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岩澤 譲; 松本 俊慶; 森山 清史*
JAEA-Data/Code 2025-001, 199 Pages, 2025/06
水蒸気爆発では、揮発性を有する低温の液体に高温の液体が接触した場合に高温の液体から低温の液体への急激な熱伝達により、高温の液体の細粒化と低温の液体の爆発的な相変化が連鎖的に発生する。爆発的な相変化により発生する衝撃波は低温の液体の内部を伝播する。衝撃波の伝播に伴い高温の液体と低温の液体の混合物が膨張することにより、周囲に存在する構造体に機械的な負荷を与える可能性がある。軽水炉のシビアアクシデントでは、原子炉格納容器へ移行した溶融炉心(溶融物)と冷却水との相互作用に起因して発生する水蒸気爆発が原子炉格納容器の健全性に対する脅威となることが想定される。このことから、水蒸気爆発の発生が周囲に存在する構造体へ与える機械的な負荷を評価することが安全評価の観点から重要となる。原子力機構では、実際の原子炉にて発生した水蒸気爆発が周囲に存在する構造体へ与える機械的な負荷を評価することを目的としてJASMINEコードを開発した。機構論的な手法を取り入れることにより、JASMINEコードは水蒸気爆発を数値解析上で取り扱うことができる。本書はJASMINEコードに採用されている基礎方程式、数値解法及び数値解析例を記載した取扱説明書である。本書に記載した数値解析例を参照することにより、JASMINEコードによる数値解析で得られた結果を検証できるように配慮した。入力条件の作成方法、コードの実行手順及び補助ツールの使用方法を記載することにより、JASMINEコードを用いた数値解析を実践できるよう配慮した。本書は「水蒸気爆発解析コードJASMINE v.3ユーザーズガイド(JAEA-Data/Code 2008-014)」の改訂版である。公開されているJASMINE 3.3bの軽微な不具合の修正に加えて、UNIX 系システムで広く使用されているGNU コンパイラー等に適合するための修正を施した最新版を JASMINE 3.3cとした。改訂版は、新規に公開される JASMINE 3.3cによる数値解析の結果に基づき作成されているために、掲載されている数値解析の結果を再現できる。数値解析の実施に際しては、既存研究により提案されている調整係数の決定方法を採用した。
山下 晋
JAEA-Data/Code 2025-002, 243 Pages, 2025/07
原子炉内における定常時および過酷事故時の熱流動挙動を機構論的に解析できる多相多成分詳細熱流動解析コードJAEA Utility Program for Interdisciplinary Thermal-hydraulics Engineering and Research (JUPITER)を開発した。JUPITERは、流動に関わる経験式や実験相関式などを極力用いることなく、気泡流や溶融物流れといった複雑に変形する自由界面を有する熱流動熱流動を支配方程式に基づき忠実に再現できる。加えて、過酷事故時において重要な現象である異種金属接触面での共晶反応や水蒸気とジルコニウム合金の酸化反応現象を解析することができる。また、微粒子中の流動現象に対し良く用いられる多孔質体流れにも対応することができる。本報告では、JUPITERを構成する支配方程式および物理モデルとそれらの数値計算手法について概説し、付録としてJUPITER の入力マニュアルを示す。
山下 晋
JAEA-Data/Code 2025-003, 262 Pages, 2025/07
原子炉内における定常時および過酷事故時の熱流動挙動を機構論的に解析できる多相多成分詳細熱流動解析コードJAEA Utility Program for Interdisciplinary Thermal-hydraulics Engineering and Research (JUPITER)を開発した。JUPITERは、流動に関わる経験式や実験相関式などを極力用いることなく、気泡流や溶融物流れといった複雑に変形する自由界面を有する熱流動熱流動を支配方程式に基づき忠実に再現できる。加えて、過酷事故時において重要な現象である異種金属接触面での共晶反応や水蒸気とジルコニウム合金の酸化反応現象を解析することができる。また、微粒子中の流動現象に対し良く用いられる多孔質体流れにも対応することができる。本報告では、JUPITERを構成する支配方程式および物理モデルとそれらの数値計算手法について概説し、付録としてJUPITERの入力マニュアルを示す。
