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池田 隆司
Clay Science, 18(2), p.23 - 31, 2014/06
粘土鉱物へのセシウムの非可逆的な吸脱着の起源を明らかにするために層間にMg
, K
, Cs
と共に水を含むバーミキュライトの第一原理分子動力学シミュレーションを行った。カチオンと一緒に含まれている層間水の構造と動的性質を詳しく検討したところ、Mg
とCs
ではそれぞれ外圏型と内圏型錯体が層間に形成されるがK
ではどちらの表面錯体も形成されることがわかった。層間に形成される電気2重層の構造は層間内カチオンの表面錯体のタイプに依存することが示された。水分子の再配向運動はCs
によって促進されるが、これはMg
とK
ではほとんど影響がないこととは対照的である。また水分子の拡散も促進されることが観測されたことからCs
は2次元に制限された空間である層間においても構造破壊イオンとして働くことが示唆された。
池田 隆司
no journal, ,
セシウム-137(
Cs)等の放射性同位元素を土壌から効率的に分離回収する技術の開発は福島の環境回復を進める上で喫緊の技術課題となっている。本研究では、土壌から放射性セシウムをより効率的に分離回収するための技術開発に資することを目的に、第一原理分子動力学に基づいたシミュレーションにより福島の土壌に豊富に含まれる放射性セシウムが吸着しやすい粘土鉱物へのセシウムイオンの吸脱着過程等を原子・分子レベルで調べている。本講演では、福島の土壌に含まれるセシウムが吸着しやすいバーミキュライトや風化黒雲母はMgよりもAlやFe
に富むことを考慮して、バーミキュライトの層間にセシウムが吸着することによる層間の閉層過程等を考察する。