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報告書

連続エネルギーモンテカルロコードMVPとJENDL-4.0による低出力水減速試験研究炉の燃料棒で構成される非均質格子体系の最小臨界量評価

柳澤 宏司

JAEA-Technology 2021-023, 190 Pages, 2021/11

JAEA-Technology-2021-023.pdf:5.25MB

燃焼による燃料の損耗が少ない低出力の試験研究炉の燃料棒と水減速材で構成される非均質格子体系の臨界特性の解析を、連続エネルギーモンテカルロコードMVP Version2と評価済み核データライブラリJENDL-4.0によって行った。解析では、定常臨界実験装置STACY及び軽水臨界実験装置TCAの二酸化ウラン燃料棒、並びに原子炉安全性研究炉NSRRのウラン水素化ジルコニウム燃料棒の非均質体系についての中性子増倍率の計算結果から最小臨界燃料棒本数を評価した。さらに中性子増倍率の成分である六種類の反応率比をあわせて計算し、単位燃料棒セルの水減速材と燃料の体積比に対する中性子増倍率の変化について説明した。これらの解析結果は、臨界安全ハンドブックでは十分に示されていない試験研究炉実機の燃料棒からなる水減速非均質格子体系の臨界特性を示すデータとして、臨界安全対策の合理性、妥当性の確認に利用できるものと考えられる。

報告書

「グレーデッドアプローチに基づく合理的な安全確保検討グループ」活動状況中間報告(2019年9月$$sim$$2020年9月)

与能本 泰介; 中島 宏*; 曽野 浩樹; 岸本 克己; 井澤 一彦; 木名瀬 政美; 長 明彦; 小川 和彦; 堀口 洋徳; 猪井 宏幸; et al.

JAEA-Review 2020-056, 51 Pages, 2021/03

JAEA-Review-2020-056.pdf:3.26MB

「グレーデッドアプローチに基づく合理的な安全確保検討グループ」は、原子力科学研究部門、安全・核セキュリティ統括部、原子力施設管理部署、安全研究・防災支援部門の関係者約10名で構成され、機構の施設管理や規制対応に関する効果的なグレーデッドアプローチ(安全上の重要度に基づく方法)の実現を目的としたグループである。本グループは、2019年の9月に活動を開始し、以降、2020年9月末までに、10回の会合を開催するとともに、メール等も利用し議論を行ってきた。会合では、グレーデッドアプローチの基本的考え方、各施設での新規制基準等への対応状況、新検査制度等についての議論を行なうとともに、各施設での独自の検討内容の共有等を行っている。本活動状況報告書は、本活動の内容を広く機構内外で共有することにより、原子力施設におけるグレーデッドアプローチに基づく合理的で効果的な安全管理の促進に役立つことを期待し取りまとめるものである。

報告書

アジア原子力安全ネットワーク緊急時対応関連グループ提案に基づく2006年-2017年国際原子力機関アジア地域ワークショップの概要

奥野 浩; 山本 一也

JAEA-Review 2020-066, 32 Pages, 2021/02

JAEA-Review-2020-066.pdf:3.01MB

国際原子力機関(International Atomic Energy Agency、略称: IAEA)は、アジア原子力安全ネットワーク(Asian Nuclear Safety Network、略称: ANSN)の活動を2002年から実施している。その一環としてANSNの下に原子力あるいは放射線災害を対象とする平時の備えと緊急時への対応に関するグループ(Topical Group on Emergency Preparedness and Response、略称: EPRTG)を2006年に設立した。EPRTGの提案に基づきIAEAは2006年から2017年までの12年間に23件のアジア地域ワークショップを実施した。緊急時対応に関するテーマ分野には、原子力防災訓練,緊急時医療,原子力・放射線緊急事態後の長期的対応,国際協力,国の原子力防災体制整備などがあった。日本原子力研究開発機構は、RPRTG設立当初からコーディネータを輩出し、その活動を主導してきた。本報告書は、EPRTGの提案に基づきIAEAが2017年までに実施したアジア地域ワークショップの概要をまとめたものである。