杉浦 佑樹; 陶山 忠宏*; 石寺 孝充
JAEA-Data/Code 2025-004, 48 Pages, 2025/11
放射性廃棄物地層処分の性能評価において、緩衝材(ベントナイト)、岩石、およびセメント系材料中での放射性核種の収着現象は、その移行遅延を支配する重要な現象の一つである。収着現象の理解と、信頼性の高い収着データを集約したデータベースおよび現象論的モデル/評価手法の開発は、性能評価において様々な地球化学条件を考慮して信頼性の高い核種移行パラメータ設定を行うにあたって重要となる。日本原子力研究開発機構では、ベントナイト、岩石とその構成鉱物、およびセメント系材料を対象として、収着パラメータに関するデータベース開発を進めている。この収着データベース(SDB)は、第2次取りまとめを契機として最初のデータベースを整備し、ホームページでの公開を行ってきた。さらに、今後の性能評価におけるニーズへ対応するため、データベースに含まれるデータの信頼度評価、および実際の地質環境に対するパラメータ設定におけるデータベースの適用等に着目し、データベースの改良・更新を継続的に実施してきた。今回、性能評価における収着分配係数(K
)設定のための統合的手法の構築の基礎として、収着データベース(JAEA-SDB)のデータ拡充を行った。本報告では、はじめにJAEA-SDBのデータベースの構造と内容の概要を説明したうえで、幅広く文献収集を行ったK
データと信頼度情報の拡充について報告する。今回の更新において、73の文献から7,670点のK
データとその信頼度情報が追加され、JAEA-SDBに含まれるK
データは86,000点以上となった。加えて、JAEA-SDBにすでに収録されているK
データで信頼度評価が行われていなかったものに対して信頼度評価を行った。最新のK
データを取り込むとともにすべてのK
データに信頼度が付与されたことで、今後の性能評価における収着パラメータ設定に向けた基盤情報としてのJAEA-SDBの信頼性を向上することができた。
竹田 武司
JAEA-Data/Code 2025-005, 106 Pages, 2025/06
JAEAでは、加圧水型軽水炉(PWR)解析のためのRELAP5/MOD3.3コードの入力データを、主に大型非定常実験装置(LSTF)の参照4ループPWRである敦賀発電所2号機の設計情報を基に作成してきた。PWR解析に関する代表的なOECD/NEAの活動として、BEMUSEプログラムの枠組みにおける低温側配管大破断冷却材喪失事故(LBLOCA)の計算が挙げられる。また、わが国の新規制基準に係るPWRの炉心損傷防止対策の有効性評価事象には、低温側配管LBLOCA時の非常用炉心冷却系(ECCS)の再循環機能喪失事象が含まれる。本検討において、PWRの安全設計上想定すべき設計基準事故の一つであるLBLOCAを解析するための入力データを整備した。本報告書では、PWRLBLOCA解析の入力データの主な特徴を示す。PWRの原子炉容器、加圧器(PZR)、高温側配管、蒸気発生器(SG)、SG二次系、クロスオーバーレグ、低温側配管、ECCSなどをモデル化し、参照4ループPWRを2ループで模擬した。その際、PZRは3ループ分を模擬するループAに接続し、破断口は1ループ分を模擬するループBに設置した。PWRのコンポーネントのノード分割は、LSTFのコンポーネントのノード分割を参照した。また、PWRLBLOCA解析の主な入力データに対して、解釈を加えるとともに、設定根拠などの付加情報を提供した。さらに、整備した入力データを用いて、ECCS再循環機能喪失事象を対象とした過渡解析を実施した。RELAP5/MOD3.3コードによる既往研究の計算と比較することにより、過渡解析は概ね妥当であることを確認した。加えて、RELAP5/MOD3.3コードを用いて感度解析を実施し、破断口の流出係数や代替再循環注水流量が燃料棒被覆管表面温度に及ぼす影響を明らかにした。本報告書では、設定した条件の範囲内での感度解析結果について示し、ECCS再循環機能喪失事象に対する既往研究の計算内容の一部を補完する。
青野 竜士; 後藤 勝則*; 木名瀬 暁理; 佐藤 義行; 原賀 智子; 伊勢田 浩克
JAEA-Data/Code 2025-006, 24 Pages, 2025/07
