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廣岡 瞬; 横山 佳祐; 加藤 正人
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Sustainable Clean Energy for the Future (FR22) (Internet), 8 Pages, 2022/04
Am/Np含有MOXの物性測定を行い、それらの物性がどのように照射挙動に影響するか評価した。Am/NpがUと置き換わるとMOX全体の酸素ポテンシャルが上昇する傾向が得られた。また、MOX中のUとPu、UとAm、UとNpの相互拡散係数を、拡散対を用いた試験により評価した結果、拡散係数はU-Am、U-Pu、U-Npの順に大きく、また、O/M=2のときの拡散係数はO/M2の場合と比べると数桁大きいことが明らかとなった。照射中のポアの中心への移動は、ポア内で起こる物質の蒸発と凝縮が原因であると考えられている。Am/Npの含有によりMOX全体の酸素ポテンシャルが高くなることは、ポア内の、特にUO
の蒸気圧を高くし、ポア移動を促進する効果につながると考えられる。また、アクチニド元素の再分布においてもポアの移動に伴う拡散現象が一つの要因として考えられており、相互拡散係数が大きいほど再分布も速い。得られた物性値は温度や酸素分圧の関係式としてモデル化することで、照射挙動解析コードに反映することが可能となった。
山口 徹治; 大平 早希; 邉見 光; Barr, L.; 島田 亜佐子; 前田 敏克; 飯田 芳久
Radiochimica Acta, 108(11), p.873 - 877, 2020/11
被引用回数:7 パーセンタイル:72.9(Chemistry, Inorganic & Nuclear)Sorption distribution coefficient (Kd) of niobium-94 on minerals are an important parameter in safety assessment of intermediate-depth disposal of waste from core internals etc. The Kd of Nb on clay minerals in Ca(ClO)
solutions were, however, not successfully modeled in a previous study. The high distribution coefficients of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions were successfully reproduced by taking Ca-Nb-OH surface species into account. Solubility of Nb was studied in Ca(ClO
)
solutions and the results were reproduced by taking an aqueous Ca-Nb-OH complex species, CaNb(OH)
, into account in addition to previously reported Nb(OH)
and Nb(OH)
. Based on this aqueous speciation model, the Ca-Nb-OH surface species responsible for the sorption of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions was presumed to be X_OCaNb(OH)
. Although uncertainties exist in the speciation of aqueous Ca-Nb-OH species, the result of this study proposed a possible mechanism for high distribution coefficient of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions. The mechanism includes Ca-Nb-OH complex formation in aqueous, solid and surface phases.
舘 幸男; 陶山 忠宏*; 三原 守弘
JAEA-Data/Code 2019-021, 101 Pages, 2020/03
