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角田 淳弥; 柴田 大受; 石原 正博; 伊与久 達夫; 辻 延昌*
Key Engineering Materials, 297-300, p.143 - 147, 2005/11
C/C複合材は高温ガス炉の炉内構造物の材料として有望であるが、繊維に対して平行方向と垂直方向とで熱・機械的特性に大きな異方性を有しており、構造材の強度特性の評価は困難である。本研究では、中性子照射条件の黒鉛の応力解析に用いられている有限要素法を用いたVIENUSコードをC/C複合材の異方性を取り扱えるように改良し、2次元C/C複合材で炉内構造物を製作した場合について、弾性係数,熱膨張率等の異方性をパラメータとして炉の運転状態に応じた変形・応力解析を行った。また、解析結果に基づき構造物の破壊強度を競合リスク理論を用いて評価した。その結果、2次元C/C複合材の層間のせん断応力が破壊を生じる要因の一つであることを示した。
石原 正博; 山地 雅俊*; 馬場 信一; 塙 悟史
Key Engineering Materials, 297-300, p.201 - 206, 2005/11
炭素繊維強化炭素複合材料(C/C複合材)は高温耐熱性に優れ、原子力分野でも高温ガス炉用材料や核融合炉材料としての利用が期待されている。C/C複合材料のうち、PAN系二次元C/C複合材料(2D-C/C複合材料)がその特性及びコストの観点から最も有望視されており、原子力分野への適用を念頭に各種強度特性データなども取得されはじめている。C/C複合材料の構造材への適用を考えた場合、座屈破壊の防止は重要な検討項目の一つであるが、C/C複合材料の座屈破壊に関する研究は皆無の状態である。そこで本研究では、試験片のアスペクト比を変えた2D-C/C複合材料の座屈試験を行うとともにSEMによる破面観察を行った。検討の結果、2D-C/C複合材料の座屈には三つのモードが存在することが明らかとなり、それらは等方性材料などに一般的に用いられるオイラーの理論では説明できないものであった。
馬場 信一; 根本 誠*; 相沢 静男; 山地 雅俊*; 石原 正博; 沢 和弘
JAERI-Tech 2005-055, 157 Pages, 2005/09
高温工学試験研究炉(HTTR)を用いた高温工学に関する先端的基礎研究の課題の1つとして「耐熱セラミックス複合材料の照射損傷効果に関する研究」のため、材料試験炉を用いて一連の予備照射試験を進めている。本報告は、このうちの第2次及び第3次の照射試験について記載したものである。両試験の照射温度は973K-1173K及び1273K-1473K,高速中性子照射量110m( E1MeV)の照射条件のもとで行った試料について、直径寸法の基本統計値,寸法変化及び熱膨張率の結果について報告する。
塙 悟史; 角田 淳弥; 柴田 大受; 石原 正博; 伊与久 達夫; 沢 和弘
Transactions of 18th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-18), p.600 - 605, 2005/08
炭素繊維強化炭素複合材料(C/C複合材)は高強度かつ優れた耐熱性を有することから高温ガス炉の炉内構造材として有望視されている。C/C複合材の原子力適用に際しては、黒鉛材料と同様に中性子照射による損傷がC/C複合材にも生じることが予想される。そこで、C/C複合材の熱・照射応力を評価するためにC/C複合材の高い異方性を考慮できる有限要素コードVIENUSを開発した。本報告では、炉心拘束機構への2次元C/C複合材の適用を想定し、C/C複合材の厚さや炉心拘束機構取付時のギャップをパラメータとした熱・照射応力解析を実施した。その結果、厚さとギャップの適切な設定によりC/C複合材は炉心拘束機構へ適用可能であること、また照射による寸法収縮に起因してC/C複合材に生じる周方向引張応力は増加するが、炉心拘束機構としてのC/C複合材の適用を考えた場合その増加は十分に小さいことが明らかとなった。
柴田 大受; 馬場 信一; 山地 雅俊*; 角田 淳弥; 石原 正博
日本機械学会M&M2004材料力学カンファレンス講演論文集, p.407 - 408, 2004/00
高温ガス炉の炉内構造材として有望である2次元C/C複合材について、その健全性を評価する設計手法を確立するため、クリープの発現を含めた高温変形特性について調べ以下の結論を得た。(1)室温での引張り試験により、クリープ条件を調べるうえで基準とする室温引張り強さを160MPaと評価した。データの偏差は、炭素繊維の方向と試験片平行部の方向とのずれに関連することを示した。(2)800Cでの高温変形試験において、室温引張強さの80%の応力では300時間では有意な変形挙動は見られなかった。また、95%の応力では、一般的なクリープ変形に似た時間に伴うひずみの増加挙動を示し、約10時間後に破断した。室温で同じ応力を加えた試験では変形を生じていないことから、高温での変形は温度による効果で発現したと考えられる。(3)高温変形破断後の試験片断面の状態から、繊維の引き抜きを伴う擬似クリープが生じたと考えられた。また、破壊の起点の一つとして、C/C材の製造時にマトリックス部に生じる残留気孔が関与していると推測される。C/C複合材を用いた炉内構造物の製作にあたっては、残留気孔の影響に注意すべきである。
曽我部 敏明; 石原 正博; 馬場 信一; 橘 幸男; 山地 雅俊*; 伊与久 達夫; 星屋 泰二*
Materials Science Research International, 9(3), p.235 - 241, 2003/09
