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廃炉環境国際共同研究センター; 東京科学大学*
JAEA-Review 2025-016, 143 Pages, 2025/10
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、「1F」という。)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価」の令和3年度から令和5年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1F事故で発生した多様な廃棄物を対象とし、固定化が難しく長期被ばく線量を支配するヨウ素(I)、
核種のマイナーアクチノイド(MA)に注目し、これらのセラミクス1次固化体を、さらに特性評価モデルに実績を有するSUSやジルカロイといったマトリクス材料中に熱間等方圧加圧法(HIP)等で固定化した"ハイブリッド固化体"とすることを提案する。核種閉じ込めの多重化、長期評価モデルの信頼性の向上により実効性・実用性のある廃棄体とし、処分概念を具体化する。潜在的有害度及び核種移行の観点から処分後の被ばく線量評価を行い、安全かつ合理的な廃棄体化法、処分方法の構築を目的としている。最終年度の令和5年度は、廃棄物合成から処分検討までの全サブテーマを結節させ、ハイブリッド固化体概念の有効性を提示した。多様な廃棄物としてALPS、AREVA沈殿系廃棄物、AgI、廃銀吸着剤、セリア吸着剤、ヨウ素アパタイト等と多様な金属や酸化物マトリクスとの適合性を、本研究で提案した迅速焼結可能なSPS法で探査後にHIP法での廃棄体化挙動を調べる方法により調査し、多くの廃棄物にとりステンレス鋼(SUS)をマトリクスとしたハイブリッド固化体が優位であることを明らかにした。さらに、核種移行計算をベースとした廃棄物処分概念検討を実施し、1F廃炉研究において、初めて廃棄物合成から安全評価までを結節させることに成功した。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*
JAEA-Review 2024-012, 122 Pages, 2024/09
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1F事故で発生した多様な廃棄物を対象とし、固定化が難しく長期被ばく線量を支配するヨウ素(I)、
核種のマイナーアクチノイド(MA)に注目し、これらのセラミクス1次固化体を、更に特性評価モデルに実績を有するSUSやジルカロイといったマトリクス材料中に熱間等方圧加圧法(HIP)等で固定化した"ハイブリッド固化体"とすることを提案する。核種閉じ込めの多重化、長期評価モデルの信頼性の向上により実効性・実用性のある廃棄体とし、処分概念を具体化する。潜在的有害度及び核種移行の観点から処分後の被ばく線量評価を行い、安全かつ合理的な廃棄体化法、処分方法の構築を目的としている。2年目の令和4年度は、1F模擬廃棄物の合成実験、各種放射線照射実験、浸出試験、ハイブリッド固化体の構造解析、固化元素の電子状態変化の放射光分析を行った。種々の計算でI固化体の固溶エネルギー、マトリクスと1次固化体との相互作用を解明した。実験と計算検討により、ヨウ素廃棄物にはマトリクスとしてSUSが適すると結論付けた。ハイブリッド固化体からの核種移行、被ばく線量に対する人工バリア、天然バリア機能の感度解析により、廃棄体寿命を長くすることが長半減期かつ難固定性のI-129には効果的であることが明らかとなった。以上により、廃棄物合成から廃棄物処分時の安全評価までの結節が達成された。
中塩 信行*; 大杉 武史; 黒澤 重信; 石川 譲二; 邉見 光; 池谷 正太郎; 横堀 智彦
JAEA-Technology 2022-016, 47 Pages, 2022/08
日本原子力研究開発機構の原子力科学研究所は、低レベル放射性固体状廃棄物の処分を視野に入れた廃棄物処理のために高減容処理施設の運用を開始した。処理対象廃棄物のうち、放射性非金属廃棄物の均一化条件を明らかにするために、焼却・溶融設備の固定炉床型プラズマ加熱式溶融炉を用いて予察試験を実施した。これまでの文献調査や小規模溶融実験装置での試験を通じて、均一化条件を左右する溶融廃棄物の流動性は、廃棄物の化学成分と溶融温度によって一義的に決まる粘性に大きく左右されることが分かっている。予察試験では、200Lドラム缶に装荷した模擬廃棄物にコールドトレーサーを添加して溶融した。廃棄物化学成分(塩基度、酸化鉄濃度)をパラメータとして、溶融固化体の化学成分の均一性を調査し、均一化条件について考察すると共に、溶湯のトレーサーの残存率を確認した。溶融廃棄物の粘度を測定し、均一性との相関を調べた。また、今後の実操業に向けて、予め押さえておくべき技術要件を検討した。