報告書

日本原子力研究開発機構における2020年度新原子力規制検査制度に対応するための新たな保安・保全・品質管理活動体制の導入

曽野 浩樹; 助川 和弘; 野村 紀男; 奥田 英一; 保全計画検討チーム; 品質管理検討チーム; 検査制度見直し等検討会

JAEA-Technology 2020-013, 460 Pages, 2020/11

JAEA-Technology-2020-013.pdf:13.46MB

2020年4月1日施行の原子炉等規制法及び関係法令に基づき行われる新しい原子力規制検査制度(新検査制度)の導入準備として、日本原子力研究開発機構(原子力機構)所管の新検査制度対象7事業施設(研究開発段階発電用原子炉施設,再処理施設,加工施設,廃棄物管理施設,廃棄物埋設施設,試験研究用原子炉施設及び核燃料物質使用施設)を対象に、それら施設の多様性,特殊性及び類似性を考慮しつつ、原子力規制検査に対応するための運用ガイド6種「保全文書ガイド」,「独立検査ガイド」,「溶接検査ガイド」,「フリーアクセス対応ガイド」,「PI設定評価ガイド」及び「CAP対応ガイド」を策定した。また、新検査制度下での品質マネジメントシステム及び保安規定の改定案を検討し、原子力機構内で典型的な規定類のひな形として取りまとめ、新たな保安・保全・品質管理活動体制の導入を完了した。規制当局及び事業者ともに新検査制度の運用に係る細部の調整は、新検査制度本運用後(2020年4月以降)も継続していることから、今後の本運用の実施状況とその調整結果を踏まえ継続的・段階的に改善していくこととする。

論文

Considerations on phenomena scaling for BEPU

中村 秀夫

Proceedings of ANS International Conference on Best Estimate Plus Uncertainties Methods (BEPU 2018) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2018/00

軽水炉の安全評価にて、システム解析コードを用いて不確かさを考慮した最適評価解析(BEPU)を行うとき、本来目標である高温高圧で多様な形状を有する実機での伝熱流動条件下に生じる事故現象の精確な予測には依然として残されている課題がある。その中で、主に流路サイズと圧力(流体物性)に依存した現象のスケーリングが関与する課題の例を挙げ、Keynote講演での議論に資する。

論文

Investigation of countermeasure against local temperature rise in vessel cooling system in loss of core cooling test without nuclear heating

小野 正人; 清水 厚志; 近藤 誠; 島崎 洋祐; 篠原 正憲; 栃尾 大輔; 飯垣 和彦; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.044502_1 - 044502_4, 2016/10

HTTRを用いた炉心冷却喪失試験は、物理現象の効果によってシビアアクシデントを起こさない固有の安全性を有する高温ガス炉を研究する安全評価コードの検証のため、制御棒を挿入せず、炉容器冷却設備を停止して炉心冷却を喪失させるものである。炉容器冷却設備は熱放射や熱伝達によって高温となった原子炉圧力容器を冷却することにより原子炉の残留熱や崩壊熱を除去するものである。試験では、原子炉の安全性は維持されるものの、炉容器冷却設備の熱反射板による水冷管の冷却効果が届かない箇所の局所的な温度が長期使用の観点から制限値を上回ると考えられる。試験は炉容器冷却設備を停止し核熱を用いずガス循環機による入熱のみで実施され、その結果、最高使用温度より十分低い温度ではあるが局所的に温度の高い箇所を特定し、冷却水の自然循環の冷却効果に十分な効果は無く、冷却管の温度を1$$^{circ}$$C下げるのみであることを見出した。そして、HTTRの再稼働後にすぐに実施される炉心冷却喪失試験に向けた新しく適切で安全な手順を確立した。

論文

Progress of the general control system for the Materials and Life Science Experimental Facility in J-PARC

酒井 健二; 大井 元貴; 渡辺 聡彦; 甲斐 哲也; 加藤 裕子; 明午 伸一郎; 高田 弘

JAEA-Conf 2015-002, p.593 - 598, 2016/02

安全で安定なビーム運転のために、MLFでは、統括制御、インターロック、サーバ、ネットワーク、タイミング配信システムからなる全体制御システム(MLF-GCS)を稼働している。2008年の最初の陽子ビームの受け入れ以来、MLF-GCSは、ビームパワー増強に伴うターゲット機器のアップグレードや、ユーザー実験装置の毎年の増設に対応しながらも、大きなトラブルもなく安定した運転を実現してきた。しかしながら、近年は、長期に渡る継続的な施設運転の観点から、GCSの大掛かりな改造が進められている。例えば、メンテナンス時の柔軟性を高める目的で、基盤ソフトウェアを変更することで、GCSの監視操作システムがアップグレードされた。またJ-PARCの安全体制の再構築に従い、GCSのインターロックシステムも改良された。本論文では、MLF-GCSの近年の進捗状況について報告する。

