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河村 繕範; 岩井 保則; 中村 博文; 林 巧; 山西 敏彦; 西 正孝
Fusion Science and Technology, 48(1), p.654 - 657, 2005/07
被引用回数:3 パーセンタイル:23.90(Nuclear Science & Technology)核融合炉固体増殖ブランケットにおいて水素添加ヘリウムスイープガスをトリチウム回収に使用した場合、冷却系へのトリチウム透過漏洩が懸念される。原研で行われた実証炉に関する設計研究では、典型的な水素添加スイープガス条件で、透過漏洩量が生成トリチウム量の約20パーセントに上ると試算されている。これらのトリチウムをITER規模の水処理システムで回収しようとすれば、何らかの透過防止措置により透過量を0.3パーセント以下に低減する必要がある。有力な透過防止措置の一つとして、水素に代わり水蒸気を添加したスウィープガスを使用する場合について検討した。水蒸気添加では、同位体交換の反応速度は水素より大きく、平衡定数はほぼ1.0であると予想される。水素添加同様H/T比を100として増殖領域でのトリチウムインベントリーを比較すると、水蒸気分圧の増加に伴いインベントリーは増加するもののそれほど大きくないことがわかった。トリチウム回収システムとしてはトリチウムを含む水蒸気をヘリウムから分離するのは比較的容易であるが、燃料として利用するために分解して水素同位体に戻すプロセスが必要である。
榎枝 幹男
JAERI-Conf 2004-012, 237 Pages, 2004/07
本報文集は、「IEA核融合炉工学に関する実施取り決め」に基づくセラミック増殖材ワークショップ及び日米核融合共同研究の一環として開催された「第11回セラミック増殖材ブランケット相互作用国際ワークショップ」の報文をまとめたものである。本ワークショップでは、欧州連合,ロシア,日本のセラミック増殖ブランケットの設計,HICU, EXOTIC-8, IVV-2Mによる照射試験の最新の成果,LiTiO等のトリチウム放出挙動のモデリング,LiTiOとLiSiO微小球の製造技術開発と物性値研究,LiTiOとLiSiO微小球充填層の熱機械挙動測定とモデリングに関する研究,境界テーマとして、ブランケット筐体製作技術開発,核融合中性子によるブランケットモックアップの中性子工学実験,トリチウム回収システム開発、などについての研究開発の現状と今後の課題についての情報交換が行われた。
菊地 泰二; 山田 弘一*; 齋藤 隆; 中道 勝; 土谷 邦彦; 河村 弘
JAERI-Tech 2004-026, 28 Pages, 2004/03
トリチウム増殖材の照射試験は、照射試験後に内部のトリチウム増殖材を取り出し、各種照射後試験が実施される。照射試験体を切断する際には、トリチウム増殖材装荷部からはトリチウムガス再放出が考えられること、また、切断時にスイープガス配管内にカナル内の水が流れ込まないようにする必要があることなどから、スイープガス配管を閉止する必要がある。しかしながら、スイープガス配管の閉止に際しては、中性子照射の影響や非常に小さい装荷スペース及び高い密封性能に加えて、簡便な操作方法にする必要があること等の諸要求条件から、既存のバルブやプラグ等を用いることができない。そのため、上記条件に適合する閉止栓を検討する必要がある。本書では、照射試験体切断時にスイープガス配管を閉止するための閉止栓の開発及び実際の照射試験体切断における閉止栓の操作要領について報告する。
西谷 健夫; 落合 謙太郎; Klix, A.; Verzilov, Y. M.; 佐藤 聡; 山内 通則*; 中尾 誠*; 堀 順一; 榎枝 幹男
Proceedings of 20th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2003), p.454 - 457, 2003/10
14MeV中性子源FNSを用いた核融合原型炉の増殖ブランケット模擬体系積分実験を実施し、生成トリチウムに対する測定値と計算値の比較・検討を行った。模擬体系は濃縮チタン酸リチウム,ベリリウム(Be)及び低放射化フェライト鋼F82Hから構成された多層構造とした。体系内に設置したLiセラミックス・ペレット中のトリチウム量を液体シンチレーション計数法によって測定することによりトリチウムの生成率を求めた。本測定法の誤差は10%である。また、モンテカルロ中性子輸送計算コードMCNP-4Bと核データJENDL-3.2による計算値は実験値よりトリチウム増殖層平均で20%、Beに面する表面層で3040%過大評価であり、Be中の低エネルギー中性子の輸送に問題があることを示唆する結果を得た。その主な原因としてBe中の不純物の影響とBe(n,2n)等の中性子断面積の誤差が考えられる。そこで、Be単体の体系にパルス状中性子を入射し、熱中性子の減衰時間から実効的な吸収断面積を評価した結果、核データから評価した断面積より30%大きくなっており、Be中の不純物の存在を示唆する結果が得られた。また、Beの中性子断面積に関しては、2つの中性子同時計数法を用いたBe(n,2n)反応断面積の測定を新たに実施している。
古作 泰雄; 黒田 敏公*; 榎枝 幹男; 秦野 歳久; 佐藤 聡; 佐藤 真一*; 大崎 敏雄*; 三木 信晴*; 秋場 真人
JAERI-Tech 2003-058, 69 Pages, 2003/06
ITERの増殖ブランケット設計は、中性子増倍材微小球充填層中にトリチウム増殖材微小球の管状充填層(BIT)を置く構造を採用している。設計は、遮蔽ブランケットと同一のモジュール支持構造と冷却マニフォールドを使用することを仮定したものである。本研究では、微小球充填層型増殖ブランケットに特有の設計課題である、トリチウム増殖性能核解析,トリチウム放出挙動解析,ペブル充填層を考慮した熱機械特性解析を実施し、設計が妥当であることを明らかにした。
関 昌弘; 山西 敏彦; 洲 亘; 西 正孝; 秦野 歳久; 秋場 真人; 竹内 浩; 中村 和幸; 杉本 昌義; 芝 清之; et al.
