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マニピュレータ逆運動学に対する計算アルゴリズムの開発

The Development of computational algorithms for manipulator lnverse kinematics

佐々木 忍

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多関節形ロボット・マニピュレータに対する逆運動学の解法は、多くの三角関数を含む非線形性のために取扱いが極めて困難であると考えられている。もっとも一般的な接近方法は線形化を前提としたヤコビ行列を利用することである。しかしながら、この反復法には、解の初期値依存性や特異性といった解の特性に重要な影響を及ぼす数値問題がつねに伴う。こうした事実を考慮に入れて、これとは異なる観点からのアプローチが新しく提案されてきた。それらは運動学モデルの多項式変換、数理計画の最小化技法、ベクトルと幾何学的考え方、最適化問題と関連づけた関節変数の分離などが基礎になっている。計算機シミュレーションより、それぞれの手法は、複雑な逆問題を精確に解く有用なアルゴリズムと確認できた。本報はこれまでの基礎研究の成果をまとめたものである。

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