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渡邊 正敏; 武田 聖司; 木村 英雄
JAEA-Data/Code 2008-001, 32 Pages, 2008/02
日本原子力研究開発機構では、ウラン廃棄物及びTRU核種を含む放射性廃棄物に対するクリアランスレベル評価手法の整備を目的として、PASCLR第2版の開発を行い、本コードを用いて当該廃棄物に対するクリアランスレベル導出の検討を行っている。クリアランスレベル検討において設定した埋設処分シナリオ及び再利用シナリオにおいて合計31の外部被ばく評価経路を設定している。本検討においては、外部被ばく線量評価を行うための換算係数をQAD-CGGP2コードを用いて算出することにし、そのためにEGS4コードを用いて前方-後方, 等方, 回転の三種類の照射ジオメトリに対応した実効線量ビルドアップ係数の整備を行い、QAD-CGGP2コードのライブラリとして整備した。本報告は、EGS4コードを用いた実効線量ビルドアップ係数の算出結果,QAD-CGGP2コードを用いた外部被ばく線量換算係数算出方法及び算出結果を取りまとめたものである。
蛯名 貴憲*; 大井 貴夫
JAEA-Data/Code 2008-002, 53 Pages, 2008/03
多種多様な地質環境において、処分システムの安全性に関する情報を網羅的に把握するためには、時間・空間的な不均一性や知識・情報の不十分さに起因するパラメータの不確実性を考慮した解析が必要となる。核種移行解析コード「TIGER」は、ある時間で物性値を変化させつつ、ガラス固化体から断層までの核種移行解析を行うことができる解析コードであり、より複雑な条件での不確実性解析を行うために、このようなコードの特性を把握しておくことが重要になる。そこで、本報告書では、まずガラス固化体から断層までの核種移行解析をTIGERで行う場合に考えられる代表的な処理方法を複数作成し、それぞれの解析を実施し、前処理・後処理の作業量,解析時間などについて比較検討を行い、最適な処理方法に関する知見を整備した。その後、最適と考えられる処理方法を用いて、数百から数千ケースの不確実性解析を想定し、計算精度にかかわるパラメータと解析時間との関係についての検討も行った。これらの検討の結果、複雑な地質環境を考慮した天然現象の影響評価解析において、TIGERを用いた不確実性解析を実施する場合に最適な処理方法,計算精度,ツールに関する知見を整理することができた。
佐々木 利久; 渡邊 正敏; 武田 聖司; 澤口 拓磨; 落合 透; 木村 英雄
JAEA-Data/Code 2008-003, 29 Pages, 2008/02
再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)及びウラン廃棄物を対象に、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分及び余裕深度処分)に対する、埋設処分の可能な放射性廃棄物の濃度範囲を定めたものである濃度上限値の検討を行っている。本報告では、これらの検討に必要となるパラメータである外部被ばく線量換算係数を算出した。外部被ばく線量換算係数の算出にあたっては、実効線量への換算にICRP Publ.74の換算係数を使用するなどの現行法令等に則した解析、光子エネルギーデータとしてJAERI-Data/Code 2001-004の線及びX線のエネルギー及び放出率を使用するなど最新のデータを反映するといった点を考慮した。本報告では、TRU廃棄物及びウラン廃棄物に含まれる核種を対象とした外部被ばく線量換算係数について、その算出方法,条件及び結果についてまとめたものである。
劉 峭; 村松 健; 内山 智曜*
JAEA-Data/Code 2008-004, 70 Pages, 2008/03