日本原子力研究開発機構の研究施設等から発生する放射性廃棄物は、放射能レベルに応じて将来的にトレンチとピットに分けて浅地中処分される予定であり、埋設処分を開始するまでに、廃棄体の放射能濃度を評価する方法を構築する必要がある。そこで、原子力科学研究所バックエンド技術部では、研究施設等廃棄物に対する放射能濃度評価方法の検討に資するため、保管廃棄施設・Lに保管されている圧縮体より分析試料を採取し、放射化学分析を実施した。本報告書は、令和2年度に取得した12核種(
H、
C、
Co、
Sr、
Nb、
Cs、
Eu、
Eu、
Pu、
Pu、
Pu、
Am)の放射能濃度データについて整理し、放射能濃度評価方法の検討のための基礎資料としてまとめたものである。
青柳 和平; 村上 裕晃; 田村 友識; 藤枝 大吾; 戸賀瀬 和輝; 櫻井 彰孝
JAEA-Data/Code 2025-007, 62 Pages, 2025/08
幌延深地層研究センターでは、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」で示された研究課題である、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」、「処分概念オプションの実証」、「地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証」に取り組んでいる。さらに、深度500mまで坑道を展開してこれらの研究課題に取り組むこととしている。2023年度以降は掘削工事を再開し、350m調査坑道の拡張工事として、3本の試験坑道(試験坑道6、7、東立坑側第1ボーリング横坑)を掘削するとともに、深度500mに向けた東立坑、西立坑、換気立坑および500m調査坑道の掘削が実施される。本データ集は、現在掘削している切羽や後続施工箇所の設計・施工にフィードバックする情報化施工プログラムを実施していくための基礎データとすること、地下施設建設時に取得した調査・計測データの共有化ならびに散逸防止を図ることを目的として、換気立坑および東立坑掘削時の調査・計測結果を取りまとめたものである。
長尾 郁弥; 大木 法子*; 沢田 憲良*; 蔀 雅章*; 丸山 廉太*; 上川 努*; 伊藤 聡美; 新里 忠史; 操上 広志
JAEA-Data/Code 2025-008, 60 Pages, 2025/09
平成23(2011)年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴って発生した津波により東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所の事故が発生し、その結果、環境中へ大量の放射性物質が放出された。そのため、日本原子力研究開発機構(以下、機構)は環境中の放射性物質の動態研究を開始し、機構のWebサイト「根拠情報Q&Aサイト(以下、QAサイト)」上で成果発信を行った。また、機構の環境動態研究に加え、種々の機関が取得・公開した環境中の放射性物質や空間線量率のモニタリングデータを収集・整形して集約したデータベースサイト「放射性物質モニタリングデータの情報公開サイト」を開設した。その後、研究により得られた知見と、実際のモニタリングデータを一体のものとして公開するため、ポータルサイト「福島総合環境情報サイト」(FaCE!S;フェイシス)として取りまとめて運用した。福島国際研究教育機構(F-REI)の発足に伴い、機構の環境動態研究は終了し、F-REIへ移管されることとなった。そのため、環境動態研究の情報公開サイトであるQAサイトも令和7(2025)年度以降F-REIへ移管されることとなった。本報告書は、令和6(2024)年度時点までのFaCE!Sに関する取り組みをまとめるとともに、令和6(2024)年度時点のQAサイトをアーカイブとして保存するものである。
小林 順; 田中 正暁; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹
