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放射能削減のための冷中性子の利用研究に係わる調査

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清水 彰直*; 大谷 暢彦*; 榎戸 裕二*

not registered; not registered; Enokido, Yuji*

本報告書は、放射性核種消滅に関して冷中性子を用いた新技術の研究開発を目的とし、冷中性子の利用に係わる技調査の結果をまとめたものである。(1)冷中性子利用の現状 冷中性子に関する研究開発の現状について、国内の大学及び研究所における状況を調査した。現状では基礎的な研究がなされているのみで、工学的な利用の研究開発は無く、これから開拓しなければならない状況である。(2)冷中性子の核反応断面積の調査検討 放射性核分裂生成物等について、冷中性子のエネルギー領域における捕獲反応断面積を核データライブラリーJENDLE-3に基づき調査し、輸送計算コードMCNPで使用できるよう整備した。また、液体水素及び液体重水素(オルソ、パラ及びその混合状態)について温度20゜Kにおける散乱微分断面積を調査し、輸送計算コードMCNPで使用できるよう整備した。(3)冷中性子輸送計算手法の検討 モンテカルロ法による汎用輸送計算コードMCNPを冷中性子の輸送計算に使用できるよう整備した。また、ニッケル等の薄膜による極冷中性子の全反射現象を考慮出来るようMCNPを改良し、その妥当性を確認した。(4)冷中性子を利用した放射能消滅反応の評価 冷中性子のエネルギー分布が冷却材との熱平衡分布になった場合について、放射能消滅反応効率を評価した。その結果、冷中性子の利用により、消滅反応の効率が熱中性子利用の場合に比べて10倍以上に上がる可能性があることが示された。また、前項で整備した輸送計算コードを用いて、冷中性子化挙動解析を行ない、1.円筒形の液体重水素冷却材(20゜K)の中の冷中性子束は周りの重水冷却材(常温)中の熱中性子束よりも増えること、2.Ni等薄膜による冷中性子の全反射の効果により、超冷中性子の中性子束が上昇すること等の解析結果を得た。(5)冷中性子を用いた放射能消滅技術の実用化検討 上記の解析結果に基づいて、原子炉内冷中性子利用による核分裂生成物の放射能低減化効果について評価した。その結果、この技術は放射能低減化の効率を熱中性子利用の場合の10倍以上に高める得る可能性を持つことがわかった。(6)冷中性子利用に係わる調査のまとめ 冷中性子の利用に係わるこれまでの調査結果をまとめた。

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