中西 隆造; 大場 弘則; 佐伯 盛久; 若井田 育夫; 田邉 里枝*; 伊藤 義郎*
Optics Express (Internet), 29(4), p.5205 - 5212, 2021/02
被引用回数:31 パーセンタイル:89.28(Optics)液体ジェットと組み合わせたレーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)を、水溶液中の微量ナトリウム(Na)の検出に適用した。直径500
mの液体円筒ジェットと厚さ20
mの液体シートジェットの2種類の液体ジェットの感度を比較した。液体シートジェットは、円筒形ジェットと比較して、レーザー照射面からの飛沫を効果的に低減し、長寿命の発光プラズマを生成した。Naの検出限界(LOD)は、シートジェットで0.57
g/L、円筒ジェットで10.5
g/Lと決定された。シートジェットで得られたLODは、市販の誘導結合プラズマ発光分析計で得られたLODと同等であった。
滝塚 知典; 細川 哲成*
Contributions to Plasma Physics, 46(7-9), p.698 - 703, 2006/09
被引用回数:16 パーセンタイル:45.88(Physics, Fluids & Plasmas)ELMyHモードプラズマ中のELM崩壊後のダイバータ板への大きな粒子束と熱束は、トカマク核融合炉運転において重要問題である。このときのSOLとダイバータプラズマの過渡的挙動に及ぼす運動論的影響についてよくはわかっていない。ここで、先進的粒子シミュレーションコードPARASOLを用いてこの問題を研究する。粒子と熱の伝搬の衝突度への依存性を系統的に調べる。また、粒子リサイクリングの影響についても調べる。
川島 寿人; 仙石 盛夫; 上原 和也; 玉井 広史; 荘司 昭朗*; 小川 宏明; 柴田 孝俊; 山本 正弘*; 三浦 幸俊; 草間 義紀; et al.
Fusion Science and Technology, 49(2), p.168 - 186, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:22.99(Nuclear Science & Technology)JFT-2Mトカマクでは、SOL/ダイバータプラズマの物理を理解し、熱・粒子を能動的に制御するための実験研究を進めてきた。1984年のJFT-2M実験開始後10年間は開ダイバータ形状で、ダイバータプラズマの内外非対称性,熱・粒子の輸送,ELM中のSOL電流特性等が明らかとなり物理的理解を進めた。局所排気,境界摂動磁場印加,ダイバータバイアス,周辺加熱などの先進的手法を取り入れ、熱・粒子を能動的に制御できることを実証した。ダイバータでの熱・粒子独立制御性向上を目指し、1995年に熱・粒子束流を考慮しながらダイバータ開口部を狭める閉ダイバータ化を実施した。ダイバータ部から主プラズマ周辺への中性粒子の逆流を抑える遮蔽効果が有効に機能し、主プラズマの高閉じ込め状態を劣化させることなく、ダイバータ板熱負荷を低減するための強力ガスパフが可能となり、n
=4
10
m
, T
=4eVまでの低温高密度ダイバータプラズマを実現することができた。また、高閉じ込めモード中、周辺プラズマにおいて特有の揺動が現れることがわかり、閉じ込めとの関係が示唆された。本論文はこれらの成果のレビューである。
原賀 智子; 亀尾 裕; 中島 幹雄
分析化学, 55(1), p.51 - 54, 2006/01
被引用回数:4 パーセンタイル:13.86(Chemistry, Analytical)非金属放射性廃棄物をプラズマ溶融処理して製作される溶融固化体の放射化学分析を行うためには、比較的多量の試料を溶液化する必要がある。本報告では、溶融固化体試料を効率的に溶液化するために、マイクロ波加熱装置を用いる迅速溶解法を検討した。従来のホットプレートのみによる外部加熱法では、一容器あたり溶液化可能な溶融固化体試料は0.1g程度であったが、マイクロ波加熱法を適用することにより、試料1gをより短時間に溶液化できるようになった。これにより、溶解操作の所要時間は1/10以下に短縮され、溶融固化体試料に対する迅速溶解法を確立することができた。また、リファレンスとして高炉スラグを用いて、マイクロ波加熱を適用した溶解法の妥当性を確認した。
