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柴沼 智博; 平野 宏志*; 木村 泰久; 會田 貴洋; 吉田 将冬; 永井 佑哉; 北村 哲浩
保健物理(インターネット), 58(2), p.91 - 98, 2023/08
原子力機構プルトニウム燃料技術開発センターは、簡易に組み立てられる緊急避難用グリーンハウス(GH)を開発した。本稿では本GHを開発するに至った背景について述べた後、従来の緊急避難用GHの具体的な問題点を整理し、それらをどのように改良・改善し新たなGHを開発したかを説明した。また、本GHを実際に運用することで出現した新たな問題点についても触れ、施した更なる改良・改善内容を紹介した。
永井 佑哉; 周治 愛之; 川崎 猛; 會田 貴洋; 木村 泰久; 根本 靖範*; 小沼 武司*; 冨山 昇*; 平野 耕司*; 薄井 康弘*; et al.
JAEA-Technology 2022-039, 117 Pages, 2023/06
日本原子力研究開発機構は多くの原子力施設を保有しているが、その多くで老朽化・高経年化への対応、東日本大震災及び福島第一原子力発電所の事故を受けた耐震化や新規制基準への対応が求められ、多額の予算を要する状況である。このため、役割を終えた原子力施設についても根本的なリスク低減及び維持管理費用の削減のために施設の廃止措置を進めることが望ましいが、廃止措置及び発生する放射性廃棄物の処理処分に必要な施設の整備・維持管理にも多額の費用が必要となる。この状況を踏まえ、原子力機構では(1)継続利用する施設を絞り込む「施設の集約化・重点化」、(2)新規制基準・耐震化対応、高経年化対策、リスク低減対策等の「施設の安全確保」及び(3)廃止措置、廃棄物の処理処分といった「バックエンド対策」を3つの柱とした「施設中長期計画」を策定した。本計画において、プルトニウム燃料第二開発室は廃止施設として位置付けられており、施設内に設置された設備の解体撤去を進めている。今回の解体撤去対象は、焙焼還元炉、ペレット粉砕設備、これらを包蔵するグローブボックスNo.W-9及びW-9と隣々接の工程室内に設置されているグローブボックスNo.D-1とを連結するトンネル形状のグローブボックスNo.F-1の一部であり、許認可等による約4年の作業中断期間を含めて平成26年2月から令和2年2月の約6年間をかけて作業を実施した。本報告書では、本解体撤去における作業実績、解体撤去を通して得られた知見をまとめたものである
浅川 潤; 平野 宏志*; 永井 佑哉; 會田 貴洋; 柴沼 智博; 木村 泰久
保健物理(インターネット), 57(2), p.93 - 101, 2022/09
核燃料物質取扱施設において、放射性物質により汚染されたグローブボックス解体撤去作業はグローブボックス全体をビニル製のテントで覆い、テントの内部でエアラインスーツ(以下、「AFS」という。)を着用した作業者(以下、「AFS作業者」という。)が切断工具等を用いて解体を行う。作業においてAFS作業者の体調が急変し自律的な移動が困難な場合、人命尊重の観点から最短時間で退域させる必要がある。この場合、多くの放射性物質が汚染コントロール室に持ち込まれ、室内及び作業者の装備が汚染される可能性がある。その結果、除染が完了するまでの間、待機を余儀なくされたもう一方のAFS作業者に身体的負荷が高いAFSを長時間着用させることとなる。本報告では汚染された汚染コントロール室に代わる新たな汚染コントロール室として、先般原子力機構において開発された身体汚染対応用GHを用い、残されたAFS作業者を速やかに退域させる手順を提案した。その結果、身体汚染対応用GHを用いることで、従来待機を余儀なくされたAFS作業者の待機時間の大幅な短縮が可能であることを確認した。
會田 貴洋; 平野 宏志*; 木村 泰久; 柴沼 智博; 吉田 将冬; 永井 佑哉; 浅川 潤; 周治 愛之
no journal, ,
核燃料物質を取扱う施設において、漏えい事故等により大規模な身体汚染等が発生した場合、汚染者を速やかに退避させることが被ばくリスクを軽減する上で重要となる。その対応には、汚染者の処置(汚染検査及び除染作業等)を含むため、発災元となる区域の出口に複数の密閉型テントで構成されたグリーンハウスを設置することが、汚染範囲の拡大防止、退避支援者の放射線安全を考慮すれば有効となる。今回開発したグリーンハウスは、確実な気密性能を有し、少人数で短時間に設営可能である。また、排気装置による内部空気流線の確保、放射線管理機器による空気中放射性物質濃度のリアルタイム計測により、二次汚染の発生を防止する。さらに、汚染者が多数に及んだ場合にも、複数系統で同時に処置を行えるよう、退避導線の重複化した。そのため、大規模な身体汚染事故に即応する設営性と放射線安全性を兼備し、汚染者の速やかな退避を可能とした。
浅川 潤; 小野 洋輔; 柴沼 智博; 會田 貴洋; 永井 佑哉
no journal, ,
