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釜石鉱山における地下水の地球化学的研究, 1

Geochemical investigation of groundwater in the Kamaishi in-situ tests site, Japan, 1

笹本 広   ; 瀬尾 俊弘 ; 油井 三和; 佐々木 康雄 

Sasamoto, Hiroshi; Seo, Toshihiro; Yui, Mikazu; Sasaki, Yasuo

釜石鉱山における原位置試験は,主に栗橋花崗閃緑岩を対象として行われている。栗橋花崗閃緑岩中の地下水の地球化学的特性を把握するため,第2フェーズの平成6年度までに取得された地下水の地球化学データをとりまとめ,実測された地下水水質の特性や深度依存性に係わる特徴を整理した。また岩石・鉱物データおよび地下水水質データをもとに地球化学コード(EQ3/6)を利用した熱力学解析により,地下水水質形成機構に関する予察的考察を行った。以下に主な結果をまとめる。・地下水の起源は降水である。・ほとんどの地下水にはトリチウムが検出されることから,これらの地下水の滞留時間は長くとも40年程度である。一方,KH-1孔の地下水にはトリチウムが検出されないことから,KH-1孔には,より古い地下水が存在すると推定される。・比較的浅部の地下水はCa-HCO$$_{3}$$型であるが,より深部になるとNa-HCO$$_{3}$$型になるような深度方向での水質タイプの変化が認められる。・深度方向での水質タイプの変化(Ca-HCO$$_{3}$$$$rightarrow$$Na-HCO$$_{3}$$型)の原因としては,方解石の沈殿や沸石類等によるイオン交換反応の影響が考えられる。・地下水水質の熱力学的解析から,pH9以上の地下水のpH,主要イオン(Na$$^{+}$$,Ca$$^{2+}$$,HCO$$_{3}$$$$^{-}$$)およびSiO$$_{2}$$濃度に関しては,鉱物-水反応を平衡論的に考察することで説明できる可能性があると考えられる。

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