SECOM2-DQFMは、地震起因の事故に関する確率論的安全評価(PSA)への利用を目的に開発されたものであり、原子力発電プラントをはじめとする複雑なシステムの地震時のシステム信頼性を解析する。SECOM2-DQFMコードは、対象プラントの地震ハザード曲線、システム故障や損傷を発生させる起因事象及び緩和設備の失敗の条件を表現するフォールトツリー及びイベントツリーのモデル、それらのFT/ETを構成する設備の地震応答と耐力に関するデータなどを入力条件として、ある地震動に対するFTモデル頂上事象の条件付き発生確率や発生頻度を計算するほか、基事象の重要度指標やETで定義した事故シーケンスの発生頻度を計算する機能がある。また、SECOM2-DQFMコードは、地震による複数の設備の同時損傷確率を正しく評価するために、応答又は耐力の確率分布間の相関によって生じる機器損傷の相関性を適切に表現できるようモンテカルロ法を用いてフォールトツリーを定量化する手法を採用している。本報告書は、SECOM2-DQFMコードの使用手引きとしてまとめたものである。
劉 峭; 村松 健; 内山 智曜*
JAEA-Data/Code 2008-005, 76 Pages, 2008/03
SECOM2-DQFMは、地震起因の事故に関する確率論的安全評価(PSA)への利用を目的に開発されたものであり、原子力プラントをはじめとする複雑なシステムの地震時のシステム信頼性を解析する。SECOM2-DQFMコードは、対象プラントの地震ハザード曲線,システム故障や損傷を発生させる起因事象及び緩和設備の失敗の条件を表現するフォールトツリー及びイベントツリーのモデル,それらのFT/ETを構成する設備の地震応答と耐力に関するデータなどを入力条件として、ある地震動に対するFTモデル頂上事象の条件付き発生確率や発生頻度を計算するほか、基事象の重要度指標やETで定義した事故シーケンスの発生頻度を計算する機能がある。また、SECOM2-DQFMコードは、地震による複数の設備の同時損傷確率を正しく評価するために、応答又は耐力の確率分布間の相関によって生じる機器損傷の相関性を適切に表現できるようモンテカルロ法を用いてフォールトツリーを定量化する手法を採用している。本報告書は、日本語で記述されたSECOM2-DQFMコードのユーザズマニュアルの英訳版である。
河内 進; 大井 貴夫; 川村 淳; 石原 義尚*; 蛯名 貴憲*
JAEA-Data/Code 2008-006, 55 Pages, 2008/03
これまでサイト固有の地質環境条件の調査・研究等から数多くの情報やデータが収集されている。そのため、このような情報を共有化して統合管理し、研究者間のコミュニケーションを推進することを目的に、技術情報統合システム(JGIS)を開発してきた。本稿では、従来のJGISの機能に加えて研究開発の品質管理,プロジェクト管理の視点を組み込むために以下の概念設計を行った。研究プロジェクトをWBS(Work Breakdown Structure)項目に設定し、それを研究者がポータルサイトとして利用して、全体計画の中での研究の位置づけを確認できるようにシステムの検討を行った。また、国際的な品質マネジメントシステムで採用されている適合評価の概念を用いた適合性評価シートによって、研究の品質管理を行うことを検討した。
陶山 忠宏; 上野 健一; 笹本 広
JAEA-Data/Code 2008-007, 39 Pages, 2008/03
圧縮ベントナイト中での炭素鋼の長期的な腐食挙動を評価するため、窒素雰囲気下において人工海水及び人工地下水を用い、50C及び80Cでの10年間に渡る浸漬試験が行われた。本調査では、この浸漬試験後の圧縮ベントナイトを対象とし、鉄-ベントナイト相互作用によるベントナイトの変質挙動を調査した。これまでに、鉄共存下でのベントナイトの変質挙動を把握するため、温度,溶液条件及び試験期間等を変え、バッチ系での試験を実施してきた。それらの結果では、初期のNa型スメクタイトのFe型化や微量の非膨潤性粘土鉱物への変化など、何らかの変化が認められた。しかしながら、今回調査を行った圧縮系での試験後試料では、圧縮ベントナイトへの鉄の移行は確認されたものの、初期のNa型スメクタイトに変化は生じていないと推定された。したがって、処分環境のような圧縮系における鉄-ベントナイト相互作用による影響を評価するうえでは、バッチ系での試験結果をそのまま適用するのではなく、圧縮系で生ずる現象を十分に理解したうえで評価することが重要である。
林 真紀*; 笹本 広; 吉川 英樹