粉末系の核物質の除染は湿式法が一般的である。しかし、電気機器やカバーオール等には適用が困難であり、適用が可能な対象物であっても廃棄物が多く発生し処分上の問題点でもある。本研究は乾式吸引除染の可能性について、効果的かつ安全な方法の開発を目指す。乾式吸引除染の可能性について、装置・盤類及びカバーオール等衣類を対象に、MOX粉末と空気力学的挙動がほぼ等しい蛍光粉末を用い吸引除染試験を実施した。本研究を通し、乾式吸引除染における一定の効果を確認した。しかし、カバーオール等衣類を対象とした吸引試験後に確認されたノズル吸込口表面への粉末付着は交叉汚染の発生原因ともなる。今後は今回の結果に基づき市販ノズルに固執することなく、MOX粉末の乾式吸引除染に特化した仕様・形状をもつノズルの考案・試作及び吸引した粉末を飛散させることなく回収する方法等の安全性も含め、乾式吸引除染方法の実用化を目指す。
永井 佑哉; 吉田 将冬
no journal, ,
2017年に発生した大洗燃研棟汚染事故を踏まえ、高線量廃棄物の保管状態を確認し、安全を確保することが重要である。しかし、高線量廃棄物を収納する密閉式SUS缶は、外部から収納物を視認できないため、確認にあたっては開封せざるを得ない。開封及び廃棄物取出しを安全かつ効率的に行う専用治具の開発、今後を見据えた開封せずに廃棄物の状態確認を可能とするSUS缶の改良を行った。開梱用二叉型PVCバッグを考案し、SUS缶ごとPVCバックに閉じ込めたまま、容易に開封と汚染検査を行うことを可能とした。SUS缶の改良では、蓋にノゾキ窓及び内圧確認装置を設けることで、収納された廃棄物の外観を確認可能とした。また、蓋にサンプリング口を設けることで、SUS缶を開封することなく内圧及び汚染の有無を確認可能とした。更なるコスト削減及び点検する際に、SUS缶内部の状態を把握するため、今後は、渦電流損式変位センサ用いて内圧上昇によるSUS缶の変位測定を検討する。
坪田 陽一; 木村 泰久; 永井 佑哉; 小嶋 祥*; 床次 眞司*; 中川 貴博
no journal, ,
An in-situ monitoring system for the -aerosol in the harsh (high humidity, high /-ray background) environment expected inside the 1F-PCV was developed. A part of the system was installed at the glovebox dismantling site of a MOX fuel facility, and its fast response performance and long-term operation capability were demonstrated.
永井 佑哉
no journal, ,
プルトニウム燃料技術開発センターで発生した高線量の放射性廃棄物は、密閉式SUS缶に収納し、それを更にドラム缶に収納して保管している。高線量廃棄物は長期間保管されているため、収納物の放射線分解によるガスの発生、SUS缶内の内圧上昇が懸念される。収納物の健全性を確認するにはグローブボックス内にバッグインしたうえで開封する必要があり、放射性廃棄物の増加につながるため当該廃棄物の状態を安全に確認するためSUS缶を開封することなく事前に内圧確認を可能とすることで放射性廃棄物の発生量を低減化を図れることから、本件は廃棄物を開封することなく保管状態を安全に確認する密閉式SUS缶の内圧検査方法の検討を目的とする。
平野 宏志; 木村 泰久; 柴沼 智博; 會田 貴洋; 永井 佑哉; 浅川 潤; 吉田 将冬; 周治 愛之
南 明則*
【課題】迅速に組み立て可能な接続テントを提供する。 【解決手段】接続テント(1)は、一対の第1側面フレーム(11、12)及び第1天面フレーム(13)を有する門型フレーム(10)と、第2側面フレーム(21)及び第2天面フレーム(22)を有するL型フレーム(20)と、門型フレーム(10)及びL型フレーム(20)で囲まれた内部空間に収容可能であり、開閉可能な複数の出入口が側面に形成された箱型の部屋テントとを備え、複数の出入口それぞれは、門型フレーム(10)及びL型フレーム(20)の側面に形成された複数の開口のいずれかに対面している。
木村 泰久; 平野 宏志; 柴沼 智博; 吉田 将冬; 永井 佑哉; 塙 幸雄; 周治 愛之; 會田 貴洋
南 明則*
【課題】ポート本体とグローブとを間に隙間が生じるのを適切に防止できるポートキャップを提供する。 【解決手段】ポートキャップ(20)は、取付開口(8)から突出する筒体(16)と、先端部が筒体(16)を通じてグローブボックスの内部空間に進入し、基端部が筒体(16)の外周面側に折り返されたグローブ(12)と、折り返されたグローブ(12)と筒体(16)の外周面との間を封止するOリング(13A,13B)及びクランプリング(14)とを備えるグローブポート(10)に取り付けられ、グローブ(12)の内側から筒体(16)に圧入される内筒(21)と、筒体(16)の外側を覆う外筒(22)と、内筒(21)及び外筒(22)の端部同士を接続するフランジ(23)とを備え、内筒(21)の外周面側の先端(21A)は、R面取りされている。