久保 博孝; JT-60チーム
Plasma Science and Technology, 8(1), p.50 - 54, 2006/01
被引用回数:2 パーセンタイル:6.53(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60における定常運転のための粒子挙動に関する最近の研究成果(特に、第一壁の水素蓄積の飽和,炭素材ダイバータ板の損耗/堆積と水素保持、及びそれらに関連したSOL及びダイバータ・プラズマ中の粒子挙動に関する研究成果)をまとめて発表する。JT-60では、長時間放電を繰り返すことにより、ELMy Hモード・プラズマの後半で第一壁の水素蓄積が真空容器内全体として飽和する現象が観測された。炭素材ダイバータ・タイルについては、外側ダイバータではおもに損耗が、内側ダイバータではおもに堆積が観測された。炭素堆積層中の水素同位体保持率(H+D)/Cは0.032であった。低磁場側の水平面では内側ダイバータ方向のSOLプラズマ流が、プライベート領域では外側ダイバータから内側ダイバータに向かうドリフト流が観測された。炭素材の損耗/堆積の内外ダイバータの非対称性は、これらの流れが原因であることが考えられる。第一壁に到達した水素のほとんどは水素分子として再放出されると考えられているが、その水素分子挙動を直接診断するために、水素分子線の発光分布を測定し、中性粒子輸送コードを用いて解析した。
線スペクトロメトリーの検討原賀 智子; 亀尾 裕; 星 亜紀子; 米澤 仲四郎*; 中島 幹雄
JAERI-Tech 2005-050, 35 Pages, 2005/09
日本原子力研究所から発生する低レベル放射性雑固体廃棄物をプラズマ溶融して製作される溶融固化体の簡易・迅速な放射能評価法として、
線放出核種の非破壊測定法を検討した。Ge検出器のみを使用する通常の
線スペクトロメトリーで問題となる共存核種のコンプトン散乱に起因するバックグラウンド計数を低減させ、目的核種を選択的に測定するため、Ge検出器とBGO検出器を用いる、(1)逆同時
線スペクトロメトリー,(2)同時
線スペクトロメトリーを検討した。廃棄物中に多く含まれる
Coの存在下で、単一の
線を放出する
Csの測定に対しては逆同時
線スペクトロメトリーを、複数のカスケード
線を放出する
Euの測定に対しては同時
線スペクトロメトリーを適用した結果、
Csの検出限界値は約1/6に低減され、
Euの検出限界値は1/1.5に低減された。本法は放射能評価の迅速化に有効であることがわかった。
朝倉 伸幸
プラズマ・核融合学会誌, 80(3), p.190 - 200, 2004/03
現在のトカマク装置の異なるダイバータ形状や粒子排気方式で、共通に理解されてきたダイバータとスクレイプオフ層におけるプラズマ物理現象について説明する。ダイバータ板の上流部での分布を詳細に測定できる計測器の開発、及びシミュレーションコードの改良によって、ダイバータとスクレイプオフ層の物理研究は最近著しく進展した。この中で4つのトピックス:(1)ダイバータ板上流における熱・粒子輸送,(2)バースト的にダイバータへ輸送される熱流及び粒子流,(3)スクレイプオフ層でのプラズマ流,(4)スクレイプオフ層でのプラズマ拡散、に関する最新の研究成果と今後の物理研究課題について解説する。
滝塚 知典; 細川 哲也*; 清水 勝宏
Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.1331 - 1334, 2003/03
被引用回数:15 パーセンタイル:67.46(Materials Science, Multidisciplinary)トカマク核融合研究において粒子と熱の制御が最重要課題の一つである。ヘリウム灰排気と不純物のダイバータ領域内保留はダイバータ板に向かうプラズマ流で決まる。板上の局所的熱負荷は流れのパターンに依存する。したがって、SOLとダイバータプラズマの流れの適切な制御によって粒子と熱の制御ができる。この論文では、PARASOLコードを用いた2次元粒子シミュレーションにより流れの制御を研究した。トカマクのダイバータ配位に似たセパラトリクスのある磁場配位を与えている。主プラズマ中に熱粒子源がある。ダイバータ板近傍にリサイクリング冷粒子源がある。SOLプラズマ中に流れ制御のためにガスパフ粒子源をおく。板上の静電ポテンシャルを変えてダバータバイアシングが可能である。ガスパフとバイアスの流れへの影響を調べた。シミュレーション結果から制御性を評価した。
