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柴田 晃; 三浦 邦明*; 武内 伴照; 大塚 紀彰; 中村 仁一; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2013-024, 21 Pages, 2013/10
東京電力福島第一原子力発電所の事故においては、全電源喪失により、原子炉圧力容器内水位及び使用済燃料プールの水位が測定できなくなり、事故対策及び事故後の状況の把握に大きな困難をもたらした。このため、全電源喪失時にも、小電力で作動可能な信頼性の高い水位計の開発を行った。既存の水位計を調査し、小電力作動する信頼性の高い水位計の設計と試作を行った。また、試作した水位計を用いて、性能評価試験を行い、常温から95Cの水温範囲において20mmの精度で水位を測定できることを確認した。この結果、新型水位計を使用済燃料プールや過酷事象時の原子炉圧力容器の水位計として使用する見通しを得た。
武内 伴照; 柴田 晃; 永田 寛; 三浦 邦明*; 佐野 忠史*; 木村 伸明; 大塚 紀彰; 斎藤 隆; 中村 仁一; 土谷 邦彦
Proceedings of 5th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-5) (Internet), 8 Pages, 2012/10
既存軽水炉において、炉内計装システムは原子炉運転及び停止状況を把握するために必要不可欠である。しかし、福島第一原子力発電所における過酷事故時、これらのシステムは十分には機能しなかった。このため、JMTRにおける炉内計測技術及び照射実績をもとに、過酷事故の進展を未然に防ぐための原子炉計装システムの開発に着手した。対象は、発熱を利用した水位計、自己出力型線検出器、水素濃度計、及びチェレンコフ光を利用した炉内情報の可視化・定量化システムである。これらの計装機器の設計や目標仕様及び開発状況や炉外・炉内性能実証試験の概要について述べる。
今泉 友見; 宮内 優; 伊藤 正泰; 綿引 俊介; 永田 寛; 花川 裕規; 那珂 通裕; 川又 一夫; 山浦 高幸; 井手 広史; et al.
JAEA-Technology 2011-031, 123 Pages, 2012/01
世界の試験研究炉は、老朽化に伴う廃炉により減少しているが、その一方でアジア諸国においては、原子力発電の導入計画が相次いでいる。このようなアジア諸国では、原子力発電所を建設した後の運転管理ができる技術者の育成が課題となっていると同時に、自国における原子力技術を高めるため、軽水炉の長期化対策,科学技術の向上,産業利用及び原子力人材育成のための試験研究炉の必要性が高まっている。このような背景から、照射試験炉センターにおいては、今後、発電用原子炉を導入する国に向け、各種照射利用や教育訓練に用いる試験研究炉の基本概念検討を開始した。設計活動を通じた本検討は、照射試験炉センターにおける試験研究炉の設計に必要な計算コードなどの環境の整備及び人材育成に貢献するとともに、本概念検討に共同研究として参加する原子力関連会社の試験研究炉にかかわる技術力の維持,向上にも貢献することが期待される。本報告は、平成22年度に設置された「照射試験炉センター汎用小型試験研究炉WG(ワーキンググループ)」と原子力関連会社が行った平成22年7月平成23年6月までの試験研究炉の概念検討結果について取りまとめたものである。
永田 寛; 山浦 高幸; 那珂 通裕; 川又 一夫; 出雲 寛互; 堀 直彦; 長尾 美春; 楠 剛; 神永 雅紀; 小森 芳廣; et al.
no journal, ,
原子力機構では、今後、発電用原子炉を導入する国に向けた汎用小型試験研究炉の概念検討を2010年から開始した。この概念検討にかかわる基本設計としては、板状の燃料要素でプール型による熱出力10MW級の試験研究炉を想定した。また、この概念検討では、安全性の高い施設であること、経済性に優れた設計であること、高い稼働率が達成できること並びに高度な照射利用ができることを目標としている。検討結果として、燃料要素16本と制御要素4本を配置した炉心において、最大高速中性子束は7.6E+17n/m/sであった。また、原子炉入口圧力が0.15MPa、原子炉入口流量が1200m/s、原子炉入口温度が40Cの場合、DNBRは4.2であり、定格出力の運転状態としては、この炉心は十分な余裕があることがわかった。今後は、より詳細な炉心の核設計及び熱水力設計を行うとともに、冷却系統,照射設備及びホットラボ設備等の概念設計を行い、動特性評価及び安全評価に着手する予定である。
大塚 紀彰; 武内 伴照; 柴田 晃; 永田 寛; 土谷 邦彦; 三浦 邦明*
no journal, ,
近年、原子炉内のような高い中性子照射環境下でも線量を測定できる検出器の開発が要求されている。本研究では、高い中性子照射環境下でも使用可能な、エミッタとして鉛を用いた自己出力型線検出器(SPGD)の開発を行い、線量率に対するSPGDの出力電流を評価した。その結果、SPGDの出力電流は線量率に対して良好な線形性を持つこと、エミッタ直径に対する出力電流の効果よりもエミッタ長さに対する出力電流の効果のほうが大きいことを確認した。
大塚 紀彰; 武内 伴照; 柴田 晃; 永田 寛; 土谷 邦彦; 三浦 邦明*
no journal, ,
事故後の福島第一原子力発電所内の炉内環境を把握するために、低線量の測定が可能かつ狭隘部に装荷できる検出器の開発が要求されている。本研究では炉内環境の把握に資する、エミッタに鉛を用いた自己出力型線検出器(SPGD)の開発を行い、線量率に対するSPGDの出力電流の特性を調べた。その結果、SPGDの出力電流は線量率に対して良好な線形性を持つこと、エミッタ直径に対する出力電流の効果よりもエミッタ長さに対する出力電流の効果のほうが大きいことがわかった。
宇佐美 博士; 河村 弘; 大岡 誠; 三浦 邦明*; 鬼澤 達也*
no journal, ,
原子力機構福島研究基盤創生センターでは、東京電力福島第一原子力発電所(以下、1Fと称す)の廃止措置に向けた技術開発として「臨界監視センサー」の開発を進めている。本センサーは、1F廃炉を進めていく上で危惧される燃料デブリ取出し・処理過程におけるデブリの再臨界をいち早く検知し、臨界管理を行うための有力なセンサーとして期待されており、本研究開発によって得られる成果は、1Fの廃止措置に大いに貢献するものと考えられる。この度、臨界監視センサーの性能評価の一環としてセンサーに対し線照射試験を実施したので、日本原子力学会2016年春の年会において、得られた成果・知見について報告を行う。