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五十嵐 さやか*; 坂本 成弘*; 内山 泰生*; 山本 優*; 西田 明美; 村松 健; 高田 毅士*
Transactions of the 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
本研究は、原子力施設のリスク評価手法の高度化にかかわる共同研究の一環として実施しているものである。従来の地震波群作成手法では、一様ハザードスペクトルなどに適合するように地震波が作成されることが多いため、スペクトルのばらつきを考慮しない場合もあり、考慮したとしても、その周期間相関は完全相関の仮定の下、地震波群が作成されることが多い。これまでに著者らが提案した地震波群の作成手法による地震波群は、従来の距離減衰式による地震ハザードにも調和し、震源特性の違い(不確定性)を含んだものであることから、継続時間や応答スペクトルの形状などの地震動特性も多様性のあるものとなっている。本論文では、地震波群の応答スペクトルのばらつきの大きさやその周期間相関の違いによって、最終的な建物機能損傷にどの程度の影響があるのかを定量的に評価することを目的として、ばらつきや周期間相関の与え方の異なる複数の地震波群セットを用意し、設備機器システムの損傷確率を比較した結果を示す。
牟田 仁*; 村松 健*; 古屋 治*; 内山 智曜*; 西田 明美; 高田 毅士*
Transactions of the 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
地震PRAは、基準地震動を超える地震に対するリスクに係る原子力発電所の安全性をさらに確保するための対策と改良を検討するための有効な手段である。しかし、現在までの地震PRAの適用は十分とは言い難い。その理由の一つは、利害関係者の間で意思決定のための評価方法や不確実さ検討に対して十分なコンセンサスが存在しないことにある。本研究では、地震PRAの利用強化と信頼性向上のために、地震による炉心損傷頻度の評価に関連する不確実性を適切に扱うための数学的枠組みや専門的知識を利用したフラジリティ評価方法、認識論的不確実さを扱うための確率モデルを提案する。
五十嵐 さやか*; 坂本 成弘*; 西田 明美; 村松 健; 高田 毅士*
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 10 Pages, 2015/05
本研究は、原子力施設のリスク評価手法の高度化にかかわる共同研究の一環として実施しているものである。今般、これまでに大洗地区を対象として作成したハザード適合地震波群のうち、南関東の地震のひとつの震源を対象として作成した時刻歴地震波群による一般建物の地震応答解析を行った。この地震波群には、震源特性の微視的・巨視的震源特性の不確定性が考慮されている。応答解析の結果を用いて、震源特性、地震動強さ指標、建物応答の相関を重回帰分析によって明らかにした。この結果、震源特性のうち地震モーメント、平均応力降下量、媒質のQ値係数は、地震動強さ指標や建物応答と明瞭な正の相関が確認された。この相関の傾向については、震源特性による震源のフーリエ加速度スペクトルへの影響から説明できることが分かった。また、アスペリティ位置は、地震動強さ指標と建物応答と負の相関が確認された。この相関の傾向については、対象敷地と震源断層の位置から説明できることが分かった。
村松 健*; 高田 毅士*; 西田 明美; 内山 智曜*; 牟田 仁*; 古屋 治*; 藤本 滋*; 糸井 達哉*
no journal, ,
本発表では、著者らにより実施される文部科学省原子力基礎基盤研究開発イニシアティブにおける採択課題「リスクマネジメントの技術基盤としての地震リスク評価の信頼度向上に関する研究」について、全体概要と数学的枠組みについて報告する。全体概要としては、(1)炉心損傷頻度を求める解析コードの高度化、(2)定量的評価が困難な不確実さ評価を専門家意見に基づきまとめる手続きの提案、(3)システム解析に3次元詳細解析を取り込むための提案等について述べる。数学的枠組みは、(1)のテーマの詳細であり、原子力機構で開発したSECOM2-DQFMコードを確率モデルおよび認識論的不確実さを取り扱えるように改良するためのものである。提案する数学的枠組みの実装により、事故シーケンスの発生頻度とその不確実さの評価を実施できる計算コードを整備した。本発表ではこれらの成果について述べる。
五十嵐 さやか*; 坂本 成弘*; 高田 毅士*; 西田 明美; 村松 健
no journal, ,
