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論文

Present status of the liquid lithium target facility in the international fusion materials irradiation facility (IFMIF)

中村 博雄; Riccardi, B.*; Loginov, N.*; 荒 邦章*; Burgazzi, L.*; Cevolani, S.*; Dell'Ocro, G.*; Fazio, C.*; Giusti, D.*; 堀池 寛*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.202 - 207, 2004/08

 被引用回数:14 パーセンタイル:65.28(Materials Science, Multidisciplinary)

国際核融合材料照射施設(IFMIF)は、重陽子-リチウム(Li)反応による加速器型中性子源であり、国際協力で3年間の要素技術確証フェーズ(KEP)を2002年末まで実施した。本報告では、液体LiターゲットのKEP活動の結果、それを反映した設計と今後の展望について述べる。液体Li流動特性評価のための水模擬実験及び液体Li流動実験,液体リチウム純化系開発のためのトリチウムと窒素不純物制御用材料特性評価,放射化したターゲットアセンブリの交換のための遠隔交換アームの概念設計と基礎実験,安全性評価,計測系の概念検討等を実施した。KEP活動に続いて、Liターゲットの長時間安定運転を実証するため、移行期間を経てLi試験ループを中心とした工学実証・工学設計フェーズを開始する予定である。

論文

Removal and control of tritium in lithium target for International Fusion Materials Irradiation Facility (IFMIF)

中村 博雄; 井田 瑞穂*; 杉本 昌義; 湯谷 順明*; 竹内 浩

Fusion Science and Technology, 41(3), p.845 - 849, 2002/05

国際核融合材料照射施設(IFMIF)では40MeVの重陽子ビームを液体リチウム(Li)ターゲットに入射し、D-Li反応により中性子を発生させる。この際、最大で年間10gのトリチウム(T)が発生する。施設の安全運転のため、生成したTをLiループから除去する必要がある。T除去方法の候補は、軽水素添加によるスワンピング法によるコールドトラップ方式とイットリウムゲッターによるホットトラップ方式である。また、Li中のT測定方式の候補は、NbまたはNb-Zr膜透過の水素同位体ガスの四重極質量分析計測定及びプロトン導電性セラミックセンサー測定である。本報告では、これらのTの除去と制御法に関する設計検討結果について述べる。

論文

高温ガス炉水素製造システムの製品水素へのトリチウム移行量評価

西原 哲夫; 羽田 一彦

日本原子力学会誌, 41(5), p.571 - 578, 1999/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:40.16(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉水素製造システムでは、原子炉で発生したトリチウムの製品水素への移行を可能な限り低減する必要がある。さらに、水素製造システムでは、過剰に供給する水蒸気を再利用することによりトリチウム水が蓄積され、さらに製品水素のトリチウム量を増加させる可能性がある。そこで、製品水素を非放射性物質として位置づける観点から製品水素のトリチウム濃度の目標値を5Bq/g-H$$_{2}$$と定めた。そして、その目標値を満足させるためには、水素を生成する反応器のみならず、原子炉1次系と水素製造システムの間に設ける中間熱交換器もトリチウム透過量を抑制する必要があり、この手段として酸化膜やコーティングが有効であること、並びに、水素製造システムでリサイクル水のトリチウムを回収する必要はないことを明らかにした。

論文

Design study of target system in IFMIF-CDE

加藤 義夫; 中村 秀夫; 井田 瑞穂*; 竹内 浩; S.Cevolani*; Martone, M.*; T.Hua*; D.Smith*; 勝田 博司

Proc. of 2nd Int. Topical Meeting on Nuclear Applications of Accelerator Technology (AccApp'98), p.541 - 547, 1998/00

国際核融合照射試験施設-概念設計評価活動(IFMIF-CDE:1997-98)におけるターゲット系設計研究の成果を以下の3項目にまとめた。(1)ターゲット系レイアウトの最適化:コスト削減のためシステムの熱応力解析とともに進めたレイアウト最適化の結果、Liハザード対策のための循環Arガス体積の約37%の削減が可能となった。(2)水ループによるターゲットLiジェット流模擬実験:水実験結果からLiジェット流は設計仕様範囲(10-20m/s)で安定であり、内部速度分布は深さ方向にほぼ直線的に10%減少すること、液膜厚さは流速に依存せずほぼ一定(Max.25$$mu$$m)であることなどが予測できる。(3)コールドトラップによるトリチウム(T)除去法の解析:Swamping法を適用することにより、1次系中のTインベントリを約3g(0.65appm)に維持することが可能である。