小河 浩晃*; 木内 清
JAERI-Research 2002-037, 48 Pages, 2002/12
革新的軽水炉燃料被覆管材の長期健全性にかかわる水素-金属相互作用に関する基礎検討として、原研開発材25Cr-35Ni系合金とNbライナー材、及び、比較材として従来被覆管仕様ステンレス鋼,現用軽水炉被覆管材ベース金属Zr、及びNiの5つの材料間の水素透過挙動の違いを、放射線励起効果の観点から基礎評価した。RF駆動型低温プラズマ源を用いた励起水素透過試験装置を整備して、同一水素分圧で低温プラズマと熱平衡の水素透過の温度依存性及び電場のバイアス効果等を解析した。低温プラズマ励起による水素透過の促進傾向が全材料の中低温領域に見られ、約530K以下の低温側の水素透過挙動は水素-欠陥相互作用に伴い変化した。NbはZrのような水素化物脆化を生じずに多量に水素が固溶出来る水素ゲッター材としての適性が確認された。電場効果では、電子引き込み条件に依存した水素透過能の増大傾向を示し、表面直上の低速電子励起効果の重要性が確認された。水素溶解の新モデルを構築して材料間の励起水素透過の促進傾向の違いを評価した。
滝塚 知典; 北條 仁士*; 羽鳥 尹承*
プラズマ・核融合学会誌, 78(9), p.857 - 912, 2002/09
磁場閉じ込めプラズマ中の磁力線に沿った輸送について概説する。無衝突及び衝突拡散的輸送について比較する。その速い輸送のために、磁力線方向のプラズマの性質は非局所的に振る舞いやすい。トカマク中のスクレイプオフ層とダイバータプラズマの非局所的現象の一つを紹介する。その磁力線方向に形成される非対称性はスクレイプ層の電流に関連する熱電不安定性に起因する。MARFEと呼ばれる局所的な現象は強い放射冷却により作られる。磁力線方向に非局所的で磁力線垂直方向に局所的構造を持つスネークはトカマクの中心プラズマに生じている。ミラープラズマにおけるミラー端からの軸方向損失について紹介する。特にピチ角散乱によるロスコーンへの落下及び磁気モーメント断熱性の破れによる損失が非局所的な軸方向輸送に関連することを述べる。
林 伸彦*; 滝塚 知典; 畑山 明聖*; 小笠原 正忠*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.526 - 531, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:33.94(Materials Science, Multidisciplinary)トカマクダイバータにおける熱電不安定性を、ダイバータ5点モデルを用いて数値的に調べた。熱電不安定性はSOL電流によって引き起こされる熱的不安定性である。解析した結果、ダイバータプラズマの温度がある温度以下になると、ダイバータプラズマの対称な平衡は熱電不安定性により不安定になる。この時、安定な非対称平衡が存在した。SOL電流が熱電不安定性を引き起こすとともに、ダイバータ非対称性を自発的に引き起こすことを示した。非対称平衡では、SOL電流はダイバータプラズマの温度が高い側から低い側に流れ、ダイバータ板に入射する熱流速は温度の高い側の方が低い側に比べて大きい。熱流速の非対称性は、高リサイクリングで低加熱パワーの場合に大きくなる。
内海 隆行*; 藤井 貞夫*
Therm. Sci. Eng., 7(1), p.21 - 30, 1999/00
X線レーザー発振方式の一つである電子衝突励起型X線レーザーでは、常温の固体ターゲットをレーザー照射して高温・高密度プラズマを生成する過程を含んでいる。このレーザー照射生成プラズマの熱力学特性は、X線レーザーの利得と重要な関係があり、シミュレーション等により正確に推定することが要求されている。超高出力超短レーザー光による物質の溶融・蒸発シミュレーションを行うために多相・多成分の流体が存在する系に適用可能なコードを開発してきた。本論文では、C-CUP法を一般化した本コードの数値解析法の定式化について述べるとともに、このコードによる多相流解析の基本検証問題、及び固体ターゲットへのレーザー照射の解析結果について記述する。
林 伸彦*; 滝塚 知典; 畑山 明聖*; 小笠原 正忠*
