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種々のセメント系材料に対するヨウ素、セシウムの吸着試験

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嶺 達也*; 三原 守弘  ; 伊藤 勝; 加藤 大生*

Mine, Tatsuya*; Mihara, Morihiro; Ito, Masaru; Kato, Hiroshige*

放射性廃棄物を地層処分する場合、処分場の構造材や廃棄体間の充填材としての使用が考えられているセメント系材料には処分環境の化学的雰囲気をアルカリ性に保ち、TRU核種の溶解度を下げるという機能のほかに、セメント系材料自体に核種を吸着させて、その移行を遅延させる機能も期待できると考えられる。本報告書は、種々のセメントペーストについての核種の吸着能を調べるため、処分環境において可溶性の一価の陰イオンとしてヨウ素を、陽イオンとしてセシウムを対象として分配係数を取得した結果をまとめたものである。対象としたセメントペーストは普通ポルトランドセメントペースト(OPCペースト)、中庸熱ポルトランドセメントペースト(MHPペースト)、高炉スラグ90%混合普通ポルトランドセメントペースト(BFSペースト)及びフライアッシュ90%混合普通ポルトランドセメントペースト(PFAペースト)の4種類である。結果は以下のとおりである。(1)ヨウ素の吸着能が高かったセメント系材料はOPCペースト及びMHPペーストであった。ヨウ素はCaO/SiO$$_{2}$$モル比が高いC-S-Hゲル(ケイ酸カルシウム水和物)、AFt(エトリンガイト)及びAFm(モノサルフェート水和物)に吸着されるとの報告があり、これらのセメント系材料は他の2つよりもC-S-Hゲル中のCaO/SiO$$_{2}$$モル比が高く、AFt及びAFmの含有量が高かった。また、浸漬期間に依らずヨウ素の吸着が期待できるセメント系材料はMHPペーストであった。そして、トレーサ溶液初期濃度が1$$times$$10$$^{-5}$$mol/lであれば、MHPペーストに対するヨウ素の分配係数は約100ml/gであった。(2)一般的に陽イオン交換性を持つと言われるシリカゲルの含有量が比較的多いPFAペーストに対するセシウムの分配係数は浸漬期間に依存せず、平均5ml/gであり、他のセメント系材料と比較すると安定していることが分かった。

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