検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 360 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

発表言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

1次元熱計算コードGENGTCの計算手法の改良

冬島 拓実; 佐谷戸 夏紀; 大塚 薫; 遠藤 泰一; 飛田 正浩*; 竹本 紀之

JAEA-Testing 2024-008, 38 Pages, 2025/03

JAEA-Testing-2024-008.pdf:2.37MB

材料試験炉(Japan Materials Testing Reactor: JMTR)では燃料試料及び材料試料を照射するため、キャプセルに試料を装荷して照射試験を行ってきた。照射試験では、多種多様な照射試料を目標とする温度で照射するため、キャプセルの熱計算が重要である。令和3年3月にJMTRは廃止措置計画が認可され、環境技術開発部では現在、JMTRの代替としての海外の試験研究炉を用いた照射試験を実施している。海外の試験研究炉を用いた照射試験に向けてキャプセルの設計・検討に必要な熱計算を行う際、米国のオークリッジ国立研究所で開発された1次元熱計算コードGENGTCを用いている。GENGTCはこれまでパソコン性能の向上に伴って改良・拡張が繰り返されてきたが、従来のGENGTCを用いたプログラムには機能の一部に不良事象箇所が確認されていた。そこで、その原因を究明してプログラムを修正するとともに、FORTRAN77言語のプログラムからExcelのマクロ計算機能を使用したVisual Basic言語のプログラムに変更した。また、当該コードをさらに利用しやすくするためのプログラムの整備を行った。本稿はそれらの改良箇所について報告を行うものである。

論文

Extraordinary $$^{99}$$Mo adsorption; Utilizing spray-dried mesoporous alumina for clinical-grade generator development

Alowasheeir, A.*; 江口 美陽*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦; 若林 隆太郎*; 木村 辰雄*; 有賀 克彦*; 籏野 健太郎*; 福光 延吉*; 山内 悠輔*

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 97(10), p.uoae099_1 - uoae099_7, 2024/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:42.26(Chemistry, Multidisciplinary)

EO$$_{n}$$PO$$_{m}$$EOn$$_{n}$$の自己集合及び噴霧乾燥により合成されたメソポーラスアルミナ粒子は、臨床グレードのモリブデン-99/テクネチウム-99m($$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc)ジェネレータの開発に利用されてきた。メソポーラスアルミナ粒子のMo吸着性能を評価した結果、市販のアルミナ粒子よりも効果的にMoイオンを吸着した。本メソポーラスアルミナ粒子の合成方法における界面活性剤の除去方法がMo吸着特性に及ぼす影響についてバッチ法により系統的に調べた。その結果、Mo吸着容量は45.9から91.2mg-Mo/gであり、Mo吸着容量の高い条件から順に「溶媒抽出したままのアルミナ、焼成(400$$^{circ}$$C及び800$$^{circ}$$C)後のアルミナ、市販アルミナ」であることが分かった。さらに、臨床グレードのジェネレータへの適用性を評価するため、新たにタンデムカラムジェネレータの条件を採用して試験した結果、噴霧乾燥して抽出したメソポーラスアルミナを用いたジェネレーターから溶出した$$^{99m}$$Tcは高い放射核種純度、放射化学的純度、化学純度を示し、$$^{99m}$$Tc標識放射性医薬品の調製に適していることを明らかにした。

論文

Simulation and performance of $$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc radioisotope separation by modified extraction method

Pratama, C.*; 藤田 善貴; Saptiama, I.*; Marlina, M.*; Triyatna, F.*; Ilhami, A.*; Maria, C. P.*; 土谷 邦彦; Teguh, A.*; Prasetyo, I.*

