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論文

A Large modulation of spin pumping using magnetic phase transitions in single crystalline dysprosium

山野井 一人*; 榊原 有理*; 藤本 純治*; 松尾 衛; 能崎 幸雄*

Applied Physics Express, 16(6), p.063004_1 - 063004_6, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

We report a large modulation of spin pumping using temperature-induced magnetic phase transitions in c-axis oriented single crystalline dysprosium (Dy). From the temperature variation of the magnetic susceptibility, transitions from paramagnetic (PM) to ferromagnetic (FM) phases via antiferromagnetic (AFM) phase are clearly observed in the Dy. Unlike polycrystalline Dy, the spin pumping of both PM- and AFM-Dy are strongly suppressed owing to the increased non-dissipative backflow of spin current by the long-range spin transport, although two orders of magnitude difference exist between FM- and AFM-phases.

論文

Phase diagram of the QCD Kondo effect and inactivation of the magnetic catalysis

服部 恒一*; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

EPJ Web of Conferences, 276, p.01015_1 - 01015_5, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.91(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

本研究では、重い不純物クォークを含む強磁場中のQCD相図を調べ、特に、平均場解析の範囲でこの系の基底状態を決定した。本研究で扱う模型の基底状態は、軽いクォークとその反クォークの対として構成される「カイラル凝縮」と軽いクォークと重いクォークの対である「近藤凝縮」の二種類の秩序変数によって特徴付けられる。強磁場中のQCDではカイラル凝縮が磁場に依存して増加するmagnetic catalysis (磁気触媒効果)と呼ばれる現象が知られているが、本研究では二種類の凝縮が相関・競合することで誘起される新たな現象として、カイラル凝縮の大きさが磁場の大きさに依らずに一定の値となる(飽和する)現象や、温度の増加に伴ってカイラル凝縮が特異的に増加する現象などを提案した。

論文

Heavy-quark spin polarization induced by the Kondo effect in a magnetic field

末永 大輝*; 荒木 康史; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review D, 105(7), p.074028_1 - 074028_19, 2022/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:36.77(Astronomy & Astrophysics)

本論文では、クォーク物質中での近藤効果が、磁場下においてヘビークォークのスピン偏極を誘起する新たなメカニズムを提案する。高密度クォーク物質中では、アップ・ダウン等のライトクォークに対してチャーム・ボトム等のヘビークォークが不純物として働き、カラー交換により相互作用を増幅する「QCD近藤効果」が起こることが理論的に示唆されている。この際にヘビークォークとライトクォークによって構成される近藤凝縮により、ヘビークォークとライトクォークのスピンは混成する。そのため、クォーク物質中でライトクォークが磁場と結合すると、近藤凝縮を介してヘビークォークのスピン偏極も誘起される。このメカニズムを示すため、Nambu-Jona-Lasinio型の相互作用を持つモデルを用い、$$U(1)_{rm EM}$$ゲージ対称性を考慮した頂点補正を加味して計算を行う。これにより磁場下で誘起されるヘビークォークのスピン偏極を線形応答理論に基づいて調べ、近藤効果の発現によってヘビークォークのスピン偏極が如実に誘起されることを示す。これらの結果は今後、符号問題を回避した格子シミュレーションにより検証が期待される。

報告書

微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 慶應義塾*

JAEA-Review 2021-048, 181 Pages, 2022/01

JAEA-Review-2021-048.pdf:14.5MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究」の令和元年度と令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和2年度が最終年度となるため2年度分の成果を取りまとめた。本研究の目的は、福島第一原子力発電所の廃炉プロセスに有用となる微生物に関係した知見を得ることにある。このため、同発電所やその敷地内外に生息する微生物群集の実態を明らかにする。1Fの敷地境界南(処理水タンク群の南)の表層土、発電所近くの海底土とその直上水、3km沖合の表層水等からサンプルを採取し、メタゲノム解析(微生物の培養を介せず、そのDNAを直接解読することで、生息する微生物の情報を得ること)を実施した。その結果、現状で、1F敷地周辺で検出される放射線量であれば、その高低にかかわらず、同じような環境を比較した場合、細菌叢の構造に大きな変化がないことが示唆された。また、1F2号機のトーラス室に由来する環境DNAの解析を行い、トーラス室では、チオ硫酸塩酸化細菌が主たる構成細菌として同定されると共に、幾つかの細菌種がバイオフィルム(微生物の集合体)を作っている可能性を示唆した。共同研究を行ったロシアのカザン大学の研究者は、日本で得られた配列データを情報学的に解析すると共に、ロシアの放射線による環境汚染に関してまとめた。これらの知見を総括し、1Fの廃炉プロセスに有用となる提言をまとめた。

