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今園 孝志; 柳原 美広*
Photon Factory News, 22(3), p.18 - 22, 2004/11
全反射臨界角を利用して励起した軟X線蛍光分光を用いて、Fe/Si多層膜の表面から数nmの深さの範囲内にSiOが分布することを明らかにした。これは、最上Fe層に最も近い拡散層であるFe
Si層の酸化によって生成したもので、結果的にFe
Si層厚は減少する。このことは臨界角から十分離れた入射角で励起した通常の軟X線蛍光分光では得られない全く新しい知見であり、全反射軟X線蛍光分光が表面及び界面にある物質の化学結合状態の分析法として極めて有用であることを示している。
山口 徹治; 中山 真一; 川田 千はる*
原子力バックエンド研究, 9(1), p.61 - 66, 2002/09
稲田花崗岩についてBaイオンの透過拡散実験を行い、有効拡散係数(
)と分配係数(
)を取得した。実験は、溶液として10
, 1, 10 mol m
BaCl
溶液を用い、25
Cにおいてそれぞれ3ランを行った。10 mol m
BaCl
溶液を用いた実験で得られた有効拡散係数は細孔拡散モデルから予想される値と一致していた。これに対して塩化バリウムの濃度が低い場合ほど、分配係数が高く、有効拡散係数も高くなった。バリウムの溶存形態は同じであり、同時に拡散させたI
の挙動から花崗岩試料による間隙構造にも差がないことが明らかになった。それにもかかわらず、有効拡散係数が分配係数に対して正の相関を持っていることは、表面拡散(吸着状態での拡散)の寄与を強く示すものである。
山口 徹治; 中山 真一
JAERI-Conf 2002-004, p.325 - 332, 2002/03
放射性廃棄物の地層処分場から漏えいした長寿命核種が亀裂性の岩盤内を地下水によって移行するとき、岩石マトリクス内への拡散とそれに伴う鉱物表面への吸着により、その移行が著しく遅延されると期待されている。このマトリクス拡散を確実な現象として地層処分システムの安全評価に取り入れるためには、拡散のしくみを理解することが不可欠である。われわれは日本の代表的な花崗岩についてその間隙構造を解析し、花崗岩内における物質移行はフィックの法則を適用して定量的に評価できることを示した。また、陽イオン,陰イオン,アクチニド元素の炭酸錯体などの透過拡散実験を行い、有効拡散係数を取得するとともに拡散のしくみを解明した。すなわち、放射性核種は岩石内の間隙を満たす水の中を拡散(細孔拡散)するが、物質によっては鉱物表面に吸着された状態で鉱物表面を拡散(表面拡散)することが明らかになり、これらの知見により、天然の岩盤が放射性核種の移行を遅延させる効果を定量的に評価することが可能となった。今後の実験研究では、圧縮ベントナイトやセメント系材料中における拡散のしくみを明らかにすること,超長期にわたる変質を予測するためのデータを取得すること、長期にわたる性能評価の不確実性を定量的に明らかにすることに重点を置く必要がある。
中村 博文; 林 巧; 角田 俊也*; 鈴木 卓美; 西 正孝
Journal of Nuclear Materials, 297(3), p.285 - 291, 2001/09
被引用回数:19 パーセンタイル:77.39(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉の安全を考えるうえで重要なトリチウムの金属透過挙動研究の一環として、ニッケル中のトリチウム及び重水素のイオン注入透過挙動を測定し、その同位体効果を検証した。同位体効果の検証に先立ち、重水素及びトリチウムの透過の律速過程を同定し、各々、550K以下の低温領域では入射側再結合律速-透過側拡散律速であり、550K以上の高温領域では入射側、透過側共に表面再結合律速であることを明らかとした。低温側の透過の過渡解析により、ニッケル中の重水素、トリチウムの拡散係数を求め、重水素との文献値との良い一致を得た。一方、拡散の同位体効果に関しては、拡散の活性化エネルギーに同位体依存性があることを見いだした。表面再結合係数に関しても重水素、トリチウムそれぞれに対して導出し、これも文献値との一致を見ると共に、重水素-トリチウム間の同位体効果の存在を明らかにした。得られた結果より、ニッケル中の重水素、トリチウムのイオン注入透過で観察された同位体効果に関しては、拡散係数よりも、表面再結合係数の寄与が大きいことが判明した。
佐藤 忠
Radiochimica Acta, 46, p.101 - 108, 1989/00
希薄溶液からのホウケイ酸ガラス表面における銀の吸着、および脱着挙動をAgをトレーサーとして用い調べた。酸性、中性溶液から銀イオンは、ガラスの酸処理により生成したガラス表面のシリカゲル層内にイオン交換反応により速やかに吸着される。アルカリ溶液中ではシリカゲル層の溶解のため銀の吸着は少ない。中性溶液からイオン交換吸着した銀の種々の溶液による脱着はシリカゲル層中の銀の拡散速度に支配される。拡散速度は銀の化学種、溶液温度、シリカゲル層の膨潤度に依存する。酸性におけるシリカゲル層の収縮のため、鉱酸による銀の脱着は非常に遅い。また銀と安定な錯体を作るイオンを含む溶液では、大きな錯イオンが拡散に関係するため銀の脱着は遅い。
木内 清
JAERI-M 83-052, 66 Pages, 1983/03
最近すべての型の原子炉において、環境側と構造材料との表面反応による水素の溶解および透過や水素脆性など水素と金属材料とに関係した多くの工学的な問題が指摘されてきている。鉄鋼材料は原子炉圧力ベウンダリー材料の中でも数多く使用されており、鉄中の水素の溶解および拡散挙動は、実用問題の解析のための基礎データとして十分に把握しておく必要がある。しかしまだこれらの基礎的な性質自体も不明な点が多い。本報では、まずこの研究の一環として今までに出されている測定データの解析を主体とした検討を行ない、鉄中の水素の溶解および拡散の機構を明らかにした。また測定法にかかわるいくつかの問題点も指摘した。さらに実用材料での問題として重要である変形と水素の溶解および拡散の問題について新しいモデルを導出した。
石田 健二; 下川 純一; 山本 寛*
Trans.Faraday Soc., 57, P. 2018, 1961/00
抄録なし