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報告書

放射性コンクリート廃棄物の減容を考慮した合理的処理・処分方法の検討(委託研究); 令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 北海道大学*

JAEA-Review 2025-037, 103 Pages, 2025/12

JAEA-Review-2025-037.pdf:7.28MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和5年度に採択された研究課題のうち、「放射性コンクリート廃棄物の減容を考慮した合理的処理・処分方法の検討」の令和5年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、解体に伴い大量の発生が見込まれる放射性コンクリート廃棄物に着目し、減容・減量化策の現場適用について、コンクリート廃棄物の特性評価に基づき、典型的な再資源化処理工程を想定したうえでその課題を検討し、再資源化を含む合理的な処理・処分方法を検討・評価する。令和5年度には、放射性核種およびイオンの移行挙動への遷移帯の寄与を解明することを目的とし、セメント系試料中の$$^{137}$$Csの拡散試験、遷移帯を有する試料中のイオンの移動、Caの溶脱試験を実施した。また、遷移帯を含む核種移行モデルを構築するため、界面を挟む2つの媒体の拡散特性を考慮した確率分布をモデル化し、このサンプリング手法をランダムウォーク粒子追跡法の濃度計算に実装した。再資源化・再利用に向けた処理方法の検討として、非放射性Cs水溶液に浸漬した模擬汚染コンクリートを調製し、その特性を評価した他、骨材分離試験および熱分析試験の環境整備を行った。再資源化物の性状評価としては、模擬汚染骨材およびそれを利用した模擬再生コンクリートを調製し、模擬汚染骨材からイオン交換水や被覆したセメントペースト、再生コンクリートへのイオンの移行挙動を確認した。さらに、骨材分離の際に発生する模擬セメント微粉を用いて異なる配合の模擬廃棄体を調製し、力学あるいは化学特性を取得するとともに放射性核種の浸出挙動に関する試験を開始した。これらの結果を基に、再利用・再資源化を含む放射性コンクリート廃棄物管理シナリオを評価するため、コンクリート汚染状況に関する知見を収集、整理するとともに再利用・再資源化に伴う物量を推計するためのツールを整備した。

論文

Measurement of radionuclide production probabilities in negative muon nuclear capture and validation of Monte Carlo simulation model

山口 雄司; 新倉 潤*; 水野 るり恵*; 反保 元伸*; 原田 正英; 河村 成肇*; 梅垣 いづみ*; 竹下 聡史*; 羽賀 勝洋

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 567, p.165801_1 - 165801_11, 2025/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Instruments & Instrumentation)

試料放射化計算コードの開発の一環として、新規実験データを取得してモンテカルロシミュレーションモデルを検証するために、負ミュオン原子核捕獲における放射性核種生成確率を測定した。$$^{27}$$Al、$$^mathrm{nat}$$Si、$$^{59}$$Co、$$^mathrm{nat}$$Ta標的を用いて放射化法により取得した確率は、既存の実験データでは困難な物理過程に対するモデルの検証を可能にするものである。測定した確率と計算データとを比較することで、計算が放射化見積もりにおいておよそ安全側にあることがわかった。一方で、核異性体の生成過程や多数の中性子放出及び陽子が関与する粒子放出に起因する放射性核種の生成過程の記述を改良する必要があることもわかった。これらの成果は、シミュレーションモデル改良の手がかりとなる。

論文

Measurement of nuclide production cross sections for GeV-region proton-induced reactions on $$^{rm nat}$$Mg, $$^{rm nat}$$Si, $$^{rm nat}$$Fe, $$^{rm nat}$$Cu, and $$^{rm nat}$$Zn

杉原 健太*; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 前川 藤夫

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 549, p.165299_1 - 165299_12, 2024/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:24.85(Instruments & Instrumentation)

Nuclide production cross sections for proton-induced reactions on $$^{rm nat}$$Mg, $$^{rm nat}$$Si, $$^{rm nat}$$Fe, $$^{rm nat}$$Cu and $$^{rm nat}$$Zn at several GeV were measured using an activation technique at Japan Proton Accelerator Research Complex. The aggregate results of 250 cross sections were successfully acquired. The data obtained in this study were compared with the results from nuclear reaction models in PHITS and the data retrieved from Japanese Evaluated Nuclear Data Library High Energy file 2007 (JENDL/HE-2007). Among all of the models, INCL/GEM, JENDL/HE-2007, and JAM/GEM generally showed the good agreement.

