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堆積岩に関する原位置試験フェーズII報告書(昭和60年度)

In situ tests in sedimentary rock (Phase II)

打越 肇*

Uchikoshi, Hajime*

本試験は高レベル廃棄物地層処分技術開発の一環として実施されたものであり,第2段階の処分予定地の選定に係わる既存空洞を用いた試験・研究の第1年度にあたる。 本年度は第二段階において実施すべき既存空洞を用いた原位置試験を実施すべく,新たな試験空洞の開削と開削に伴う岩盤挙動の調査および空洞開削面の調査,TRU模擬核種を用いた室内核種収着試験,模擬廃棄物固化体の埋設および環境調査を実施した。各調査・試験の実施内容および成果の概要は次の通りである。 堆積岩に関する原位置試験フェーズ2において実施する原位置試験用空洞として,W4.0$$times$$H2.0$$times$$L30-,W2.0$$times$$H2.3$$times$$L40-およびW4.0$$times$$(H3.0$$times$$L10+H4.0$$times$$L20)-の大きさの3空洞を得た。各空洞とも開削後鋼製支保施工を行った。 空洞の開削に伴う岩盤挙動は,試錐孔を用いた透水試験,孔内観察,孔内載荷試験およびひずみ測定により調査した。透水試験からは,空洞側壁面から約1m以上離れた岩盤においては開削による透水性への影響は認められなかった。しかし,約1m以内においては断層等の割れ目の存在による透水性の増大が一部で認められた。孔壁観察結果からは,開削による影響として微小割れ目および新規剥離部の発生が認められたが,開口割れ目あるいは顕著な割れ目の発生は認められなかった。孔内載荷試験からは,各試験位置ともほぼ同様の非弾性的な変形特性が得られた。ひずみ測定からは一部で掘進に伴う典型的な応力変化(圧縮状態から応力解放状態への変化)が認められたものの,測定位置での地質性状の相違が応力状態に大きな影響を与えることがわかった。 これから,試験対象岩石が非弾性的,脆性的であるために,開削に伴う割れ目の発生は顕著でなく,したがって岩盤の水理的・力学的挙動は開削前後では大きな変化を示さないことがわかった。また,開削工法の相違よりも地質性状の相違の方が水理的・力学的挙動により大きな影響を与えることがわかった。 空洞開削面の調査からは新規開削空洞周辺岩盤の割れ目の性状・分布パターンが明らかとなり,単一割れ目トレーサ試験等の位置選定のために有益な情報が得られた。 TRU模擬核種を用いた室内収着試験では,試験対象核種としてランタニドおよびバリウムを,収着媒体としてモンモリロナイトを用いて,収着媒体の諸特性の測定,バッチ試験法による試験対象核

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