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陽電子回折を用いたSi(001)清浄表面及び初期酸化の研究

Positron diffraction study of Si(001) clean surface and initial oxidation

河裾 厚男; 林 和彦*; 一宮 彪彦

Kawasuso, Atsuo; Hayashi, Kazuhiko*; Ichimiya, Ayahiko

Si(001)清浄表面は、Si(111)-7$$times$$7再構成表面と並んで最も基本的な清浄表面の一つである。この表面は、約200K以下でc(4$$times$$2)構造、そして、室温付近では2$$times$$1構造をとることが知られている。温度に伴う周期性の変化は、非対称ダイマーのフリップフロップ運動に起因する秩序無秩序相転移によって説明されている。今回、反射高速陽電子回折(RHEPD)のロッキング曲線の詳細な解析に基づき、Si(001)清浄表面の原子配置と初期酸化過程における酸素吸着位置を決定した。Si(001)単結晶(10$$times$$5$$times$$0.5mm)を通電加熱し清浄表面を得た。磁界収束型の陽電子ビーム発生装置により発生させたエネルギー10keVの陽電子ビームを[110]軸方位、及び、[110]軸から22.5$$^{circ}$$ずれた方位(一波条件)から入射し、陽電子回折強度のロッキング曲線を計測した。また、110Kにおいて酸素分子を導入して初期酸化の効果を検証した。各回折点のロッキング曲線を動力学回折理論に基づく理論計算により解析した結果、非対称ダイマー構造を仮定したときに最もよく結果が再現できることがわかった。しかし、決定された原子座標は電子回折で得られたものと異なっていることが見いだされた。また、回折強度の温度依存性から、表面デバイ温度が260Kと決定された。一方、酸素に曝露すると分数次回折点は消失し、1$$times$$1構造が現れることがわかった。表面原子の表面垂直位置に敏感な一波条件における解析の結果、ダイマー直上とバックボンドの両方に酸素吸着が起こっていることが明らかになった。

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