論文

Tree cutting approach for domain partitioning on forest-of-octrees-based block-structured static adaptive mesh refinement with lattice Boltzmann method

長谷川 雄太; 青木 尊之*; 小林 宏充*; 井戸村 泰宏; 小野寺 直幸

Parallel Computing, 108, p.102851_1 - 102851_12, 2021/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:32.94(Computer Science, Theory & Methods)

GPUスーパコンピュータに対して格子ボルツマン法(LBM: lattice Botltzmann method)およびforest-of-octreesに基づくブロック構造型の局所細分化格子(LMR: local mesh refinement)を用いた空力解析コードを実装し、その性能を評価した。性能評価の結果、従来の空間充填曲線(SFC; space-filling curve)に基づく領域分割アルゴリズムでは、本空力解析において袖領域通信のコストが過大となることがわかった。領域分割の改善手法として本稿では挿し木法を提案し、領域分割の局所性とトポロジーを改善し、従来のSFCに基づく手法に比べて通信コストを1/3$$sim$$1/4に削減した。強スケーリング測定では、最大で1.82倍の高速化を示し、128GPUで2207MLUPS(mega-lattice update per second)の性能を達成した。弱スケーリング測定では、8$$sim$$128GPUで93.4%の並列化効率を示し、最大規模の128GPU計算では44.73億格子点を用いて9620MLUPSの性能を達成した。

論文

木構造に基づく細分化格子LBMにおける領域分割法の改善

長谷川 雄太; 青木 尊之*; 小林 宏充*; 井戸村 泰宏; 小野寺 直幸

計算工学講演会論文集(CD-ROM), 26, 6 Pages, 2021/05

Forest-of-octreesに基づく局所格子細分化法(LMR)を導入した格子ボルツマン法(LBM)に基づく空力解析コードに対し、挿し木法による領域分割の改善手法を提案した。従来の空間充填曲線に基づく領域分割法は、適合格子細分化法(AMR)やLMRで広く用いられているものの、GPUスパコン向けに実装された本空力解析コードにおいては袖領域通信が増大し計算のボトルネックとなるうることが確認された。本研究で提案する挿し木法は、粗い等間隔格子状の領域分割と細かい空間充填曲線に基づく分割のハイブリッドによる手法である。挿し木法により、領域分割の局所性と幾何形状が改善しており、通信量が従来の空間充填曲線に基づく手法に比べて3分の1に削減された。8GPU並列による性能検証では、コード全体で1.23倍の高速化が確認された。また、強スケーリングにおいてさらに性能の改善が見られ、128GPUの強スケーリングにおいては、従来手法に比べて1.82倍の高速化を示し、2207MLUPS (mega-lattice update per second)の計算性能を達成した。

論文

Spin-orbital magnetic response of relativistic fermions with band hybridization

荒木 康史; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review Research (Internet), 3(2), p.023098_1 - 023098_17, 2021/05

相対論的フェルミオンのスピンは軌道自由度と強い相関を持つ。このような相対論的粒子と非相対論的粒子が混在する場合の効果として、本研究ではスピン-軌道帯磁率に着目する。スピン-軌道帯磁率は軌道磁場(粒子の軌道運動に対してベクトルポテンシャルとして働く磁場の効果)に対するスピン偏極の応答として定義されるものであり、スピン-軌道相互作用に起因するものである。理論解析の結果、相対論的粒子と非相対論的粒子の混成がある場合、スピン-軌道帯磁率はバンド混成点近傍のフェルミエネルギーで変化することが示された。この混成効果により、磁場下では非相対論的粒子のスピン偏極も誘起されることが明らかになった。さらにこの混成効果は、熱平衡を破るような動的な磁場の摂動下では増強されることを明らかにした。スピン-軌道帯磁率に対するこれらの効果は、固体中のディラック電子に対する結晶対称性の破れや不純物ドープ、および相対論的重イオン衝突における軽いクォークと重いクォークの混成といった状況下で、実験的に実現されうることを議論する。

論文

Chiral separation effect catalyzed by heavy impurities

末永 大輝*; 荒木 康史; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review D, 103(5), p.054041_1 - 054041_17, 2021/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:45.23(Astronomy & Astrophysics)