論文

ROSA/LSTF tests and RELAP5 posttest analyses for PWR safety system using steam generator secondary-side depressurization against effects of release of nitrogen gas dissolved in accumulator water

竹田 武司; 大貫 晃*; 金森 大輔*; 大津 巌

Science and Technology of Nuclear Installations, 2016, p.7481793_1 - 7481793_15, 2016/00

AA2016-0048.pdf:5.15MB

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.12(Nuclear Science & Technology)

Two tests related to a new safety system for PWR were performed with ROSA/LSTF. The tests simulated cold leg small-break loss-of-coolant accidents with 2-inch diameter break using an early steam generator (SG) secondary-side depressurization with or without release of nitrogen gas dissolved in accumulator (ACC) water. The pressure difference between the primary and SG secondary sides after the actuation of ACC system was larger in the test with the dissolved gas release than in the test without the dissolved gas release. No core uncovery and heatup took place because of the ACC coolant injection and two-phase natural circulation. The RELAP5 code predicted most of the overall trends of the major thermal-hydraulic responses after adjusting a break discharge coefficient for two-phase discharge flow under the assumption of releasing all the dissolved gas at the vessel upper plenum.

報告書

幌延深地層研究計画における人工バリア性能確認試験; 計測データ集(平成26年度)

中山 雅; 大野 宏和; 中山 真理子*; 小林 正人*

JAEA-Data/Code 2015-013, 53 Pages, 2015/09

JAEA-Data-Code-2015-013.pdf:9.78MB
JAEA-Data-Code-2015-013(errata).pdf:0.37MB
JAEA-Data-Code-2015-013-appendix(CD-ROM).zip:5.76MB

原子力機構が、北海道幌延町で実施している幌延深地層研究計画は、深地層の科学的研究、地層処分技術の信頼性向上や安全評価手法の高度化等に向けた基盤的な研究開発および安全規制のための研究開発を実施している。平成26年度からは、第3段階の調査研究として、地下施設の350m調査坑道において、人工バリア性能確認試験を実施している。この試験は、幌延の地質環境を事例に、処分孔竪置き方式を対象として実規模の人工バリアを設置し、実環境下において人工バリア定置後の再冠水までの過渡期の現象を評価することを目的としている。本データ集は、取得したデータについて取りまとめたものであり、各種計測データの散逸防止を図ることを目的としている。また、計測データには、原環センターとの共同研究において設置した、地中無線モニタリング装置によって取得されたものも含まれる。なお、地中無線モニタリング装置の開発は、経済産業省資源エネルギー庁の実施する「地層処分技術調査等事業 処分システム工学確証技術開発」において開発された。データ集録期間は、平成26年12月から平成27年3月までである。今後もある程度の期間ごとにデータを取りまとめて公開する予定である。

論文

Scaling issues for the experimental characterization of reactor coolant system in integral test facilities and role of system code as extrapolation tool

Mascari, F.*; 中村 秀夫; Umminger, K.*; De Rosa, F.*; D'Auria, F.*

Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.4921 - 4934, 2015/08

The phenomenological analyses and thermal hydraulic characterization of a nuclear reactor are the basis for its design and safety evaluation. Scaled down tests of Integral Effect Test (IET) and Separate Effect Test (SET) are feasible to develop database. Though several scaling methods such as Power/Volume, Three level scaling and H2TS have been developed and applied to the IET and SET design, direct extrapolation of the data to prototype is in general difficult due to unavoidable scaling distortions. Constraints in construction and funding for test facility demand that a scaling compromise is inevitable further. Scaling approaches such as preservation of time, pressure and power etc. have to be adopted in the facility design. This paper analyzes some IET scaling approaches, starting from a brief analysis of the main characteristics of IETs and SETFs. Scaling approaches and their constraints in ROSA-III, FIST and PIPER-ONE facility are used to analyze their impact to the experimental prediction in Small Break LOCA counterpart tests. The liquid level behavior in the core are discussed for facility scaling-up limits.