モンテカルロシミュレーションに基づいた多様性に富む時刻歴地震波群を用いた地震応答解析によって、原子力施設の耐震安全性をより高精度に評価する試みがなされている。これまでに、敷地の地震ハザードに適合し、震源特性と関連づいた時刻歴地震波群を作成しており、本発表では、それらの地震震群のうちひとつの震源から得られた地震波群に着目して、震源特性の不確定性が地震動強さ指標や建物最大応答に対してどの程度の影響があるのかを分析した結果を報告する。
五十嵐 さやか*; 坂本 成弘*; 西田 明美; 村松 健; 高田 毅士*
no journal, ,
既往の研究では、時刻歴地震波を入力とした地震応答解析による高精度な確率論的地震リスク評価(PRA)に資するものとして、震源特性の不確定性を考慮した地震波群を作成してきた。一方で、震源特性の不確定性が一般的にハザード指標として用いられる地震動強さ指標および建物や機器の損傷判定指標として用いられる建物最大応答とどのような関係性があるのかについては知見が少ない。本論では、ひとつの震源を対象に震源特性の不確定性を考慮して作成した地震波群による一般建物の地震応答解析を行い、震源特性が地震動強さ指標や建物最大応答に及ぼす影響について分析した結果を報告する。
西田 明美; 坂本 成弘*; 五十嵐 さやか*; 村松 健; 高田 毅士*
no journal, ,
時刻歴地震波を入力とした地震応答解析による高精度な確率論的地震リスク評価(PRA)に資するものとして、震源特性の不確定性を考慮した地震波群を作成し、報告してきた。本報告では、既報において報告した最大加速度510m/sの地震波群250波による建物応答解析を行い、応答スペクトル、層間変形角の関係について調べた結果について報告する。解放基盤における地震波の応答スペクトルは、0.10.2s秒付近を境に周期間相関が低くなり、これは建物への入力や応答にも現れていた。建物は塑性率の高い応答となったが、塑性化による固有周期付近で質点間の加速度応答の相関や層間変形角の相関への影響は大きくはなかった。
坂本 成弘*; 五十嵐 さやか*; 西田 明美; 村松 健; 高田 毅士*
no journal, ,
その1において用いた地震波群(ハザード適合地震波)の応答スペクトルの統計値(中央値, ばらつき, 周期間相関)を利用して、以下の3種類、(1)ハザード適合地震波の応答スペクトル中央値にフィットする地震波群(ばらつき無し)、(2)ハザード適合地震波の応答スペクトル中央値とばらつきにフィットする地震波群、(3)ハザード適合地震波の応答スペクトル中央値とばらつきと周期間相関にフィットする地震波群の地震波群を作成した。これらの地震波について、一般建物の地震応答解析を実施し、設備機器システム(給排水設備)の被災確率の比較を行った結果を示す。
西田 明美; 高田 毅士*; 村松 健*
no journal, ,
本研究では、原子力施設のリスクマネジメントの基盤技術としての地震起因事象に関する確率論的地震リスク評価手法について、評価結果に伴う不確実さを定量化するための検討に取り組んでいる。これまでに、機器のフラジリティ評価における認識論的不確実さ評価のうち、建屋・地盤応答解析の認識論的不確実さ評価にかかわる検討として、モデルプラントを対象とする感度解析や応答解析を実施している。本稿では、特に建屋の感度検討の結果得られた知見について述べる。
村松 健*; 牟田 仁*; 古屋 治*; 藤本 滋*; 高田 毅士*; 糸井 達哉*; 西田 明美; 内山 智曜*
no journal, ,
地震PRAに伴う不確実さをより適切に取り扱うための新たな数学的枠組みと専門知を活用したフラジリティ評価の手法を検討・提案するとともに、その適用に必要な地震時システム信頼性解析用計算コードを開発することにより、地震PRAの信頼度を向上させ、活用促進に資することを目的とする研究をすすめている。本報では、地震PRAの新たな数学的枠組みの検討状況を報告する。
古屋 治*; 藤本 滋*; 村松 健*; 牟田 仁*; 西田 明美
no journal, ,
著者らは、地震PRAに伴う不確実さをより適切に取り扱うための新たな数学的枠組みと専門知を活用したフラジリティ評価の手法を検討・提案するとともに、その適用に必要な地震時システム信頼性解析用計算コードを開発することにより、地震PRAの信頼度を向上させ、活用促進に資することを目的とする研究をすすめている。本報告では、機器のフラジリティ評価における不確実さを解析的に評価した結果について述べる。具体的には、建屋モデルから得られた床応答の時刻歴波形および床応答スペクトルを用いて、機器・配管の同一フロア上での設置位置や動力学的観点での振動性状での不確実さを検討した結果を示す。