本論文ではクォーク物質中のカイラル分離効果に対して、近藤効果、すなわち重い不純物による非摂動的効果が与える影響を議論する。カイラル分離効果は、相対論的フェルミオンが磁場下でカイラリティ依存のカレント(軸性カレント)を示す現象であり、クォーク物質等の相対論的フェルミオンに特徴的な現象である。本研究では、軽いクォークと重いクォークによって構成される近藤凝縮を含む有効模型に基づき、静的および動的な磁場下での軸性カレントの応答関数を評価した。その結果、磁場が静的・動的どちらの場合も、近藤効果によりカイラル分離効果は増強されることが示された。特に動的な磁場下では、カイラル分離効果は約3倍に増強されることを明らかにした。以上の効果により、クォーク物質中に不純物として含まれる重いクォークは、磁場下での軽いクォークのカレントに対して重要な役割を果たすことが示唆される。

論文

Two relativistic Kondo effects; Classification with particle and antiparticle impurities

荒木 康史; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review Research (Internet), 3(1), p.013233_1 - 013233_12, 2021/03

本論文では、不純物自由度の性質によって類別される二種類の相対論的近藤効果について、理論的考察を行う。特に、軽いディラックフェルミオンと重い不純物フェルミオンから構成される「凝縮」を含む基底状態の分散関係に注目する。ここでの重いフェルミオン自由度は、高エネルギー物理学においてヘビークォーク有効理論(HQET)として知られている有効理論(すなわち、ディラックフェルミオンに対して非相対論的極限をとることで得られる低エネルギー有効理論)を用いて記述される。ここでは二種類のHQETを採用し、一つ目のHQETは重いフェルミオンの粒子成分のみを含み、二つ目のHQETは粒子成分と反粒子成分の両方を含む(粒子と反粒子は逆のパリティを持つ)。これらの二つの有効理論から定性的に異なる二種類の近藤効果が現れることを示す。二種類の近藤効果を比較すると、フェルミ面近傍における(近藤効果としての)性質は類似している一方、運動量が小さい領域(赤外領域)のバンド構造は異なることが分かる。これらの近藤効果はディラック/ワイル反金属やクォーク物質における観測量に影響するだけでなく、格子シミュレーションや冷却原子シミュレーションによって数値的に検証されることが期待される。

報告書

微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 慶應義塾大学*

JAEA-Review 2020-047, 63 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-047.pdf:3.85MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究の目的は、福島第一原子力発電所の廃炉プロセスに有用となる微生物に関係した知見を得ることにある。このため、同発電所やその敷地内外に生息する微生物群集の実態を明らかにする。令和元年度は、敷地境界南(処理水タンク群の南)の表層土、発電所近くの海底土とその直上水、3km沖合の表層水等からサンプルを採取し、各環境DNAの取得に成功した。環境DNAの塩基配列を決定することで、主にバクテリアと微細藻類における生物群集を明らかにした。また、ロシアのカザン大学との共同研究を開始した。

論文

Kondo effect driven by chirality imbalance

末永 大輝*; 鈴木 渓; 荒木 康史; 安井 繁宏*

Physical Review Research (Internet), 2(2), p.023312_1 - 023312_13, 2020/06

近藤効果はフェルミ面近傍の軽いフェルミオンと重い不純物との相互作用によって引き起こされ、物質の電気的・熱的・輸送的性質に影響を及ぼす。一方、カイラリティ(右巻き・左巻き)はディラック粒子・ワイル粒子などの相対論的フェルミオンが持つ基本的な性質の一つである。通常の物質においては右巻き・左巻き粒子の数は均衡しているが、これらが不均衡となる系もクォーク物質や電子系において興味が持たれている。本論文では、相対論的フェルミオンのカイラリティ不均衡(有限の「カイラル化学ポテンシャル」を持つ系)によって生じる近藤効果を理論的に提案した。この効果は右巻き(または左巻き)の軽いフェルミオンと重い不純物粒子との混合によって引き起こされるが、これは有限密度(化学ポテンシャル)によって生じる通常の近藤効果とは少し異なる状況である。我々は相対論的フェルミオンと不純物粒子間の相互作用を持つ有効模型を構築し、(1)摂動計算と(2)平均場近似による非摂動的アプローチの二つの手法を用いてこの効果が実現することを示した。さらに、近藤効果に対する温度依存性・結合定数依存性・感受率の振る舞いや相転移の次数などを議論した。このような近藤効果の性質は、将来的な格子シミュレーションで検証されることが期待される。