論文

JSFR design progress related to development of safety design criteria for generation IV sodium-cooled fast reactors, 4; Balance of plant

近澤 佳隆; 加藤 篤志; 鍋島 邦彦; 大高 雅彦; 鵜澤 将行*; 猪狩 理紗子*; 岩崎 幹典*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 8 Pages, 2015/05

JSFR実証施設のBOP設備として燃料取扱設備、電源設備、空調・補機冷却系、建屋配置等を対象として、SDCを満足するため設計方針と評価についてまとめた。燃料貯蔵設備については原子炉冷却系と同様の考え方による除熱系の多重・多様化の強化、電源設備については従来の非常用電源の強化に加え代替非常用電源の追加、空調・補機冷却系:安全系機器の依存関係の明確化、多様化の観点から崩壊熱除去を海水冷却で行った場合の影響評価、建屋配置については外部事象評価の概要(地震,津波,風,雪)、分散配置方針、漏えい対策等を中心に安全設計クライテリア及びそのガイドラインの設定の背景となった評価結果を報告する。

論文

Investigation of characteristics of natural circulation of water in vessel cooling system in loss of core cooling test without nuclear heating

高田 昌二; 清水 厚志; 近藤 誠; 島崎 洋祐; 篠原 正憲; 関 朝和; 栃尾 大輔; 飯垣 和彦; 中川 繁昭; 沢 和弘

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 5 Pages, 2015/05

HTTRを使った炉心冷却喪失試験では、原子炉の固有の安全性を確認するとともに、自然現象によりより安全を確保できることを示すため、炉心に制御棒を挿入せず、また、VCSを停止させて原子炉の強制冷却を停止させる。試験では、VCSの熱反射板のついていない水冷管に、原子炉の安全上問題とはならないが、財産保護の観点から局所的な温度上昇が懸念された。非核加熱試験を通して、局所的な温度上昇点が確認され、最高使用温度よりは低いが運転上の管理制限値を超える可能性のあることが分かった。冷却水の自然循環による冷却効果は1$$^{circ}$$C以内であった。このため、再稼働後早期に試験を実施するための安全確実な試験方法を確立した。

論文

Performance test of HTTR

中川 繁昭; 橘 幸男; 高松 邦吉; 植田 祥平; 塙 悟史

Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.291 - 300, 2004/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.06(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉は冷却材温度を高温にすることができるとともに、固有の安全性があることで魅力的な原子炉である。日本初の高温ガス炉であるHTTRが日本原子力研究所の大洗研究所に建設された。HTTRは、その出力上昇試験において2001年12月7日に原子炉出力30MW,原子炉出口冷却材温度850$$^{circ}$$Cを達成した。出力上昇試験では、運転合格証取得のための試験と原子炉性能確認のための試験の2種類を実施した。原子炉出力30MWまでの出力上昇試験の結果から、原子炉及び冷却機器の性能を確認し、原子炉施設の運転が安全に実施できることを確認した。本論文は、HTTRに関するシリーズ投稿の一つである。

報告書

HTTR水素製造システムの確率論的手法を用いた可燃性ガス漏えい頻度評価(受託研究)

清水 明; 西原 哲夫; 森山 耕一*

JAERI-Tech 2004-051, 69 Pages, 2004/06

JAERI-Tech-2004-051.pdf:4.68MB

日本原子力研究所の高温工学試験研究炉(HTTR)は核熱利用技術開発のためメタンの水蒸気改質による水素製造システムを接続することを計画している。本システムではこれまでの原子炉設備と異なり、原子炉に近接して大量の可燃性物質を取扱うため、これらの存在を考慮した安全設計を行う必要がある。本報告では、可燃性ガス漏えいの発生頻度について確率論的手法を用いて評価した結果を述べる。可燃性ガスを内包する機器,配管を系統別に区分し、安全設計で定めた緊急遮断弁の設置,可燃性ガス二重管化等の火災・爆発対策を勘案して、漏えいの発生頻度を計算した。火災・爆発の確率は漏えい確率と着火確率の積となるが、着火確率の評価は非常に困難であるために安全側に1として検討を進めた。このため、火災・爆発が防止できる安全目標については漏えい発生頻度を10$$^{-6}$$/年以下に設定して、安全対策の妥当性を調べた。その結果、可燃性ガス配管の二重管化,計装配管の小口径化,漏えい検知器,漏えい遮断設備等が、火災・爆発の規模を小さくし、原子力プラントを災害から防護するうえで有効であることを確認した。