TRU廃棄物や高レベル放射性廃棄物の地層処分を対象とした性能評価において、人工バリアであるセメントやベントナイト、天然バリアである岩石中での核種の収着現象は、核種の移行遅延を支配する重要な現象の一つである。収着の程度は一般的に収着分配係数(K)によって表され、バリア材や環境条件に応じて大きく変動するため、それぞれの条件でのK
データを取得し、性能評価解析では関連する不確実性も考慮して収着パラメータ値を設定する必要がある。TRU廃棄物の処分システムでは、高レベル放射性廃棄物で検討されるベントナイトや岩石に加えて、バリア材として利用されるセメント系材料への収着や、一部の廃棄物に含まれる硝酸塩等の化学物質が地下水に溶解して収着に影響を及ぼすことなどを考慮する必要が生じる。本報告書では、このようなTRU廃棄物の処分において考慮すべきバリア材料や、硝酸塩等の影響物質、評価対象核種の組み合わせを対象として、K
データをバッチ式収着試験により取得した結果を報告する。バリア材としては、普通ポルトランドセメント硬化体、通水で劣化させた普通ポルトランドセメント硬化体、凝灰岩を対象とし、液性については、蒸留水や模擬海水とバリア材料との平衡液に加え、硝酸塩やアンモニウム塩を含む液性条件を対象とした。元素は、C(有機形態),C(無機形態),Cl,I,Cs,Ni,Se,Sr,Sn,Nb,Am,Thを対象とした。ここで報告する収着データの一部は、TRU廃棄物処分技術検討書の性能評価における核種移行解析に用いたパラメータである核種移行データセット(RAMDA: Radionuclide Migration Datasets)の一部として取得・報告されているものであり、ここでは、これらのデータ取得の方法, 条件, 結果の詳細を報告する。
飯田 芳久; 山口 徹治; 田中 忠夫; 邉見 光
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1573 - 1584, 2016/10
被引用回数:6 パーセンタイル:51.31(Nuclear Science & Technology)花崗岩へのトリウム(Th)の収着挙動を調べるため、花崗岩およびその主要構成鉱物である石英, 長石および黒雲母を対象としたバッチ収着実験を、pHおよび炭酸濃度をパラメータとして実施した。得られた分配係数は、炭酸濃度の上昇に伴い減少し、pH9-10で極小値を示した。この吸着傾向は、溶液中でのThの水酸化炭酸錯体の形成によるものである。Th収着の強さは、雲母, 長石, 石英=花崗岩の順であった。これら鉱物へのThの収着挙動を、電気三重層表面錯体モデルにより解析した。Thの内圏錯形成を仮定することにより、モデル計算は実験結果をよく説明した。花崗岩へのThの収着挙動については、主に長石表面サイトへの錯形成により説明可能であることが示された。
山口 徹治; 中山 真一; 吉田 崇宏
Radiochimica Acta, 92(9-11), p.677 - 682, 2004/12
被引用回数:6 パーセンタイル:41.13(Chemistry, Inorganic & Nuclear)アクチニド元素等がおもに陰イオン種(Th(CO)
, Am(CO
)
, Np(CO
)
(OH)
, UO
(OH)
, NpO
(OH)
, Sn(OH)
及びPb(OH)
)として溶存する条件で、負に帯電した鉱物表面への吸着を調べた。これらの元素が溶存していることを溶液調整2日後に確認した後、鉱物(
-アルミナ又はシリカ,AEROSIL製,比表面積:10
m
kg
)を添加した。2日間以上吸着させた後、分画分子量10
daltonの限外フィルタで固液を分離し、溶液中におけるこれらの元素濃度を分析した。実験は室温(25
C)のアルゴン雰囲気下で実施した。求められた分配係数は、pHや炭酸イオン濃度に対して単調に減少し、下げ止まりが見られなかった。このことから、実験を行ったpH範囲では負電荷を持つ錯体と負に帯電した鉱物表面との間に作用していたのは、おもに静電的な反発作用であったと考えられる。
野尻 直喜; 島川 聡司; 藤本 望; 後藤 実
Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.283 - 290, 2004/10
被引用回数:12 パーセンタイル:62.01(Nuclear Science & Technology)本報告書はHTTRの起動試験及び出力上昇試験時の炉物理試験結果について記載したものである。この試験は高温ガス炉の性能と安全性を確認する目的で行われ、臨界近接,過剰反応度,炉停止余裕,制御棒価値,反応度係数,中性子束分布及び出力分布が測定された。測定結果と計算結果から予期していた炉心性能と必要な炉心安全性能を有することを確認した。
