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岩村 公道; 安達 公道; 傍島 真; 大貫 晃; 大久保 努; 阿部 豊; 村尾 良夫
NUREG/CP-0082 Vol.4, p.429 - 444, 1987/00
平板炉心試験装置(SCTF)を用いた再冠水試験により、炉心半径方向の出力分布が存在すると、高出力バンドルにおけるクエンチフロント上方での熱伝達は促進されることが明らかとなった。このような2次元熱伝達挙動は、局所圧力損失測定値の2次元分布と密接な相関関係にあった。液滴分散流モデルに基づくと、熱伝達率は、輻射項、液滴衝突項、及び蒸気強制対流項の3項の和として表現できる。本モデルにより計算した熱伝達率は、クエンチ発生直前を除けば、SCTF、円筒炉心試験装置(CCTF)、及びFLECHT-SEASET等のデータと比較的良く一致した。従来のBromleyタイプの膜沸騰熱伝達率相関式では、SCTF試験で観察されたような2次元熱伝達挙動を予測することはできなかったが、本モデルを用いると、高出力バンドルにおける熱伝達促進を予測することができた。
岩村 公道; 傍島 真; 大久保 努; 大貫 晃; 阿部 豊; 安達 公道
JAERI-M 85-106, 234 Pages, 1985/07
平板炉心試験計画の主目的は、PWR-LOCA時再冠水過程における炉心内2次元熱水力挙動を調べることである。半径方向出力分布の効果を調べるため、平板炉心試験装置(SCTF)第2次炉心を用いて、同一総発熱量かつ同一炉心蓄積熱条件下で半径方向出力分布の異なる3回のコールドレグ注入試験を行ない、比較評価した結果、半径方向出力分布が存在する場合には、高出力バンドルでは熱伝達が促進され、低出力バンドルでは熱伝達が悪化することが明らかとなった。高出力バンドルにおける最高温度の低下量は、急峻出力分布試験において約40~120Kと評価された。一方、上部プレナム内の不均一蓄水によっても炉心内2次元流れが生じ、その結果PWRの外周バンドルに相当するバンドルではクエンチが遅れた。しかしながら、上部プレナム蓄水分布が顕著となるのは炉心が最高温度に達した後なので、炉心最高温度に及ぼす影響は小さかった。
熊丸 博滋; 小泉 安郎; 田坂 完二
Nucl.Eng.Des., 86, p.219 - 239, 1985/00
被引用回数:2 パーセンタイル:37.48(Nuclear Science & Technology)ROSA-III装置は、LOCA/ECCS総合実験のための電気加熱炉心を有するBWRの1/424の装置である。HPCS故障の再循環ポンプ吸込側5%破断実験が行われた。チャンネルボックス壁に面する周辺の燃料棒は、LPCS作動以前に、CCFL Break-Down により上部プレナムから落下する水により炉心上部で一時的にリウェットしやすく、他の中心の燃料棒は、LPCI作動後 Bottom-Up クエンチのみによってクエンチする傾向が見られた。従って、高出力燃料棒は周辺に位置しているが、このLPCS作動以前のCCFL Break-Down による一時的なリウェットによりPCT(最高被覆管温度)はおさえられる傾向が見られた。また、ROSA-III 5%破断実験と対応するBWR LOCAがRELAP5/MOD1(Cycle018)コードにより解析された。ROSA-III小破断実験とBWR小破断LOCAの相似性が解析結果の比較により確認された。