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久保 真治
水素エネルギーシステム, 48(2), p.126 - 132, 2023/06
高温ガス炉は、安全性に優れる次世代の革新炉である。高温ガス炉より熱・蒸気・電気などを発生させ、これらを水素製造プロセスに与えることによって、水やメタンなどの原料から水素に製造することができる。高温ガス炉を用いた水素製造法として、メタンの水蒸気改質法や高温水蒸気電解法や水の熱分解法が挙げられる。本報では、水素製造のエネルギー源となる高温ガス炉および水素製造技術の概要、原子力機構における高温ガス炉および水素製造法の研究開発の現状と展望について解説する。
稲垣 嘉之
水素の製造、輸送・貯蔵技術と材料開発事例集, p.59 - 65, 2019/04
本報は、水素の製造、輸送・貯蔵技術に関連して、水の熱分解で水素を製造する熱化学法について解説したものである。熱化学法の原理を説明するとともに、連続水素製造試験などの原子力機構におけるISプロセスの開発状況(連続水素製造試験、水素製造効率の向上技術)について解説した。また、ISプロセスのエネルギー源として高温ガス炉の概要、国内外の開発状況などについても解説している。
寺田 敦彦; 大田 裕之; 野口 弘喜; 小貫 薫; 日野 竜太郎
日本原子力学会和文論文誌, 5(1), p.68 - 75, 2006/03
日本原子力研究開発機構では、高温ガス炉(HTTR)を用いた熱化学ISプロセスによる水素製造技術の開発を進めている。硫酸分解器は、濃硫酸を高温のヘリウムガスとの熱交換により蒸発・分解するためのISプロセス機器である。本報では、セラミックスブロック型硫酸分解器について、ブロックの強度評価と試作、及びブロックと金属フランジ間等のシール性能試験等を実施し、構造成立性に目処を得た。
久保 真治; 吉田 光徳; 桜井 誠*; 田中 耕太郎*; 宮下 礼子*
分離技術, 35(3), p.148 - 152, 2005/05
熱化学水素製造法は、複数の化学反応を組合せることによって、直接熱分解に要求される数千度という高温より低い温度レベルの熱エネルギーを用いて、水を分解しようとするものである。近年の燃料電池技術の急速な進展に伴って、原子力エネルギーを熱源とした熱化学水素製造法は、二酸化炭素を排出することなく大量の水素需要に応えることのできる水素製造技術として注目されるようになった。本稿では、熱化学水素製造法の中で有望と考えられているISプロセスについて、プロセスに用いられる分離,液液相分離のモデル化,ヨウ化水素の濃縮分離に関する問題点について述べる。
高温工学試験研究炉開発部; 核熱利用研究部
JAERI-Review 2004-026, 206 Pages, 2004/12
本報告は、2004年7月5-6日に大洗研において行われた水素製造技術に関するHTTRワークショップのまとめである。本ワークショップでは海外から5か国を含む国内外合わせて110名を超える参加者を得て行われた。ワークショップは5つのセッションに分けられ、報告と討論がなされた。「各国の原子力水素製造研究開発計画」のセッションでは、各国及びEUから現状と計画が報告された。「原子力水素製造に関する討論」のセッションでは、原子力水素製造が将来の水素社会において果たす役割について活発な議論が行われ、核熱による水素製造将来的には重要な水素供給源となりうることが確認された。「核熱エネルギーの利用」,「水素製造技術」,「熱化学法による水素製造」のセッションでは、熱化学法や高温水蒸気電解等による水素製造技術の報告が行われ、特に熱化学法の研究開発に関して活発な議論がなされた。その中で、原研が進めてきたIS法の研究開発が世界的に注目されており、仏国や韓国において新たな研究開発が展開されていることが示された。最後に来年秋に第2回目のワークショップを行うことが報告されて終了した。
小川 益郎
