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小野田 忍; 蓮池 篤*; 鍋島 佳明*; 佐々木 肇*; 矢嶋 孝太郎*; 佐藤 真一郎; 大島 武
IEEE Transactions on Nuclear Science, 60(6), p.4446 - 4450, 2013/12
被引用回数:41 パーセンタイル:94.8(Engineering, Electrical & Electronic)窒化ガリウムの高電子移動度トランジスタ(GaN HEMT)は、宇宙用の高周波デバイス(固体素子増幅器: SSPA)としての応用が期待されているが、その照射効果については明らかになっていない。今回、単一重イオン(18MeV Ni)入射による過渡電流を観測し、その電荷収集量について調べた。その結果、オフ状態(ゲートバイアス-10V)においてはバイポーラ効果に起因する過剰電荷収集が観測され、ピンチオフ状態(同-2.5V)及びオン状態(同-10V)においては、バイポーラ効果に加えてバックチャンネル効果に起因する過剰電荷収集が数ナノ秒という長時間にわたって観測されることが判明した。このような過剰電荷収集と放射線損傷との関係を調べた結果、放射線損傷による電気特性の劣化が過剰電荷収集を抑える働きがあることが明らかとなった。
篠原 正憲; 茂木 利広; 齋藤 賢司; 芳賀 広行; 佐々木 新治; 勝山 幸三; 高田 清志*; 東村 圭祐*; 藤井 淳一*; 鵜飼 隆由*; et al.
JAEA-Technology 2012-032, 29 Pages, 2012/11
2010年3月の原子炉停止中に、広領域中性子検出器(WRM)が開発時の動作実績期間より短い使用時間で動作不能となる事象が発生した。本事象の原因調査を行い、WRMの寿命を向上させることは高温ガス炉の基盤技術開発において重要である。そこで、動作不能箇所の特定及び破損原因を調査するため、製作メーカにてWRM模擬試験体を製作し、組立に起因する強度低下及び熱サイクルによる強度低下試験並びに照射燃料集合体試験施設(FMF)にてWRMの破壊試験を実施した。本報告書は、WRMの動作不能の原因調査及び破壊試験結果をまとめたものである。
竹内 広一郎*; 秋山 正嗣*; 平尾 敏雄
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.195 - 199, 2004/10
民生用半導体部品の宇宙適用検証のためには、実用環境に近い低線量率照射場で半導体部品の劣化評価を行い、劣化に及ぼす線量率の影響を明らかにする必要がある。本研究では、衛星に搭載が計画されている民生用半導体素子のSRAMとSDRAMに対し、原研高崎研の低線量率コバルト照射施設を使用し劣化評価試験を実施した。照射線量率は0.5Gy/h50Gy/hの範囲で変化させ累積線量は300Gyとした。その結果、300Gyまでの照射量では、両部品とも十分な耐性があることが確認できた。本ワークショップでは、これら照射効果の解析について発表し、試験方法に関する議論を行う。
山岸 秀志; 鈴木 勝男; 角田 恒巳; 伊藤 浩; 深草 伸二*; 田村 政和*
JAERI-Research 99-002, 18 Pages, 1999/01
位置検出型核分裂計数管(PSFC)の開発を進めているが、それには、PSFC内で発生する極めて微小、かつ高速の電流パルスに大きな遅延を与え、しかしながら低い減衰特性を有したソレノイド電極構造(SEST)が必要不可欠である。このため、SESTを設計試作し、その性能を評価した。試験の結果、SESTにより同軸ケーブルの45倍に相当する長い遅延時間が得られることがわかった。パルスの減衰については、一般の核分裂計数管と比較して、電極間キャパシタンスの影響が極めて少なく1/4程度に相当する優れたパルス伝播特性が得られることがわかった。また高インダクタンス電極が中性子計測に障害となるような誘導ノイズを与えないこともわかった。本実験により、SESTがPSFCに十分適用できることを確認した。
津谷 定廣*; 竹下 博志*; 枝嶋 敏数*; 本岡 正文*
PNC TJ8224 93-001, 128 Pages, 1993/06