Journal of Physics; Conference Series, 2828, p.012025_1 - 012025_12, 2024/10

核医学検査薬として用いられるテクネチウム-99m($$^{99m}$$Tc)は、モリブデン-99($$^{99}$$Mo)の娘核種として生成される。本研究では$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc製造プロセスの分配係数(Kd)を決定し、$$^{99m}$$Tc抽出プロセスにおいて溶媒として用いるメチルエチルケトン(MEK)の抽出効率を評価することを目的とする。日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で実施した、$$^{99m}$$Tcの代替としてレニウム(Re)を使用した予備試験では、$$^{99m}$$Tc抽出プロセスでの最適条件を明らかにした。このデータに基づき、インドネシア国立研究イノベーション庁(BRIN)において$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcを用いたホット試験を実施した結果、MEKによる$$^{99m}$$Tc抽出率は100%を超え、$$^{99m}$$Tc溶出工程では97.81%の回収率を達成した。さらに、ホットセルでのシミュレーションと設備の改善を実施したが、$$^{99m}$$Tc抽出回収率は44.86%、$$^{99m}$$Tc溶出回収率は90.62%であった。この計算の結果、分配係数(Kd-$$^{99m}$$Tc)は0.45だった。また、得られた$$^{99m}$$Tc溶液の放射性核種と放射化学純度はそれぞれ99.90%及び99.80%と優れていた。これらの結果は、日本及びインドネシアの$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcの輸入依存を低減し、$$^{99m}$$Tcの国産化に貢献する。

論文

Study on $$^{99m}$$Tc separation/concentration technology from $$^{99}$$Mo by (n, $$gamma$$) method, 2

藤田 善貴; Hu, X.*; Yang, Y.*; 北川 大凱*; 藤原 靖幸*; 吉永 尚生*; 堀 順一*; Do, T. M. D.*; 鈴木 達也*; 末松 久幸*; et al.

KURNS Progress Report 2023, P. 122, 2024/07

核セキュリティ等の観点から放射化法((n,$$gamma$$)法)による$$^{99}$$Mo製造の研究開発が進められている。この方法を$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着材として用いられるアルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$)の特性改善が不可欠である。本報告では、高いMo吸着特性を有すると報告されている2つの文献を基に3種類のアルミナを合成し、ジェネレータへの適用性を評価した。京都大学研究用原子炉(KUR)で照射したMoO$$_{3}$$を溶解した溶液(Mo濃度10g/L、pH4)に、アルミナを添加し3時間静置した。静置後のアルミナをカラムに移し、24時間ごとに2日間ミルキングを実施した。その結果、全てのアルミナで現行のジェネレータに使用されているアルミナを大きく上回る90mg-Mo/g以上のMo吸着量を得た。一方で、表面に均一な細孔が観察されたアルミナではミルキングにおけるMo脱離量も多かった。したがって、本試験条件においては、アルミナの表面状態はMo吸着特性よりもMo保持能力に大きな影響を与える可能性が示唆された。今後、より実用的な条件下でのジェネレータへの適用性を評価する。

論文

Water extraction of technetium-99m from neutron irradiated porous molybdenum dioxide pellet

Hu, X.*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦; 福谷 哲*; 堀 順一*; 鈴木 達也*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 333(11), p.6057 - 6063, 2024/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)

難溶性である多孔質MoO$$_{2}$$ターゲットを使用した新しい$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータの製造方法を開発している。本方法では、水への溶解度の違いを利用してMoO$$_{2}$$から$$^{99m}$$Tcを抽出する。まず、作製した多孔質MoO$$_{2}$$ペレットをKUR(京都大学研究用原子炉)を用いて中性子照射した。照射した多孔質MoO$$_{2}$$を水へ浸漬させ、$$^{99m}$$Tcの抽出率を調べた。この結果、MoO$$_{2}$$から比較的低い$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc比で$$^{99m}$$Tcが抽出され、MoO$$_{2}$$の水への溶解度は極めて低かった。さらに、$$^{99}$$Moの溶解度はその他のモリブデンの安定同位体よりも高く、(n,$$gamma$$)反応により生成された$$^{99}$$Moの溶解におけるホットアトム効果を明らかにした。本方法は、MoO$$_{2}$$ターゲットの再利用も可能で、製造プロセスの持続可能性を有するものであり、(n,$$gamma$$)反応で生成された$$^{99}$$Moを利用した水抽出による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータの実現が期待できる。