論文

Measurement of nuclide production cross sections for proton-induced reactions on $$^{nat}$$Ti and $$^{93}$$Nb at 0.8 and 3.0 GeV

杉原 健太*; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 前川 藤夫

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 545, p.165153_1 - 165153_9, 2023/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:30.63(Instruments & Instrumentation)

The nuclide production cross sections for proton-induced reactions on $$^{nat}$$Ti and $$^{93}$$Nb at 0.8 and 3.0 GeV were measured using an activation technique at Japan Proton Accelerator Research Complex. A total of 27 and 94 nuclide production cross sections for the $$^{nat}$$Ti(p,X) and $$^{93}$$Nb(p,X) reactions were obtained, respectively. The present data were compared with the results from nuclear reaction models in PHITS and data retrieved from Japanese Evaluated Nuclear Data Library High Energy file 2007 (JENDL/HE-2007). The prediction accuracy of JENDL/HE-2007 was the best for the $$^{7}$$Be production cross section of both targets. As an overall trend, underestimation of INCL and all of the models were confirmed for the $$^{nat}$$Ti(p,X) and $$^{93}$$Nb(p,X) reactions, respectively.

論文

Measurement of nuclide production cross sections for proton-induced reactions on $$^{rm nat}$$Ni and $$^{rm nat}$$Zr at 0.4, 1.3, 2.2, and 3.0 GeV

竹下 隼人*; 明午 伸一郎; 松田 洋樹*; 岩元 大樹; 中野 敬太; 渡辺 幸信*; 前川 藤夫

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 527, p.17 - 27, 2022/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.37(Instruments & Instrumentation)

加速器駆動核変換システム(ADS)等における核設計の高度化のため、NiとZrについて数GeVエネルギー領域における陽子入射の核種生成断面積測定を行い、核設計に用いる計算コードPHITSによる計算値やJENDL/HE-2007等との比較検討を行った。

論文

J-PARCにおける加速器駆動核変換システム(ADS)の研究開発,4; 陽子ビーム技術とニュートロニクス

明午 伸一郎; 中野 敬太; 岩元 大樹

プラズマ・核融合学会誌, 98(5), p.216 - 221, 2022/05

加速器駆動核変換システム(ADS)の実現やJ-PARCで建設を進めているADSターゲット試験施設(TEF-T)の建設には、陽子ビーム取扱い技術の開発やGeV領域の陽子に対するニュートロニクス(中性子工学)の詳細な検討が必要となる。このためJ-PARCの核変換ディビジョンでは、J-PARC加速器施設などで研究を進めてきた。本稿ではこれらの内容に関して紹介する。

報告書

J-PARCにおける高エネルギー陽子入射核破砕反応による核種生成断面積の測定

中野 敬太; 松田 洋樹*; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 竹下 隼人*; 前川 藤夫

JAEA-Research 2021-014, 25 Pages, 2022/03

JAEA-Research-2021-014.pdf:2.1MB

加速器駆動核変換システム(ADS: Accelerator-Driven transmutation System)の開発に資するデータとして、$$^9$$Be, C, $$^{27}$$Al, $$^{45}$$Sc, V標的に対する高エネルギー陽子入射反応による核種生成断面積の測定を行った。得られた実験値は最新の核反応モデルによる計算値や評価済み核データライブラリの値と比較を行い、その再現性について議論を行った。

論文

Nuclide production cross section of $$^{nat}$$Lu target irradiated with 0.4-, 1.3-, 2.2-, and 3.0-GeV protons

竹下 隼人; 明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹; 中野 敬太; 渡辺 幸信*; 前川 藤夫

