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圧縮ベントナイトの水素ガス移行特性評価

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棚井 憲治 ; 菅野 毅; Galle, C.*

Tanai, Kenji; Kanno, Takeshi; Galle, C.*

高レベル放射性廃棄物地層処分における人工バリアの一つである炭素鋼オーバーパックは、還元環境下では腐食により水素ガスを発生する。この水素ガスは、緩衝材の通気性が小さい場合には、オーバーパックと緩衝材間に蓄積され、人工バリアの構造力学的安定性や核種移行特性に影響を及ぼす可能性がある。したがって、緩衝材中のガス移行挙動メカニズムを定量的に把握し、ガス発生による影響を定量的に評価する必要がある。本報告書は、(1)腐食生成ガスの蓄積、移行の検討(2)不飽和透気試験(3)飽和透気試験(4)ガス移行経路の同定手法に関する検討のそれぞれの結果について述べるものである。水素ガスの蓄積、移行の検討については、腐食速度から求められる水素ガスの発生量と溶存水素としての拡散移行速度をそれぞれ概略的に計算し、ガスの蓄積可能性について検討を行った。その結果、ガス発生速度に比して拡散移行速度が2桁程小さい値となることから、オーバーパックと緩衝材間に水素ガスが蓄積される可能性があることが分かった。しかしながら、現状の試験結果から水素ガスは膨潤圧程度の圧力でベントナイト中を透過することが推測されていることから、水素ガスの蓄積圧力による緩衝材の構造力学的安定性に与える影響は少ないものと予想される。不飽和透気試験においては、ガス有効浸透率の飽和度依存性について検討を行い、以下のような結果を得た。1)ガス有効浸透率は飽和度が高くなるにつれて小さな値を示し、その値は約70%の飽和度においてガス絶対浸透率の1/100$$sim$$1/1000程度であることが分かった。2)本試験結果は、既に幾つか提案されている相対浸透率評価モデルのうち、Coreyモデルにより近似できる。3)絶対浸透率は、元来流体によらず媒体固有のものであるが、透水試験の結果から求められた絶対浸透率と本試験結果を比較した結果、5桁程度異なることが判明した。その理由としては、ベントナイトのような膨潤性媒体の場合、膨潤による空隙構造の変化が起因しているものと推測される。また、飽和透気試験においては、破過圧力の把握と破過圧力と膨潤圧との関係について検討を行い、以下のような結果を得た。1)破過圧力は乾燥密度の増加に伴い大きくなる傾向を示し、これは各乾燥密度の膨潤圧に依存しているものと推測される。2)破過後のガスの有効浸透率は、10-18$$sim$$10-21 の範囲で

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