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メタンハイドレート形成過程の粉末中性子回折その場観察

In situ neutron powder diffraction studies of methane hydrate formation process

星川 晃範; 石井 慶信

Hoshikawa, Akinori; Ishii, Yoshinobu

メタンハイドレート(MH)の形成メカニズムを明らかにするために、D$$_2$$O氷からMHへの形成過程をメタンガス(CH$$_4$$)圧下で粉末中性子回折法によるその場観察を行い、MH形成の温度・圧力依存性を調べた。回折パターンをリートベルト解析することにより、MHの生成量を正確に見積もり、粉末氷の粒径(約150$$mu$$m)から氷表面にできているMH薄膜の厚さを求めることができた。温度240Kにおいて、メタンガス圧を2MPaまで徐々に増加させ、約3$$mu$$mのMH薄膜が形成された後、これより高い圧力を加えてもMHの形成速度に変化は見られなかった。次に圧力を6-7MPaまで増加させ、試料温度を260Kにして観測した結果、約5$$mu$$mの薄膜が形成され、さらに270Kにすることで約8$$mu$$mの厚さまで成長した。内部の氷が水になっている275Kまで温度を上昇させることでMH形成は急激に進み、約3-4時間でほぼすべての粉末氷がMHになった。これらのことから、氷からMHを生成する場合、メタンガスの圧力はMH形成に必要な圧力を越えていることが重要であり、それ以上圧力を高くしても形成速度に変化はないことがわかった。一方で、MH薄膜で覆われた内部の氷を溶かすことでMHの形成速度が加速するのは、内側の氷が水になることで体積が減少し、その結果MH薄膜が壊れ、内部の水へメタンガスが供給されやすくなったためであると考えられる。以上の成果が得られたので報告を行う。

no abstracts in English

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