JAEA-Conf 2021-001, p.207 - 212, 2022/03

加速器駆動核変換システム(ADS)などの大強度陽子加速器施設の遮蔽設計において、高エネルギー陽子入射による核破砕生成物の核種生成量予測は基礎的かつ重要な役割を担っている。しかしながら、生成量予測シミュレーションで用いられる核反応モデルの予測精度は不十分であり、核反応モデルの改良が必要である。J-PARCセンターでは実験データの拡充と核反応モデル改良を目的に、様々な標的に対して核種生成断面積の測定を行っている。本研究では、$$^{nat}$$Lu標的に対して0.4, 1.3, 2.2および3.0GeV陽子ビームを照射し、放射化法により核種生成断面積データを取得した。取得したデータとモンテカルロ粒子輸送計算コードで用いられる核反応モデルと比較することで、現状の予測精度を把握するとともに核反応モデルの改良点を考察した。

論文

Measurement of nuclide production cross-sections of $$^{mathrm{nat}}$$Fe for 0.4-3.0 GeV protons in J-PARC

松田 洋樹; 竹下 隼人*; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 岩元 大樹

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011047_1 - 011047_6, 2021/03

精度の良い核種生成断面積は加速器駆動核変換システム(ADS)設計における放射性廃棄物の取り扱い、放射性廃棄物の遠隔での取り扱い方法の設計、及び放射線作業従事者の被ばく評価に必要とされる。今日まで数多くの実験が行われてきたが、測定データ誤差が数十%を超えるものが時には存在し、いくつか重要な核種に対してはGeVエネルギー領域において実験データが存在しないものがある。この研究では鋼材の最も重要な構成元素である鉄の陽子入射による核種生成断面積を測定した。実験データはPHITSコードに組み込まれているBertiniやINCL4.6モデルを用いて計算した値、及び評価済み核データJENDL-HE/2007と比較した。この研究では(p,xn)反応を介した生成断面積に大きな食い違いがあることが明らかとなった。これは核子-核子散乱やパウリブロッキングなどのさらなる改良が核内カスケードモデルに必要であることを示唆するものであった。

論文

Nuclide production cross sections of Ni and Zr irradiated with 0.4-, 1.3-, 2.2-, and 3.0-GeV protons

竹下 隼人; 明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹; 前川 藤夫; 渡辺 幸信*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011045_1 - 011045_6, 2021/03

加速器駆動核変換システム(ADS)における核設計の高度化のため、ADSで使われる材料であるNiとZrについて、数GeVエネルギー領域における陽子入射の核種生成断面積測定を行い、核設計に用いる計算コードPHITSによる計算値やJENDL/HE-2007との比較検討を行った。

論文

Measurement of nuclide production cross sections for Z = 26-30 elements irradiated with 0.4 - 3.0 GeV proton in J-PARC

松田 洋樹; 竹下 隼人*; 岩元 大樹; 明午 伸一郎

JAEA-Conf 2020-001, p.89 - 94, 2020/12

加速器駆動核変換システム(ADS)の設計に対して、プラントにおいて発生する放射性廃棄物の取り扱いに対して放射性核種の評価を行うためには正確な断面積データが求められる。現在までにいくつかの施設においてADSに使用されるエネルギー領域の陽子を照射し核種生成断面積データ測定が測定されているが、約10%の系統誤差を含むデータが存在している。さらに数GeV領域において、実験データが存在しない核種も存在する。そこでADSに対して用いられる計算コードや評価済みデータの検証のため、J-PARC 3GeVシンクロトロン施設において生成断面積を取得する実験を行った。本研究では、ADS構造材の評価において重要となる原子番号26から30(例$$^{rm nat}$$Fe, $$^{rm nat}$$Ni、及び$$^{rm nat}$$Zn)の陽子入射の核種生成断面積を取得した。また、本実験値、過去の実験値に対し、INCL4.6/GEM, INCL++/ABLA07およびBertini/GEMによるモデル計算、及び評価済み核データJENDL-HE2007と比較し、0.4GeVから3GeV領域での断面積の入射エネルギー依存性を調査した。

報告書

HETC-3STEP calculations of proton induced nuclide production cross sections at incident energies between 20 MeV and 5 GeV

