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花崗岩における原位置試験(平成元年度)

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浜辺 修二*; 長 久*; 横井 浩一*; 野口 義文*; 飯島 章夫*; 森田 誠也*; 中村 直昭*

Hamabe, Shuji*; Cho, Hisashi*; Yokoi, Koichi*; Noguchi, Yoshifumi*; Iijima, Akio*; Morita, Masaya*; Nakamura, Naoaki*

釜石原位置試験場では、地層科学研究の一環として、当面割れ目系岩盤中の地下水流動現象と物質移動現象に関する試験、研究およびその技術開発を中心に実施している。本年度は、岩盤透水性試験エリアを設定し、そこの水理地質学的な環境を調査、研究することと岩盤透水性試験の実施設計を行うことを主たる目的とした。このため、新規にKD-89坑道、KR-89切上およびKB-89A、B試錐座を掘削した後に試錐孔を配置して、試錐孔および坑道の地質調査、ジオトモグラフィー、低圧透水性試験および孔間透水性試験などを実施した。なお、予備的なベンチレーション試験と坑道壁面での蒸発量測定も行った。各試験、研究の結果を要約すると以下のとおりである。(1)岩盤透水性試験エリアは、充填鉱物の種類で特徴づけられるN70$$^{circ}$$ $$sim$$80$$^{circ}$$ E、N80$$^{circ}$$ $$sim$$90$$^{circ}$$ Wと、N30$$^{circ}$$ $$sim$$40$$^{circ}$$ Wという走向を有する3つの割れ目群からなっていると推定され、その内N70$$^{circ}$$ $$sim$$80$$^{circ}$$ Eの割れ目群が卓越している。(2)坑道掘削時に周辺岩盤は、坑道の形状、割れ目の方向に起因して複雑な挙動をしたが、全体としては弾性的な挙動といえた。そこでのヤング率は2区間で10$$^{5}$$kg/cm$$^{2}$$から10$$^{4}$$kg/cm$$^{2}$$のオーダーに変化したが、全体として顕著な変化は認められなかった。一方、透水係数は掘削前後で、10$$^{-9}$$cm/secから10$$^{-8}$$cm/secのオーダーに大きくなった区間と、逆に10$$^{-5}$$cm/secから10$$^{-6}$$m/secのオーダーに小さくなった区間が認められた。(3)ベンチレーション試験による坑道規模の透水係数として10$$^{-7}$$cm/secのオーダーが得られた。また、蒸発量測定では壁面の不飽和帯を検出できる可能性を認めた。比抵抗探査の結果もこれを支持した。(4)比抵抗、レーダートモグラフィーの結果は、N70$$^{circ}$$ $$sim$$80$$^{circ}$$ Eの割れ目群を探知した。それは開口割れ目と相関があり、含水した間隙が比較的多いと予想された。(5)低圧透水性試験、孔間透水性試験で、岩盤透水性試験エリアの透水性に異方性があることを明らかにした。これは、割れ目の方向に起因すると考えられた。得られた透水係数は、1.5$$times$$10$$^{-5}$$$$sim$$1.1$$times$$10-8cm/secである。(6)坑道規模3.5$$times$$3.0$$times$$50.0mの岩盤透水性試験を設計し、観測区間を5区間設

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