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佐藤 淳也; 塩田 憲司*; 高岡 昌輝*
材料, 70(5), p.406 - 411, 2021/05
アルミノシリケート硬化体は、構造中に有害元素や放射性核種を固定化する特性を有する無機固化材である。本研究では、元素の固定化性能の向上が期待される低Si/Alモル比のアルミノシリケート硬化体を作製するため、化学試薬からSi/Alモル比が0.5の原料を合成することを試みた。作製したSi-Alゲルの化学組成を分析した結果、Si/Alモル比は0.5となり、不純物が少ない非晶質性の材料を合成できた。Si-Alゲルを用いて作製したアルミノシリケート硬化体は5 MPa以上の一軸圧縮強度を示し、Si-Alゲルがアルミノシリケート硬化体の原料として利用可能であることを確認した。Si/Alモル比が1.25のアルミノシリケート硬化体は、緻密な表面構造を有しており、すべての試料中で一軸圧縮強度が最も高くなった。
大崎 弘貴; 島崎 洋祐; 角田 淳弥; 柴田 大受; 小西 隆志; 石原 正博
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 8 Pages, 2015/05
超高温ガス炉(VHTR)黒鉛構造物の設計では、高強度で、かつ耐酸化性の高い黒鉛材の使用が望まれる。IG-430(黒鉛材)は、VHTR黒鉛構造物の有望な候補材のひとつであるが、高温ガス炉の設計のための十分なデータベースが存在しない。そこで、本研究では、IG-430の設計データとして最も重要な強度の一つである圧縮強度を測定結果を統計的に評価した。また、IG-430黒鉛構造物の信頼性をHTTRの黒鉛設計基準で用いられている安全率をもとに評価し、VHTR黒鉛構造物としての適用性を検討した。その結果、IG-430は、高温ガス炉で使われている従来の黒鉛材の一つであるIG-110よりも高強度(約11%)で、かつ、低い標準偏差(約27%)を持つことが示された。これは、IG-430中のき裂の伝播が、IG-110中と比較して容易でないためと推定される。また、評価したIG-430の破壊確率が低いことから、IG-430を用いることで黒鉛構造物の信頼性の向上が達成できることが分かった。以上より、IG-430がVHTRの黒鉛構造物に適用できる見通しを得た。
柴田 大受; 角田 淳弥; 馬場 信一; 山地 雅俊*; 石原 正博; 伊与久 達夫; 辻 延昌*
Key Engineering Materials, 297-300, p.728 - 733, 2005/11
熱・機械的特性に優れるセラミックス材料は、高温ガス炉の炉内構造物への適用が期待されている。結晶粒径を微細化した3モル%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体(3Y-TZP)セラミックスは、高温での超塑性現象を利用した圧延加工が可能であり有望な材料であるが、強度に関するデータは炉内構造物へ適用するために必要な設計基準を作るうえでは十分でない。本研究では、3Y-TZPセラミックスについて、室温で引張り,曲げ,圧縮試験を実施し、得られた強度データに基づき設計基準の概念検討を行った。その結果、平均の引張り強度は曲げ強度よりかなり小さく、応力条件下での正方晶から単斜晶への相変体機構を考慮することが重要であることを示した。また、得られた強度データをWeibull理論により確率論的に検討し、ジルコニア製構造物に対する設計基準の概念を提案した。
馬場 信一; 柴田 大受; 山地 雅俊*; 角田 淳弥; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 沢 和弘
日本機械学会関東支部茨城講演会(2004)講演論文集(No.040-3), p.61 - 62, 2004/09
