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核分裂生成貴金属合金の物理的・化学的性質に関する調査研究(III)

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松井 恒雄*; 内藤 圭爾*

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不溶解性残渣から貴金属元素を回収する際に必要となる貴金属合金の硝酸への溶解挙動について文献調査および溶解実験を行った。貴金属および合金の溶解に関する定量的な研究は極めて少なく、Kleykampによる研究と著者らの研究のみである。Kleykampの報告によると単一金属の溶解速度はMo$$>$$Pd$$>$$Rh$$>$$Ruの順番で、Mo-Ru-Rh-Pd合金の全溶解速度は合金の組成によって異なり、Moの量が多くなると全溶解速度は速くなり、Ruの量が増すと逆に遅くなる。また合金中の各元素は均一溶解すると報告している。一方、著者らの最近のMo-Ru-Pd合金の溶解実験では、Pdが溶けやすく、MoとRuが溶けにくい選択溶解(不均一溶解)で、溶解機構は、粒径や硝酸濃度によらず一次反応である表面反応律速であった。また、溶解速度はKleykampに比べて1-3桁程度小さかった。使用済燃料中の核分裂生成貴金属合金の溶解挙動については2件の報告例がある。燃焼度、線出力密度によって溶解度が異なる場合や、放射線により再沈殿する場合もあり(特にRuの再沈殿が著しく)複雑である。本研究で行ったMo0.40Ru0.40Rh0.10Pd0.10合金の硝酸容解実験では、合金中の各元素の溶解速度は、Pd$$>$$Rh$$>$$Mo$$>$$Ruの順番で、不均一溶解をすることがわかった。溶解機構は、溶解量が少ない初期(0-12h)では、一次反応の表面反応律速で、その以後は溶解量が、溶解時間の1/2乗に比例する拡散反応律速であった。初期の表面反応律速の際の溶解速度は、著者らの従来のMo-Ru-Pd合金のそれに比べて約1-2桁大きく、KleykampによるMo-Ru-Rh-Pd合金のそれと比べて約1桁小さかった。

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