田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 松本 潤子; 小川 弘道; Li, Z.*; Wang, X.*; Fan, Z.*; Guo, L.*; Liu, C.*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 256(2), p.205 - 211, 2003/05
被引用回数:3 パーセンタイル:25.98(Chemistry, Analytical)中国山西省から採取した黄土中におけるNp(V)及び
Am(III)の移行実験をカラムシステムで実施するとともに、NpとAmの黄土への吸着メカニズムを溶媒抽出法で調べた。カラムへ流入したNpのほとんどはカラム流入端に吸着し、その吸着は表面錯体形成に基づくことがわかった。また、黄土層中におけるNpの移行は分配係数モデルでおおむね評価できることを示した。一方、Amは流入液中で粒子状化学種を形成し、移行する間に黄土層によって捕獲されることがわかった。そのような粒子状Am化学種の移行は濾過理論で説明できることを示した。
田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 松本 潤子; 小川 弘道; Li, S.*; Wang, Z.*; Wang, J.*; Guo, Z.*; Zhao, Y.*
JAERI-Research 2002-034, 20 Pages, 2002/12
Sr(II),
Np(V),
Pu(IV)及び
Am(III)の黄土への吸着メカニズムと吸着モデルを吸着脱離実験結果に基づき検討した。
Sr及び
Npの分配係数は
Pu及び
Amより2
3桁小さい値であった。分配係数が小さな
Sr及び
Npの黄土への吸着は、主にイオン交換によって支配されていた。一方、黄土に吸着した大部分の
Pu及び
Amは、鉄やマンガンの水酸化物・酸化物や腐植物質との選択的な化学結合によって支配されていた。得られた吸着脱離実験結果に基づき、黄土中における放射性核種の移行を解析する手法を確立するため、吸着の可逆性,反応速度等を考慮した吸着モデルを提案した。
松村 達郎; 臼田 重和
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.244 - 247, 1998/00
被引用回数:17 パーセンタイル:69.67(Chemistry, Physical)燃料サイクル施設におけるTRU廃棄物処理技術の向上を目指して、不溶性タンニンのAm吸着挙動を調べた。不溶性タンニン(タンニックス)は燃料製造工程から発生するウラン含有廃液の処理のために吸着剤として開発された。これは、分子中にC,H,Oしか含まないため完全に焼却して分解でき、二次廃棄物を大きく減容することが可能である。しかし、TRUの吸着に関するデータはほとんど存在しなかった。そこでトレーサ量のAm-241を含む硝酸溶液を用いてバッチ実験を行い分配係数K
[ml/g]を求めた結果、室温では硝酸濃度0.02MにおいてK
が約4000であり、0.02-0.10Mにおいてはイオン交換的な挙動を示すことがわかった。また、平衡には3時間で到達した。この結果は、Amを含む廃液の処理への適用の可能性を示しており、今後実験を継続してNUCEFにおける廃液処理に用いる計画である。本発表では様々な条件下におけるAm吸着挙動について述べる。
高橋 知之; 武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 佐伯 明義*; 馬原 保典*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.
JAERI-Research 97-089, 25 Pages, 1997/12
分配係数は、環境中における核種の移行を評価するための様々なモデルに用いられており、原子力施設の安全評価上極めて重要なパラメータである。このため「環境放射能研究委員会、環境放射能挙動専門部会」の安全評価用パラメータ検討WGでは、分配係数の測定及び利用に関する標準的方法を提言することを目的に検討を進めている。分配係数の標準的測定法を提言するための一環として、Co及び
Csの分配係数の相互比較実験を複数の機関の20人で実施し、実験者による測定値の差異について検討を行った。この結果、液性がほぼ同一の実験条件においては、振とう器による場合はファクター2~3程度、ハンドシェイクの場合はファクター2以下の変動幅を示した。
