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報告書

四足歩行ロボット(Spot)の操作マニュアル(JAEA原子力緊急事態支援組織)

渡辺 夏帆; 西山 裕; 角田 正勝*; 早坂 寿郎*

JAEA-Testing 2025-003, 52 Pages, 2025/11

JAEA-Testing-2025-003.pdf:5.17MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)福島廃炉安全工学研究所安全管理部遠隔機材運用課(以下「運用課」という。)は、JAEA内の原子力緊急事態に対応するための支援組織(原子力緊急事態支援組織)を運営している。運用課の重要な業務に遠隔機材の整備運用があり、令和4年度及び令和5年度に調達した四足歩行ロボット(Spot)も当該の遠隔機材に位置付けている。本報告書は、四足歩行ロボット(Spot)の遠隔操縦操作を、運用課において原子力緊急事態支援組織として活動を行うために必要な操作に着目し、マニュアルとして定めたものを報告するものである。

報告書

JAEA原災法対象施設における四足歩行ロボットの走行機能確認

渡辺 夏帆; 西山 裕; 今橋 正樹; 田口 祐司; 飯塚 由伸; 大内 卓哉; 井上 修一; 小澤 太教; 根本 隆弘; 菅谷 孝; et al.

JAEA-Testing 2025-001, 56 Pages, 2025/11

JAEA-Testing-2025-001.pdf:2.61MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)福島廃炉安全工学研究所安全管理部遠隔機材運用課(旧:楢葉遠隔技術開発センター(Naraha Center for Remote Control Technology Development (NARREC))遠隔機材整備運用課)(以下「運用課」という。)所管の原子力緊急事態支援組織は、JAEA各拠点の防災業務計画に定められた遠隔機材を発災時に備え管理している。当該防災業務計画の対象は、原子力科学研究所のJRR-3 (Japan Research Reactor-3)、核燃料サイクル工学研究所の再処理施設、大洗原子力工学研究所の材料試験炉JMTR (Japan Materials Testing Reactor)、高温工学試験研究炉HTTR (High Temperature Engineering Test Reactor)及び高速実験炉常陽、高速増殖原型炉もんじゅ及び新型転換炉原型炉ふげんの7施設である。運用課は、令和3年度に当該7施設の想定発災事象・現場及び走行ルートの調査を行った。その結果、特定の現場において、現有のクローラタイプの走行ロボットの使用よりも操作要員の被ばくを低減できると判断し、令和4年度に四足歩行ロボットSpotを調達した。そして令和5年度に、当該各走行ルートにおいて、映像確認、階段走行等、Spotの機能が問題なく実行できるか、確認を行った。本報告書は、現地において令和5年度に確認試験を実施した6施設(JRR-3、JMTR、HTTR、常陽、もんじゅ及びふげん)について、その走行機能確認の結果を示したものである。

論文

Japan Atomic Energy Agency; Contribution to the decommissioning of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station and the reconstruction of Fukushima Prefecture at the Naraha center for Remote Control technology development

森本 恭一; 大野 貴裕; 角谷 聡洋; 吉田 萌夏; 鈴木 壮一郎

Journal of Robotics and Mechatronics, 36(1), p.125 - 133, 2024/02

福島第一原子力発電所の廃炉推進のための遠隔操作機器の開発実証施設として楢葉遠隔技術開発センターは設立され、2016年より運用が開始された。本センターのミッションは「福島第一原子力発電所の廃炉への支援」と「福島県の復興への貢献」であり、この論文では当センターでの実規模モックアップ試験に関連する設備、遠隔操作機器の開発用の要素試験設備、バーチャルリアリティーシステム等の説明およびその利用事例について紹介する。

論文

Development of performance evaluation method for nuclear emergency response robot

山田 大地; 渡辺 夏帆; 鈴木 壮一郎; 川端 邦明

Automation Systems, 39(464), p.88 - 92, 2023/09

東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、FDNPS)での事故の対応のため人の活動が著しく制限される高放射線下では、遠隔操作ロボットによる作業が不可欠となっている。このように災害現場等の危険な場所では人に代わって遠隔操作ロボットによる作業が期待される。しかしながら、災害現場のように整備されていない環境においてロボットを運用することは容易ではなく、遠隔操作ロボットにより何がどこまでできるのか(性能)を把握し、現場の状況や要求される作業に足して適したロボットを選定することが求められる。そのために、まずは遠隔操作ロボットの性能を評価する方法が必要となる。このような背景から、われわれはロボット等遠隔操作機材の試験のための設備を整備しており、また、FDNPSでの遠隔操作作業の経験を参考に原子力災害対応において遠隔操作ロボットに求められる要素的な動作を分析し、その要素的な動作に対する性能を定量的に評価する試験法の開発に取り組んでいる。本稿では、この原子力災害対応ロボットのための性能評価方法の開発について紹介する。