報告書

Concept study of the Steady State Tokamak Reactor(SSTR)

炉設計研究室

JAERI-M 91-081, 607 Pages, 1991/06

JAERI-M-91-081.pdf:15.66MB

定常トカマク型動力炉(SSTR:Steady State Tokamak Reactor)を近い将来実現可能な核融合動力炉概念として提案する。SSTRの最も大きな特徴は定常運転に必要な所内電力をできるだけ減らすために、プラズマ中に自発的に流れるブートストラップ電流を最大限に利用している点である。そのために高いアスペクト比(プラズマ主半径/プラズマ小半径:A=4)と強いトロイダル磁場(Bt=16.5T)を選択した。その結果プラズマ電流は適度な大きさ(I$$_{p}$$=12MA)となり、高いプラズマの安定性($$beta$$$$_{p}$$=2.0)が得られた。プラズマの加熱と中心部分の電流駆動はともに、負イオン源中性粒子入射により達成される。またSSTRの工学面の特徴は、均一抵抗型真空容器、第1壁とブランケット前半部の定期交換、傾斜機能材料の利用による電磁力の大幅な軽減である。国際熱核融合実験炉ITERとそれほど変わらぬ寸法のSSTRが、総合熱効率約30%で、100万kWの電気出力を出せることを示した。

論文

Effects of lithium concentration on chemical behavior of tritium in Li-Al alloys

佐伯 正克; 中島 幹雄; 荒殿 保幸; 立川 圓造

Journal of Nuclear Materials, 120, p.267 - 271, 1984/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:37.89(Materials Science, Multidisciplinary)

Li-Al合金中のトリチウムの化学的挙動を、中性子照射した合金を0.5MNaOH/D$$_{2}$$O溶液に溶解することにより調べた。トリチウムは、比較的高いLi濃度合金中では、$$beta$$相に濃縮されており、一部分はT$$_{2}$$あるいはHTの形で合金中に析出していることを見いだした。さらに、Li-Al合金からのトリチウムの放出挙動を等速昇温法で調べた。トリチウムの主放出ピークはLi濃度が高くなるに従って、高温側へ移動した。この現象は、合金中でのトリチウムの拡散が、Liとの化学的相互作用により減速されることに起因している。

論文

Diffusivity of tritium in Li-Al alloys

中島 幹雄; 佐伯 正克; 荒殿 保幸; 立川 圓造

Journal of Nuclear Materials, 116, p.141 - 146, 1983/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:81.45(Materials Science, Multidisciplinary)

Li-Al合金中のトリチウムの拡散定数を、Li濃度の異なる3種類の合金を用いて調べた。0.02wt%Li-Al合金では、トリチウムの拡散定数はアルミニウム中の拡散定数に比べて約1桁小さい。拡散定数はLi濃度の増加に伴ないさらに大きく減少した。また拡散の活性化エネルギーもLi濃度依存性を示し、Li濃度の増加とともに大きくなる。これらの結果はLiとトリチウムの化学的相互作用に帰因するLiのトラッピング効果によるものと考えられた。

論文

A Preliminary study on the production of tritium from neutron-irradiated litium-aluminum alloy

棚瀬 正和; 山口 康市; 田中 吉左右

Radioisotopes, 31, p.571 - 578, 1982/00

LiAl合金の中性子照射によるトリチウム(T)製造技術の研究において、照射済合金からのT放出とそのTの化学的精製や捕集についての予備実験を行った。合金から放出したH$$_{2}$$(T)やH$$_{2}$$O(T)主成分の割合は、合金の前処理や加熱温度、特に後者の影響を強く受けた。このうち、850$$^{circ}$$Cでの等温加熱でH$$_{2}$$(T)成分は約95%にまで増加した。化学的精製においても、H$$_{2}$$O(T)は800$$^{circ}$$Cの金属ウラン(V)切削片で効果的にH$$_{2}$$(T)に変換され、そのH$$_{2}$$(T)はU粉末により室温下でも捕集されることを確認した。

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