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火山ガラス及びベントナイトの長期変質挙動に関する調査研究 (概要)

Studies of long term alterlation and behavior of volcanic glass and bentonite

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高レベル放射性廃棄物の地層処分に係わるナチュラル・アナログ研究の一環として、火山ガラス及びベントナイトの変質性状に関する調査を実施した。火山ガラスについては、285年前に噴出した富士宝永スコリアガラス及び房総半島茂原ガス田に分布する鮮新世から前期更新世の地層に挟在するスコリアガラスを対象に変質に関与した地下水の水質について調査した。スコリアの変質に関与した地下水の水質は、宝永スコリアではCa-HCO3型(溶存成分量0.40$$sim$$0.80meq/L )であり、深度が増加するにしたがって、pH、HCO3-及びSiO2濃度が増加する傾向が認められた。一方、房総半島茂原ガス田に分布する鮮新世から前期更新世の地層に挟在するスコリアの変質に関与する地下水は、化石海水起源であり、Na-Cl型で海水に極めて近い塑性を有している。ベントナイトについては、新潟県村上市の粘土鉱床を対象として、粘土及び凝灰岩の物理・化学特性を分析・試験し、緩衝材に対する類似性を調査した。また、島根県大田市北部地域のベントナイト鉱床について現地調査及び分析を行った。村上鉱床及びその周辺に認められる変質帯を、変質鉱物組合せとその分布、産状を考慮して、次のように分帯した。I.パイロフィライト帯(I帯)II.セリサイト帯(II帯)III.高結晶度のモンモリロナイト帯(III帯)IV.セリサイト/モンモリロナイト混合層帯(IV帯)V.低結晶度のモンモリロナイト帯(V帯)このうちのIV帯からV帯は黒雲母流紋岩体の貫入による熱変質により、I帯からIII帯までは熱水の活動により生成されたと推定された。これらの地質現象は、後期中新世後期(約5.5$$sim$$6.5Ma.)に、次に示す順に進行したと考えられる。1)白色流紋岩の活動とそれに伴う凝灰岩の堆積2)黒雲母流紋岩体の貫入3)黒雲母流紋岩体の熱変質によるIV帯及びV帯の形成4)黒雲母流紋岩体に沿った熱水の上昇5)熱水によるI帯、II帯、III帯の形成また、変質に関与した熱水は、変質鉱物及び変質岩の化学組成等から判断すると、酸性で200$$^{circ}C$$程度、Si、Al、Kに富む酸性火成活動末期のものであると推定される。島根県大田市北部地域では、ベントナイトを胚胎する凝灰岩中に安山岩の岩脈が貫入している露頭を確認することができたが、岩脈付近にセリサイト化を認めることができなかった。

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