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論文

超重核研究のための多重反射型飛行時間測定式質量分光器

Schury, P.*; 伊藤 由太; 和田 道治*

日本物理学会誌, 80(2), p.72 - 78, 2025/02

多重反射型飛行時間測定質量分析装置は、近年、超重核の研究において非常に有用となっている。この装置は各イオンを効率的に利用し、その動作は飛行時間(TOF)イオン衝突検出器に崩壊検出器を組み込むことを容易に実現できる。このようにして、TOF-崩壊相関を測定することで、低収量放射性イオンを安定分子イオンや雑音カウントから明確に区別することができる。この技術は最終的に113番元素Nh同位体や115番元素Mc同位体のような極めて低収量の原子核の研究にも応用可能となるだろう。

論文

The New MRTOF mass spectrograph following the ZeroDegree spectrometer at RIKEN's RIBF facility

Rosenbusch, M.*; 伊藤 由太; 他24名*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1047, p.167824_1 - 167824_12, 2023/02

 被引用回数:30 パーセンタイル:96.51(Instruments & Instrumentation)

理化学研究所RIBFのZeroDegreeスペクトロメーター後方に新しい多重反射型飛行時間測定質量分析装置を設置した。パルスドリフトチューブ技術を用いてイオンの運動エネルギーを広範囲に変化させることで、システムの分散関数を直接的に評価し、静電ミラーに印加する電圧を最適化した。これにより、わずか12.5ミリ秒の全飛行時間で10$$^{6}$$の質量分解能を達成し、短寿命低エネルギー核異性体の研究を可能にした。

報告書

平成31年度福島県近沿岸海域等における放射性物質等の状況調査(受託研究)

御園生 敏治; 鶴田 忠彦; 中西 貴宏; 眞田 幸尚; 尻引 武彦; 宮本 賢治*; 卜部 嘉*

JAEA-Research 2020-008, 166 Pages, 2020/10

JAEA-Research-2020-008.pdf:13.11MB
JAEA-Research-2020-008(errata).pdf:0.92MB

東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(1F)の事故が発生した後、原子力規制庁からの委託を受け、平成31年度に近沿岸海域等における放射性物質の状況調査を実施した。本報告書は、平成31年度に実施した調査により得られた結果をまとめたものである。1F近傍の近沿岸海域における海水・海底土の今後の中長期的な放射性物質濃度調査の在り方について、科学的根拠に基づき、「海域モニタリングの進め方」に必要な考え方の整理を行った。中長期的な調査方法を決めるために必要な基礎情報として、海底地形・海底土分布調査を実施し、海底の地形と底質の粒度分布の関連性も把握を試みた。さらに、採泥調査を行い、福島県沿岸域において柱状試料を採取し、放射性セシウム濃度を分析した。河川から流入する懸濁物質に含まれる放射性セシウムの動態を把握するため、セジメントトラップを用いて沈降物を採取し、放射性セシウム濃度を測定した。また、放射性セシウムの河川からの流入評価のために河川前面の海底土表層の放射性セシウム濃度の計測を実施した。得られた結果より1F前面海域の海底土の放射性物質分布の動態について推定を行った。さらに、平成25年度から実施していた曳航式モニタリングデータの再解析を実施し、沿岸域における放射性セシウム分布推定図の精度向上を試みた。

論文

飛行時間型質量分析計への画像検出法導入による同位体比測定におけるダイナミックレンジの向上

片山 淳; 古川 勝敏; 渡部 和男

分析化学, 52(6), p.461 - 467, 2003/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)

飛行時間形質量分析計(TOFMS)を用いた元素の同位体比測定におけるダイナミックレンジの拡大を目指し、イオンの画像検出法の導入を検討した。TOFMSのイオン検出器として位置検出型の蛍光板つきマイクロチャンネルプレート(MCP)を使用し、イオンを光としてカメラで計測した。レーザー共鳴イオン化したイオンビームが質量弁別された後、時間依存の電場へ入射させてMCP上に掃引した。CCDカメラで記録した光点群を解析し質量スペクトルを得た。開発した方法をカルシウムの同位体比測定に適用し、5桁以上のダイナミックレンジが得られた。

論文

Development of a movable quadrupole mass spectrometer for measuring gas density

廣木 成治; 阿部 哲也; 小原 建治郎; 村上 義夫

J. Vac. Sci. Technol., A, 9(1), p.154 - 157, 1991/01

真空容器内で分析管を移動させながら分圧を測定することが可能な四重極形真空分圧計を開発した。高周波同調検出回路をステンレス製の円筒形容器に入れて真空パックとし、分析管に組込んだ。また、分析管に指向性を持たせるため、ガス取込み口に細管を設けた。実験は、分析管を真空容器中央に回転導入端子を介して水平方向に$$pm$$30゜動かすことができるように取付けて行われた。ガス導入用ノズル先端から分析管まで125mmの距離に設定しノズルから1.9$$times$$10$$^{-5}$$Pam$$^{3}$$/sのアルゴンガスを噴出させたとき、分析管がノズルに正対した位置(0゜)でのAr$$^{+}$$出力に対する-30゜の位置での出力の比が1.09であった。また、真空容器全体を150$$^{circ}$$Cにベーキングしながらこの分圧計を作動させたが、m/e=1~50で正常なマススペクトルを得ることができた。

論文

Measurement of impurities in a long-pulse,multiampere hydrogen beam

奥村 義和; 水谷 泰彦*; 小原 祥裕; 柴田 猛順

Review of Scientific Instruments, 52(1), p.1 - 7, 1981/00

 被引用回数:17 パーセンタイル:86.17(Instruments & Instrumentation)

プラズマ加熱用中性粒子ビーム中に含まれる不純物の量が、磁場質量分析器を用いて測定された。75KeV/6A/10secイオン源から引き出され、90%中性子平衡セルを通過した後のイオンビームは、1~2%の軽元素不純物(C$$^{+}$$、O$$^{+}$$、H$$_{2}$$O$$^{+}$$等)と、0.02~0.15%の重金属不純物(Cu$$^{+}$$、W$$^{+}$$、Ag$$^{+}$$等)を含んでいる。中性化効率を考慮すると、中性ビームは3~6%の軽元素不純物と0.04~0.3%の重金属不純物を含んでいると推察される。酸素に関する不純物の量は、10秒のパルス中に時間とともに減少する。一方、炭素・銅・タングステンの不純物は、時間とともにわずかに増加する。これらの不純物の発生場所を論じ、不純物量を減らすためのイオン源の運転モードを提案する。

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