冷却高速炉SFRにおける観測データに基づき蒸気発生器SG伝熱管漏えいの発生率の時間トレンドを把握することを目的とする。対象とするSFRは仏国のPhenix及び露国のBN600である。公開文献を基に、管-管板溶接数、管-管溶接数、母材の伝熱面積、SG運転時間、SG伝熱管漏えい発生日、漏えい位置、漏えいモジュールの交換などの漏えい後の是正措置を調べた。これらのデータを踏まえ、漏えい発生までの運転時間を推定し、上記部位毎に伝熱管漏えい発生率の時間トレンドをハザードプロット法により定量化した。結果、Phenixの管-管溶接部の漏えい発生率は繰り返し熱応力によって短期に増大する傾向が示された。長期トレンドとしては、Phenix及びBN600両者の管漏えい発生率は減少傾向を示した。この傾向は溶接及び運転条件の改善並びに初期故障の除去によるものと考えられる。
甲斐 哲也; 前川 藤夫; 春日井 好己; 小迫 和明*; 高田 弘; 池田 裕二郎
JAERI-Research 2002-005, 65 Pages, 2002/03
14-MeV中性子を用いた積分放射化実験解析を通して、高エネルギー粒子誘導放射能計算コードDCHAIN-SP 2001の信頼性評価を行った。解析を行った実験は、原研FNSのD-T中性子源を用いて行われた(1) 核融合炉材料の崩壊線測定実験,(2) 32種の核融合炉材料に対する崩壊熱測定実験,(3)水銀の積分放射化実験、の3件である。解析の結果、DCHAIN-SP 2001による計算は、(1)
(3)の実験値をそれぞれ30%,20%,20%以内で予測することができた。Beteman方程式の解法アルゴリズム,及び20MeV以下の放射化断面積と付属の崩壊データについて適切であるという結論が得られた。