論文

Inter-codes and nuclear data comparison under collaboration works between IRSN and JAEA

郡司 智; 荒木 祥平; 渡邉 友章; Fernex, F.*; Leclaire, N.*; Bardelay, A.*; 須山 賢也

Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 9 Pages, 2023/10

フランス放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)と日本原子力研究開発機構(JAEA)は、臨界安全分野において長年のパートナーシップを築いている。今回の共同研究でIRSNとJAEAは、JAEAが更新する新しい臨界実験装置STACYを用いた共同実験を計画している。STACY実験の計画で両機関が使用するコード(MVP3, MORET6など)や核データ(JENDL, JEFF)を比較するため、両機関がかつて所有していた臨界集合体であるApparatus BとTCAのICSBEPハンドブックからのベンチマーク、新しいSTACYの計算モデルについて計算結果の比較が実施された。新STACYの計算モデルを含め、数種類の中性子減速条件と臨界水高さを含む計算を行い、その計算結果には、核データライブラリの処理や形式に起因すると思われるわずかな系統的な差異があった。しかし、新しいコードと新しい核データを含む計算結果は、概して実験値とよく一致することがわかった。したがって、双方の有する計算ツールを新STACYの実験設計に利用することに問題はない。加えて、JENDL-5に含まれる新しいTSLデータが実効増倍率に与える影響についても計算解析で調査した。これらの計算結果に対する実験的検証は、両研究機関共同による新STACYの臨界実験によって行われる予定である。

報告書

アルミナ系吸着材へのモリブデン吸着特性と(n,$$gamma$$)法を利用した$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcジェネレータへの応用研究(学位論文)

藤田 善貴

JAEA-Review 2023-010, 108 Pages, 2023/08

JAEA-Review-2023-010.pdf:6.62MB

$$^{rm 99m}$$Tc(テクネチウム-99m)は核医学検査薬として最も多く使用されているラジオアイソトープであり、親核種である$$^{99}$$Mo(モリブデン-99)から生成される。$$^{99}$$Moの大部分はウランの核分裂生成物の一つとして生成されるが、近年、核セキュリティや核不拡散の観点からウランを用いない$$^{99}$$Mo製造方法が望まれている。その方法の一つが、$$^{98}$$Moに中性子を照射する(n,$$gamma$$)法である。しかし、この方法で生成される$$^{99}$$Mo比放射能は極めて低いため、$$^{99}$$Moから$$^{rm 99m}$$Tcを分離濃縮する装置である$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcジェネレータへ適用するには、Mo吸着材として使用されるアルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$)のMo吸着および$$^{rm 99m}$$Tc溶離性能の向上が必要である。そこで本論文では、(n,$$gamma$$)法を利用した$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcジェネレータの実用化のため、アルミナの性能向上に有効なパラメータを解明し、低比放射能の$$^{99}$$Moに適用可能性のあるアルミナカラムの開発に貢献することを目的とする。本研究では、始発原料の異なるアルミナを作製し、$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcジェネレータ用のMo吸着材としての適用性を評価した。アルミナの結晶構造および比表面積がMo吸着特性へ及ぼす影響を明らかにするとともに、アルミナの表面分析結果に基づきMo吸着機構を解明した。また、京都大学研究用原子炉(KUR)で照射したMoO$$_{3}$$を使用して$$^{rm 99m}$$Tc溶離特性および$$^{rm 99m}$$Tc溶液の品質を評価し、現行のジェネレータを想定したアルミナカラムの試験結果からジェネレータへの適用可能性のある新たなカラム形状を提案した。これらの結果は、(n,$$gamma$$)法を利用したジェネレータの実用化のためのアルミナカラムの開発に貢献する。