JAEA-Data/Code 2025-009, 74 Pages, 2025/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化の観点から、多様な崩壊熱除去システムの設置が重要となっている。崩壊熱除去システムとして、原子炉容器内に冷却器を設置するDRACS、1次熱輸送系内に冷却器を設置するPRACS、2次熱輸送系内に熱交換器を設置するIRACS、蒸気発生器を用いた除熱、そして原子炉容器の外側から冷却するRVACSが挙げられる。原子炉容器内の上部プレナム部に浸漬させた直接炉内冷却器(D-DHX)を用いたDRACSは、炉心入口流量の確保が要件とはならず、原子炉容器内で冷却過程が完結する利点があるが、炉心部ではD-DHXからの低温ナトリウムが炉心部の集合体間の隙間に潜り込む流れ(IWF)が生じ、炉心-プレナム相互作用と呼ばれる複雑な熱流動現象を考慮することが必要となる。一方、炉心入口流量が確保されるPRACSあるいはIRACSでは、炉心部での複雑な熱流動現象を考慮する必要はないが、プラントの運転条件との関係が重要となる。そこで、崩壊熱除去システムと炉心部、さらにはプラント運転条件との相互作用を考慮したプラント挙動を適切に再現及び予測できる解析手法の構築を目的として、2つの試験条件を対象としてベンチマーク解析を実施することとした。これらの試験は、日本原子力研究開発機構が所有するナトリウム試験装置(PLANDTLDHX)にて、炉心部での集合体間径方向熱移行やIWFを含む炉内自然対流が重要となるDRACS方式と、1次熱輸送系の自然循環流量の確保による熱輸送が重要となるPRACS方式を採用して、定常運転時からのスクラムを模擬したシステム過渡試験である。本報は、ベンチマーク解析の実施にあたり、モデル化に必要となるPLANDTL-DHXの試験体の形状情報(1次熱輸送系のみ)と、計測結果に基づいて、中間熱交換器(IHX)と崩壊熱除去系の各2次熱輸送系入口における流量及び温度変化を解析時の境界条件として記載したものである。
原子力安全・防災研究所 安全研究センター リスク評価・防災研究グループ
JAEA-Data/Code 2025-010, 110 Pages, 2025/10
原子力施設で緊急事態が発生した場合には、施設周辺の公衆への放射線被ばくを低減するため、避難や屋内退避などの防護措置が実施される。これらの防護措置の必要性を判断する際には、刻々と変化する施設内外の状況及びそれに伴って得られる各種の情報を適切に反映し、放射性物質の大気への放出源情報(ソースターム)から周辺環境への放射線影響までを迅速かつ一貫して評価する必要がある。しかし、施設内外の状況や各種情報は膨大な量であり、かつ、判断の根拠として利用可能なものとして提供するためにはそれらの情報を適宜、適切に処理しなければならず、炉内情報や被ばく評価に関する専門知識とそれらを処理するための事前の準備が不可欠である。本研究では、上記のような背景の下、原子力緊急事態の防護措置の判断において、膨大な情報を迅速に処理し判断の根拠となる情報を提供することを目的として、原子力緊急事態への対応における専門家支援ツールEXTREME(EXpert support Tool for Responding to a nuclear EMErgency)を開発した。このツールは、炉内情報をもとに簡易ソースタームを評価する機能と、その結果に基づいて施設周辺での被ばく線量を評価する機能を有しており、また、緊急時においてもユーザーが容易に操作できるようにPCベースのグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)も実装している。本報告書では、これらの機能において用いられている解析モデルと入出力データファイル並びに試計算結果について記載した。
今野 力
JAEA-Data/Code 2025-011, 18 Pages, 2025/10
35年ほど前に日本原子力研究開発機構FNSで行われたDT中性子源を用いたベリリウム積分実験で、
Li(n,
)T、
Au(n,
)
Au、
U(n,fission)反応の反応率の計算値が実験値を過大評価する問題が依然解決していない。最近、ヨーロッパの核破砕中性子源(ESS)のグループが消衰効果によりベリリウムの結晶粒径の大きさで熱中性子散乱則データが大きく変わることを発表し、これらのデータを使うとFNSのベリリウム積分実験での
Li(n,
)T、
Au(n,
)
Au、
U(n,fission)反応の反応率の計算値の過大評価を改善できる可能性がある。FNSのベリリウム積分実験で使ったベリリウムブロックの結晶粒径のデータは測定されていないため、今回、その結晶粒径をASTM E112-13に準じた方法で測定した。その結果、ベリリウムの平均結晶粒径は27.3
1.7
mであることがわかった。また、このデータを踏まえて、FNSのベリリウム積分実験の再解析も行った。
寺田 敦彦; Thwe Thwe, A.; 日野 竜太郎*; 原井 康孝*; 佐々木 岳*; 新家谷 英之*; 山下 俊幸*; 米田 次郎*; 岡林 一木*; 坂本 裕之*; et al.