論文

QCD Kondo excitons

末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review Research (Internet), 2(2), p.023066_1 - 023066_11, 2020/04

QCD近藤効果は、高密度クォーク物質中においてチャームクォーク・ボトムクォークなどのヘビークォークが不純物として存在するときに生じる量子現象である。本論文では、QCD近藤効果の実現した基底状態から励起されるエキシトンモードが束縛状態として存在することを予言し、その詳細な性質を調べた。具体的には、平均場近似に基づいてQCD近藤効果を記述する有効模型を構築し、励起モードとして実現可能な量子数(スピンやパリティ)やそれらの分散関係を調べた。これらのエキシトンは電気的・カラー的に中性になることができるため、(電荷やカラー荷を持つ粒子とは異なり)輸送現象における「中性カレント」として出現し、電気伝導や熱伝導に対するヴィーデマン・フランツ則の破れに寄与することが期待される。このような近藤エキシトンは、ディラック粒子やワイル粒子のような「相対論的」フェルミオンに対する近藤効果における普遍的な物理現象であり、クォーク物質に限らずディラック・ワイル電子系への応用も期待される。

論文

Study of negative hydrogen ion beam optics using the 2D PIC method

宮本 賢治*; 奥田 晋*; 畑山 明聖*; 花田 磨砂也; 小島 有志

AIP Conference Proceedings 1515, p.22 - 30, 2013/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:94.9(Physics, Applied)

負イオンビーム光学を数値的に解析するため、統合2次元PICコードを開発している。このコードの特徴は、ソースプラズマから加速器までの全ての領域を含み計算することである。つまり、最初にプラズマメニスカスの形状を仮定することなく、負イオンの軌道を自己矛盾無く追跡することができる。今回、メニスカスの端部から引出された表面生成負イオンがビームハロの一因であることが分かった。これらの負イオンはメニスカスの曲率により過収束されるが、引出部の静電レンズでは修正されず、結果としてハロを形成する機構が示唆された。

論文

Study of plasma meniscus formation and beam halo in negative hydrogen ion sources

奥田 晋*; 宮本 賢治*; 福山 俊茂*; 西岡 宗*; 畑山 明聖*; 深野 あづさ*; 花田 磨砂也; 小島 有志

AIP Conference Proceedings 1515, p.107 - 113, 2013/02

 被引用回数:9 パーセンタイル:94(Physics, Applied)

負イオン源中のプラズマ-ビーム境界であるメニスカスは、負イオンビーム光学に大きく影響することは明らかである。近年、メニスカスの形状によるビームハロが発生することが示唆されている。これは、曲率の大きい負イオン放出面によるものと考えられている。そこで、このプラズマメニスカスの形状とビームハロに対する負イオン生成率の関係をPICコードを用いて調べた。その結果、プラズマメニスカスは負イオンの量で形が決まるため、ビームハロ形成は表面生成された負イオンの量に強く依存することが分かった。

論文

Study of beam optics and beam halo by integrated modeling of negative ion beams from plasma meniscus formation to beam acceleration

宮本 賢治*; 奥田 晋*; 畑山 明聖*; 花田 磨砂也; 小島 有志

Applied Physics Letters, 102(2), p.023512_1 - 023512_4, 2013/01

 被引用回数:25 パーセンタイル:68.99(Physics, Applied)

負イオンビーム中にハロ成分が形成される物理機構の解明のため、表面生成で生成された負イオン軌道を計算する2次元PICコードを開発している。結果として、実際の負イオンビームにて観測されているハロ成分を再現することができた。このハロ成分はプラズマメニスカスの周辺部で曲率の大きい場所から引き出された負イオンが引き出し領域で過収束されるため発生することが示唆された。

論文

Numerical analysis of surface produced H$$^{-}$$ ions by using two-dimensional particle-in-cell method

宮本 賢治*; 奥田 晋*; 畑山 明聖*; 花田 磨砂也

Review of Scientific Instruments, 83(2), p.02A723_1 - 02A723_4, 2012/02

 被引用回数:8 パーセンタイル:37.67(Instruments & Instrumentation)