高田 弘; 義澤 宣明*; 石橋 健二*

JAERI-Research 96-040, 91 Pages, 1996/08

JAERI-Research-96-040.pdf:2.2MB

OECD/NEA国際コード比較のために、$$^{16}$$O、$$^{27}$$Al、$$^{nat}$$Fe、$$^{59}$$Co、$$^{nat}$$Zr及び$$^{197}$$Auに20MeVから5GeVの陽子を入射した場合の核種生成断面積を前平衡過程及び高エネルギー核分裂過程を考慮した核内カスケード・蒸発モデルに基づくHETC-3STEPコードを用いて計算した。コードではIgnatyukによる準位密度パラメータ、AudiとWapstraの質量表及びTachibanaらの質量公式を蒸発計算部で新規に用いた。計算結果と実験結果の比較により、HETC-3STEPコードは$$^{nat}$$Zr及び$$^{197}$$Au標的核において標的核に近い質量数の核種生成について100MeV以上の入射エネルギーでファクター2~3の精度で予測できることを確認した。しかしながら、低エネルギー陽子入射による核種生成、数百MeV以上の陽子入射により誘起されるフラグメンテーション過程からの軽い核種の生成に関する予測精度は良くなく、モデルの改良が必要である。

論文

Production and $$beta$$-decay study of the T$$_{z}$$=-1 nucleus $$^{4}$$$$^{8}$$Mn

関根 俊明; J.Cerny*; R.Kirchner*; O.Klepper*; V.T.Koslowsky*; A.Plochocki*; E.Roeckl*; D.Schardt*; B.Sherrill*

GSI-86-1, P. 41, 1986/00

$$beta$$不安定核$$^{4}$$$$^{8}$$MnはGSIオンライン質量分離器を用いた実験により初めて確認され、その予備的な結果を昨年報告した。本報告ではより詳細な実験による$$^{4}$$$$^{8}$$Mnの合成と$$beta$$崩壊の研究について述べる。$$^{4}$$$$^{8}$$Mnは582MeVの$$^{4}$$$$^{0}$$Caビームを$$^{1}$$$$^{2}$$Cターゲットに照射することによって生成され、FEBIAD-F型イオン源を取付けた質量分離器によって分離された。得られた$$^{4}$$$$^{8}$$Mn放射能について、$$gamma$$シングルス,$$gamma$$$$gamma$$及び$$beta$$$$gamma$$コインシデンス,並びに遅発陽子の測定を行った。これらの結果を崩壊図にまとめ、shell modelによる理論計算と比較した。

口頭

J-PARCにおける0.4GeV-3.0GeV陽子を用いた核種生成断面積測定,3-2; Niに対する核種生成断面積

竹下 隼人; 明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹; 前川 藤夫

no journal, , 

加速器駆動核変換システム(ADS)等の高エネルギー・大強度陽子加速器施設の核設計の高度化を目的として、陽子入射核種生成断面積を測定し、核反応モデル及び評価済み核データとの比較を行なった。今回は、ADSの陽子ビーム窓材等に使用されるNiに対する核種生成断面積について報告する。

口頭

J-PARC新施設における$$^{99}$$Mo製造に関する概念設計

杉原 健太*; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 前川 藤夫

no journal, , 

日本では、核医学検査に利用される$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc供給を輸入に依存している。しかし、$$^{99}$$Moが短半減期であること、海外の情勢に供給量が依存することから、国産化が望まれている。JRR-3での$$^{98}$$Mo(n,$$gamma$$)法が候補だが、JRR-3ではメンテナンスによる4ヶ月の運転停止期間があり、その期間の供給を賄う必要がある。そこでJ-PARC新施設で運転停止期間の供給を賄うことを目的とし、0.4GeV陽子入射核反応による$$^{99}$$Mo製造の概念設計を行った。加えて、JRR-3照射設備における照射終了直後の$$^{99}$$Mo収量を比較し、J-PARC新施設での有用性及び今後の課題を議論した。

口頭

J-PARCにおける0.4GeV-3.0GeV陽子を用いた核種生成断面積測定,3-1; ジルコニウム及び銀の核種生成断面積

松田 洋樹; 竹下 隼人; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 前川 藤夫

no journal, , 

加速器駆動核変換システム(ADS)等の高エネルギー・大強度陽子加速器施設の核設計の高度化を目的として、陽子入射核種生成断面積を測定し、核反応モデル及び評価済み核データとの比較を行なった。今回は、ZrおよびAgに対する核種生成断面積について報告する。