JAEA-Data/Code 2008-008, 17 Pages, 2008/03
地層処分システムにおいて、ガラス固化体は放射性核種の放出を防ぐ第一障壁として長期に渡り核種を保持する性能が求められ、その性能評価技術の高度化は地層処分システム全体の安全評価の信頼性向上につながる。このためには、溶解/変質メカニズムの科学的理解をさらに深める現象論的研究、及びその成果に基づく堅固な溶解/変質モデルの構築が不可欠である。ガラスの溶解挙動に関する情報を集約したガラスの溶解に関するデータベース(以下、「ガラスデータベース」という)は、これらの研究を支援するためのツールの一つとして開発を進めている。ここでは、以前作成したプロトタイプのガラスデータベースの改良点について報告する。また、ガラス浸出モデルの検証の観点からデータベース利用例の検討を行ったので、その結果についても報告する。
助川 武則; 島田 太郎; 白石 邦生; 立花 光夫; 石神 努
JAEA-Data/Code 2008-009, 57 Pages, 2008/03
廃止措置を行う原子炉施設に残存する放射化放射能インベントリを評価する計算コードシステムRADOを整備した。本コードシステムは、巨視的実効断面積の計算,中性子束の計算及び放射化放射能インベントリの計算を行う計算プログラムから構成される。本報告書は、放射化放射能インベントリ評価手法の概要,RADOコードシステムの全体構成と機能,各計算プログラムの入出力データをまとめたものである。また、これまで原子力機構で研究用原子炉の廃止措置のために行った残存放射化放射能インベントリ計算から得られた知見に基づき、中性子束計算や放射化放射能計算における入力パラメータの設定の考え方を述べた。
津幡 靖宏; 朝倉 俊英; 森田 泰治
JAEA-Data/Code 2008-010, 145 Pages, 2008/04
ピュレックス法による使用済燃料再処理プロセスのシミュレーションのための抽出分離計算コードPARCを整備した。PARCは、再処理施設内に設置される複数の連結されたパルスカラム及びミキサセトラを模擬することが可能で、各抽出器内のウラン,プルトニウム,ネプツニウム,核分裂生成物等の移行挙動を過渡計算及び定常計算によってシミュレーションすることができる。本報告では、PARCで採用されている物質移動,化学反応等の各計算モデルについてまとめるとともに、入出力ファイルの作成例,計算結果の例を示した。
深谷 裕司
JAEA-Data/Code 2008-011, 44 Pages, 2008/05
革新的水冷却炉(FLWR)の研究開発支援用インターフェースの開発を実施した。本インターフェースにおいては、核計算コード(現時点においてはMOSRA)による解析結果をグラフィカルな表示により簡便にアクセスできる手法の確立を目指し、FLWRの設計研究等において計算結果を効率的に把握することが可能となる。一般的に、SRACをはじめ炉心解析コードの多くはテキストファイルによる入出力機能を有している。テキストによる入出力は自由度が高いため多様な対象に対する研究においては便宜的にも妥当であると考えられる。しかし、解析対象がある程度固まっているような状況においては、解析対象の幾何形状に関してはほぼ固定されており、燃料組成等の条件のみが変化する。このような場合、出力ファイルを手作業によって整理することは多くの労力を必要とするため、手法の簡略化は有用である。さらに、出力結果に対する簡便なアクセスのみではなく、それらの値を視覚的に把握することが大変有用である。これらのことを踏まえ、本インターフェースはFLWRの研究開発において大いに資するものと期待できる。
大塚 直彦*; 瑞慶覧 篤*; 高野 秀機*; 千葉 豪; 石川 眞
JAEA-Data/Code 2008-012, 17 Pages, 2008/06
自己遮蔽因子とその温度勾配の共分散を計算するためのコードERRORFを開発した。このコードは幾つかのモジュールから構成されている。このコードにより、ENDF形式に格納された評価済み核データライブラリに基づいた自己遮蔽因子とその温度勾配の共分散を計算することができる。
舟木 泰智; 常盤 哲也; 石井 英一; 羽出山 吉裕*; 松尾 重明*; 津田 和康*; 小泉 朗*; 石川 泰己*; 大條 裕一*; 杉山 和稔*