JAEA-Data/Code 2025-012, 151 Pages, 2025/12
福島第一原子力発電所事故の経験や、事故から得られた教訓を踏まえ、原子炉のみならず廃止措置、廃棄物管理における水素安全評価・対策に適切に対応するための基盤技術の高度化を図ることを目的として、水素の発生から拡散、燃焼・爆発に至る挙動を予測する解析システムの開発を行った。本システムでは、汎用コード(FLUENT、AUTODYN)を活用し、そこに新規にモジュールやプリ/ポストプロセッサを組み込むことで、一般の実用に堪える解析システムを整備するとともに、より高い汎用性と低コストでの導入が可能なオープンソースコード(OpenFOAM)を活用したシステムの開発を並行して進め、原子力施設の水素防災計画に利用できる形での基盤技術の提供を目指している。これまで、PWR 原子力発電施設を対象に、実用的な観点から考慮すべき現象(火炎伝播加速現象の評価技術、格納容器規模の現象への適用性)に対処するためのシステムの拡充を行った。本報告書は、水素挙動統合解析システムの概要、取り扱い方法及び実機解析事例についてまとめたものである。
國分 陽子; 竹内 竜史; 西尾 和久*; 池田 幸喜
JAEA-Data/Code 2025-013, 66 Pages, 2026/01
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターは、同センターが進める瑞浪超深地層研究所の坑道埋め戻し等事業において、瑞浪超深地層研究所の坑道の埋め戻しに伴い瑞浪超深地層研究所用地周辺の環境への影響の有無を確認することを目的とした環境モニタリング調査を実施している。本報告書は、2024年度の環境モニタリング調査のうち瑞浪超深地層研究所用地周辺の環境影響調査(研究所用地周辺の井戸における地下水位調査、研究所用地周辺河川流量測定、研究所用地放流先河川水の水質分析、研究所用地周辺騒音・振動調査、研究所用地周辺土壌調査)に関する記録を取りまとめたものである。
國分 陽子; 西尾 和久*; 竹内 竜史; 池田 幸喜
JAEA-Data/Code 2025-014, 109 Pages, 2026/01
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、瑞浪超深地層研究所の坑道の埋め戻しに伴う地下深部の地下水環境の回復状況を確認するため、環境モニタリング調査として瑞浪超深地層研究所用地および研究所用地周辺のボーリング孔等において地下水の水圧観測および水質観測を実施している。本報告書は、2024 年度に実施した地下水の水圧観測データおよび水質観測データを取りまとめたものである。
原子力安全・防災研究所 安全研究センター リスク評価・防災研究グループ
JAEA-Data/Code 2025-015, 68 Pages, 2026/02
日本原子力研究開発機構安全研究センターでは、原子力発電所事故の確率論的リスク評価(PRA: Probabilistic Risk Assessment)研究の一環として、レベル3PRAコードOSCAARの開発を行っている。OSCAARはレベル2PRAで得られたソースタームを基に、環境中に放出された放射性物質の移流、拡散、沈着を様々な気象条件に対して評価し、これらの放射性物質によって公衆が受ける被ばく線量および健康影響を確率論的に評価することができる計算コードである。OSCAARでは、実際の原子力発電所事故時に実施される防護措置による被ばく線量低減効果を考慮することができ、原子力発電所周辺住民の事故時の被ばくを低減するための対策や計画の事前策定に資する。本報告書はOSCAARバージョン2.0にて用いられている解析モデルを説明した解説書である。
今野 力
JAEA-Data/Code 2025-016, 35 Pages, 2026/01
遮蔽計算等でのニーズに応えるため、FRENDYコードをベースに一部NJOYコードを使って作成した評価済み核データJENDL-5のMATXS形式ライブラリMATXS-J50を2025年8月に公開した。MATXS-J50の群構造は、中性子200群+ガンマ線42群と中性子48群+ガンマ線20群の2つである。本報告書ではMATXS-J50の作成方法、及びTRANSXコードを用いたMATXS-J50の使用方法について詳述する。MATXS-J50検証のためのテスト計算も行い、MATXS-J50に問題がないことを確認した。
/k
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モデルの導入と妥当性確認菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 田中 正暁; 大島 宏之
JAEA-Data/Code 2025-017, 133 Pages, 2026/03
