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安積 正史; 毛利 明博*
Phys.Lett.,A, 42(1), p.81 - 82, 1972/01
トロイダル・トーサトロン磁場では、垂直磁場を調整する事により、リングレス・クワドルポール型の磁場配位を作り出す事が出来る。本論文は、この磁場配位におけるプラズマ閉じ込めを、名大プラズマ研における装置「SPAC-I」を用いて実験的に調べたものである。プラズマは、2.45GHzECRH(アルゴンガス)で作られた。電子温度及び密度は、それぞれ4eV及び~10cm。実験の結果、磁場配位そのものは、トーラス面に対して上下対称であるにもかかわらず、プラズマの密度分布、及びフローティング・ポテンシャル分布が共に上下非対称となる事が明らかになった。これは、内部セパラトリックスにおいて回転変換角が0になる為、トロイダル・ドリフトによる荷電分離を中和する事が出来ずに、上下いずれかのプラズマが、トーラス外側にドリフトしてしまう為である。ダブレット型の磁場配位においても電流が十分立ち上がらない段階では、同様の現象が起る事が予想される。