論文

原子力災害対応用ロボットの性能試験法の開発と展望

山田 大地; 渡辺 夏帆; 鈴木 壮一郎; 川端 邦明

計測と制御, 62(5), p.268 - 271, 2023/05

東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、FDNPS)での事故の対応のため人の活動が著しく制限される高放射線下では、遠隔操作ロボットによる作業が不可欠となっている。このように災害現場等の危険な場所では人に代わって遠隔操作ロボットによる作業が期待される。しかしながら、災害現場のように整備されていない環境においてロボットを運用することは容易ではなく、遠隔操作ロボットにより何がどこまでできるのか(性能)を把握し、現場の状況や要求される作業に足して適したロボットを選定することが求められる。そのために、まずは遠隔操作ロボットの性能を評価する方法が必要となる。このような背景から、われわれはロボット等遠隔操作機材の試験のための設備を整備しており、また、FDNPSでの遠隔操作作業の経験を参考に原子力災害対応において遠隔操作ロボットに求められる要素的な動作を分析し、その要素的な動作に対する性能を定量的に評価する試験法の開発に取り組んでいる。本稿では、この原子力災害対応ロボットのための性能評価方法の開発について紹介する。

報告書

ロボット訓練用ステージの製作

椿 裕彦; 小泉 聡*

JAEA-Technology 2020-016, 16 Pages, 2020/11

JAEA-Technology-2020-016.pdf:2.96MB

楢葉遠隔技術開発センター遠隔機材整備運用課は、原子力災害対策特別措置法及び平成二十三年文部科学省・経済産業省令第四号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)に対応するための日本原子力研究開発機構内の原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。同課の重要な任務に遠隔機材(偵察用ロボット及び作業用ロボット等)の日本原子力研究開発機構内原子力施設各拠点の操作員に対する操作訓練がある。偵察用ロボット及び作業用ロボットの基本的な操作訓練の一つに、往復型通路(上から見てU字型通路)の走行訓練がある。従来同課は、当該訓練においては、その都度他課室所有の通路部材を借用し往復型通路を組上げ、対応していた。同課は、令和元年度に往復型通路の走行訓練のためのロボット訓練用ステージ(階段部を含む)を設計製作し、運用を開始した。本ステージにより当該訓練の準備の省力化がなされ、訓練日の任意設定が可能となり、また通路部材の組み替えが容易な設計から多様な通路設定が可能となった。本書は、遠隔機材整備運用課が行った、ロボット訓練用ステージの設計及び製作に関し報告するものである。

報告書

作業用ロボット及び偵察用ロボットの搭載無線機の機能高度化設計及び実装

西山 裕; 岩井 正樹; 椿 裕彦; 千葉 悠介; 早坂 寿郎*; 大野 隼人*; 羽生 敏紀*

JAEA-Technology 2020-006, 26 Pages, 2020/08

JAEA-Technology-2020-006.pdf:2.43MB

楢葉遠隔技術開発センター遠隔機材整備運用課は、原子力災害特別措置法及び平成二十四年文部科学省・経済産業省令第四号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)に対応するための日本原子力研究開発機構内の原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。同課の重要な任務に遠隔機材(作業用ロボット及び偵察用ロボット等)の整備がある。作業用ロボットに関し、既存の作業用ロボット(台車)に積載された原子力災害対応用マニュプレータに付置するマニュプレータ操作指令用無線機について、作業用ロボット(台車)の操作指令機能を付加する改良を設計し実装した。これにより作業用ロボット(台車)の操作指令の冗長化(当該無線機異常時に既設無線機への切替えによる台車操作指令)及び遠距離又は障害物等回避時使用無線中継ロボットの一元化(1台の中継ロボットで台車及びマニュプレータの両操作指令中継)が図られた。(冗長性確保及び高機能付加)また偵察用ロボットに関し、無線通信距離の確認を行った上で、無線強度を測定し、複数のアクセスポイントから最良のアクセスポイントを自動選択する能力を有する運用にとって最善の無線機を選定した。その後当該無線機を偵察用ロボット既存無線機と同時搭載する設計を行い、実装した。(冗長性確保及び高機能付加)本報告書は、令和元年度に実施した、作業用ロボット及び偵察用ロボットの搭載無線機の機能高度化設計及び実装に関するものである。

