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二ノ宮 晃*; 新井 和昭*; 高野 克敏*; 津川 一仁*; 石郷岡 猛*; 海保 勝之*; 中嶋 秀夫; 奥野 清; CSモデル・コイル実験グループ
低温工学, 38(8), p.425 - 433, 2003/08
ITER計画の一つであるCSモデル・コイルとTFインサート・コイル試験は2001年9月から約一ヶ月かけて実施された。このTFインサート・コイルはトロイダル磁場発生用の9ターンのコイルであり、ロシア・エフレモフ研究所にて開発された。試験において内部から発生するAE信号を受動的に計測する手法を用いて、TFインサート・コイルの機械的擾乱量の推移とコイルの安定性を評価する。計測手法はAE信号のエネルギー強度,イベント数と電圧,電流などの他の計測信号とを同時に測定してコイルの機械的な安定性について検討した。その結果、TFインサートのAE特性は、明確なトレーニング現象を示すことが明らかになった。このことにより、同コイルの機械的な安定性は高いことが示された。
二ノ宮 晃*; 新井 和昭*; 高野 克敏*; 津川 一仁*; 石郷岡 猛*; 海保 勝之*; 中嶋 秀夫; 奥野 清; CSモデル・コイル実験グループ
低温工学, 38(8), p.425 - 433, 2003/08
国際熱核融合実験炉(ITER)では大型超伝導コイル・システムの安定な運転が、その成功の鍵を握ると言っても過言ではない。このため、アコースティックエミッション(AE)技術を用いて超伝導コイルの状態を常時監視し、コイル内部の状態を推定することが重要となる。このような観点から、平成12年から14年に渡り実施されたCSモデル・コイル及びNbAlインサート・コイルを含めた三つのインサ-ト・コイルの通電試験では、AE信号の頻度,強度等を長時間にわたり計測し解析を行った。その結果、AE信号のエンベロープ波形の記録・解析で状態推定が行えること、及び、一定間隔毎に一定量のデータを記録する方法により、長時間に渡って超伝導コイルの状態監視が可能であることが示された。また、AE計測結果からは、これら開発されたコイルが安定した状態で運転されていると判断され、超伝導コイルの技術開発成果を裏付ける結果を得た。