Fusion Science and Technology, 42(1), p.50 - 61, 2002/07
被引用回数:5 パーセンタイル:34.00(Nuclear Science & Technology)原研における核融合炉工学の長期的開発の進展状況を発表する。トリチウム取扱・処理システムにおいては、ITER及び原型炉に必要なシステムの構成要素機器の基盤技術開発が進み、統合システムの1ヶ月にわたる連続運転に成功した。DT炉内で使用された機器の表面からトリチウムを効果的に除去する方法として、波長193nmの紫外線レーザを用いる技術が開発された。ブランケットについてはITER用テスト・ブランケット・モジュール及び原型炉用先進的ブランケットの開発が進んだ。本ブランケットではトリチウム増倍材としてLiTiO,構造材料として低放射化鋼F82Hを用いている。F82H鋼については、50dpaの中性子照射と摂氏200度から500度の範囲における機械的強度が明らかとなった。さらに原型炉を目指した候補材料に100から200dpaでの中性子照射試験を行うため国際核融合材料照射施設(IFMIF)の研究開発が国際協力により進められた。
榎枝 幹男; 小原 祥裕; 秋場 真人; 佐藤 聡; 秦野 歳久; 古作 泰雄; 黒田 敏公*; 菊池 茂人*; 柳 義彦*; 小西 哲之; et al.
JAERI-Tech 2001-078, 120 Pages, 2001/12
本報告書は、経済的競争力の強化と技術的な堅実さの維持を両立する原型炉ブランケットの概念構築を目的として行われた平成12年度の原型炉ブランケット設計会議での作業内容をとりまとめたものである。平成11年度の核融合会議戦略検討分科会の議論等から、原型炉の果たすべき使命に関して見直しがなされ、経済的な競合性を有する実用炉の原型であり、それと同じ材料と設計を使用して商業的に魅力ある動力炉の原型であるから、原型炉で、実用化に必要な技術はすべて開発し実証する、と結論付けられた。この見直しを受けて、過去数年にわたるプラズマ研究や炉工学技術開発の進展を勘案して、開発目標として再設定をし、原型炉としてA-SSTRで提案された超臨界水冷却方式の固体増殖ブランケットを目標とし、その概念検討を行った。本概念検討の結果、除熱,発電,燃料増殖,遮蔽などの基本的な性能に関して、超臨界水冷却固体増殖ブランケットの実現可能性が示された。また、電磁力に関する検討,超臨界水による腐食防止に関する予備調査,トリチウム生成挙動と回収方式の検討,冷却発電システムの検討,モジュール製作性の検討,遠隔保守着脱機構,交換計画の検討などを行い、今後解決するべき検討課題を明らかにした。
山脇 道夫*; Luo, G.*; 澁谷 憲悟*; 山口 憲司*; 林 君夫
東京大学工学部総合試験所年報, 59, p.105 - 110, 2000/12
原研から東京大学山脇教授への平成11年度委託研究「核融合炉固体トリチウム増殖材料の照射下物性・機能に関する予備試験(IV)」の報告書である。高温工学に関する先端的基礎研究の一環として、高温での材料キャラクタリゼーション法開発の位置づけで、標記研究を平成8年度から継続している。照射による仕事関数変化を研究するため、ケルビン計をイオンビーム施設に設置した。東大の重イオン照射研究設備(HIT)のバン・デ・グラーフ加速器を用いて、MeVオーダーのイオンビーム照射による効果を調べた。一方、低エネルギー(500eV)のイオンビームを用いる測定系も開発した。その結果、測定は絶縁体表面の電荷蓄積及び2次電子放出によって大きな影響を受けることがわかった。これらの影響がない場合には、数mV程度の小さな仕事関数変化が測定できることが実証された。
山脇 道夫*; 鈴木 敦士*; 横田 敏彦*; Luo, G.*; 山口 憲司*; 林 君夫
Proceedings of 1st Information Exchange Meeting on Basic Studies on High-Temperature Engineering, p.357 - 364, 1999/09
LiO,LiSiO,LiTiO,LiZrO,LiAlOのような核融合炉ブランケット用のセラミックス製トリチウム増殖材料の炉内照射試験においては、照射及びスイープガスのトリチウム抽出速度論に対する効果は、極めて重要である。格子欠陥生成及び吸脱着平衡に関連した気体-固体表面反応の測定は、高温で制御された雰囲気において仕事関数を測定できる高温ケルビン計によって行える。LiSiO及びLiZrOの場合には、測定した仕事関数の酸素分圧への依存性から、酸素空孔の形成が示唆された。一方、LiO,LiTiO,LiAlOの場合には、酸素空孔形成は観察されず、吸脱着反応が観察された。プロトンビーム照射下において、標準電極として用いる金について仕事関数を測定したところ、照射初期に急激に低下するが、照射後には徐々に回復することがわかった。第2回目の照射では、金の仕事関数は小さい値となった。これらの結果は、固体試料の表面近傍領域における欠陥形成について、原子炉等による照射下での固体表面のモニタリングの目的のために、高温ケルビン計を採用できる可能性があることを支持している。この方法の最近の開発状況について発表する。
