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グラッシィカーボンの空気酸化に伴う示差熱分析曲線の変化

Change in the DTA curve for glassy carbon under air oxidation

斎藤 保; 本多 敏雄; 衛藤 基邦

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グラッシィカーボンの酸化に伴なう示差熱分析曲線の変化を追跡した。1000$$^{circ}$$Cで熱処理されたグラッシィカーボンの酸化・示差熱曲線には2つの発熱ピークの存在が認められ熱処理温度が1300$$^{circ}$$Cになると第1の鋭いピークが急激に減少し、熱処理温度が増すにつれ第2のピークが支配的になってくる。この結果は野田・稲垣によるX線回折手法による未組織炭素量の加熱処理温度増加に伴なう減少とかなり良い対応を示している。また、電気比抵抗、ヤング率、圧力強度の測定結果からも1300$$^{circ}$$Cで著るしい変化が認められる。以上の結果からグラッシィカーボンは、化学的な反能性の異なる炭素質の集合体であろうと推定され、酸化示差熱曲線の解析は炭素の構造についての知見を補足する情報を与えるものと考えられる。

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