論文

タスクベースの要素技術開発・システム化

川端 邦明; 大隅 久*; 大西 献*

日本機械学会誌, 122(1211), p.16 - 17, 2019/10

本稿では、2019年5月にJヴィレッジホテルにおいて開催されたInternational Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR2019)のうち、われわれが担当したTrack3; Robot technology, remote control systemにおいて企画されたキーノートスピーチやテクニカルセッション関する報告および遠隔操作技術の周辺状況についての解説を行った。

報告書

平成28年度楢葉遠隔技術開発センター年報

福島研究開発部門 福島研究開発拠点 楢葉遠隔技術開発センター

JAEA-Review 2018-014, 52 Pages, 2018/12

JAEA-Review-2018-014.pdf:5.62MB

楢葉遠隔技術開発センターは、試験棟と研究管理棟から構成され、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(1F)の事故後の廃炉作業に向けて必要となる各種試験設備が設置されている。廃炉作業に携わる企業や研究開発機関、教育機関など幅広い利用者がこれらの試験設備を用いて遠隔操作ロボットの特性把握や性能評価を通じてロボット開発など効率的にできるほか、多くの企業が一堂に会して展示会、廃止措置に係る有識者の会議開催など様々な利用ができる拠点として、平成28年4月より本格的な運用を開始した。平成28年度の施設利用件数は38件である。また、建設当時から多くの方々の関心を集め、平成28年度には4,212名の視察・見学者を受け入れた。今後も引き続き幅広い分野での利用を受け入れるとともに、利用者のニーズを的確に反映した試験設備の拡充を進めて利用促進を図り、1Fの廃止措置及び福島復興における遠隔技術の研究開発拠点として展開してゆく。本報告は、当センターにおいて平成28年度に実施した遠隔技術開発、緊急時対応遠隔機材の整備と訓練、要素試験エリア等の利用状況などの活動状況についてまとめたものである。

報告書

Research and development of remote maintenance equipment for ITER divertor maintenance

武田 信和; 角舘 聡; 中平 昌隆

JAERI-Tech 2004-071, 85 Pages, 2005/02

JAERI-Tech-2004-071.pdf:4.81MB

ITERのダイバータは、保守を容易にするために60個のカセットに分割されており、遠隔保守機器を用いて、90度ごとに設けられた保守ポートを経由して交換される。25トンのカセットは、強い放射線環境の下で、狭隘な空間内での搬送と2mm以下の精度での設置が要求されている。これらの要求に基づき、以下の設計及び試験を実施した。(1)限られた空間での大重量カセットの搬送にリンク機構を適用するための検討を行った。空間的制約と駆動力効率を考慮してリンク角度を最適化し、コンパクトな搬送用機構を設計した。試験の結果、2つの搬送用機構を用いて30トンの搬送に必要な持ち上げ力を達成した。(2)搬送用機構と同様にリンク角度を最適化し、コンパクトなリンク機構をカセットの固定に用いるための検討を行った。試験の結果、設置の際に、初期の位置誤差が5mmの状態から最終的な位置決め精度として0.03mmを達成した。これにより、要求性能である2mmの精度を満足した。(3)搬送装置の実規模試験体を用いて、光ファイバセンサ等によるセンサベース制御の試験を行った。試験の結果、光ファイバセンサを用いて、0.16mmの位置決め精度を達成し、十分な水準の精度を得た。また、仮想現実によって遠隔保守機器とダイバータ等を模擬したヒューマンマシンインタフェースを用いた試験も実施した。

論文

Development of workstation-based CAMAC data acquisition system for JT-60 data processing system

佐藤 稔; 次田 友宣; 大島 貴幸; 坂田 信也; 岩崎 慶太*; 松田 俊明; 射場 克幸; 小関 隆久

Fusion Engineering and Design, 71(1-4), p.145 - 149, 2004/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:43.22(Nuclear Science & Technology)