再処理工場のセル内機器の保守、交換等に伴う作業における被ばくの低減、安全性の向上、作業時間の短縮、稼働率の向上等を図ることを目的に、配管類の切断、溶接等の作業に適用する遠隔操作型の作業ロボットの開発が行なわれてきた。本高度化設計では、上記内容の成果を踏まえスペース削減等に関する見直しを行なうと共に遠隔操作における機能性、操作性、作業性の向上を図るため、ケーブルモジュールの共用化およびモノレール走行型視覚システムの設計を行い以下の成果が得られた。(1)各基本作業ユニットに使用しているケーブル・ホース類の整理を行ない、ケーブルモジュールの共用化設計をまとめた。また、作業アームおよび連結部の構造についての設計を行ない、30%程度のスペースを削減することができる見通しを得た。(2)セル内の配管等を利用して取り付け可能なモノレール走行型視覚システムの方式決定を行なうと共に走行車、レール、監視装置の設計を行ない実セル適用への可能性の見通しを得た。この報告書は上記高度化に関する設計の成果について報告するものである。
田中 洋次*; 長沢 音彦*; 杉本 弘*; 竹下 博志*
PNC TJ8224 92-002, 33 Pages, 1992/03
再処理工場のプロセス機器類の保守作業における作業員の被ばくの低減化と作業性の向上および再処理工場のより一層の安定運転の確保に寄与することを目的として、遠隔操作による配管の補修、交換を行うシステムの開発を進めている。本モックアップ試験では、先に試作した基本作業ユニットの検査装置に関する評価試験を行い、検査装置の改良項目を抽出した。検査対象とする溶接配管として、管径25Aおよび50Aのステンレス配管を溶接接合し、ここに人工的な欠陥を設けるなどしたものを用いた。欠陥の大きさは、基本的に、再処理施設等の溶接の技術基準に準じた。また、試験の結果に基づき検査装置の改良案を立案した。これらの成果として次の事が得られた。(1)試作した検査装置が、再処理施設等の溶接に関する技術基準に於ける合否の判定を行うに充分な欠陥検出能および再現性を有している事を確認した。(2)配管の溶接に関する各部位(母材部、熱影響部、溶接部)について欠陥検出能および再現性を把握することができた。(3)遠隔配管工事システム開発の一環として試作した工具で溶接した試験片を用いて試験を行い、欠陥検出性の信頼性が高いことを確認した。(4)検査装置の改良についての案を作成することが出来た。この報告書は上記モックアップ試験内容および成果についてその要約を報告するものである。
田中 洋次*; 長沢 音彦*; 杉本 弘*; 竹下 博志*
PNC TJ8224 92-001, 108 Pages, 1992/03
再処理工場のプロセス機器類の保守作業における作業員の被ばくの低減化と作業性の向上および再処理工場のより一層の安定運転の確保に寄与することを目的として、遠隔操作による配管の補修,交換を行うシステムの開発を進めている。本モックアップ試験では、先に試作した基本作業ユニットの検査装置に関する評価試験を行い、検査装置の改良項目を抽出した。検査対象とする溶接配管として、管径25Aおよび50Aのステンレス配管を溶接接合し、ここに人工的な欠陥を設けるなどしたものを用いた。欠陥の大きさは、基本的に、再処理施設等の溶接の技術基準に準じた。また、試験の結果に基づき検査装置の改良案を立案した。これらの成果として次の事が得られた。(1)試作した検査装置が再処理施設等の溶接に関する技術基準における合否の判定を行うに充分な欠陥検出能および再現性を有している事を確認した。(2)配管の溶接に関する各部位(母材部,熱影響部、溶接部)について欠陥検出能および再現性を把握することができた。(3)遠隔配管工事システム開発の一環として製作した工具で溶接した試験片を用いて試験を行い、欠陥検出性の信頼性が高いことを確認した。(4)検査装置の改良についての案を作成することが出来た。この報告書は上記モックアップ試験内容および成果について報告するものである。
炉設計研究室
JAERI-M 83-215, 857 Pages, 1984/03
核融合実験炉(FER)(オプションC)の概念設計を行なった。設計の対象は、炉本体及び周辺関係設備であるが、その他に重点項目として、水遮蔽を用いた場合の炉本体構造についても概念検討を行なっている。検討は、熱構造、電磁気設計、ニュートロニクス、及び製作・組立・分解の観点から総合的に行い、FERの炉構造概念を示すと共に重点開発試作項目を明らかにしている。特に電磁気設計に於ては、コイル配位、位置不安定性に対するシェル効果、フィードバック制御、ディスラプション次の渦電流等について、実構造に近いモデルを用いて詳細な解析を行ない有益な知見を得ている。主要設計諸元は次の通りである。核融合出力:437MV、主半径:5.5m、小半径:1.1m、楕円度:1.5、プラズマ電流:5.3MA、トロイダルベータ:4%、軸上トリオダル磁場:5.7T