論文

$$beta$$-MoO$$_{3}$$ whiskers in $$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc radioisotope production and $$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc extraction using hot atoms

Ngo, M. C.*; 藤田 善貴; 鈴木 達也*; Do, T. M. D.*; 関 美沙紀; 中山 忠親*; 新原 晧一*; 末松 久幸*

Inorganic Chemistry, 62(32), p.13140 - 13147, 2023/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:56.38(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

テクネチウム-99m($$^{rm 99m}$$Tc)は放射性医薬品として最も用いられるラジオアイソトープである。$$^{rm 99m}$$Tcは$$^{99}$$Moの娘核種であり、$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcの生成には核分裂(n, f)法と中性子捕獲(n, $$gamma$$)法が存在する。この内、(n, f)法は世界の生産量の約90%で使用されているが、高濃縮ウランの使用、高放射性廃棄物の発生、核不拡散の観点からも問題となっている。そこで、(n, $$gamma$$)法は、(n, f)法の代替法として開発が進められている。本研究では、熱蒸着法で作製した$$beta$$-MoO$$_{3}$$ウィスカーと$$alpha$$-MoO$$_{3}$$粒子を中性子照射して$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcを生成し、水に分散させることで$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcを抽出した。その結果、$$alpha$$-MoO$$_{3}$$と比較して、$$beta$$-MoO$$_{3}$$ウィスカーでは高い$$^{99}$$Mo抽出率が得られた。また、水に溶解した$$^{98}$$Mo濃度を比較した結果、サンプルから$$^{99}$$Moが水に移動するホットアトム効果を$$beta$$-MoO$$_{3}$$ウィスカーではより顕著に示した。本研究は、中性子捕捉法の照射ターゲットとして$$beta$$-MoO$$_{3}$$の使用を初めて実証したものであり、$$beta$$-MoO$$_{3}$$は、中性子捕捉によって$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcを生成し、水による放射性同位体抽出するための有望な照射ターゲットになると期待される。

論文

Neutron capture cross-section measurements with TC-Pn in KUR for some nuclides targeted for decommissioning

中村 詔司; 遠藤 駿典; 木村 敦; 芝原 雄司*

KURNS Progress Report 2022, P. 73, 2023/07

本研究は、廃止措置で問題になる放射性核種の放射能生成量を評価するのに資する中性子捕獲断面積に関するものである。京都大学複合原子力研究所の研究炉KURのTC-Pn照射設備を用いて、廃止措置で問題になる対象核種の中から$$^{45}$$Sc, $$^{63}$$Cu, $$^{64}$$Zn, $$^{109}$$Ag, $$^{113}$$In及び$$^{186}$$Wを選定して、それらの熱中性子捕獲断面積を測定した。測定試料には、高純度の金属試料を用意した。中性子束をモニタするために、Au/Al合金線, Co箔及びMo箔を用いた。モニタ及び金属試料を、KURが1MW運転時に、TC-Pnにて1時間照射した。照射後、照射カプセルを開封し、モニタと金属試料を回収し、それらを一つ一つビニル袋に密封した。そして高純度Ge検出器を用いて、金属試料から放出されるガンマ線を計測して、ガンマ線の収量から反応率を求めた。中性子束モニタ($$^{197}$$Au, $$^{59}$$Coと$$^{98}$$Mo)の反応率を、Westcottのコンベンションに基づいて解析し、熱中性子束成分を(5.92$$pm$$0.10)$$times$$10$$^{10}$$ n/cm$$^{2}$$/secと測定した。各々の金属試料について得られた反応率を評価済みの熱中性子断面積で除した時、用いた断面積が妥当であれば、モニタで得られる熱中性子束と同じ値を与えなければならない。今回、$$^{45}$$Sc, $$^{64}$$Znの断面積は、不確かさの範囲で評価値と一致した。しかし、その他の核種については不確かさ以上に評価値と食い違いがあり、熱中性子捕獲断面積の値は修正されなければならないことが分かった。

