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岡村 正愛*; 清水 明*; 大西 昇*; 長谷 純宏; 吉原 亮平; 鳴海 一成
JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 62, 2008/11
本課題では、有用形質転換体へイオンビームを応用するシステムを開発することにより、さまざまな花色や形の品種をシリーズ化する手法を確立し、イオンビーム高度利用技術の開発に資することを目的とする。照射材料としては、分裂酵母由来の2本鎖RNA特異的RNA分解酵素()を導入することでキク発育阻害ウイロイド及びトマト黄化壊疽ウイルスに耐性を獲得した形質転換キクを用いた。これまでに炭素イオンビームの照射試験を実施し、順化,温室での栽培後、花色と花姿について調査した。照射によって得られた計832の個体について開花試験を行い、薄桃,濃桃,サーモン,白色,黄色などの花色変化を誘導できることを明らかにした。これらの結果から、この方法は、個々の遺伝子導入による従来法に比べて、低コストで高い品質の鑑賞植物の開発に有効であると考えられた。
岡村 正愛*; 清水 明*; 渡辺 さとみ*; 長谷 純宏; 鳴海 一成; 田中 淳
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 82, 2008/03
本課題では、有用形質転換体へイオンビームを応用するシステムを開発することにより、さまざまな花色や形の品種をシリーズ化する手法を確立し、イオンビーム高度利用技術の開発に資することを目的とする。照射材料としては、分裂酵母由来の2本鎖RNA特異的RNA分解酵素()を導入することでキク発育阻害ウイロイド及びトマト黄化壊疽ウイルスに耐性を獲得した形質転換キクを用いた。これまでに炭素イオンビームの照射試験を実施し、順化,温室での栽培後、花色と花姿について調査した。3Gyから10Gyの炭素イオンビーム照射試験区では開花試験を行い、薄桃,濃桃,サーモンなどの花色変化を誘導できることを明らかにした。これらの結果から、この方法は、個々の遺伝子導入による従来法に比べて、低コストで高い品質の鑑賞植物の開発に有効であると考えられた。
岡村 正愛*; 百瀬 眞幸*; 渡辺 さとみ*; 清水 明*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 田中 淳
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 82, 2007/02
イオンビーム育種により育成された優良品種「ビームチェリー」では、さまざまな色や形の変異体が誘導された。これらの中から安定した形質を示した変異体について、DNA量と遺伝子変化を調査した。別の花色変異個体のDNA量は親品種と同じか0.5%未満減であるのに対し、「ビームチェリー」シリーズでは+1%であり、別品種シリーズとかなり異なることがわかった。葡萄性ペチュニア系統の種子への炭素イオンビーム照射からは、さまざまな花色変異個体が得られた。イオンビームの最適線量は30から40Gyであった。これらの変異体は、親品種の耐雨性及び耐暑性を保持しており、イオンビーム育種はストレス耐性を持った各種花色品種シリーズの育成に有効であると考えられた。
岡村 正愛*; 渡辺 さとみ*; 清水 明*; 渡邊 真希*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 鳴海 一成; 田中 淳
no journal, ,
本課題では、複合抵抗性などの有用形質転換体へイオンビームを応用するシステムを開発することにより、各色・形の品種を各々分子育種技術で育成するのに比べ、極めて低コストで複合抵抗性品種をシリーズ化する手法を確立し、イオンビーム高度利用技術の開発に資する。キクの栽培は、栄養繁殖した挿し穂を用いて行われているため、栄養繁殖の集団でRNA病原体(ウイルス,ウイロイド)が蔓延しやすいが、これらに対する効果的な農薬は知られていない。材料としたRNA病原体複合抵抗性キクは植物体内での病原体濃度を低下させて病害による被害を軽減することができる。これまでに220MeV炭素イオンビーム,320MeV炭素イオンビームの照射試験を実施した。3Gyから10Gyの220MeV炭素イオンビーム照射試験区では開花試験を行い、薄桃,濃桃,サーモンなどの花色変化を誘導できることを明らかにした。
岡村 正愛*; 梅基 直行*; 長谷 純宏; 吉原 亮平; 鳴海 一成
no journal, ,
本課題では、有用形質転換体へイオンビームを応用するシステムを開発することにより、さまざまな花色や形の品種をシリーズ化する手法を確立し、イオンビーム高度利用技術の開発に資することを目的とする。照射材料としては、分裂酵母由来の2本鎖RNA特異的RNA分解酵素()を導入することでキク発育阻害ウイロイド及びトマト黄化壊疽ウイルスに耐性を獲得した形質転換キクを用いた。これまでに炭素イオンビームの照射試験を実施し、順化,温室での栽培後、花色と花姿について調査した。照射によって得られた計832の個体について開花試験を行い、薄桃,濃桃,サーモン,白色,黄色などの花色変化を誘導できることを明らかにした。以上の結果から、いったん有用な形質転換植物体を得れば、イオンビーム育種の利用により2-3年という短期間で、多数の色変わりシリーズを得られることが実証された。
岡村 正愛*; 竹下 大学*; 長谷 純宏; 野澤 樹; 鳴海 一成; 田中 淳
no journal, ,
本研究では、園芸花きで最も人気の高いペチュニアのイオンビーム育種を報告する。非常に生育が旺盛で、横にもよく広がり多数の花をつけるペチュニア品種「花咲かローズ」の培養物に炭素イオンビームを照射し、伸びた芽を切戻した後、伸長した腋芽を用いて、開花検定を実施した。その結果、新しい花色パターンを持つ変異個体2系統を得ることに成功した。1つは、非常に細やかな縞模様を持つ変異体であり、もう一つは、花の開花から時間が進むにつれ、ローズ濃赤紫紫青と、その花色を変化させる。前者はトランスボゾンの挿入による変異に由来し、後者は液胞内のpHの変化により色素が変化することによるものと推察された。