口頭

GeV領域陽子入射反応によるMn, Coの核種生成断面積

竹下 隼人; 明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹; 中野 敬太; 渡辺 幸信*; 前川 藤夫

no journal, , 

加速器駆動核変換システム(ADS)などの大強度陽子加速器施設の遮蔽設計において、高エネルギー陽子入射による核破砕生成物の核種生成量予測は基礎的かつ重要な役割を担っている。しかしながら、生成量予測シミュレーションで用いられる核反応モデルの予測精度は不十分であり、核反応モデルの改良が必要である。J-PARCセンターでは実験データの拡充と核反応モデル改良を目的に、様々な標的に対して核種生成断面積の測定を行っている。本研究では、中重核であるMn及びCo標的に対して1.3, 2.2および3.0GeV陽子ビームを照射し、放射化法により核種生成断面積データを取得した。取得したデータとモンテカルロ粒子輸送計算コードで用いられる核反応モデル(INCL-4.6/GEM, Bertini/GEM, JAM/GEM, INCL++/ABLA07)及び高エネルギー核データライブラリJENDL/HE-2007の評価値を比較することで、現状の予測精度を把握するとともに核反応モデルの改良点を考察した。

口頭

Measurement of nuclide production cross sections via the $$^{208}$$Pb(p,X) reactions at GeV-energy proton incidence

杉原 健太*; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 前川 藤夫

no journal, , 

核種生成断面積は、加速器施設における残留$$gamma$$線量率を導くための重要な情報である。今回、ADS施設の中性子生成ターゲットと冷却材に含まれる予定の$$^{208}$$Pbをターゲットとして選択した。発表では、GeVエネルギー陽子入射時の$$^{208}$$Pb(p,X)反応による核種生成断面積の測定結果を紹介する。さらに、予測精度を確認するために、今回のデータを核反応モデル、日本の評価済み核データライブラリ高エネルギーファイル2007との比較した結果を報告する。

口頭

Study on H$$_{2}$$ gas production by radiolysis of carbonate slurry generated from Multi-Radionuclide Removal System

荒井 陽一; 比内 浩; 駒 義和; 柴田 淳広; 野村 和則

no journal, , 

福島第一原子力発電所における汚染水処理設備として、多核種除去設備(MRRS)が用いられている。MRRSは前処理設備(鉄共沈工程、炭酸塩沈殿工程)と吸着塔で構成されている。各設備の運転により、水酸化鉄、炭酸塩、使用済み吸着材の二次廃棄物が発生し、これらは高性能容器(HIC)と呼ばれる容器に保管される。炭酸塩スラリーを保管しているHICから、たまり水が発生していることが発見された。ガスがスラリー層に堆積し、スラリー中の水分を追い出すことで体積が増加したと推察されたが、炭酸塩スラリーから発生するガスの挙動は不明確であった。そこで、HICに保管中の炭酸塩スラリーを用いて水素ガスの発生量を測定し、その挙動を確認した。10mlの炭酸塩スラリーを容器に入れ、3, 7, 14, 21日後に、ガスクロマトグラフを用いて、水素濃度を分析した。水素の総量は時間と共に比例して増加する傾向にあることを確認した。また、各測定時のG値を求めた結果、水の放射線分解の理論G値とほぼ同等であることを確認した。その結果から、炭酸塩スラリーの放射線分解で発生する水素は、水の放射線分解によるものと確認した。

口頭

GeV領域の陽子入射によるSiの核種生成断面積測定

杉原 健太; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 中野 敬太; 前川 藤夫

no journal, , 

大強度陽子加速器施設(J-PARC)において、シリコンに対するGeV領域陽子入射核種生成断面積 を測定した。実験値を、過去の実験値、放射線挙動解析コードPHITSによる計算値及び評価済み核データライブラリJENDL/HE-2007の評価値と比較した。加えて原子番号が近いアルミニウムに対する結果とも比較した。

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