論文

Study on $$^{rm 99m}$$Tc separation/concentration technology from $$^{99}$$Mo by (n, $$gamma$$) method

藤田 善貴; Hu, X.*; 武内 伴照; 武田 遼真; 藤原 靖幸*; 吉永 尚生*; 堀 順一*; 鈴木 達也*; 末松 久幸*; 井手 広史

KURNS Progress Report 2022, P. 110, 2023/07

ウランを使用しないテクネチウム-99m($$^{99m}$$Tc)の国産化を目的に、(n,$$gamma$$)法によるモリブデン-99($$^{99}$$Mo)製造に関する研究を行っている。この方法で生成される$$^{99}$$Mo比放射能は低いことから$$^{99}$$Moの娘核種である$$^{99m}$$Tcを濃縮するため、メチルエチルケトン(MEK)を用いた溶媒抽出法によって$$^{99m}$$Tcを抽出し、アルミナカラムによって$$^{99m}$$Tcを濃縮する技術に着目した。還元された$$^{99m}$$TcはMEKに抽出されないとの報告があることから、本試験では、モリブデン酸ナトリウム水溶液への水素バブリングによる$$^{99m}$$Tc還元を試み、$$^{99m}$$Tc収率への影響を調査した。その結果、論文で報告されたMEKへの$$^{99m}$$Tc抽出に対する影響は確認されず、酸性カラムへの$$^{99m}$$Tc吸着を阻害する可能性が示された。また、$$^{99m}$$Tcの化学形を把握するための基礎的データとして、回収した$$^{99m}$$Tc溶液のラマン分光分析を実施した結果、1050cm$$^{-1}$$あたりにシャープな弱いピークが確認された。今後、Tcの還元を確認するため、Tcの化学形の違いによるラマンピークの違いなどを調査していく。

論文

Pore connectivity influences mass transport in natural rocks; Pore structure, gas diffusion and batch sorption studies

Yuan, X.*; Hu, Q.*; Lin, X.*; Zhao, C.*; Wang, Q.*; 舘 幸男; 深津 勇太; 濱本 昌一郎*; Siitari-Kauppi, M.*; Li, X.*

Journal of Hydrology, 618, p.129172_1 - 129172_15, 2023/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:54.59(Engineering, Civil)

Mass transport in geomedia as influenced by the pore structure is an important phenomenon. Six rocks (granodiorite, limestone, two chalks, mudstone, and dolostone) with different extents of heterogeneity at six different particle sizes were studied to describe the effects of pore connectivity on mass transport. The multiple methods applied were porosity measurement, gas diffusion test, and batch sorption test of multiple ions. Porosity measurement results reveal that with decreasing particle sizes, the effective porosities for the "heterogenous" group (granodiorite and limestone) increase, whereas the porosities of "homogeneous" group (chalks, mudstone, and dolostone) roughly remain constant. Gas diffusion results show that the intraparticle gas diffusion coefficient among these two groups, varying in the magnitude of 10$$^{-8}$$ to 10$$^{-6}$$ m$$^{2}$$/s. The batch sorption work displays a different affinity of these rocks for tracers, which are related to their mineral components. For granodiorite, mudstone, and dolostone, the adsorption capacity increases as the particle size decreases, due to higher specific surface area in smaller particle-size. In general, this integrated research of grain size distribution, rock porosity, intraparticle diffusivity, and ionic sorption capacity gives insights into the pore connectivity effect on both gas diffusion and chemical transport behaviors for different lithologies and/or different particle sizes.