加藤 正平; 梁瀬 芳晃; 本多 哲太郎*
IRPA9: 1996 International Congress on Radiation Protection, Proceedings, 3, p.354 - 356, 1996/00
原子炉の解体では大量の極低レベルコンクリート廃棄物が発生する。コンクリート廃棄物の浅地中処分の安全性評価においては廃棄物からの核種の浸出が重要であるが、廃棄物形状が様々であり、浸出評価モデルとそれに用いる拡散係数等のデータはほとんど無い。本研究は拡散係数と分配係数の測定、3種類のモデルによる浸出量の計算及びモデル間の評価を目的として行い次の結果を得た。(1)放射化コンクリートからの核種の浸出性はCaCs
Co
Euの順である。(2)平衡モデルで評価した粒状コンクリートからの浸出量は全量漏洩モデルで評価した結果の4~5桁も小さい。(3)平衡モデルでの浸出量評価で、浸出の分配係数を用いた結果は吸着の分配係数を用いた結果より1桁小さい。(4)ブロック状の廃棄物を拡散モデルによって計算した浸出量は全量漏洩モデルで評価した浸出量より、CoとCsで5桁以上小さい。
加藤 正平; 梁瀬 芳晃
JAERI-M 93-113, 17 Pages, 1993/05
海岸地層で採取した砂礫、粗砂、細砂、粘土及びコンクリート粉に関して原子炉の解体で発生する放射性コンクリート廃棄物に含まれる主要核種であるCl,Ca,Co,Ni,Sr,Eu及びAmの分配係数(Kd)を地下水を用いて測定した。全ての土壌に対してCl,Ca,SrのKdは小さかった。Amは土壌の種類に依存し幅広い範囲の値を示した。Cs,Ca,SrのKdは比表面積と正の相関がみられた。地下水の代りにコンクリート浸せき水を用いた場合、Ca,Sr,Caは増加したが、NiとCoについては減少した。コンクリート粉末に対するKdは粘土等の土壌に対する値より1~2桁大きい値を示した。
藤根 幸雄; 内山 軍蔵; 前田 充; R.Thompson*; C.Mason*; R.Bush*
Solvent Extraction in the Process Industries, Vol. 3, p.1789 - 1796, 1993/00
英国ハーウェル研究所のHARSEMシステムによりU,Pu共存系でのTc及びNpの分配係数を測定した。核種濃度は、トレーサーとしてそれぞれU,
Pu,
Tc,
Npを使って、
線スペクトロメトリにより求めた。4M硝酸U濃度0~300g/Lの範囲で、Pu濃度が0.5g/Lの場合にはU濃度の上昇とともにTc分配係数が大きくなる。一方、Pu濃度が20g/L,50g/Lと高い場合には、Uが100g/L以下の濃度でTc分配係数が大きくなる傾向がみられた。Npについては、前処理によってIV価とVI価に調整したイオンについてそれぞれの分配係数を測定した。Np分配係数はフリーTBP濃度で関係づけられた。
原山 泰雄; 染谷 博之; 星屋 泰二
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(10), p.961 - 964, 1991/10
燃料棒内のペレットが、偏心した場合のギャップ熱伝達率について考察した。ペレットが被覆内で偏心すると、ギャップの断面は「三日月形」の領域が形成される。この「三日月形」の領域に関する温度分布を二次元分布として表わした。得られた温度分布より、ギャップ寸法が周方向に変化する場合のギャップ熱伝達率が推定された。結果として、軽水炉燃料棒のようなギャップ寸法の小さいものでは、平均ギャップ熱伝達率は軸対称と考えて求めたギャップ熱伝達率とほとんど変わらないことが示された。この結果は、燃料棒の設計等において、燃料棒内のペレットと被覆を中心軸対称と考えて温度を計算しても、特に問題は発生しないと言う理論的基礎を与える。
宮本 啓二; 小林 義明; 武田 常夫; 村岡 進; 前田 頌
放射性廃棄物研究連絡会論文集,VI, p.64 - 75, 1991/00
低レベル放射性廃棄物均質固化体を陸地処分する場合、固化体に含まれる放射性核種が長期にわたり固化体から陸水へ浸出する現象を把握しておく必要がある。原研(電源特会)で、約3年におよぶ陸水中におけるセメント固化体などの実物大の模擬固化体の長期浸出試験を行った。この結果、これら固化体からの放射性核種の浸出比と固化体を浸漬している陸水のpHとの間に、相互依存性があることが判った。つまり、長期浸漬中に固化体が変質し、この結果、陸水のpHが変化する。そして放射性核種は固化体の変質の影響をうけて浸出する。しかし、分配計数のpH依存性により、浸出した放射性核種は固相・液相に分配吸着されると推考できる。