2次元PICシミュレーションを利用して負イオン源のモデリングと数値解析が進められており、今回プラズマ電極上に水素負イオンを発生させた場合の効果について調べた。自己矛盾のないPIC計算を行い、タイムステップあたりの負イオン発生量を増加させることにより負イオン電流密度を増加させると、負イオンと共に引出される電子電流が減少し、実際の負イオン源で発生している現象を再現することができた。さらに、プラズマ電極表面での準中性化は水素の正イオンと負イオンにより保たれていることが分かった。

論文

Simulation on nanostructured metals based on multiscale crystal plasticity considering effect of grain boundary

青柳 吉輝; 下川 智嗣*; 志澤 一之*; 加治 芳行

Materials Science Forum, 706-709, p.1751 - 1756, 2012/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.92(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では、粒界の影響を考慮した結晶塑性モデルを構築した。粒界の存在に起因する局所的な臨界分解せん断応力の増加を表現するために、結晶塑性論における硬化則に転位源としての役割を有する粒界の情報を導入した。さらに、本モデルを用い、FCC多結晶を想定したFEM解析を行い、降伏応力の増加や加工硬化率の減少といったバルクナノメタルの応力-ひずみ応答を再現した。本結果に基づき、転位挙動がバルクナノメタルの材料特性に与える影響を検討した結果、粒径の減少に伴う降伏応力の増加及び加工硬化率の減少は局所的な臨界分解せん断応力及び転位挙動に起因するといった知見を得た。

論文

転位パターニングに基づく結晶粒超微細化に関するマルチスケール結晶塑性シミュレーション

青柳 吉輝; 小林 遼太郎*; 志澤 一之*

日本機械学会論文集,A, 77(775), p.448 - 461, 2011/03

転位セル構造の形成及びセルサイズ減少を再現する反応-拡散方程式を導出し、すべり速度及び応力といった変形場の情報を考慮した反応速度係数モデル及びセル構造形成に関する転位の相互作用を考慮した反応速度係数モデルを提案した。また、反応-拡散方程式から得られる転位密度情報を結晶塑性論における結晶の硬化則に導入することによって転位パターニングを考慮した転位-結晶塑性モデルを構築した。本モデルを用いてFEM-FDM連成解析を行い、転位パターニングに基づく結晶粒微細化の初期プロセスを再現し、転位組織が超微細粒の形成に及ぼす影響について検討した。

論文

FCC超微細粒焼鈍材の降伏点降下現象に関するトリプルスケール転位-結晶塑性シミュレーション

黒澤 瑛介*; 青柳 吉輝; 志澤 一之*

日本機械学会論文集,A, 76(772), p.1547 - 1556, 2010/12

転位源としての粒界の役割を考慮し、転位密度が極めて低い結晶粒において流れ応力が変形の初期段階において一時的に増加することを表現できる新たな臨界分解せん断応力モデルを構築した。また、本モデルを既報で構築したトリプルスケールGN転位-結晶塑性モデルに導入した。本モデルを用いて、転位組織-結晶粒構造-巨視的試験片にまたがるマルチスケールFEM解析を初期粒径及び初期転位密度の異なるFCC多結晶に対して実施し、焼鈍されたFCC微細粒からなるマクロな試験片に発現する降伏点降下現象及びL$"{u}$ders帯の伝播を数値解析的に再現した。さらに、試験片レベルでの巨視的降伏及び結晶粒レベルでの微視的降伏状況について考察するとともに、粒径の減少に伴う降伏後の変形挙動の違いについて検討した。

論文

X-ray photon correlation spectroscopy study in valence fluctuation compound Eu$$_{3}$$S$$_{4}$$

中尾 裕則*; 大和田 謙二; 下村 晋*; 落合 明*; 並河 一道*; 水木 純一郎; 三村 秀和*; 山内 和人*; 村上 洋一*

AIP Conference Proceedings 1234, p.935 - 938, 2010/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:66.93(Physics, Applied)

X-ray photon correlation spectroscopy (XPCS) is a powerful tool to perform direct measurements of the dynamics of fluctuations in condensed matter systems at atomic resolution. Here we have investigated spatial and time correlations of domains in the valence fluctuated phase in a typical valence fluctuation compound Eu$$_{3}$$S$$_{4}$$ near the charge ordering temperature ($$T_{CO}$$). The spatial correlation was observed at the fundamental reflection (4 4 4) using coherent diffraction techniques, which indicated that the domain size is longer than 200 nm near $$T_{CO}$$. The time correlation of the domain was measured by the XPCS technique, and we found that the slow fluctuation of the order of 10 second exists only near $$T_{CO}$$.

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