論文

PWRを用いた診断用$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcの生成

那須 拓哉*; 藤田 善貴

エネルギーレビュー, 42(10), p.15 - 18, 2022/09

がんの検査等に利用されているテクネチウム-99m($$^{99m}$$Tc)は最も多用されている医用ラジオアイソトープであり、モリブデン-99($$^{99}$$Mo)の核崩壊によって生成される。我が国では$$^{99}$$Moの全量を海外原子炉での製造/輸入に依存している。しかし、海外原子炉の老朽化に伴う廃炉や不具合、自然災害による輸送トラブルなどにより、国産化による安定供給のニーズが高まっている。この状況を踏まえ、国内の加速器や原子炉等様々な施設での$$^{99}$$Mo製造が検討されている。この中で、国内事業用発電炉での$$^{99}$$Mo製造の可能性を探るため、既設PWRを用いた概念検討を実施している。本検討は、文部科学省国家課題対応型研究開発推進事業原子力システム研究開発事業「国内の原子力インフラを活用した医用RIの自給技術確立に向けた研究開発」の中で、令和2年度より「放射化法による$$^{99}$$Mo製造プロセスの軽水炉(PWR)への適用性の検討」として取り進めているものである。本稿では、$$^{99}$$Mo生成プロセス,$$^{99}$$Mo供給プロセス,$$^{98}$$Mo回収プロセスの3つのプロセスに必要な技術開発状況について述べる。

論文

Radiochemical research for the advancement of $$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc generator by (n, $$gamma$$) method, 4

藤田 善貴; 関 美沙紀; Ngo, M. C.*; Do, T. M. D.*; Hu, X.*; Yang, Y.*; 武内 伴照; 中野 寛子; 藤原 靖幸*; 吉永 尚生*; et al.

KURNS Progress Report 2021, P. 118, 2022/07

核セキュリティ等の観点から放射化法((n,$$gamma$$)法)による$$^{99}$$Mo製造の研究開発が進められている。この方法を$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcジェネレータに適応するためには、Mo吸着材として用いられるアルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$)の特性改善が不可欠である。これまで、開発したAl$$_{2}$$O$$_{3}$$試料から得られる$$^{rm 99m}$$Tc溶液の品質を評価してきたが、溶液中への$$^{99}$$Mo脱離が課題だった。本研究では、市販のジェネレータを模した形状のカラムにAl$$_{2}$$O$$_{3}$$試料を充填し、$$^{99}$$Mo脱離低減のためのいくつかの措置を施して$$^{rm 99m}$$Tc溶液の品質を評価した。以前実施した、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$試料をMo溶液に浸漬させる静的吸着の条件と比較した結果、Mo溶液をAl$$_{2}$$O$$_{3}$$カラムに流す動的吸着の適用、Mo溶液の高濃度化、Mo添加量の低減により$$^{99}$$Mo脱離量が大幅に改善された。したがって、吸着方法および吸着条件の最適化による品質向上の可能性が示唆された。今後、本結果に基づきカラム形状およびMo吸着条件の最適化を図る。

論文

研究用原子炉JRR-3におけるRI製造の再開

遠藤 章

Isotope News, (781), P. 3, 2022/06

日本原子力研究開発機構原子力科学研究所の研究用原子炉JRR-3は、2021年2月に10年ぶりに運転を再開した。その後調整運転を経て、7月から11月まで実験装置や照射設備の利用を行い、2021年の運転を計画通り終了した。この期間、Ir-192, Au-198を製造し治療用に供給するとともに、Mo-99製造に向けた試験照射にも着手した。これは、東日本大震災以降、国内で止まっていた原子炉によるRI製造の再開である。本稿では、JRR-3を利用した医療用RI製造の今後の取り組みについて紹介する。

論文

Dynamic properties on $$^{99}$$Mo adsorption and $$^{rm 99m}$$Tc elution with alumina columns

藤田 善貴; 関 美沙紀; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; 鈴木 達也*; 吉永 尚生*; 堀 順一*; 末松 久幸*; 土谷 邦彦