JAEA-Data/Code 2008-013, 65 Pages, 2008/08
2007年10月から2008年3月にかけて、換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)調査を実施した。本報告書は、換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)で実施した調査のうち、コア記載,コア写真撮影,岩石試料採取、及び室内試験の結果を取りまとめたものである。ここで得られた情報は換気立坑を中心とした坑道掘削時の湧水抑制対策の施工計画や排水処理設備の増設計画の策定に反映する。
森山 清史; 丸山 結; 中村 秀夫
JAEA-Data/Code 2008-014, 118 Pages, 2008/07
水蒸気爆発は、高温の液体が低温かつ揮発性の液体に接触するとき、高温液体の細粒化により急激な伝熱と蒸気発生が生じ、衝撃波や破壊力をもたらす現象である。軽水炉シビアアクシデント時の炉心融体と冷却水の接触による水蒸気爆発は格納容器健全性への脅威となり得る現象として重要視されてきた。著者らは水蒸気爆発の機構論的シミュレーションコードJASMINEを開発した。JASMINEは実機規模の水蒸気爆発負荷の評価に適用可能なコードである。本報告書は、JASMINEコードのユーザーのためのマニュアルとして、モデル,数値解法,コードの検証のための計算,その他の計算例、及び、実際的なコード使用に必要な入力データ作成と計算の実行方法等について解説したものである。
高松 邦吉; 中川 繁昭; 武田 哲明
JAEA-Data/Code 2008-015, 94 Pages, 2008/10
高温ガス炉の炉心動特性解析コードであるTAC/BLOOSTコードについて、炉心部温度係数として多領域炉心モデルを導入し、高温工学試験研究炉(HTTR)で取得した実測値を活用して解析モデルの改良を行い、動特性解析の検討を行った。その結果、燃焼による燃料及び構造物に対する物性値の変化,ブロック間のギャップの変化,中性子照射による燃料コンパクトと黒鉛スリーブ間のギャップの変化,冷却材流路断面積の変化に対する改良点が明らかになり、循環機停止試験の再現解析では、実測値を3%以内の精度で予測できるようになった。
佐藤 薫; 遠藤 章; 斎藤 公明
JAEA-Data/Code 2008-016, 173 Pages, 2008/10
日本原子力研究開発機構では、日本人の体格に起因する線量評価上の特徴を明らかにするために、これまでに成人男性3体(JM, JM2, Otoko),成人女性2体(JF, Onago)の精密ボクセルファントムを開発した。本報告書は、これらの5体のファントムについて、各臓器の吸収線量及び実効線量を与える換算係数を、0.01MeVから10MeVまでの光子による6種類の理想的な照射条件において、電子-光子輸送計算モンテカルロコードEGS4を用いて計算し、空気カーマあたりの吸収線量及び実効線量として取りまとめたものである。また、本研究で計算した換算係数を、コーカサス人に基づくボクセルファントムを用いて算出された換算係数やICRP74の推奨値と比較し、(1)体格,臓器位置,形状等の解剖学的構造の違いに起因する臓器線量の変化,(2)被ばく時の姿勢が臓器線量に及ぼす影響について検討した。本成果は、日本人の体格特性が線量評価に及ぼす影響を明らかにするとともに、日本人やアジア人を代表するリファレンスファントムを開発するための検討に極めて有用なものである。
三枝 純
JAEA-Data/Code 2008-017, 72 Pages, 2008/10
代表点法は標準点状線源を用いてゲルマニウム半導体検出器の効率校正を精度よく行うための方法である。今回、代表点法を円滑に実施するための計算コードとして、CREPT-MCNP 1.1(()alibration Code for the ()presentative ()oin() Method with MCNP)を整備した。この計算コードには、体積試料の計数効率曲線に等価な計数効率曲線を与える点(代表点)を探索するための機能や、代表点で測定した計数効率に対し自己吸収効果の補正を行う機能などが含まれており、これらの機能を実行することにより目的とする計数効率曲線を得る。評価対象は、p型及びn型Ge半導体検出器により測定可能な、エネルギー範囲が20keVから2MeVの光子である。CREPT-MCNP1.1は、Windows PC環境でGUI形式で動作する。本報は、CREPT-MCNPの機能と使用方法についてとりまとめたものである。
