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谷川 博康; 野澤 貴史; 安堂 正己
JAEA-Review 2009-053, 89 Pages, 2010/03
2007年より「幅広いアプローチ(BA)」活動の国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)事業の一つである、原型炉設計・R&D調整センター活動の主要な活動として原型炉工学R&Dが開始された。この原型炉工学R&Dについては、日欧双方が興味を有し、かつ特定の炉型に依存しない"generic"な項目を実施すべしとの共通理解にもとづいて、次の5件の工学R&Dが実施されている。(1)SiC/SiC複合材,(2)トリチウム技術,(3)ブランケット構造材料(低放射化フェライト鋼),(4)先進中性子増倍材,(5)先進トリチウム増殖材第1フェーズ(2007-2009年)においては、2008-2009年R&D活動について日欧間で締結された調達協定(Procurement Arrangement:PA)に基づいて実施される予備的R&Dにおいて、その一部を大学等と原子力機構との共同研究として分担実施している。2008年度は、SiC/SiC複合材開発、及びブランケット構造材料(低放射化フェライト鋼)開発について共同研究を実施した。本報告書は、その成果について取りまとめたものである。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 吉川 正人; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 42(1), p.130 - 135, 2007/01
被引用回数:3 パーセンタイル:14.16(Materials Science, Multidisciplinary)われわれは、液体のケイ素系ポリマーであるポリビニルシラン(PVS)から線架橋を利用してSiC微小成型体を作製している。得られるSiC微小成型体の特性と焼成条件の間には密接な関係があるので、PVSのセラミックス化過程を調べ、最適な焼成条件を見いだすことが重要である。本報では、室温で線架橋されたPVSのセラミックス化過程をガス分析,熱重量分析,密度変化等の面から調べた。線架橋PVSのセラミックス化は500K以上の温度で始まり、700-1100Kの温度域で急激な有機-無機変成が起こることが明らかになった。質量変化と密度変化の結果から、放射線架橋、及びその後の焼成過程におけるPVSの体積収縮率が80%であることを明らかにした。1573Kでの焼成によって得られたSiCについて、密度が2.50g/cm、微小ビッカース硬さが31.6GPaであった。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 39(18), p.5689 - 5694, 2004/09
被引用回数:7 パーセンタイル:30.86(Materials Science, Multidisciplinary)液体のケイ素系ポリマーであるポリビニルシラン(PVS)について線照射効果を調べ、放射線架橋を利用してSiC微小成型体を作製するための最適な架橋条件を検討した。照射温度として室温と液体窒素温度(77K)を検討した。両者の場合において、真空中、線を3-4MGy以上照射することにより、室温で固体状であり、かつ成型された形状を維持したままPVSを架橋させることが可能であることを明らかにした。室温での照射の方がPVSの架橋効率が高いことを明らかにした。型枠に注入したPVSに真空中、室温で線を3.6MGy照射し、その後Ar中1273Kで焼成することにより、型枠と相似形であり、30-60mの大きさのSiC微小成型体を得ることができた。
片山 淳; 佐藤 正知*; 實川 資朗*
no journal, ,
東日本大震災に伴い生じた、福島第一原子力発電所(福島第一原発)の過酷事故の結果、放射性物質が炉から放出された。福島工業高等専門学校(福島高専)のあるいわき市は、隣接地域からの被災者が共存している。このような状況のなか、除染等で実務にかかわる建設関係の方々や、被ばくの問題に敏感な親とかかわる教育関係者は、放射線に関する情報の中で種々の不安や疑問を抱えながら日々を過ごされている。福島高専は、この1年余りそのような方々を対象に、原子力機構の協力を得ながら放射線や放射線安全に関する講演会を、主催・協力してきた。ここではその活動の内容・結果等について報告する。