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論文

Petrography and geochronology of the Kuki granite, Kitakami mountains, northeastern Japan; Shallow crustal intrusion and emplacement processes of granitic magma

鈴木 哲士*; 湯口 貴史*; 石黒 啓斗*; 遠藤 京香*; 加藤 あすか*; 横山 公祐*; 小北 康弘; 横山 立憲; 坂田 周平*; 大野 剛*; et al.

Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 119(1), p.230807_1 - 230807_18, 2024/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:27.97(Mineralogy)

沈み込み帯における火成活動は、地下深部での熱や物質の供給の観点から重要な地質現象である。火成活動がとりわけ大規模であった時期(フレアアップ)には、大量のマグマが生成されることで大陸地殻の発達・進化が促進されたと考えられるが、詳細なマグマ溜りプロセスについての理解は乏しい。そこで本研究では、フレアアップ期の沈み込み帯におけるマグマ溜りプロセスの時空間変化を明らかにすることを目的とし、北上山地の白亜紀深成岩体のひとつである久喜花崗岩体の岩石学的、年代学的研究を行った。久喜岩体の標高ごとの岩石サンプルのモード組成や全岩化学組成は、久喜岩体での鉛直方向の分別結晶作用が生じたことを示唆する。ホルンブレンドに対して地質温度圧力計を適用したところ、定置深度は約10km、温度条件は800$$^{circ}$$Cから730$$^{circ}$$Cとなった。ジルコンに対するU-Pb年代・Ti濃度定量分析の結果から、久喜岩体は約125Maに900$$^{circ}$$Cから700$$^{circ}$$Cまでの冷却を受けたことが明らかとなった。また、ジルコンのTh/U比と結晶化温度の関係から、900$$^{circ}$$Cから800$$^{circ}$$Cまでに分別結晶作用が大きく寄与したこと、岩体の深度方向でその傾向が一様であることが示唆される。

論文

Simultaneous determination of zircon U-Pb age and titanium concentration using LA-ICP-MS for crystallization age and temperature

湯口 貴史*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲; 伊藤 大智*; 小北 康弘; 八木 公史*; 大野 剛*

Lithos, 372-373, p.105682_1 - 105682_9, 2020/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:38.46(Geochemistry & Geophysics)

ジルコンのU-Pb年代とチタンの濃度を同一スポットで同時に分析することにより、その結晶化年代と結晶化温度がわかる。花崗岩中のジルコンの結晶化年代と結晶化温度を一組のデータとして取得できれば、花崗岩が固化する前のマグマの時間-温度経路を知ることができる。一方で、LA-ICP-MSによる分析で低濃度のチタンを定量することは難しい。本研究では、コリジョン-リアクションセルが搭載された四重極型ICP-MSを用いて、2つの手法により低濃度チタンの定量を試みた。この手法を黒部川花崗岩体(KRG),大崩山花崗岩体(OKG),土岐花崗岩体(TKG),遠野複合深成岩体(TPC)のジルコンに適用して分析したところ、既往研究と整合的なU-Pb年代およびチタン濃度を得た。KRG, OKG, TKG, TCPのジルコンの分析から得られた結晶化年代と結晶化温度から時間-温度経路を推定すると、試料採取されたそれぞれの場所においてジルコンが結晶化温度から急速冷却された時間-温度経路を特徴付けることができる。

論文

中部日本,鮮新世東海層群中の大田テフラのジルコンU-Pbおよびフィッション・トラック年代

植木 忠正; 丹羽 正和; 岩野 英樹*; 檀原 徹*; 平田 岳史*

地質学雑誌, 125(3), p.227 - 236, 2019/03

大田テフラに対比される岐阜県東濃地域の中津川I・II火山灰層から採取した2試料を用いて、同一ジルコン粒子に対するU-Pb年代とフィッション・トラック(FT)年代のダブル年代測定を行った。その結果、2試料の加重平均値として、U-Pb年代は3.94$$pm$$0.07Ma、FT年代は3.97$$pm$$0.39Maの年代が得られた。本研究の年代測定結果は既存研究のFT年代や古地磁気層序とも整合的であり、中部日本をはじめとする地域の下部鮮新統の広域層序と年代整理において重要な年代指標となると考えられる。

口頭

An Analytical technique for simultaneously estimating crystallization age and temperature of zircon using LA-ICP-MS

横山 立憲; 湯口 貴史*; 坂田 周平*; 石橋 梢*; 小北 康弘*; 伊藤 大智*; 大野 剛*; 鏡味 沙耶; 三ツ口 丈裕; 末岡 茂

no journal, , 

ジルコンの年代測定や微量元素の定量分析から、火成活動や結晶化作用に関するタイミングや温度など生成過程の情報を得ることができる。花崗岩質な岩石においては、ジルコンのU-Pb系の閉鎖温度がその結晶化温度よりも高いため、得られるU-Pb年代はジルコンの結晶化のタイミングを示す。Yuguchi et al (2016)では、ジルコンのカソードルミネッセンスによる内部構造の観察とともに、チタン温度計を用いた結晶化温度の推定とU-Pb年代測定から結晶化年代を求めた。こうしたアプローチから、岩体の定置に関して議論することは、火成岩体の隆起・侵食史を解明する上で重要である。本研究では、ジルコンの結晶化年代と結晶化温度を同時に見積もるため、LA-ICP-MSを用いて、ジルコン中の同一領域からU-Pb年代の取得とチタン濃度の定量を行った。予察的な実験として、大崩, 遠野, 土岐, 黒部川の花崗岩体から抽出したジルコンを対象とし、それらの熱史を推定した。その結果、大崩(556-946$$^{circ}$$C, 11.1-16.1Ma)、遠野(613-901$$^{circ}$$C, 110.2-127.4Ma)、土岐(575-734$$^{circ}$$C, 69.4-79.9Ma)、黒部川(636-779$$^{circ}$$C, 0.46-1.85Ma)のそれぞれの花崗岩体のジルコンの結晶化年代と、結晶化温度を推定できた。

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