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小川 徹; 赤堀 光雄
Journal of Alloys and Compounds, 213-214, p.173 - 177, 1994/00
被引用回数:9 パーセンタイル:59.93(Chemistry, Physical)TRU消滅処理に関する研究開発のなかでアクチナイド合金系への関心が復活してきている。U-Zr合金系は過去もっとも良く調べられているアクチナイド合金系の一つであるが、熱力学的性質についてはより正確な把握が必要である。ここではU-Zr-N三元系の相平衡と多相拡散経路の検討を通じて、このU-Zr合金の熱力学的性質を明らかにした。中間相(デルタ)の相安定性に及ぼす窒素の効果など、熱力学的解析は実験結果を良く再現するものであった。
赤堀 光雄; 伊藤 昭憲; 小川 徹; 小林 紀昭; 鈴木 康文
Journal of Nuclear Materials, 188, p.249 - 254, 1992/00
被引用回数:65 パーセンタイル:97.38(Materials Science, Multidisciplinary)U-Zr合金系の中間相である相の安定組成領域と構造を調べた。アーク溶解法により15種類の合金インゴットを調製し、正確なEPMA分析のための特性X線強度の検量線を作成した。各試料は800Cでの均質化熱処理の後、450-750Cで焼鈍後急冷した。相の安定依存範囲は600Cにおいて63.8~78.8at%Zrであり、それより低温則で拡がる傾向を示した。U-70at%Zrの粉末X線回折図形は、C32型を改変した特異な構造に対応するものであった。C32(AlB)構造において、Al位置をZrが占め、残りのZrとUとの無秩序混合体がB位置を占めている。
小川 徹; 岩井 孝
J. Less-Common Met., 170, p.101 - 108, 1991/00
U-Zr合金の熱力学的性質を状態図解析から推定した。熱力学的性質はRedlich-Kister型のパラメータを用いてモデル化した。モデルによって再計算した状態図は実測と良く一致した。また、最近の蒸気圧測定結果とも良く一致するものであった。同合金系に存在する中間相の相は相固溶体と仮定することにより、その安定領域を良く再現できることを示した。
小川 徹; 岩井 孝
JAERI-M 89-063, 46 Pages, 1989/05
状態図ならびに幾つかの緩い境界条件に基づいて、合金系の熱力学的性質を予測するための一連のプログラムを作成した。ここで、「緩い境界条件」としては、断片的な熱力学的データ、さらには種々の理論に基づく仮説などを含めることができる。プログラム「TOHSG」は、実測状態図上で採取した平衡関係と、これら「緩い境界条件」とから、原子間相互作用に関するn個のパラメータを未知数とする、m個の連立方程式(mn)を作成し、そのチェビシェフ解を求める。また、得られたパラメータを用いて、合金の熱力学的性質を算出する。パラメータは、さらに2つのプログラム「TOGAP」、「TOCOMP」に入力して状態図を再計算することにより、その妥当性を検証することができる。ここでは、応用例として、U-Zr系の解析結果を示した。また、「TOHSG」のプログラムリストならびに入力出力ガイドを付した。