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木曽原 直之; 仲井 悟; 佐藤 博之; 谷田部 敏男
JNC TN9400 2001-093, 88 Pages, 2001/01
2重管蒸気発生器(SG)小型モデルは2次系削除プラントを成立させるために、伝熱特性、流動不安定発生特性、DNB(Departure from Nucleate Boiling)温度振動およびリーク検出性能等を評価することを目的としている。本報告書では伝熱管水側にプラグを施すことにより、高質量流速条件(約400900Kg/msec)で実施した試験結果の伝熱特性および流動不安定特性を評価したものである。伝熱特性試験評価 ナトリウム側、水・蒸気側各領域の伝熱相関式およびDNBクォリティ相関式の評価を行い、その結果を以下に示す。なお、定格条件においては、プラグ施行による伝熱管熱膨張差に起因する座屈の可能性およびナトリウム側の不均一な温度分布は生じなかった。1.ナトリウム側熱伝達率はプラグ前後で大きな変化は生じず、Graber-Riegerの式が最も実験値に近い。2.DNBクォリティは高質量流速域においても低質量流速域と同じ傾向であり、 kon'Kovの式が最も実験値に近く、約20%で一致した。3.水単相の伝熱相関式は、 高質量流速域においてDittus-Boelterの式と約20%で一致するが、 低質量流速域では実験値より大きい値を示す。域では実験値より大きい値を示す。4.核沸騰域の試験データは、高質量流速域においても低質量流速域と同様に大きくばらついており、伝熱相関式の導出は困難である。Jens-LottersまたはThomasの式が他の相関式に比べて比較的近いオーダーを示す。5.膜沸騰域については試験データは多少ばらついているが、既存の相関式の中では修正Tongの式が比較的実験値に近い。6.過熱域の伝熱相関式は、高質量流速域ではBishopの式が20%で一致するが、低質量流速域では実験値より大きい値を示す。 7.通常運転時において各伝熱管の出口蒸気温度差は、高質量流速域においても低質量流速域と同様に許容される熱膨張差から算出した制限値より小さく、伝熱管の温度差による伝熱管および管-管板接続部における健全性は確保される見通しである。 {流動不安定発生特性試験評価}2重管SG小型モデルの低質量流速試験から既に1)ナトリウム出入口温度差、2)蒸気乾き度、3)オリフィス係数および 4)蒸気圧力等に着目した種々の安定限界判別式が導出されているが、これらは今回の高質量流速域..