第11次および第12次OGL-1燃料体の黒鉛スリーブおよび黒鉛ブロック中の核分裂生成物の分布

Distribution of fission products in graphite sleeves and blocks of the eleventh and twelfth OGL-1 fuel assemblies

林 君夫; 福田 幸朔; 鶴田 晴通; 菊池 輝男

Hayashi, Kimio; Fukuda, Kosaku; Tsuruta, Harumichi; Kikuchi, Teruo

JMTRに設置した炉内ガスループOGL-1で照射した第11次および第12次燃料体の黒鉛スリーブおよび黒鉛ブロック中の核分裂生成物(FP)の分布を、ガンマ線スペクトル分析法によって求めた。第11次燃料体の黒鉛スリーブでは、軸方向に種々のFPの濃度ピークが見られた。燃料コンパクトの外観検査では破損粒子は観察されなかったが、黒鉛マトリックスのオーバーコート境界に隙間の発生が見られた。このことから、コンパクト内部の破損粒子から放出されたFPが、この隙間を移行してスリーブに到達したものと推定した。第12次燃料体の黒鉛スリーブではAgが検出された。その濃度分布は、溶融した熱電対シース材から移行したと思われる。Coの濃度分布に対して負の相関を示した。このことから、Agの黒鉛中の移行挙動は、Coを含む金属による共収着効果または黒鉛構造変化の影響を受けるものと推測した。

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