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FBR蒸気発生器伝熱管検査における渦電流探傷へのウェーブレット解析技術の適用

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宇田川 一幸; 光元 里香*; 横山 邦彦; 辻 啓一; 遠藤 昭

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高速炉プラントにおいては、蒸気発生器伝熱管のきずを検出するため、渦電流探傷試験による検査を実施することとしており、現在、その検査技術高度化のための検討を行っている。これまでの検討結果によれば、伝熱管形状の相違などから軽水炉プラントとは異なった雑音が見られるケースがあり、SN比の改善について一層の工夫が望まれている。本研究では、雑音下での特異信号の検知を容易にする信号処理手法として近年注目されているウェーブレット解析を用い、高速炉プラントにおける雑音下でSN比が向上できるかどうかを評価した。伝熱管の試験片に人工きずを施し、この試験片から得られる渦電流探傷データを前記した振動雑音に重畳させて解析した。その結果、ウェーブレット解析によりSN比が数倍程度改善できることがわかった。また、この改善効果を従来の線形フィルタと比較しても、高い効果が得られることがわかった。例えば、離散ウェーブレット解析では、その効果は、ローパスフィルタを用いた結果の約1.4倍であった。ウェーブレット解析は、従来のフーリエ解析と比較して、突変的な信号応答の検出能力が優れている。本研究により、高速炉プラントの蒸気発生器伝熱管探傷時に生ずるノイズ環境下のきず部波形検知に関しても、このようなウェーブレット解析の有効性が定量的に示せた。

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