JT-60データ処理設備では、プラズマ計測の制御及びデータ収集にCAMACが広く使われている。運用から15年以上も経過しており、老朽化による保守や機能拡張に支障をきたしているため、CAMACを制御するミニコンピュータ及びマイクロコンピュータをUNIXのワークステーションに置き換えた。また、GUIによる画面制御やネットワークを介しての遠隔計測環境を構築するために、アプリケーションソフトウェアの開発を行い、システムの更新を図った。さらに、次期CAMAC制御システムに向けて、Linux用のCAMACデバイスドライバの開発を進めている。

論文

Development of remote surveillance squads for nuclear emergency

柳原 敏; 小林 忠義; 宮島 和俊; 田中 貢

International Journal of Robotics and Automation, 18(4), p.160 - 165, 2003/12

1999年9月に東海村で発生した臨界事故の教訓から、放射線環境下でも対応可能なロボットの必要性が明らかになり、原研では、自走式の遠隔操作型情報収集ロボットを(RESQ)を開発した。本開発では、収集する情報の内容,ロボットに必要な機能,ロボットの運用形態,対象施設,等に関する検討を行い、3種類に機能を分化したロボットを製作することとした。これらは、早期に事故現場に適用して情報収集を行うRESQ-A,詳細な事故情報を収集するRESQ-B,試料採取等の軽作業が可能なRESQ-Cである。RESQにより原子力施設での事故等、人間が近づけない領域での情報を容易に収集することが可能になった。

論文

Sensor based control test for remote installation of ITER blanket module

角舘 聡; 柴沼 清

Fusion Engineering and Design, 65(1), p.33 - 38, 2003/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:48.23(Nuclear Science & Technology)

ITERブランケットは、遠隔操作によって単独での交換が可能なように約400個のモジュールより構成される。ブランケットモジュールの遠隔組立における主要な技術課題は、0.25mm以下の嵌合構造であるブランケット支持キーに高い精度で4トンのブランケットを据え付けることである。このため、著者らは新しい制御方法として、距離センサによる粗計測と接触センサによる精密計測を組み合わせることによって、高い位置・姿勢精度を確保する位置決め方法を確立した。実規模における実証試験では、0.25mm以下の高精度嵌合構造である4トン-ブランケット支持構造に対し、本制御手法を適用することによってキーへの嵌合動作がなされ、その有効性が示された。

論文

Development of remote surveillance squads for nuclear facility accidents

小林 忠義; 宮島 和俊; 柳原 敏

Advanced Robotics, 16(6), p.497 - 500, 2002/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:31.67(Robotics)

1999年9月に東海村で発生した臨界事故は、日本の原子力事業に大きな衝撃であった。さらに、事故の状況を確認することがかなり困難であったことから事故の措置が遅れ、住民の間に不安を引き起こした。事故停止の後、日本原子力研究所が遠隔で事故現場へ進入して事故の状況、例えば放射能,施設の画像や環境データのような情報を収集することができるロボットシステムを開発することとなった。そして、日本原子力研究所では原子力施設の廃止措置に関するロボット技術の研究で蓄積した専門知識を役立てて、原子力施設事故時の情報を集める際に活用する情報遠隔収集ロボット(RESQ)を開発した。本報告では、情報遠隔収集ロボットの開発の経緯と概要等について紹介する。

論文

放射線に強い原子力防災ロボット(RaBOT)の開発

柴沼 清

Isotope News, (574), p.2 - 6, 2002/02

平成11年度9月末に発生したJCO臨界事故では、放射線レベルが高く、事故現場への人のアクセスが困難であった。このため、事故現場の状況についての情報が不十分で、事故の収拾を大幅に遅らせた。このJCO事故のように、原子力施設で事故が発生し、放射線により人がアクセスできない場合、事故をできるだけ早く収拾するために、事故現場に侵入し、情報収集や事故拡大防止・停止処理作業を行うロボットの開発が必要となる。これらの背景の下に、原子力保守ロボットの開発を通して蓄積されたロボット技術の知見と経験を生かして、高い放射線環境下においても、人に代わって情報収集や作業ができる耐放射線性に優れたロボットの開発を行った。本稿では、開発の背景及びロボットの特徴等を中心にその概要を述べる。

