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論文

Existence of a novel liquid phase in methyl acetate

河西 俊一; 貴家 恒男; 武久 正昭

Journal of the Physical Society of Japan, 52(9), p.3093 - 3100, 1983/00

 被引用回数:6 パーセンタイル:55.35(Physics, Multidisciplinary)

我々は、平面的な分子構造を持つ種々のビニル化合物が、高圧下で構造液相を持つことを報告してきた。中でもアクリロニトリル、trans-1,2-ジクロロエチレンは、常圧下でも低温で構造を持ち、構造形成には平面構造と分子四極子モーメントが必要な条件であることを明らかにした。これはビニル基の特質なのか?今回平面的で価電子密度の高い$$^{-}$$$$^{c}$$$$^{-}$$$$^{o}$$基を持つ酢酸メチルを取り上げ、常圧、高圧下でのT$$_{1}$$測定、常圧下での比容の温度変化を測定した。その結果、常圧下では、T$$_{1}$$、比容の温度変化から、-12$$^{circ}$$Cで液-液相転移を観測した。また、T$$_{1}$$の温度変化の解析から、酢酸メチルは、相関時間の近い値の二つの回転運動モードを持ち、転移点で一つのモードから他のモードへ移ることが明らかになった。高圧下のT$$_{1}$$測定から、液-液相転移の圧力-温度関係を求めた。

論文

A Novel liquid state of trans-1,2-dichloroethylene

河西 俊一; 貴家 恒男; 武久 正昭

Journal of the Physical Society of Japan, 51(5), p.1579 - 1583, 1982/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:74.62(Physics, Multidisciplinary)

trans-1,2-dichloroethylene(trans-DCE)とcis-DCE,1,2-dichloroethane(EDC)の、常圧下でのスピン格子緩和時間(T$$_{1}$$)の温度依存性を、各々の融点から室温までの温度範囲で測定した。その結果、cis-DCEとEDCのT$$_{1}$$は、この実験条件下では、通常の等方的な液体の温度依存性を示したが、trans-DCEは、-16$$^{circ}$$Cで、一次の液-液相転移を示す、「とび」を持った。この転移は、同時に測定した体積-圧力測定でも、「折れ」として観測された。 trans-DCEの二つの液相を、高温相をL$$_{1}$$、低温相をL$$_{2}$$と名づける。T$$_{1}$$の解析から、L$$_{1}$$は、分子運動は回転運動が中心となっている通常の等方液相であるが、L$$_{2}$$は、分子の回転運動がほとんど停止した、並進運動だけの中間相であることがわかった。cis-DCE、EDCがこの中間相を持たないことから、この中間相の形成には、trans-DCEの大きな分子四重極モーメントが大きな役割を果していることがわかった。

論文

Calculation of spin-lattice relaxation time on U$$^{4}$$$$^{+}$$ ion in cubic crystalline field

小幡 行雄; 佐々木 健

Journal of the Physical Society of Japan, 42(1), p.36 - 42, 1977/01

 被引用回数:1

トリヤ(ThO$$_{2}$$)中のU$$^{4}$$$$^{+}$$イオンのようにXY$$_{8}$$型クラスター中の配位f$$^{2}$$をもつイオンのスピン格子緩和時間の計算を行なった。 この論理計算によって次のことが予測される。1)直接過程では、単磁気量子遷移過程を復磁気量子遷移過程の緩和過程への寄与の比は一定で1:7.4になる。2)ラマン過程による緩和時間は温度が上ると急速に短くなるので、電子スピン共鳴は液体水素温度と液体窒素温度の中間で巾が極端に広くなり観測にかつらなくなる。3)トリヤでは結晶場による準位の分裂が最大デバイフオノンのエネルギーより大きいので、オーバック緩和過程は存在せず、直接過程とラマン過程の二つを考えればよい。 低温における緩和時間の測定実験が待望される。

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