Journal of Physics; Conference Series, 2155, p.012018_1 - 012018_6, 2022/01

BB2021-0617.pdf:0.77MB

モリブデン-99($$^{99}$$Mo)の娘核種であるテクネチウム-99m($$^{rm 99m}$$Tc)は、放射性医薬品で最も使用される放射性同位元素である。核不拡散や核セキュリティ等の観点から、放射化法((n, $$gamma$$)法)による$$^{99}$$Mo製造技術開発が進められている。(n, $$gamma$$)法によって生成される$$^{99}$$Moの比放射能は極めて低いため、(n, $$gamma$$)$$^{99}$$Moをジェネレータに適応させるには高いMo吸着容量を有するAl$$_{2}$$O$$_{3}$$の開発が必要不可欠である。本研究では、材料が異なる3種類のAl$$_{2}$$O$$_{3}$$を準備し、静的および動的吸着でのジェネレータへの適応性を比較した。MoO$$_{3}$$ペレット片(1.5g)は、京都大学研究用原子炉(KUR)を使用して5MW, 20分間照射した。照射後、MoO$$_{3}$$ペレット片は6Mの水酸化ナトリウム水溶液で溶解し、動的吸着条件として1gのAl$$_{2}$$O$$_{3}$$を充填したPFAチューブ($$phi$$1.59mm)に添加し、生理食塩水によりミルキングした。動的吸着でのAl$$_{2}$$O$$_{3}$$$$^{99}$$Mo吸着容量は、静的吸着と比較してわずかに減少した。$$^{rm 99m}$$Tc溶出率は、動的吸着では1.5mLのミルキングで約100%溶出されたが、静的吸着では約56-87%しか溶出されなかった。また、動的吸着では$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc比が、静的吸着と比較して大幅に減少した。以上より、$$^{rm 99m}$$Tc溶出特性は、Moの吸着方法(カラムの形状,線形流量など)に大きく影響されることが示唆された。

報告書

核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化に係る基礎基盤技術の開発; 第1$$sim$$2期報告書(2014$$sim$$2020年度)

つくば特区プロジェクト6会合メンバー

JAEA-Review 2021-016, 102 Pages, 2021/11

JAEA-Review-2021-016.pdf:12.76MB

2011年12月に内閣総理大臣によって「総合特別区域」につくば市と茨城県内の一部の地域が指定された。つくば国際戦略総合特区では、つくばの科学技術の集積を活用したライフイノベーションやグリーンイノベーションの推進による産業化を推進することを目的とし、9つの先進的な研究開発プロジェクトが進められている。その中で、核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化は、2013年10月に新たなプロジェクトと認定され、日本原子力研究開発機構をプロジェクトリーダーとして、関係機関と連携して研究開発を実施している。日本は、米国、欧州に次いでモリブデン-99($$^{99}$$Mo)の世界第3位の消費国であるにもかかわらず、そのすべてを輸入している。海外の製造用原子炉のトラブルによる停止や、火山噴火や事故による輸送(空輸、陸送)の停止により、供給が不十分になることから、早期の国産化が強く求められている。本プロジェクトは、診断薬として用いられている放射性同位元素のテクネチウム-99m($$^{rm 99m}$$Tc)原料である$$^{99}$$Moの国産化を目指した技術開発である。本報告書は、第1$$sim$$2期計画(2014$$sim$$2020年度)に行った活動をまとめたものである。

論文

Thermal-neutron capture cross-section measurement of tantalum-181 using graphite thermal column at KUR

中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(10), p.1061 - 1070, 2021/10

 被引用回数:9 パーセンタイル:72.44(Nuclear Science & Technology)