論文

原子力施設の事故復旧に活躍する放射線に強いロボットの開発

柴沼 清

電気協会報, (925), p.20 - 23, 2001/11

平成11年9月末に発生したJCO臨界事故では、放射線レベルが高く、事故現場への人のアクセスが困難であった。事故現場の状況についての情報が不十分で、事故の収拾を大幅に遅らせた。このJCO事故のように、原子力施設で事故が発生し、放射線により人がアクセスできない場合、事故を出来るだけ早く収拾するために、事故現場に侵入し、情報収集や事故拡大防止・停止処理作業を行うロボットの開発が必要となる。これらの背景の下に、核融合炉用保守ロボットの開発を通して蓄積されたロボット技術及び耐放射線技術の知見と経験を生かして、高い放射線環境下においても、人に代わって情報収集や作業を行うことができる耐放射線性に優れたロボットの開発を行った。本稿では、開発の背景及びロボットの特徴等を中心にその概要を述べる。

論文

原研における事故対応ロボットの開発,2; 耐環境型ロボットの開発

柴沼 清

日本ロボット学会誌, 19(6), p.710 - 713, 2001/09

平成11年9月末に発生したJCO臨界事故では、放射線レベルが高く、事故現場への人のアクセスが困難であった。このため、事故現場の状況についての情報が不十分で、事故の収拾を大幅に遅らせた。このJCO事故のように、原子力施設で事故が発生し、放射線により人がアクセスできない場合、事故をできるだけ早く収拾するために、事故現場に侵入し、情報収集や事故拡大防止・停止処置作業を行うロボットの開発が必要となる。これらの背景の下に、核融合炉用保守ロボットの開発を通して蓄積されたロボット技術及び耐放射線技術の知見と経験を生かして、高い放射線環境下においても、人に代わって情報収集や作業を行うことができる対放射線性に優れたロボットの開発を進めている。本稿では、開発の背景及びロボットの特徴等を中心にその概要を述べる。

論文

Irradiation-coupling techniques using JMTR and another facility

松井 義典; 板橋 行夫; 清水 道雄; 辻 宏和

Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.997 - 1000, 2000/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

JMTRではほかの照射施設との組合せ照射(カップリング照射)に成功した。カップリング照射はほかの照射施設の特徴とJMTRの特徴を生かすことで、新たな照射研究の環境を提供できるものと考える。この組合せる照射施設には、高速炉、加速器、軽水炉等が挙げられる。カップリング照射は照射済試料を再照射するため、試料をホットセル内でキャプセルへ組込み、組立てる必要がある。このため、遠隔での技術を確立し、通常検査をホットセル内で実施した。このキャプセルはホットセル内で取り扱うことから長さ制限があったため、通常長さにするための熱電対、制御管、保護管の接続を原子炉とホットセルをつなぐカナル領域で実施した。その後、原子炉へ装荷し、4サイクルの照射に成功した。今後の予定として、アニーリング材の再照射を計画しており、これに伴う新たな技術開発を行い、現在確認試験中である。

論文

Mechanical characteristics and position control of vehicle/manipulator for ITER blanket remote maintenance

角舘 聡; 岡 潔; 吉見 卓*; 田口 浩*; 中平 昌隆; 武田 信和; 柴沼 清; 小原 建治郎; 多田 栄介; 松本 泰弘*; et al.

Fusion Engineering and Design, 51-52(1-4), p.993 - 999, 2000/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.65(Nuclear Science & Technology)

ブランケットを保守する遠隔機器は、高い放射線環境下で大重量・大型の炉内機器を安定にかつ、高い位置・姿勢精度でハンドリングする遠隔技術が要求される。これまで、4トンの可搬性能を有する実規模ブランケット遠隔保守システムの構造・機構設計及び製作・試験を実施し、重量物を安定に、かつ高い設置精度で取り扱う基本要件を満足するブランケット交換を実証した。本報では、ブランケット(4トン)の着脱動作時に生じる衝撃力を抑制する新しい制御手法を明示すると共に、本制御手法を実機に適用し、プランケット着脱動作時の急激な荷重変動をほとんどゼロに制御することが実験的に実証されたので報告する。

論文

デコミッショニング技術の現状と課題,7; 放射線管理

池沢 芳夫

日本原子力学会誌, 33(5), p.439 - 440, 1991/05

原子力利用が開始されて約30年経過し、すでに施設の老朽化が進み、近い将来には本格的なデコミッショニングの時期が到来するものと予想される。そのためデコミッショニング技術は早急に確立しなければならない重要な課題である。本報は、解体技術、除染技術、廃棄物対策技術などの一連のデコミッショニング技術の中で、放射線管理の現状と課題を述べたものである。

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