中田 陽; 宮内 亨; 秋山 聖光; 百瀬 琢麿; 小沢 友康*; 横田 友和*; 大友 寛之*
JAEA-Data/Code 2008-018, 134 Pages, 2008/10
核燃料サイクル工学研究所再処理施設の放射性気体廃棄物の測定・監視は、1977年度のホット試験開始の年から開始された。これらの測定結果は、法令及び茨城県原子力安全協定に基づいて定期的に国(半期及び四半期ごと)及び地方自治体(四半期ごと)に報告され、その都度公開されている。しかし、公開されているデータは、月間値もしくは3か月値である。本書は、当該施設からの過去10年間の放射性気体廃棄物に関する放出管理データをまとめたものである。本書の編集にあたっては、Krについては日放出量を記載し、その他の核種(全,全, H, C, I, I)については、週間放出量を記載することとした。本書が、放射性気体廃棄物の大気中における挙動を解析するための基礎データとして有効に活用されることを期待する。
佐藤 浩一; 関 富三子*; 長谷川 志緒里*; 千石 明郎; 北澤 真一; 閨谷 譲; 小泉 興一
JAEA-Data/Code 2008-019, 43 Pages, 2008/09
2007年10月24日「ITER事業の共同による実施のためのイーター国際核融合エネルギー機構の設立に関する協定」(ITER協定)が発効し、日本原子力研究開発機構が日本におけるITER協定に基づく活動を行う国内機関として指定された。国内機関はフランス・カダラッシュのITER機構と協力してITERの建設に貢献することになるが、ITER機構では独特の単語・略語や専門用語が多数使用されている。本対訳集では、手始めにこれらの単語・略語を集約し和訳を行った。これにより、ITER機構との業務が円滑に執行されることを願うものである。
平井 康志*; 兵頭 秀昭*; 巽 雅洋*; 神 智之*; 横山 賢治
JAEA-Data/Code 2008-020, 188 Pages, 2008/10
原子力機構では、次世代原子力システムの基礎・基盤研究における革新的な解析手法・モデルの開発を推進し、これらの最新解析手法・モデルを実用化炉の基本設計や発電炉の運転管理等に効率的・効果的に適用し反映していくために、オブジェクト指向技術を採用した次世代解析システムMARBLEの開発を進めている。本年度はPythonシステム側からC,Fortran等で記述された計算コードを実行するためのフレームワークに関する詳細な設計と実装及びテストを行った。すなわち計算コードとPythonで実装されたシステムとの入出力データの授受を抽象化することで、システムからさまざまな計算コードを統一的に取り扱うことを可能とする基盤を開発し、同じ枠組みの中で拡散計算コード・輸送計算コード・燃焼計算コードを取り扱うことができることを確認した。
平井 康志*; 兵頭 秀昭*; 巽 雅洋*; 横山 賢治
JAEA-Data/Code 2008-021, 110 Pages, 2008/10
高速炉実機の燃焼解析評価及び予測精度向上に資する、モジュラー性と柔軟性を備えた高速炉実機燃焼解析システムを開発している。平成18年度の「高速炉実機燃焼解析システムの開発(その2)」においては、集合体の詳細幾何形状,燃料装荷パターン等のモデルの設計と実装を行った。またそれらのモデルを構築するためにシステムに与える入力ファイルの仕様を作成し、入力ファイル処理機能を実装した。本年度は「次世代炉物理解析システムのためのフレームワーク開発(その2)」の成果を利用して、マクロ定数作成機能・炉心計算機能・燃焼計算機能を組み込んだプロトタイプシステムの実装を行った。さらに複数サイクルにまたがる燃焼解析において、簡便なユーザ入力をもとに適切な燃料交換・シャッフリングを行う機能を実装した。