エネルギー, 34(5), p.81 - 87, 2001/05
本解説では、水素の利用法、例えば燃料電池自動車用燃料としての利用及びその需要量、工業化されているメタン水蒸気改質法などの製造法などに関して、まず概説する。そして、天然には存在しない水素を作るエネルギー源として、自然エネルギーに比べエネルギー密度の高い高温ガス炉から得られる核熱を利用するために、現在原研で行っている研究開発について説明する。特に、高温ガス炉の特徴,二酸化炭素低減効果,水からの水素を作る熱化法ISプロセス,水素製造の経済性,今後の研究開発計画について述べる。
小貫 薫; 秋野 詔夫; 清水 三郎; 中島 隼人; 東 俊一; 久保 真治
JAERI-Tech 2001-032, 63 Pages, 2001/03
熱化学水素製造法ISプロセスでは、硫酸,ヨウ素,ヨウ化水素酸等の有害な薬品を使用するため、試験研究の実施に際しては安全性に対する配慮が重要である。そこで、ISプロセスの閉サイクル運転制御方法に関する研究を行うことを目的とする水素発生量毎時50NL規模の連続水素製造試験装置の製作にあたり、その設計製作仕様から装置を用いた試験内容に関して、安全性確保の観点から検討を行った。特に、連続水素製造試験装置は主要材料にガラスを用いているため装置破損防止対策及び地震等の異常時の評価と安全対策に重点をおいた。本報告書はそれらの検討結果を取りまとめたものである。
久保 真治; 中島 隼人; 小貫 薫; 清水 三郎
第7回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集 (00-11), p.293 - 298, 2000/11
現在、日本原子力研究所では、熱のみを用いて水を分解し水素を製造できるISプロセスの研究開発を進めている。本プロセスは将来において高温ガス炉の熱利用系としての応用が期待できる。本報告では、このISプロセスを構成する化学反応の概要、これまでに達成した48時間連続水素製造試験の概略、課題として取り組んでいる、高温耐食性材料の開発、膜分離を応用したプロセス高効率化の研究、閉サイクル運転方法の開発の現状について述べる。
宮本 喜晟
IES-26, p.118 - 127, 2000/00
本報告では、高温ガス炉の特徴とこれまでの開発の経緯、我が国の開発現状として原研が進めているHTTRの概要と建設・試験の状況を示す。また、HTTRからの核熱を利用して水素を製造する世界で初めての実証試験を行うため、水蒸気改質水素製造システムの設計を進めている。この実証試験に先立ち、同システムの1/30規模の炉外技術開発試験装置の製作及び触媒管健全性試験,水素/トリチウム透過試験を行っている概要及び水からの水素製造ISプロセスの研究開発について紹介する。さらに、並行して進めているガスタービン発電高温ガス炉システムの設計検討を述べる。このほか、諸外国の開発現状、今後の高温ガス炉の開発展望について述べる。
宮本 喜晟; 塩沢 周策; 小川 益郎; 羽田 一彦
Proc. of the Int. Conf. on Future Nuclear Systems (GLOBAL'99)(CD-ROM), 7 Pages, 1999/00
本報告では、現在原研で進めている高温ガス炉からの核熱を利用した水素製造に関する研究開発の概要について述べる。この核熱利用水素製造では、天然ガスの水蒸気改質によるHTTR水素製造実証試験のため研究開発及び熱化学法の一種であるISプロセスによる水からの水素製造のための研究を進めている。HTTRを用いた水素製造については、HTTR水素製造システムの設計、このシステムでの実証試験に先立つ炉外技術開発試験装置の製作、水素透過試験及び触媒管健全性試験を実施している。ISプロセスについては、化学実験で48時間の連続水素製造に成功し、工学試験の第一段階として、閉サイクル連続水素製造試験装置の製作に着手した。これら水素製造に関する研究開発の計画、技術・研究開発課題、並びに研究開発の現状について述べる。