ナトリウム冷却高速炉(高速炉)の炉心設計では、定格運転時(高流量条件)から、崩壊熱除去運転時(低流量条件)までの広範囲にわたる運転条件において、炉心の構成要素である燃料集合体が健全であることを確認する必要がある。そこで、燃料集合体内の流速及び温度分布等を詳細に評価するため、複雑形状を詳細に模擬できる有限要素法を用いた燃料集合体内詳細熱流動解析コードSPIRAL の整備を進めてきた。前報までに、等温条件での燃料集合体内流動に対する解析機能と速度場乱流モデルを導入した。その後、燃料集合体内の温度分布を評価するために必要な乱流熱伝達(温度場乱流)モデルを組み込み、主に高流量条件における試験解析を通じて妥当性確認を実施してきた。燃料集合体内の熱流動は、運転条件によって層流から乱流まで幅広く変化し、また、燃料集合体内の局所的なRe 数は燃料要素にらせん状に巻かれているワイヤスペーサ等の影響によって幅広い値を示す。このため、これまでに整備してきた標準型や低Re 数型k-
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モデルでは、層流-乱流間の遷移領域における熱流動現象の再現が難しいことが示されていた。そこで、これらの遷移領域を含む幅広いRe 数範囲での熱流動場を再現するため、標準型k-
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モデルに低Re 数型k-
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モデルの長所を組み合わせたHybrid 型k-
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モデルを整備することとした。本報では、基礎方程式、Hybrid 型k-
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モデルを含む各種乱流モデルから導かれる構成方程式、それらの有限要素法による定式化とその数値計算上での取り扱い及び有限要素法に特化した境界条件の取り扱いについて記述するとともに、圧力損失及び温度分布の予測に関するHybrid 型k-
/k
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モデルの妥当性確認として実施した解析結果を報告する。
菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 田中 正暁; 大島 宏之
JAEA-Data/Code 2025-018, 96 Pages, 2026/03
日本原子力研究開発機構では、ナトリウム冷却高速炉(高速炉)の燃料集合体内の詳細な熱流動評価を目的として、有限要素法による詳細熱流動解析コードSPIRALの整備を進めている。高速炉での特長的なワイヤスペーサ型燃料集合体では、計算に利用する計算格子(要素)の品質が予測精度に大きく影響するため、燃料集合体ピンバンドル領域に高品質の要素を配置することが数値解析を実行する上で重要な課題となる。複雑な燃料集合体領域の要素分割を行う手段としては、燃料集合体形状をCADデータで再現した上で市販されている汎用の計算格子生成プログラム(メッシャー)を利用することが考えられるが、極めて煩雑な作業となる。そこで、高品質の要素分割を効率的に配置するため、燃料集合体の幾何形状(設計情報)と要素分割を設定するパラメーターを入力条件として、燃料集合体領域の要素分割を自動で実行するメッシャーを開発した。本報では、このメッシャーの各種要素分割モデルの詳細とその利用法について詳説する。本メッシャーでは、複雑形状となる燃料集合体領域に対して、計算格子を規則的に配置するためマルチブロック法による領域分割を行った上で、それぞれのブロック領域で曲線座標系による境界適合格子を生成し、最終的に統合して一つの燃料集合体体系とする要素分割法を採用した。また、隣接するブロック領域間での要素の連続性を維持するため、六面体(Hexa)要素とプリズム状の(Prism)要素を併用する要素配置とした。以上の六角形断面のラッパ管で囲まれた燃料集合体に対する基本的な要素分割機能に加え、溶融燃料の排出を促進するため燃料集合体内部にダクトを設けた変則的な燃料集合体に対する要素分割も可能である。本メッシャーの開発によって、様々な条件における複雑な燃料集合体領域の要素分割を正確かつ効率的に実行することが可能となった。
今野 力
JAEA-Data/Code 2025-019, 70 Pages, 2026/03