佐々 敏信; 菅原 隆徳; 小迫 和明*; 深堀 智生
JAEA-Data/Code 2008-022, 18 Pages, 2008/11
加速器駆動核変換システムやJ-PARCなどの加速器施設の設計に必要な数GeVまでの核反応データの要求に対し、2007年版JENDL高エネルギーファイル(JENDL/HE-2007)が公開された。そこで、原子炉,核融合炉,加速器施設や医療などの多様な分野で使用されている3次元モンテカルロ輸送計算コードMCNP及びMCNPX向けのJENDL高エネルギーファイルに基づく断面積ライブラリFXJH7を構築した。本報告書では、2007年版JENDL高エネルギーファイルの概要とそれを処理するためのNJOY99コードの整備、MCNP用ライブラリFXJH7の構築とともに、遮蔽計算・固有値計算によるライブラリ検証結果をまとめた。
山崎 雅直; 舟木 泰智; 山口 雄大*; 新沼 寛明; 藤川 大輔; 真田 祐幸; 平賀 正人; 津坂 仁和
JAEA-Data/Code 2008-023, 136 Pages, 2008/11
本データ集は、(1)幌延深地層研究計画における地下施設建設時に取得した調査・計測データの共有化並びに逸散防止を図ること,(2)当該切羽や後続施工箇所の設計・施工にフィードバックする情報化施工プログラムを実施していくための基礎データとすることを目的として、2007年度(平成19年度)に実施した地下施設建設時の調査結果を取りまとめたものである。
吉川 信治; 南 正樹*
JAEA-Data/Code 2008-024, 28 Pages, 2009/01
「もんじゅ」において1995年に行われたプラントトリップ試験時に観測された、炉上部プレナム内のナトリウムの温度成層化の数値シミュレーションに必要な情報として、試験の概要,炉心上面から炉容器出口ノズルまでの炉上部プレナムの幾何形状,炉心上面のナトリウム流入境界条件をまとめた。
Soukhovitski, E.*; 千葉 敏; Capote, R.*; Quesada, J.*; 国枝 賢; Morogovskij, G.*
JAEA-Data/Code 2008-025, 55 Pages, 2008/12
チャンネル結合理論に基づいて原子核の断面積を計算するコードOPTMANが改良されたのでマニュアルを更新する。重要な変更点はポテンシャルの虚数部と実数部を関係付ける分散関係をレーンモデルに基づいて導入した点である。これによって核子エネルギーで200MeV程度までの断面積を計算することが可能である。また(p,n)アイソバリックアナログ状態への断面積の計算アルゴリズムと、ECIS06と同様の相対論的補正を導入した。
藪内 聡; 國丸 貴紀; 石井 英一; 羽出山 吉裕*; 井尻 裕二*; 松岡 清幸*; 井原 哲夫*; 松波 伸次朗*; 牧野 章也*
JAEA-Data/Code 2008-026, 62 Pages, 2009/02
幌延深地層研究計画地下施設建設工事(第I期)において、地下施設の建設にかかわる詳細なグラウト施工計画の作成に必要な立坑近傍の地質構造と岩盤の水理特性、及び今後の排水処理設備で対象とする地下水の水質に関する情報を取得することを目的として換気立坑先行ボーリング調査を実施した。当該ボーリング調査のうち岩盤の水理に関する調査である単孔式水理試験の結果から、換気立坑周辺岩盤は深度500m程度まで1.1101.410m/secの透水係数を示すことが明らかになった。流体電気伝導度検層の結果を考慮すると、調査対象岩盤(主として稚内層)の透水不均質性は、地下水流入箇所として検出された割れ目などの水みち構造の有無によるものと考えられ、深度約263約290mまでの区間と深度約355約370mまでの区間は特に透水性が高い。本調査結果を当該深度の換気立坑掘削における湧水抑制対策に反映する。
岩井 保則; 廣木 章博; 山西 敏彦; 玉田 正男
JAEA-Data/Code 2008-027, 69 Pages, 2009/02