報告書

受動的安全性を具備した低減速軽水炉に関する技術開発(受託研究)

岩村 公道; 大久保 努; 秋江 拓志; 久語 輝彦; 与能本 泰介; 呉田 昌俊; 石川 信行; 長家 康展; 新谷 文将; 岡嶋 成晃; et al.

JAERI-Research 2004-008, 383 Pages, 2004/06

JAERI-Research-2004-008.pdf:21.49MB

本報告書は、日本原子力研究所,日本原子力発電,日立製作所,東京工業大学が財団法人エネルギー総合工学研究所からの委託を受けて平成12$$sim$$14年度に実施した革新的実用原子力技術開発提案公募事業「受動的安全性を具備した低減速軽水炉に関する技術開発」の成果をまとめたものである。本提案公募事業では、エネルギーの長期安定供給を確保するとともに、コスト競争力の強化,プルトニウムの有効利用,使用済燃料蓄積量の低減など、原子力発電及び核燃料サイクルが直面する課題の解決、及び安全性・経済性にかかわる技術の一層の向上を図るため、既に実用化している軽水炉技術を最大限に活用し、中性子の減速を抑制して転換比を上げることにより燃料の増殖,高燃焼度・長期サイクル運転,プルトニウムリサイクルが可能となる低減速軽水炉の開発を実施した。 炉心設計,プラントシステム設計とともに、熱流動成立性,炉物理的成立性,燃料の安全性,燃料サイクルの検討を実施し、実用化へ向けた成立性の見通しを得た。

報告書

均圧注入系を模擬した体系に生じるカオスの研究; 受動的安全炉の特性解析,原子力基礎研究 H12-012(委託研究)

班目 春樹*; 岡本 孝司*; 田中 源太郎*; 森元 雄一郎*; 佐藤 聡*; 近藤 昌也

JAERI-Tech 2003-017, 156 Pages, 2003/03

JAERI-Tech-2003-017.pdf:5.31MB

原子炉圧力容器と格納容器気相部とを加圧管と注入管によって繋いだ均圧注入系の挙動をU字管内の液柱で模擬した実験と解析を行った。実験は、カバーガスをU字管内気相部に一定流量で注入してゆき、水位があるレベルに達するとガスを放出、水位が回復するとガス放出を停止することによって行った。実験の結果、ガス放出の周期は一定間隔とはならず、大きくばらつくことがわかった。そこで、圧力上昇時と下降時それぞれの挙動に対し線形方程式を立て、それをつないだ区分線形モデルを作成した。区分線形モデルは接線分岐,周期倍分岐,周期加算分岐といったカオス特有の性質を示したため、ガス放出の周期がばらついたのはカオスである可能性が高いことを示した。

報告書

JMTR計測用配管水漏れ調査報告書

JMTR計測用配管水漏れ調査検討委員会

JAERI-Review 2003-014, 117 Pages, 2003/03

JAERI-Review-2003-014.pdf:27.62MB

日本原子力研究所大洗研究所材料試験炉(JMTR)において、平成14年12月6日に、漏水検知器の警報が発報し、平成14年12月10日、一次冷却系統の精製系統充填ポンプNo.1の出口配管に取り付けられた圧力計導管に水漏れが確認された。日本原子力研究所では、所内外の専門家から構成する「JMTR計測用配管水漏れ調査検討委員会」を平成14年12月16日に設置して、平成15年1月6日までに公開による委員会を3回開催し、水漏れ発生の原因と対策及び安全管理への取組みについて検討を行った。本報告書は水漏れ発生の原因と対策及び安全管理への取組みについて取りまとめたものである。

報告書

HTTRに接続する水素製造システムの系統及び機器設計(受託研究)

