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Chen, J.*; 坪川 紀夫*; 前川 康成; 吉田 勝
Carbon, 40(9), p.1597 - 1617, 2002/08
被引用回数:21 パーセンタイル:73.45(Chemistry, Physical)エチレンとエチレンオキサイドの結晶性ブロック共重合体を放射線架橋したカーボンブラック複合体のセンサー性能を溶媒蒸気に対する応答特性から評価した。ガスセンサーの電気抵抗値は、非極性溶媒であるシキロヘキサン蒸気に応答し、10,000倍まで上昇した。しかしながら、センサー応答性は、ブロック共重合体の分子量(575~1750)の違いによって著しく異なることがわかった。この応答性の違いを電子顕微鏡による物理的構造の変化から観察したところ、溶媒の吸着による複合体中の迷細孔構造の違いに起因していることが明らかとなった。また、この複合体は、繰り返し処理に対し可逆的な応答性を示した。
Chen, J.; 前川 康成; 吉田 勝; 坪川 紀夫*
Journal of Polymer Science, Part B; Polymer Physics, 40, p.134 - 141, 2001/11
被引用回数:7 パーセンタイル:27.52(Polymer Science)N-イソプロピルアクリルアミドに基づくポリマーゲルは、水中において、外部環境から僅かな温度刺激を受けるとゲル体積が著しく変化することが知られている。この体積変化を電気伝導度から調べる目的で、線重合反応を利用してポリマーゲル電解質(PGE)を合成した。PGEのゲル体積は、32付近の温度で急激に変化し、この温度を境に低温側で膨潤、逆に高温側で収縮した。このようなゲルの温度特性を電気伝導度から調べたところ、ゲルの膨潤収縮挙動と良く一致することがわかった。この結果から、ポリマーの構造変化を調べる手段として、電気伝導度測定が有用であることが結論できた。
Chen, J.; 吉田 勝; 前川 康成; 坪川 紀夫*
Polymer, 42(23), p.9361 - 9365, 2001/11
被引用回数:31 パーセンタイル:72.25(Polymer Science)塩化カルシウムを含むアルコール溶液中でN-イソプロピルアクリルアミドを放射線重合して得られた高分子素材を温度応答性蒸気センサーに応用した。センサー素材の電気伝導度は、温度変化に追従して、水とエタノール蒸気中で顕著に変わることがわかった。すなわち、電気伝導度は昇温と共に、エタノール蒸気中で増加、逆に水蒸気中で減少する傾向を示した。二つの蒸気が電解質に対し正反対の応答を示すことから、有機溶媒中に含まれる微量の水を測定するための濃度計を試作し、性能を評価した。その結果、電気伝導度と水の濃度の間で良好な直線関係が得られた。