本報告書は核融合プラントのトリチウム施設内で使用を予定している固体高分子水電解装置に適用可能な各種高分子材料の放射線耐久性についてまとめたものである。固体高分子電解装置は国際熱核融合実験炉(ITER)のトリチウム水処理システムを構成している。ITERにおいて固体高分子電解装置は設計値として9TBq/kgのトリチウム水を2年間連続的に電解処理する性能が求められている。これはトリチウムの線量として530kGyに相当する。本研究では固体高分子水電解装置に適用可能な各種高分子材料を室温あるいは343Kの条件にて線あるいは電子線を用いて1600kGyまでさまざまな雰囲気条件下にて照射を実施した。高分子材料の機械特性及び機能の変化を、応力-ひずみ分析,熱重量分析(TGA),示差走査熱量測定(DSC),X線光電子分光測定(XPS)等にて精査した。核融合トリチウム施設で使用する固体高分子電解装置にはNafionN117イオン電解膜,VITONシール,ポリイミド電気絶縁膜の組合せが最適であるとの結論を得た。
棚井 憲治
JAEA-Data/Code 2008-028, 15 Pages, 2009/02
炭素鋼オーバーパックの腐食により発生する水素ガスは、緩衝材自体が低透気性であるため、緩衝材とオーバーパックの界面に蓄積することが想定される。また、水素ガスが緩衝材中を移行する際、緩衝材中の間隙水を押し出すことが考えられる。これらの現象は、緩衝材の長期力学的安定性や核種移行抑制機能に影響を及ぼす可能性があることから、定量的に影響を評価することが重要となる。そのため現象の理解,ガス移行評価モデルの開発の観点から、これまでに乾燥密度などをパラメータとしたガス移行試験を行い、緩衝材の基本的な透気特性データの取得を進めてきた。本報告においては、実施主体が進める概要調査地区の選定や国の安全審査基本指針類の策定のための基盤情報の整備の一環として進めてきたデータベース整備の一つとして、日本原子力研究開発機構が2007年12月までに取得したガス移行試験データをデータ集として取りまとめた。
竹本 紀之; 奥村 啓介; 片倉 純一; 長尾 美春; 河村 弘
JAEA-Data/Code 2008-029, 24 Pages, 2009/02
2008年3月に公開された最新の日本の評価済み核データファイルであるJENDL/ACに基づいた、モンテカルロ輸送計算コードMCNP用の連続エネルギー断面積ライブラリJAC08T1を編集した。本ライブラリの作成にあたっては、最新版核データ処理コードNJOY(NJOY99.259)に、JENDL/ACを処理するために必要な修正を行ったものを使用した。
加藤 章一; 古川 智弘; 吉田 英一
JAEA-Data/Code 2008-030, 89 Pages, 2009/02
改良9Cr-1Mo鋼は、高温強度特性,熱膨張係数及び熱伝導率等に優れていることから、次期高速炉の構造材料として期待されている。本報告書は、これまで材料試験において取得された改良9Cr-1Mo鋼に関する機械的強度特性データを取りまとめたものである。
波戸 真治; 寺門 正人*; 富田 賢一*; 本間 俊充
JAEA-Data/Code 2008-031, 75 Pages, 2009/03
本マニュアルは、国際放射線防護委員会(ICRP)のモデルに従った内部被ばく線量係数を計算するDSYS-GUIの操作マニュアルである。DSYS-GUIは2つのプログラムから構成されている。1つ目は計算条件の設定及び計算実行をウィザード形式で行うプログラムである。2つ目は、前者の計算結果を図表に表示するプログラムである。図表の表示にはMicrosoft Excelを利用している。このDSYS-GUIによって、内部被ばく線量係数の計算が簡単に実行でき、計算結果を直ちに図表化できるようになることによって、利便性が向上した。
谷口 直樹; 中村 有夫*