Journal of the Physical Society of Japan, 66(12), p.3815 - 3825, 1997/12
被引用回数:5 パーセンタイル:46.94(Physics, Multidisciplinary)ダイバータバイアスによって誘起されるダイバータ内外非対称性を調べるために、トカマクのスクレイプオフとダイバータプラズマを模擬した5点モデルを開発した。非対称性に対するダイバータバイアスの効果を、ダイバータプラズマが低リサイクリングと高リサイクリングな状態で調べた。低リサイクリングなプラズマでは、バイアスは非対象性に対してほとんど効果がない。一方、高リサイクリングなプラズマでは、バイアスは非対称性を制御することがわかった。その傾向として、ダイバータプラズマは陰極側に比べ陽極側でより高密度・低温になる。
依田 修; 宮下 敦巳; 村上 浩一*; 大柳 孝純*; 青木 貞雄*; 山口 直洋*
Japanese Journal of Applied Physics, 32(SUPPL.32-2), p.255 - 257, 1993/00
レーザープラズマを軟X線光源とする実験室規模のX線吸収分光装置を開発した。この装置の主たる利用目的は種々の物質のエネルギービームによるプロセシング過程をX線吸収微細構造(XAFS)の観測によって解明することである。装置の構成、特徴及び性能について述べるとともに、カーボンのレーザーアブレーションの過程を時間分解測定した結果について報告する。
依田 修; 宮下 敦巳; 大柳 孝純*; 村上 浩一*
JAERI-M 92-173, 27 Pages, 1992/10
レーザープラズマをX線源として用いた実験室規模時間分解X線吸収分光装置を作製した。この装置の使用主目的は、100eV~3keVのエネルギー範囲で、プロセス中の種々の物質のX線吸収微細構造を観測することである。金をターゲットに用いた時、300eV以下のエネルギー範囲で最も強いX線が発生し、パルス当り10
光子の強度が得られた。分光器のエネルギー分解能は5
10
であった。炭素棒とC
粉末を圧縮したペレットのレーザーアブレーションによって表面から飛び出したフラグメントの動的挙動を観測した。フラグメントの主成分はクラスター、中性原子及びイオンで速度は
1.4
10
m/s(クラスター)及び
2
10
m/s(原子、イオン)と評価された。弱いアブレーションではC
分子がペレットから分解せずに飛び出す。XPSの結果から、ペレット表面の組織変化が示唆され、SEMの結果から、表面散乱模型で説明できる周期構造が見い出された。
竹田 辰興; 谷 啓二; 常松 俊秀; 岸本 泰明; 栗田 源一; 松下 智*; 中田 登志之*
Parallel Computing, 18, p.743 - 765, 1992/00
被引用回数:2 パーセンタイル:47.27(Computer Science, Theory & Methods)核融合炉開発計画に必要な理論的データベースを充実するためにプラズマ・シミュレータMETISが設計されプロトタイプ・プラズマ・シミュレータProtoMETISが製作された。METISは250台のプロセッサ要素からなる分散メモリ型MIMDタイプ並列計算機として設計されトカマク・プラズマの非線形MHD挙動および磁場リップルによるアルファ粒子損失の計算を行うよう最適化されている。ProtoMETISを用いて、上記問題に対するMETIS構成の性能を評価して満足すべき結果を得た。また、自由電子レーザーのシミュレーション及びトカマク・プラズマのMHD平衡計算もプラズマ・シミュレータ上で効率よく実行できることが確認できた。
西谷 健夫; 竹内 浩; Barnes, C. W.*; 井口 哲夫*; 長島 章; 近藤 貴; 逆井 章; 伊丹 潔; 飛田 健次; 永島 圭介; et al.
JAERI-M 91-176, 23 Pages, 1991/10
重水素放電を行うトカマクにおいて中性子発生量の絶対較正は核融合利得Qなどのプラズマ性能を評価する上で極めて重要である。大電流化JT-60(JT-60U)では
U,
Uの核分裂計数管および
He比例計数管で中性子発生量の測定を行うが、それに先立ち、
Cf中性子源をJT-60Uの真空容器内で移動させて中性子検出器の絶対較正を行った。まず磁気軸上の92点において、点線源に対する検出効率を測定し、それを平均することによってトーラス状線源に対する検出効率を求めた。