高橋 正; 渡辺 斉
JAERI-M 91-082, 41 Pages, 1991/05
BEATRIX-II照射試験はFFTF(高速中性子束試験施設)によるトリチウム増殖材からのトリチウム放出挙動の解析、評価を目的としたものである。この第2期照射試験に使用する酸化リチウム(LiO)試料の設計仕様は、1)管長:0.890+0/-0.051cm、2)外径:1.806~1.857cm、3)管の肉厚:1.0+0/-0.05mm、4)管の真直性:0.05~0.10mm、5)焼結密度:理論密度の85~89%、6)Liの含有率:BEATRIX-II第2期照射用95atom%、VOM照射用7.42atom%であり、かなり高い寸法精度を必要とするが、以下に述べる方法によって、設計仕様を満足する薄肉管試料を製作することができた。LiO粉末の管状圧粉体は、ゴムモールドとSUS304の心棒とから成る型を用いて静水圧法により、容易に成形できることを明らかにした。管状LiO焼結体を高精度で薄肉管に研削する加工方法として、フード及び真空排気系を付設した市販の円筒研削盤によるドライ研削を採用した。LiOの焼結は、1400~1470Kで実施した。
C.E.Johnson*; 近藤 達男; N.Roux*; 田中 知*; D.Vollath*
Fusion Engineering and Design, 16, p.127 - 139, 1991/00
被引用回数:19 パーセンタイル:85.99(Nuclear Science & Technology)核融合炉用固体トリチウム増殖材料の研究開発の進捗について世界の現状と国際協力による知見の蓄積の状況について総説した。報告は分担執筆とし、製造、特性、トリチウム回収、欠陥構造と照射挙動からなっている。
奥野 健二; 工藤 博司
Journal of Nuclear Materials, 138, p.31 - 35, 1986/00
被引用回数:63 パーセンタイル:97.89(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射した酸化リチウム中に生成するトリチウムは、T,TおよびT状態で存在することが判明した。それらの初期存在量は、それぞれ、67-77%,23-31%および2%であった。一方、酸化リチウム中の熱的にドープされたトリチウムの存在状態は、Tであった。このことから、中性子照射した酸化リチウムにおけるTの存在は、照射によって生成する結晶欠陥に起因するものと考えられる。中性子照射した酸化リチウムを570K以上に加熱すると、ほとんどすべてのTは、最終的にT状態へと変化した。このTからTへの変化過程において、Li(n,)T反応で生成する結晶欠陥であるF中心の消滅が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
古川 和男
日本金属学会報, 16(10), p.675 - 680, 1977/10
溶融塩技術の一般的特色と共に、核化学反応工学における溶融塩利用の独自な役割りの万能性を指摘した。具体的な応用としては、溶融塩増殖炉、非増殖転換炉、Pu消滅処理炉、トリチウム生産炉、核融合炉ブランケット、アクチノイド消滅炉などの構想を示した。最後に、開発促進上必要な技術的問題点を4項目に分けて解説した。
古川 和男
原子力工業, 24(1), p.9 - 26, 1977/01
我々は、より「合理的」な発電炉を必要としている。その意味する所は、下記の諸側面であるが、それらに対しMSBRは最もよく適合しているといえるであろう。(1)安全面:工学的安全性、環境安全性のみでなく、社会的安全性すなわち核拡散防止性。(2)資源面:Th利用増殖炉。(3)技術的合理性:機械的な炉を化学的なものへ草新し連続再処理可能。(4)応用性、発展性:Actinoid消滅炉、トリチウム生産炉、核融合炉ブランケット、ハイブリット炉などへの発展性。(5)理論的合理性:典型的なイオン性液体からなるため、物理化学的予測がよく成立し、R&Dは今後とも極めて見通しよく進められる。これらの解説を行った上で、各国の状況および我が国の対応の仕方についての試案を提示したものである。