高温ガス炉への応用が期待されている超塑性セラミックスについて、3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体(3Y-TZP)を用いて、炉内構造物としての健全性を評価するうえで必要となる室温における曲げ及び圧縮強さを調べ、Weibull強度理論による強度特性を検討した結果、以下の結論を得た。(1)3点曲げ強さで得られた応力-ひずみ曲線はほぼ直線性を示し、弾性体の挙動が認められた。一方、圧縮試験で得られた応力-変位の関係には非線形性が認められた。(2)3点曲げ強さの支点間距離(スパン)依存性の実験結果は、Weibull強度理論による予測値とほぼ一致する。(3)曲げ弾性率と圧縮弾性率はほぼ一致する。また、スパン長さに比例して曲げ弾性率は低下する。(4)曲げ強度及び圧縮強度ともにWeibull確率分布によく適合し、Weibull係数mは曲げ及び圧縮でそれぞれ9.5及び26.5である。
石原 正博; 小嶋 崇夫; 星屋 泰二
Proceedings of International Conference on Carbon in 2002 (Carbon2002) (CD-ROM), 6 Pages, 2002/00
2次元織りの炭素繊維強化炭素マトリックス複合材料(C/Cコンポジット)について、曲げ破壊特性を実験及び解析的に検討した。実験では、C/Cコンポジットの基本的な破壊様式を明らかとするために、曲げ試験及び試験後の破面観察を行った。破面観察の結果、引張り破壊様式,圧縮破壊様式及びせん断破壊様式の3種類の基本的な破壊様式が認められた。そこで、これら基本的な破壊様式が競合して強度が発現されるとした競合リスク理論を用いて曲げ破壊の解析的検討を行った。競合リスク理論に用いるパラメータは別途実施した実験により定め、曲げ強度の予測を試みた。その結果、曲げ強度が競合リスク理論により良く予測できることが明らかとなり、本理論により、より一般的な応力勾配下の強度予測が可能であることがわかった。さらに、本理論と有限要素法とを組み合わせることにより、任意形状をした構造体の強度予測を可能とする予測モデルの提案を行った。
中塩 信行; 磯部 元康; 涌井 拓治*; 岩田 圭司*; 木林 辰行*; 金沢 勝雄; 福井 寿樹; 大竹 敦志*; 中島 幹雄; 平林 孝圀*
JAERI-Research 2001-001, 19 Pages, 2001/02
模擬雑固体廃棄物を、高周波誘導加熱とプラズマ加熱を併用するハイブリッド加熱方式及び導電性るつぼを用いる高周波誘導加熱方式の2つの溶融方式によって溶融し、雑固体廃棄物の溶融挙動を調べるとともに、溶融固化体の特性を評価した。製作した溶融固化体には強度を損なうような有害な空隙もなく、溶け残りなども見られず、ハイブリッド加熱方式で製作した溶融固化体の一部で見られたボイドの残存も、脱酸素剤を添加することにより低減できた。また、溶融固化体のスラグ層、金属層の化学成分分析、圧縮強度試験、比重測定の結果、溶融処理によって雑固体廃棄物を十分に均質化、安定化できるが溶融炉耐火材・るつぼ材の溶湯への溶け込み及び脱酸素剤が固化体中化学成分に影響を与える場合があることがわかった。一方、安定同位体トレーサーを用いて核種移行挙動を調べた結果、Coは金属層へ、Csはスラグ層に分布し、Csの残存率は加熱方式に影響を受けることがわかった。
井岡 郁夫; 依田 真一*
Carbon, 28(1), p.159 - 164, 1990/00
被引用回数:2 パーセンタイル:19.26(Chemistry, Physical)原子炉級黒鉛(IG-11)電気抵抗、ヤング率、曲げ強度について、予圧縮応力に垂直及び平行な方向から、それら力学的特性を測定した。荷重軸に平行な試片の電気抵抗は、0.4c(
c:平均圧縮強さ)まで減少し、0.4
c以上で増加した。荷重軸に垂直な試料の電気抵抗は、全応力レベルで増加した。この電気抵抗変化を理解するため、既存マイクロクラックの収縮及び荷重軸に平行あるいは垂直な応力誘起マイクロクラックの発生を基礎としたモデルを提案した。このモデルは、予圧縮応力に伴うヤング率、曲げ強度及び内部気孔状態の測定結果より支持された。
衛藤 基邦
