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溶存水素ガスの拡散移行に関する研究(概要)

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村上 文啓*; 太田 正博*; 鈴木 雅之*; 樋口 和弘*

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炭素鋼オーバーパックの腐食によって発生する水素ガスが、ベントナイト緩衝材中の間隙水に溶存した形態にて拡散移動していく現象を把握するため、諸外国において提案されている代表的な拡散試験方法について調査した。その結果、溶存水素ガスを対象としたベントナイト中のみかけの拡散係数は1$$times$$10-11$$sim$$1$$times$$10-9m2/sであることがわかった。また、拡散方程式を用いた溶存水素ガスの移動量について解析・評価を行い、試験装置の設計検討に反映させるためのシミュレーションを実施した。その結果、みかけの拡散係数を2$$times$$10-12$$sim$$2$$times$$10-10m2/s、水素発生速度を2.7$$times$$10-2$$sim$$2.7Nm3/yとした場合、みかけの拡散係数が大きく水素発生速度が小さい場合には、オーバーパック周辺でのガス蓄積はなく、拡散支配であることがわかった。また、みかけの拡散係数が2$$times$$10-11m2/sの場合、水素発生速度が0.0181Nm3/y以下であればガス蓄積はなく、拡散支配となることがわかった。さらに、これらを踏まえて、我が国のベントナイト材料を対象とした拡散試験手法を選定し、試験装置の設計検討を実施した。

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