有金 賢次
JAERI-M 87-063, 133 Pages, 1987/04
JRR-4燃料の低濃縮化計画が原研の試験・研究炉濃縮度低減化計画に基づいて進められている。低濃縮炉心の核設計には、SRACコ-ドシステムが用いられている。本報告は、低濃縮炉心の核設計に用いた解析手法の妥当性を明らかにするため行なったJRR-4高濃縮ウラン燃料炉心のベンチマ-ク計算について述べたものである。ベンチマ-ク計算は、過剰反応度、幅寄性、制御棒価値、熱中性子束分布、ボイド係数、温度係数、質量係数,動特性パラメ-タおよびXeの蓄積による反応度減少の各核特性について実施した。その結果、計算結果と測定結果は良い一致を示し、解析手法の妥当性が示された。
丸山 創; 高瀬 和之; 日野 竜太郎; 井沢 直樹; 河村 洋; 下村 寛昭
Nucl.Eng.Des., 102, p.11 - 20, 1987/00
被引用回数:5 パーセンタイル:50.93(Nuclear Science & Technology)高温ガス試験炉炉心燃料体を模擬した燃料体スタック実証試験装置(T)により、燃料体1カラムに関する伝熱流動試験を行った。併せて3次元温度分布解析コードを作成し、模擬燃料体内の温度分布解析を行った。均一出力分布試験により得られた燃料棒の熱伝達は、1チャンネル試験の結果と良く一致し、スペーサゾブにより伝熱が促進されることが確認された。カラム内の任意の1流路の発熱量を変化させた不均一出力分布試験の結果、温度分布のひずみにより冷却材流量が再配分されることが確認された。また3次元温度分布解析の結果、不均一出力分布試験及び炉心内出力分布を模擬した傾斜出力分布試験における黒鉛ブロック水平断面内の最高温度と最低温度の差は、それぞれ約35
C、約20度であった。
加藤 正平; 藪田 肇
日本原子力学会誌, 28(4), p.344 - 351, 1986/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)放射性核種の地中移動の計算に用いる分配係数について調査し、分配係数と土壌、水質、元素の溶存状態などとの関係について検討した。そこで、実側値と溶存状態を考慮し、浅地中処分の一般的な安全評価に用いる分配係数を次のように与えた。第1群:トリチウム(Kd=0ml/g)、第2群:TTc,Iなど陰イオンとして溶存するもの(Kd=0~10ml/g)、第3群:炭酸塩や硫酸塩の難溶性塩を形成するアルカリ土類元素(Kd=5~50ml/g)、第4群:水酸化物や錯体を形成する希土類元素や遷移元素など(Kd=10~100ml/g)、第5群:アクチノイドやCsイオンのように安定な陽イオンで存在するもの(Kd=100~1000ml/g)
文沢 元雄; 鈴木 邦彦; 村上 知行*
JAERI-M 85-186, 58 Pages, 1985/11
本報告は多目的高温ガス実験炉の詳細設計(II)システム調整(1)合理化システムの立案の中で設定された炉心を対象として実施した炉内流量配分感度解析について述べたものである。本研究の目的は、炉内流量配分解析データを再評価し、燃料冷却に直接寄与する流量である炉心有効流量の増加を計ることである。得られた結果は以下の通りである。(1)炉心有効流量に対し感度の高い項目は、クロス流れ係数及ひ固定反射体面間ギャップ量である。(2)感度の低い項目は、固定反射体シール要素のシール性能、上部遮蔽体ギャップ量、高温プレナムブロックのシール要素のシール性能及びギャップ量である。(3)解析データを再評価することによって、フランジ型の36本型燃料体を用いる場合、炉心有効流量割合は約90%となり、システム調整(1)phase1炉心における値に比べて約5%増加する。
武部 愼一; 和達 嘉樹
JAERI-M 8044, 19 Pages, 1979/01
本報は放射性廃棄物の陸地処分の安全性評価に関する基礎的研究であり、通気層中の放射性核種の挙動を知るため、砂層モデル装置によりCo、
Csおよび
Sr-
Yの分配係数ならびに砂層中分布、砂層中移動速度を求めた。その結果、各核種の不飽和分配係数は、酸性の場合において大きく、中性およびアルカリ性の場合において小さい。放射性核種は流下に際して砂層表面層に大部分が吸着し、砂層深部に行くに従って、それらの分布比は指数関数的に減少する。井上らにより提案されている放射性核種の通気層中移動を表わす式により、核種の移動速度を算出した。それによると、酸性における各核種の移動速度は小さく、アルカリ性の場合は大きい。しかし、水の移動速度に比較するとかなり小さい値であり、
Coで約1/100、
Csでは約1/10,000、
Sr-
Yでは約1/1,000である。