Journal of Nuclear Materials, 138, p.131 - 134, 1986/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.36(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射した異方性原子炉用黒鉛SMGの圧縮破壊に伴う電気抵抗変化を測定し、非照射の場合と比較することにより照射黒鉛の変形と破壊の機構を考察した。圧縮強度の0.1~0.3の応力レベルでAcross-grain試験片にみられる抵抗減少は照射(970-1000C、1.1
10
n/m
(E
29fJ)の場合の方が非照射に較べてはるかに大きかった。同様の応力レベルでwith-grain試験片に見られる抵抗増加量は照射、非照射間で大きな差が認められなかった。この現象を照射中に形成される格子間原子ループの寄与として説明を試み、また、圧縮破壊応力の約50%以上の応力レベルから破壊に至るまでの過程は照射、非照射でほぼ同様と推察した。
森山 昇; 土尻 滋; 渡辺 缶*
Atomkernenerg.Kerntech., 40(4), p.254 - 258, 1982/00
フィルタスラッジ(Solka-Floc)に対するポリエチレン固化法の適応性を検討した。フィルタスラッジは、乾燥後温度190Cにて均質に固化できる。廃棄物は最大30wt%まで混入できるので減容効果が大きく、廃棄物発生量はセメント固化、アスファルト固化に比べて1/3~1/4になる。固化体の圧縮強度は255kg/cm
であり、10
radまでの線量を吸収しても強度は低下しない。しかし、放射線分解ガス量の82~89%を占める水素の発生量が比較的多いので、貯蔵施設の管理には注意を要する。固化体の耐水性は優れている。
森山 昇; 土尻 滋; 本田 忠博*
Nucl.Chem.Waste Manage., 3, p.131 - 137, 1982/00
粉状イオン交換樹脂(Powdex)に対するポリエチレン固化法の適応性を検討した。廃棄物は40~50wt%混入できるので減容効果が大きく、廃棄物発生量はセメント固化に比べて1/3~1/4になる。廃棄物を50wt%含む固化体は、密度が1.05g/cm、圧縮強度が230kg/cm
であり、強度は1.4
10
radまでの線量を吸収しても低下しない。放射線分解ガス量の70~90%を占める水素の発生量は、(2.0~2.4)
10
cm
/g・Mradである。固化体からの
Coの浸出性は、拡散係数で10
~10
cm
/dayであり小さい。また固化体の耐水性は、廃棄物混入率ばかりでなく、混入されているカチオン樹脂とアニオン樹脂の比率にも依存する。
衛藤 基邦
Journal of Nuclear Materials, 57(2), p.205 - 211, 1975/02
被引用回数:5圧縮試験の際の荷重及び除荷に伴って消費されるエネルギーと残留ひずみの関係を原子炉用黒鉛と一般の工業用黒鉛について調べた。また、破壊エネルギーと圧縮強さ等の機械的性質との相関性についても検討した。残留ひずみと消費エネルギーEとのあいだには、ニードルコークス黒鉛及び微粒等方質黒鉛の場合、
E2
,ギルソナイト黒鉛では
E3
なる関数が見られ、これらの関係を黒鉛の変形に関するいくつかの仮定から導出した。多結晶黒鉛の圧縮強さ及び破断ひずみが、いずれも破壊エネルギーの1-2乗に比例することも確かめられた。
衛藤 基邦; 奥 達雄
Journal of Nuclear Materials, 57(2), p.198 - 204, 1975/02
種々の多結晶黒鉛の残留ひずみの応力依存性を調べ、Jenkinsの式が実験結果と一致するかどうかを検討した。また、高温における中性子照射の応力依存性に及ぼす効果をも検討した。残留ひずみと応力の関係はかなり広い応力範囲で=C(
/
)
なる式で表わされる。ここで
,
,
は各々、残留ひずみ,応力及び破断応力である。Cとnは定数で、いずれも黒鉛の銘柄と試験片の採取方向に依存する。NとCの値は、中性子照射(3~9
10
n/cm
,E
0.18MeV,820~920
C)によって減少する。これは照射によって、クラックや空隙の数や大きさが変化するためと思われる。なお、照射に関するデータは参考程度に示すに留めた。