良く熱化された中性子場では、原理的には熱外中性子による寄与を考えることなく熱中性子捕獲断面積を導出することができる。このことを、京都大学原子炉の黒鉛照射設備にて放射化法を用いて示した。最初に、黒鉛照射設備が良く熱化された中性子場であることを確認するために、中性子束モニタ: $$^{197}$$Au, $$^{59}$$Co, $$^{45}$$Sc, $$^{63}$$Cu, and $$^{98}$$Moの照射を行った。Westcottのコンヴェンションに基づき、黒鉛照射設備が非常に熱化されていることを確認した。次に、実証としてこの照射場を用いて$$^{181}$$Ta(n,$$gamma$$)$$^{182m+g}$$Ta反応の熱中性子捕獲断面積の測定を行い、20.5$$pm$$0.4 barnを導出した。この結果は、評価値20.4$$pm$$0.3 barnを支持した。また、$$^{181}$$Ta核種は、$$^{197}$$Auと$$^{98}$$Moモニタの間の感度を補間する中性子モニタとして使えることが分かった。

論文

Probing the long-range structure of the $$T^{+}_{cc}$$ with the strong and electromagnetic decays

Meng, L.*; Wang, G.-J.*; Wang, B.*; Zhu, S.-L.*

Physical Review D, 104(5), p.L051502_1 - L051502_8, 2021/09

 被引用回数:79 パーセンタイル:98.52(Astronomy & Astrophysics)

最近発見された$$T^+_{cc}$$状態の長距離構造をその強い相互作用と電磁相互作用による崩壊の分岐の様子から推定することが可能であることを示した。その結果、$$T_{cc}$$の主成分は$$D^{*+}D^0$$であることがわかった。

論文

Bias effects on g- and s-factors in Westcott convention

原田 秀郎

Applied Sciences (Internet), 11(14), p.6558_1 - 6558_20, 2021/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子放射化分析と中性子捕獲断面積の精度向上のために、Westcott記法のg因子とs因子のバイアス効果について検討した。バイアス要因として、接合関数形状,中性子温度,試料温度を調べた。2つの1/v則に従う同位体($$^{197}$$Au, $$^{59}$$Co)と6つの非1/v同位体($$^{241}$$Am, $$^{151}$$ Eu, $$^{103}$$Rh, $$^{115}$$In, $$^{177}$$Hf, $$^{226}$$Ra)について、定量的な計算を行った。詳細なモンテカルロ シミュレーションによって推定された最新の接合関数で計算したs因子を、Westcottによる従来の接合関数で計算したs因子と比較した。この結果、サンプル温度によって誘発されるバイアスは、g因子の場合で0.1%のオーダー、s因子の場合で1%のオーダーと小さいことを示した。一方、接合関数の形状の差に起因するs因子のバイアスは、同位体と中性子温度の両方に大きく依存することを示した。この結果、反応率にも大きな影響が生じることも示した。この効果を明示するため、熱外中性子インデックスr=0.1の場合に、検討した8種類すべての同位体について、反応率に生じるバイアスを定量的に与えた。

論文

Reaction and alteration of mudstone with Ordinary Portland Cement and Low Alkali Cement pore fluids

Bateman, K.; 天野 由記; 久保田 満*; 大内 祐司*; 舘 幸男

Minerals (Internet), 11(6), p.588_1 - 588_19, 2021/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.90(Geochemistry & Geophysics)

The alkaline fluid arising from the cement-based materials will react with host rock to form a chemically disturbed zone around the geological disposal repository. To understand how these conditions may evolve, a series of batch and flow experiments were conducted with Horonobe mudstone and fluids representative of the alkaline leachates expected from both Ordinary Portland Cement (OPC) and Low Alkali Cement (LAC) leachates. The impact of the LAC was more limited, compared to the OPC leachates. Ion exchange reactions had an impact initially but thereafter the reaction was dominated by primary mineral dissolution, and in the case of OPC leachates precipitation of secondary C-S-H phases. The flow experiments revealed that precipitation of the secondary phases was restricted to close to the initial contact zone of the fluids and mudstone. The experimental results demonstrate that a combination of both batch and flow-through experiments can provide the insights required for the understanding of the key geochemical interactions and the impact of transport, allowing the spatial as well as temporal evolution of the alkaline leachate / mudstone system to be determined.

360 件中 1件目~20件目を表示