宮本 喜晟; 塩沢 周策; 小川 益郎; 秋野 詔夫; 清水 三郎; 羽田 一彦; 稲垣 嘉之; 小貫 薫; 武田 哲明; 西原 哲夫
IAEA-TECDOC-1056, p.191 - 200, 1998/11
日本原子力研究所では、高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて核熱利用系の実証試験計画を進めている。HTTRに接続する最初の熱利用系は10MWの熱によるメタンガスの水蒸気改質システムを選定している。このシステムに用いる水蒸気改質器の性能を向上させるため、バイオネット型触媒管及びヘリウムガスと触媒管表面の伝達促進構造を採用している。熱利用系をHTTRに接続する前に必要な安全審査等のため、炉外技術開発試験を行う。この試験は、電気ヒータでヘリウムガスを加熱するHTTR熱利用系の1/30規模の試験装置を用いて実機の制御性、運転特性等を把握する。試験装置の製作は今年から着手されており、2001年から試験を実施する。一方、熱利用系の基盤研究として熱化学法ISプロセスによる水からの水素製造研究を進め、実験的に水素の発生を確認した。
宮本 喜晟
第36回原子力総合シンポジウム予稿集, p.37 - 41, 1998/01
高温ガス炉は約1000Cの高温熱を供給することができ、核熱エネルギーの利用を発電のみならず産業用プロセスヒート分野での利用へと拡大できる可能性を有している。また、固有の安全性がきわめて高いことは、原子炉の熱需要立地を可能にするものであり、エネルギー源の多様化、安定確保への大きな貢献が期待できる。そこで、地球温暖化の解決のための高温ガス炉による熱利用の役割、必要性、並びに、高温ガス炉による核熱利用システムについて述べる。また、原研が取り組んでいる熱利用技術の研究開発について目的、内容、スケジュール等を述べる。
田所 啓弘; 梶山 武義; 山口 俊雄*; 境 直人*; 亀山 秀雄*; 吉田 邦夫*
International Journal of Hydrogen Energy, 22(1), p.49 - 56, 1997/00
被引用回数:14 パーセンタイル:67.08(Chemistry, Physical)熱化学法による水素製造UT-3プロセスは、ベンチスケールモデルプラントによる連続運転が達成されている。この連続運転から得られた実験データを用いて、実用プラントの概念を設定し、技術・経済性評価を行った。とくに、UT-3プロセスの熱効率を向上させるために、鉄反応器に膜分離装置を新たに設置して反応転化率を高めた。その結果、プロセス熱効率は向上し、約45%達成可能との見通しを得た。また、経済性の面では、膜分離装置の材料費は安価なため、今後、装置の生産量が増えれば分離膜採用の経済的メリットが得られることから、本プロセスに膜分離装置を適用することはかなり魅力があるとの結論を得た。
日野 竜太郎; 鈴木 邦彦; 羽賀 勝洋; 根小屋 真一; 深谷 清; 清水 三郎; 小貫 薫; 高田 昌二; 茂木 春義; 数土 幸夫
JAERI-Review 95-016, 115 Pages, 1995/10
HTTRの目的の一つは高温核熱利用の有効性を実証することである。HTTRに熱利用系を接続するのに先立ち、熱利用系及び構成機器の性能、熱利用系と原子炉システムとの整合性、安全性能などを検証する必要がある。そこで、HENDELを用いた炉外実証試験を提案し、これまで熱利用系の候補として挙げられてきた水素/メタノール製造システム(水蒸気改質システム)、熱化学法及び高温水蒸気電解法による水素製造システム、ガスタービン発電等について、R&Dの現状、技術的問題点、システムの概要などについて検討を行った。本報告はその検討結果を示すものであり、水蒸気改質システムは他のシステムより容易に設計・製作が可能であるため、HENDELに早期に設置し、炉外実証試験を通して、システム特性の把握、運転制御法の確立等を行うとともに、将来の核熱利用系に対して汎用性のある高温隔離弁、受動的冷却型蒸気発生器などの各種安全機器・技術を検証・高度化することができることを示した。