西原 哲夫; 清水 明; 谷平 正典*; 内田 正治*

JAERI-Tech 2002-101, 46 Pages, 2003/01

JAERI-Tech-2002-101.pdf:2.6MB

地球温暖化の要因となっている二酸化炭素の排出量を削減するため、クリーンな2次エネルギーである水素を積極的に利用することが期待される。産業界では水蒸気改質法により水素を製造することが主流となっているが、化学反応に必要な熱を炭化水素系燃料の燃焼熱で賄っているので、水素製造過程で大量の二酸化炭素を環境に放出している。したがって、水蒸気改質法において熱源に炭化水素系燃料を使用しないシステムを構築できれば、環境への負荷が軽減でき、地球温暖化問題の解決に貢献できる。高温ガス炉は原子炉出口で950$$^{circ}$$Cという高温のヘリウムガスを供給できる原子炉であり、発電のみならず、化学プロセスの熱源として利用することが可能である。原研では、日本初の高温ガス炉であるHTTRを建設し、試験運転を行なっている。そして、このHTTRを用いて、核熱利用技術を確立することを研究課題として掲げ、水蒸気改質法による水素製造プラントをHTTRに接続して水素製造を実証するためのシステム検討を進めている。本報告はHTTR水素製造システムの系統設計及び機器設計の成果を纏めたものである。

論文

Design of the ITER tritium plant, confinement and detritiation facilities

吉田 浩; Glugla, M.*; 林 巧; L$"a$sser, R.*; Murdoch, D.*; 西 正孝; Haange, R.*

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.513 - 523, 2002/11

 被引用回数:26 パーセンタイル:83.63(Nuclear Science & Technology)

ITERトリチウムプラントは、トカマク燃料サイクル設備,トリチウム閉込め及び除去設備から構成される。トカマク燃料サイクル設備は、真空容器浄化ガス処理,トカマク排出ガス処理,水素同位体分離,燃料調整及び供給,外部トリチウム受入れ及び長期貯蔵等の諸工程を含み、トカマクあらゆる運転要求を満たすことができる。また、燃料サイクルの各工程は、トリチウムインベントリーを最小化し、想定されるすべての異常時,事故時の環境へのトリチウム放出を可能な限り低減化できるようにした。トリチウム閉込め設計では、トリチウムが金属材料やプラスチック材料を容易に透過し、室内空気中の水分に速やかに取り込まれて拡散しやすいことから多重閉じ込め方式を採用した。すなわち、トリチウムプロセス機器と配管を第1次障壁として設計し、プロセス機器(トリチウムインベントリーが1g以上の場合)をグローブボックス等の第2次障壁内に設置する。さらに、これらの設備を配置した室の空調換気設備には非常用隔離弁と室内空気浄化設備を備え、万一トリチウムが室内に漏洩したときでもトリチウムを環境に放出することなく速やかに浄化する。トカマク建家,トリチウム建家,ホットセル及び廃棄物建家に、このような閉込め及び除去設備を設置した。

論文

Safety shutdown of the High Temperature Engineering Test Reactor during loss of off-site electric power simulation test

竹田 武司; 中川 繁昭; 本間 史隆*; 高田 英治*; 藤本 望

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(9), p.986 - 995, 2002/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.13(Nuclear Science & Technology)

HTTR(高温工学試験研究炉)は、黒鉛減速,ヘリウムガス冷却型の日本で初めての高温ガス炉である。HTTRは、2001年12月7日に初めて定格運転で全出力(30MW)を達成した。HTTRの出力上昇試験の中で、スクラムを伴う異常な過渡変化のシミュレーション試験を30MW運転からの商用電源の手動遮断により実施した。商用電源喪失直後、ヘリウム循環機,加圧水ポンプはコーストダウンし、ヘリウム及び加圧水の流量はスクラム設定値まで減少した。16対の制御棒は、設計値(12秒)以内で重力落下により炉心に2段階で挿入した。商用電源喪失から51秒で、非常用発電機からの給電により補助冷却設備は起動した。補助冷却設備の起動後40分で、炉心黒鉛構造物(例えば、燃料ブロック)の過渡な熱衝撃を防止するため、補助ヘリウム循環機2台のうち1台を計画的に停止した。補助冷却設備の起動後、炉内黒鉛構造物である高温プレナムブロックの温度は継続的に低下した。HTTR動的機器のブラックアウトシーケンスは設計通りであった。商用電源喪失シミュレーション試験により、スクラム後のHTTRの安全停止を確認した。

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