2D-C/C複合材料は、次期の高温ガス炉(HTGRs)の炉心材料として有力な候補材の一つである。2D-C/C複合材料の空気酸化が、熱拡散率に及ぼす影響について検討した。熱拡散率は、室温から1673Kまで測定した。本2D-C/C複合材料は、PAN系の炭素繊維の二次元クロスと黒鉛マトリックスからなる。熱拡散率測定用の試験片は、この材料を823Kの大気中で1から11パーセントの間で重量減少させて製作した。酸化消耗は、マトリックス部分とりわけ炭素繊維束に近い部分から優先的に起こった。11パーセントまでの酸化消耗による室温での熱拡散率の減少率は、クロスの積層方向に平行方向では1020パーセント、垂直方向では59パーセントであった。クロスの積層方向に平行方向では、酸化消耗が進むにしたがって熱拡散率が減少する傾向を示したが、垂直方向では酸化の初期に熱拡散率が低下しその後あまり変化しない傾向を示した。この違いについては、複合材料の構造と酸化挙動から検討した。熱伝導率も得られた熱拡散率の値から求めた。
曽我部 敏明; 石原 正博; 馬場 信一; 小嶋 崇夫; 橘 幸男; 伊与久 達夫; 星屋 泰二; 平岡 利治*; 山地 雅俊*
JAERI-Research 2002-026, 22 Pages, 2002/11
高温工学に関する先端的基礎研究のうち、高温ガス炉技術の高度化のための原子炉要素技術の研究開発として炭素繊維強化炭素複合材料(C/C複合材料)製制御棒被覆管の研究開発を進めている。また、実用化に反映可能となる物性予測,評価に関する基礎的な研究を「耐熱セラミックス複合材料の照射損傷機構に関する予備試験」の一環として進めている。本報告は、これまで行ってきたC/C複合材料に関する研究開発についてまとめたものである。開発に当たっては、材料特性,構造物の製作可能性,安定供給性,コストなどを考慮し、C/C複合材料の試作・検討により有望な材料を開発した。材料特性としては、引張強さや曲げ強さ等の機械的強度が高いこと、破断ひずみが大きくかつ靭性が高いこと、中性子照射に対して寸法変化が少なく安定性が高いこと等を考慮している。その結果、炭素繊維としてポリアクリロニトリル系の平織りクロス,マトリックス材としてピッチを用い、さらに耐照射損傷性を高めるための特別な熱処理及び原子炉級に不純物を除去する高純度化を施した2次元炭素繊維強化炭素複合材料(2D-C/C複合材料)を開発した。
石原 正博; 小嶋 崇夫; 星屋 泰二
Proceedings of International Conference on Carbon in 2002 (Carbon2002) (CD-ROM), 6 Pages, 2002/00
2次元織りの炭素繊維強化炭素マトリックス複合材料(C/Cコンポジット)について、曲げ破壊特性を実験及び解析的に検討した。実験では、C/Cコンポジットの基本的な破壊様式を明らかとするために、曲げ試験及び試験後の破面観察を行った。破面観察の結果、引張り破壊様式,圧縮破壊様式及びせん断破壊様式の3種類の基本的な破壊様式が認められた。そこで、これら基本的な破壊様式が競合して強度が発現されるとした競合リスク理論を用いて曲げ破壊の解析的検討を行った。競合リスク理論に用いるパラメータは別途実施した実験により定め、曲げ強度の予測を試みた。その結果、曲げ強度が競合リスク理論により良く予測できることが明らかとなり、本理論により、より一般的な応力勾配下の強度予測が可能であることがわかった。さらに、本理論と有限要素法とを組み合わせることにより、任意形状をした構造体の強度予測を可能とする予測モデルの提案を行った。
小嶋 崇夫; 橘 幸男; 藤本 望; 石原 正博
Proceedings of 8th Annual International Conference on Composites Engineering (ICCE/8), p.479 - 480, 2001/00
高温ガス炉制御棒被覆管用C/Cコンポジット材料の候補材として、層間強度の異なる2種類の積層型炭素繊維複合材料、フェノール含浸処理を施したCX-2702G及びピッチ含浸処理を施したCX-270Gの引張試験,圧縮試験,曲げ試験及び層間せん断試験を行い、機械的特性を調べた。その結果、層間強度の高いCX-270GがCX-2702Gよりも機械的強度が優れていることが明らかになった。また、曲げ試験では引張,圧縮,層間せん断の3種類の破壊モードが混在する破壊様式であることがわかった。そこで、引張試験、圧縮試験及び層間せん断試験によって得られた強度データから曲げ強度を競合リスクモデルにより検討した。本検討により、引張強度,圧縮強度及び層間せん断強度から曲げ強度を精度良く予測することができた。
橘 幸男; 小嶋 崇夫; 塙 悟史; 石原 正博
Proceedings of 7th Annual International Conference on Composites Engineering (ICCE-7), p.841 - 842, 2000/00
将来高温ガス炉制御棒用C/Cコンポジット材料の候補材である東洋炭素(株)製CX-2702Gの室温での引張試験、圧縮試験及び曲げ試験を実施し強度特性を調べた。本材料は、引張強さ曲げ強さ圧縮強さの傾向を示し、曲げ強さは圧縮強さにより支配されている。圧縮強さは曲げ強さの6割程度であるが、この差異はワイブル係数を用いた確率論的評価を行うことで説明することができた。また、本材料の引張強さ及び圧縮強さのワイブル係数は両者ともに約11であり、構造強度に及ぼす寸法効果について考慮する必要があることを示した。