竹上 弘彰; 田中 伸幸; 野口 弘喜; 上地 優; 岩月 仁; Myagmarjav, O.; 稲垣 嘉之; 久保 真治
no journal, ,
熱化学水素製造法ISプロセスは、大量かつ高効率な水素製造の一つとして期待されている。本プロセスは、高温ガス炉(原子力), 太陽熱, 産業排熱と多様な熱源が利用可能であり、硫黄とヨウ素の化合物を用い、三つの化学反応を組み合わせることにより水を分解して水素と酸素を製造できる。現在の重要な研究開発課題は、実用工業材料性機器の信頼性および運転安定性の確証、水素製造効率の高効率化技術の開発である。実用工業耐食材料を用いて組み立てた水素製造試験装置を用い、三つの化学反応工程を組み合わせて31時間、20L/hの水素製造に成功した。この水素製造運転を通じて、配管閉塞防止や溶液漏えい防止といった、より長時間運転達成に向けた技術課題を抽出することができた。高効率化技術の研究開発では、膜分離技術を、三つ全ての反応工程(ブンゼン反応:カチオン交換膜、HI分解反応:水素分離膜、硫酸分解反応:酸素分離膜)に適用したプロセスを提案した。これら膜分離技術により、反応率の向上、所要エネルギー削減が見込まれる。
久保 真治
no journal, ,
高温ガス炉の特長はその優れた安全性であり、BDBAにおいても炉心溶融が発生しないことが原子力規制庁に認められたことで大規模な追加工事をすることなく、2021年7月に運転再開することができた。また、高温ガス炉を高温熱源として利用した水素素製造は、カーボンニュートラル実現に向け現在開発が進められている水素還元製鉄への利用が期待されている。原子力機構は、今後、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略に示された工程表に則り、HTTRを活用した「固有の安全性」確認のための試験、カーボンフリー水素製造に必要な技術開発(HTTR-熱利用試験)および高温熱を利用したカーボンフリー水素製造技術(ISプロセス)の確立を進めていく計画である。
久保 真治; 田中 伸幸
谷岡 忠輝*; 宇マ谷 雅英*; 水谷 誠*; 清澤 正志*; 福良 孝*; 稲員 大吾*
【課題】水素の製造にあたり、太陽光のエネルギーを有効利用する。 【解決手段】水素製造プラントは、二酸化硫黄と水とヨウ素とを反応させるブンゼン反応設備と、ブンゼン反応設備で生成された硫酸を二酸化硫黄と酸素と水とに熱分解させる硫酸反応設備と、ブンゼン反応設備で生成されたヨウ化水素を水素とヨウ素とに熱分解させるヨウ化水素反応設備と、を備える。硫酸反応設備は、第一蓄熱器と、太陽光を第一蓄熱器に導く第一太陽光ガイド装置と、第一蓄熱器の蓄熱体に蓄えられた熱を利用して、硫酸を熱分解させる硫酸反応器と、硫酸反応器で生成された二酸化硫黄を一時的に蓄える二酸化硫黄タンクと、を有する。ヨウ化水素反応設備は、第二蓄熱器と、太陽光を第二蓄熱器に導く第二太陽光ガイド装置と、第二蓄熱器の蓄熱体に蓄えられた熱を利用して、ヨウ化水素を熱分解させるヨウ化水素反応器と、を有する。
久保 真治; 野口 弘喜; 上地 優
今 肇*
【課題】熱化学水素製造法のIS(ヨウ素硫黄)プロセスにおいて、新たに複雑で高価な設備を追加することなく、極めて簡潔かつ安価な設備によって、水素製造運転中においても連続的にH2Oを選択的に除去することでプロセス溶液濃度を調整する方法及びそのための装置を提供すること。 【解決手段】水素を製造する熱化学水素製造法のISプロセスにおけるプロセス溶液濃度を調整する方法であって、HI-I2-H2O溶液に中濃度硫酸を添加し、さらに混合し、二液相分離現象を利用して、硫酸相とHIx相の二相を形成させた後、HI-I2-H2O溶液中の水分を前記硫酸相中へ移行させた後、前記硫酸相を抜き出す工程を有する。