JAEA-Data/Code 2008-032, 13 Pages, 2009/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分におけるオーバーパックには所定の期間、地下水とガラス固化体の接触を防ぐ機能が要求されている。現時点では高レベル放射性廃棄物の地層処分におけるオーバーパックには所定の期間、地下水とガラス固化体の接触を確実に防ぐ機能が要求されている。現時点ではオーバーパックの設計寿命を1000年間とし、オーバーパックの設計手法,製作技術等の整備や設計・製作に反映させるための試験,長期信頼性向上のための試験研究等が行われている。これらの成果は、検討を実施した機関により報告書等の形で取りまとめられてはいるものの、実際の処分サイト条件に対応したオーバーパック設計、オーバーパックにかかわる規格や基準の制定のほか、汎用的な用途として有効に活用させていくためには、これらの成果を体系的にとりまとめ、実用的な知識ベースとして整備する必要がある。そこで、これまでに検討されてきたオーバーパック設計の考え方,設計・製作にかかわる技術,オーバーパックの基本特性に関する試験データなどを体系的にとりまとめるデータベースとしての検討を行っている。本報ではこのオーバーパックデータベースの基本構造と、市販のデータベースソフトウエアを用いた検討状況を報告する。また、データベース上で提示する予定の試験データや技術メニューの一部を例示した。
堅田 元喜
JAEA-Data/Code 2008-033, 64 Pages, 2009/02
大気-陸面間の熱・水交換過程を高精度に評価するために、土壌中の蒸発・吸着過程や植生への雲(霧)水沈着過程などの新しいスキームを、CO交換過程を含む大気-土壌-植生1次元モデル(SOLVEG2)に導入した。著者は、これまでの研究でこのモデルを乾燥地域に適用し、これらの物理過程が地表面エネルギー・水収支に重要な影響を与えることを示した。本報告では、大気・土壌・植生サブモデルのそれぞれ導入された新しい物理スキームに関する物理方程式、及び改良したモデルの利用方法について、詳細に記述した。今後、開発したモデルに土壌-植生間の炭素交換,大気から陸面への物質沈着,植物のストレス・生長・動態などを組み込むことによって、地球温暖化や干ばつなどの気候変動の影響を含めた放射性物質等の環境負荷物質による生態系への影響を評価・予測することが可能となる。
舘 幸男; 栃木 善克; 陶山 忠宏; 齋藤 好彦; Ochs, M.*; 油井 三和
JAEA-Data/Code 2008-034, 36 Pages, 2009/02
地層処分の安全評価において、人工バリアである緩衝材や天然バリアである岩石中での核種移行を評価するうえで重要となる収着分配係数及び拡散係数データについて、データ信頼度情報の活用,パラメータ設定へのデータベースの効果的な適用などを念頭に、これまで整備してきた収着及び拡散データベースを発展させ、Webアプリケーションによる収着・拡散データベースシステム(JAEA-SDB/DDB)を構築した。新たに整備した収着・拡散データベースシステムの活用法について、今回拡充した信頼度情報,パラメータ推定等の機能の例示をしつつ、パラメータ設定等への効果的なデータベースの活用法を提示した。この収着・拡散データベースによって、今後の性能評価における核種移行パラメータ設定の際の、関連するデータの全体像の把握,参照すべき信頼性の高いデータの効率的な抽出,現象論的モデル化の効果的検討などが、一層の効率性,追跡性及び透明性のある形で可能となる。
栃木 善克; 舘 幸男
JAEA-Data/Code 2008-035, 57 Pages, 2009/02
既存の拡散データベースを基礎として、緩衝材及び岩石中での核種の拡散係数にかかわるデータの活用を容易にするため、データベースの整備を行った。今回のデータベース整備においては、特にデータ評価における推定値の導入,信頼性情報にかかわる記述の導入に重点を置き、さらにベントナイトのデータを対象に加えるためにデータベースの構成や定義の再構築を行い、対象データ範囲の大幅な拡充を実施した。また、更新後のデータベース定義に従い、既存の国内岩石を対象としたデータを文献調査によって拡充・更新するとともに、国産ベントナイトを対象とした文献調査を実施し、データを追加した。その結果、総データ数は、実効拡散係数Deが450件,みかけの拡散係数Daは1,350件となった。また、整備したデータベースの活用例として、乾燥密度や間隙率に対する拡散係数のプロットを例示し、元素・固相・試験環境による影響評価の例を示した。本データベース改良の結果実現した特徴として、拡散係数と関連するパラメータの相関に関する評価範囲の拡大(特に拡散係数の実測値と推定値の分布傾向を測定時の環境条件などと関連させた比較評価など)が挙げられる。