日本でも広く使われている米国の臨界安全解析コードシステムSCALE6.2とSCALE6.3で評価済み核データライブラリJENDL-5を使えるようにするため、SCALEで使うことができるAMPX形式ライブラリをJENDL-5から作成した。作成したAMPX形式ライブラリは、AMPX連続エネルギーライブラリ、AMPX多群ライブラリ、AMPX共分散ライブラリの3つである。本報告書では、これらのライブラリの作成方法を詳述する。また、作成したライブラリを検証するために行ったテスト計算についても述べる。
奥野 浩; 富沢 祐美
JAEA-Data/Code 2025-020, 39 Pages, 2026/03
防災基本計画は、災害による人的・物的被害の最小化及び円滑な応急対応・復旧を目的として、災害の各段階(予防、応急対応、復旧・復興)における施策を体系的に整理したものである。災害対策基本法第34条に基づき中央防災会議が策定し、指定行政機関及び指定公共機関の防災業務計画、並びに地方公共団体の地域防災計画における上位計画として位置づけられている。対象となる災害は、地震、風水害、火山などの自然災害に加え、大規模交通災害、原子力災害などの事故災害を対象としている。災害の種別に依らない共通の災害対応を引用しながら、災害種別ごとの施策が記載されている。本報告は、引用・検索・分析が容易となり、活用性を高めるためにPC用ソフトウェア「Obsidian」を用いて構築した防災基本計画データベースについて説明する。このデータベースには、原子力災害対策編(第12編)のほか、総則(第1編)、各災害に共通する対策編(第2編)、地震災害対策編(第3編)、津波災害対策編(第4編)、雪害対策編(第7編)が含まれる。同データベースを活用した原子力災害に関する編成分析として、日本原子力研究開発機構の役割検索や、要配慮者に関する記載分析、防災基本計画の記載事項分析などの結果も報告した。
神谷 朋宏; 近藤 諒一; 福田 貴斉; 福田 航大; 多田 健一; 小野 綾子; 長家 康展; 吉田 啓之
JAEA-Data/Code 2025-021, 28 Pages, 2026/03
日本原子力研究開発機構は中性子輸送計算コードや熱流動計算コードなどのシングルフィジックスコードを結合するため、マルチフィジックス・シミュレーション・プラットフォームJAMPANを開発している。JAMPANは、HDF5形式のデータコンテナとシングルフィジックスコードの入力作成および出力読み取りのためのモジュールから構成されている。ユーザーは結合する計算コードに適合した入出力アクセサモジュールを使用することで、簡単に計算コードを追加・変更することができる。JAMPANには、中性子輸送計算コードMVPと熱流動計算コードJUPITER、ACE-3D、NASCAに対応したインターフェースが実装されており、炉心設計コードの参照解を提供するための核熱結合計算を行うことができる。ユーザーは必要となる計算精度に応じて熱流動計算コードを選択することが可能である。また、燃料棒の物性値の算出としてFEMAXIを利用することが可能である。本報告書ではJAMPANの概要と利用方法について説明する。
岡本 成利; 米野 憲; 瀬谷 敦雅; 稲葉 秀樹*; 寺門 信一*; 樋口 真史*
JAEA-Data/Code 2025-022, 497 Pages, 2026/03
核燃料サイクル工学研究所のプルトニウム燃料第三開発室等のプルトニウム燃料施設の使用変更許可申請(以下「許認可」という。)において、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX: Mixed Oxide)を取り扱うグローブボックスおよび設備・機器の臨界安全設計には、様々な臨界計算コードを使用している。最も新しいものでは、SCALE4.4コードシステムに内蔵されている3次元モンテカルロ計算コードKENO-V.aおよび27群ENDF/B-IVの中性子断面積ライブラリを用いている。SCALE4.4は1998年に米国オークリッジ国立研究所(以下「ORNL」という。)によってリリースされてから、既に27年が経過している。その間も、ORNLは機能の改良等を継続的に行っており、2024年にはSCALE6.3.2がリリースされている。新規のMOX燃料施設等を設計・建設する場合は、上記のような最新知見を踏まえた臨界計算コードにより許認可を取得することが望ましいが、そのためには信頼性が十分高いことを検証することが必要である。そこで、2018年にリリースされたSCALE6.2.3のうち、臨界計算シーケンスKENO-V.aおよびKENO-VIの2バージョンについて、252群ENDF/B-VII.1中性子断面積ライブラリ(v7-252n)を用いて、過去に実施された臨界実験体系におけるベンチマーク計算を実施し、推定臨界下限増倍率を算出した。その結果、MOX燃料施設の臨界安全設計において、信頼度が十分に高い臨界計算コードとして使用できる見通しを得た。