not registered
PNC TJ223 76-01, 39 Pages, 1976/02
高速増殖炉「もんじゅ」に設置が予定されている破損燃料位置検出装置の1つにセレクタバルブ(以後SVと略す)がある。当社においてはR&Dの一環として今回実寸法(部分)モデル水試験装置の製作を動燃殿の委託で実施し,作動検査を完了した。
not registered
PNC TJ223 74-01, 31 Pages, 1974/03
常陽2次冷却系に使用される空気冷却器は、ナトリウムの配管が複雑に配置されているため、配管が破損事故を生じた場合、漏洩するナトリウムの検出を早期に行なわないと事故の拡大が大きくなる可能性があると云われている。本試験では空気冷却器内で配管破損の際発生するナトリウム酸化物の煙を光学的に検出する検出器を作成し、実践で発生すると想定される諸元について調査した。特に感度、外乱、寿命の諸項目は、厳重に検討し、検出器の一部改良を行なった。結果は、充分な感度及び耐久性のある事が確認され、設置条件が必ずしもよくない場所でも殆ど保守などの手数が省ける事が判明した。
not registered
PNC TJ223 73-01, 78 Pages, 1973/07
高速実験炉「常陽」の二次冷却系配管におよび機器等に取付ける通電式ナトリウム漏洩検出器を開発するための配管用および弁用の検出器を試作した。この検出器の耐熱性耐湿性等を調べるとともに模擬配管において実際にナトリウムを流してその流れの状態と漏洩検出器作動特性を調べた。試験の結果次の結論を得た。(1)空気中で使用する通電式漏洩検出器は電極の耐酸化性と絶縁物の耐湿性が要求されるが、試作した検出器は良好な性能を示した。(2)1/100勾配の配管から空気中に漏洩したナトリウムは数cc/sec程度の漏洩率でも確実に1mは流れる。(3)しかし470度Cにおいては漏洩したナトリウムは直ちに発火燃焼するため、ナトリウム酸化物が配管とスチールシートとの間を埋めてしまい、漏洩率が数cc/sec以下の場合は数m以上の流れは期待できない。(4)150度Cおよび470度Cにおいてナトリウムと接触した漏洩検出器の作動は良好である。(5)ナトリウムの漏洩検出をより確実にするためには漏洩検出器をできるだけスチールシートに接近させて取付けることが必要である。(6)ナトリウムが燃焼した場合はスチールシートの継目から外に漏れやすい。
佐藤 真一郎; 小野田 忍; 蓮池 篤*; 鍋島 佳明*; 佐々木 肇*; 矢嶋 孝太郎*; 大島 武
no journal, ,
窒化ガリウムの高電子移動度トランジスタ(GaN HEMT)は、宇宙用の高周波デバイス(固体素子増幅器: SSPA)としての応用が期待されているが、その照射効果については明らかになっていない。今回、単一重イオン(18MeV Ni)入射による過渡電流を観測し、その電荷収集量について調べた。その結果、オフ状態(ゲートバイアス-10V)においてはバイポーラ効果に起因する過剰電荷収集が観測され、ピンチオフ状態(同-2.5V)及びオン状態(同-10V)においては、バイポーラ効果に加えてバックチャンネル効果に起因する過剰電荷収集が数ナノ秒という長時間にわたって観測されることが判明した。
小野田 忍; 大島 武; 蓮池 篤*; 鍋島 佳明*; 佐々木 肇*; 矢嶋 孝太郎*
no journal, ,
窒化ガリウム(Gallium Nitride: GaN)高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor: HEMT)は高い放射線耐性を有すると考えられており、宇宙や原子力施設などの放射線環境下での使用が期待されている。本研究では、単一の高エネルギー重イオンがHEMTへ入射したときに発生する異常な電荷収集機構の電圧依存性を調べた。単一イオン照射の結果、HEMTがピンチオフ状態(ゲート電圧が-2.5V)において最も電荷収集量が多いことが明らかとなった。ゲートをピンチオフ状態に保持し、ドレイン電圧を上昇させた結果、電圧が高くなるに従い電荷収集量が大きくなることも分かった。得られた電圧依存性から、寄生バイポーラ効果とバックチャネル効果と呼ばれる電荷増幅機構が働くことによって、これらの現象が起ったと考えられる。