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川島 祐介*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 76, 2008/03
きのこ類の生産は群馬県などの中山間地域の主要な産業の一つである。しかし、大手企業の参入,消費者ニーズの多様化,輸入量の増加などによりきびしい状況にある。そこで、きのこ類の育種に量子ビームを利用して、突然変異を誘発することにより新品種を開発するために、致死線量の把握及び栽培試験を行った。エリンギ及びマンネンタケ菌糸体に照射した試験区はいずれもコントロールに比べて成長量は少ない傾向が見られたものの、600Gyにおいても菌糸が成長することがわかった。なお、700Gy以上を照射した試験区については、菌糸の成長は認められなかった。これらの結果はハタケシメジ及びヒラタケとほぼ同様であり、きのこ類の2核菌糸においては、イオンビーム照射の致死線量は700Gy前後であることが推察された。
川島 裕介*; 松本 哲夫*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 91, 2007/02
本研究の目標は、きのこ類の育種にイオンビーム照射を利用して、突然変異を誘発することにより新品種を開発し、中山間地域のきのこ産業の活性化に寄与することである。担菌植物ヒラタケの胞子又は組織培養によって得られた2核菌糸体を供試体として、320MeV炭素イオンを100から1kGy照射した。照射後、胞子発芽率と菌糸生長を調査したところ、致死線量は700kGy前後であると推察された。また、照射区試料を新しい培地に接種後、子実体の形成を調査したところ、100Gy照射区では、子実体の生育する方向が一定ではない変異体が得られ、500Gy照射区では、菌傘が漏斗形となり菌柄が太い変異体が得られた。
川島 裕介*; 長谷 純宏; 田中 淳
no journal, ,
近年、植物育種における新しい変異原としてイオンビームの利用が花卉をはじめ、果樹,野菜などに広まり、成果がみられつつある。しかし、きのこ類においては紫外線や線を変異原として報告は幾つかみられるものの、イオンビームを照射した例はシイタケにおける報告のみである。きのこ類の生産は群馬県などの中山間地域の主要な産業の一つであるが、大手企業の参入,消費者ニーズの多様化,輸入量の増加などによりきびしい状況にある。中産間地域のきのこ産業の活性化に寄与するため、イオンビームを利用してきのこ類の新品種の開発を試みた。炭素イオンを照射したヒラタケの胞子の発芽率は400500Gyにかけて急激に低下し、600Gy以上では発芽しなかった。照射した菌糸体の伸張量も線量に対応して低下し、700Gy以上では伸長は認められなかった。照射した菌糸体由来の子実体の中には、生育する方向が一定ではないものや菌傘が漏斗状になり菌柄が太くなるものが認められた。これらの結果から、イオンビーム照射によりきのこ類で突然変異体が得られることが示された。
川島 裕介*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎
no journal, ,
きのこ類の生産は群馬県などの中山間地域の主要な産業の一つである。しかし、大手企業の参入,消費者ニーズの多様化,輸入量の増加などにより厳しい状況にある。そこで、きのこ類の育種に量子ビームを利用して、突然変異を誘発することにより新品種を開発するために、致死線量の把握及び栽培試験を行った。エリンギ及びマンネンタケ菌糸体に照射した試験区はいずれもコントロールに比べて成長量は少ない傾向が見られたものの、600Gyにおいても菌糸が成長することがわかった。なお、700Gy以上を照射した試験区については、菌糸の成長は認められなかった。これらの結果はハタケシメジ及びヒラタケとほぼ同様であり、きのこ類の2核菌糸においては、イオンビーム照射の致死線量は700Gy前後であることが推察された。